電子版で買いましたが、いつもならタブレットに表紙を出して写真に撮っているのに、今回買ったhonto版はなぜかこのカラフルな表紙が出てこない。ので、すみませんがあまぞんから拝借しました。
二宮敦人 新潮社2016
昨年本屋で平積みになっていたころから気になっていたのですが、けっこう売れていたようで在庫がなくなり、春になってようやく電子版で買いました。
芸大というか、美大はなんとなく憧れがあって、社会人入学(電車などで広告されている通信科など)について恩師に相談したこともあったが、そんなに生易しいものではないらしい。その努力を別のほうに向けた方が得、という助言だった。
それでもというか、美大生への憧れというのは、その自由さにおいてであって、昔はそんな話を聞くとなぜか心躍る気持ちになったものだ。
本書にもいわゆる世間的には変人ととられかねない人がたくさん出てくる。まあ紙一重というか、極限まで才能を突き詰めるような方たちなのだろう(筆者の奥様もかなり自由な型のようですが)。統制された世界と、自由な世界。ハイドンを聞いた後で、なんだろうたとえばリー・コニッツを聞いた時の自由さとか。そう、ただめちゃくちゃなことしているだけだったらあれですが、やはりそこには人の根源を揺さぶる何かが、彼らの人生には表出しているのでしょうね。。
残念ながら僕はもう、伸び伸びと手足を伸ばして世間を渡るようなことはできそうにない。あれこれ忖度しまくって、うまく接点を見つけていくことで精いっぱいだ。おそらく同時に、自由さに感応する感性も摩滅しつつあるのかもしれない。
詳しくは書けませんが、知り合いにこちらの学校の出身の方が数人います。一人の方いわく友達が出ているのでおどろいた、と。別の方とはもう長いこと会っていませんが、学生時代、学校の屋上で物置代わりに使われていた古い冷蔵庫を見つけ、中にあった金鋸で一緒にコンプレッサーの配管を切って遊んだ?ことが忘れられません。。なぜか一生懸命になって銅のパイプを切ろうとしていたのだけど、最後に「ぷしゅ==」とかいってガスが抜ける音がした。古い冷蔵庫なので、たぶん中はフロンガスだったろうに。