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右脳、左脳とジョーク

2006-11-12 22:32:54 | 脳の議論

 上の文はジョークなのですが、そのオチの部分は次のうちのどれかという問題です。
 ① 主人は言った。「そんなことはどうでもいい。こんど酒がなくなったらお前はクビだ。」
 ②そのとき家政婦はネズミを見つけビックリして主人のひざに飛び乗った。
 ③すると主人は答えた。「両親はどうでもいいが、お前のスコットランドの家系(Scotch extraction)が問題なんだ。」

 この問題に対し、右脳に障害があって左脳しか機能しない患者は①を選ぶことが多いそうです。
 ①は話の筋としては、主人が怒るのは当たり前なので論理的なのですが、ジョークとしての面白みなどはありません。
 左脳でのみ考える人は筋が通ることのみに注意がいって、ジョークなど理解できないということのようです。
 
 これに対し左脳に障害があって右脳しか機能しない患者は②を選ぶのだそうです。
 話の筋が通らなくてもおかしさがあればよいということで、②を選ぶというのですが、このおかしさは単純なおかしさで、脈絡のないおかしさです。
 家政婦が見たのがネズミでなくても犬でも猫でも何でもいいので、それ自体おかしければよいのです。

 左脳も右脳も働く普通の人が③を選ぶのは、Scotch extractionというのが「スコットランドの家系」と「スコッチウィスキーの抜き取り」の両方の意味を持つからです。
 これは、Scotchというのがスコットランド人をバカにした言い方なので、スコットランド人が聞いた場合は不愉快なジョークなのでしょうが、関係のない人にはそのイヤミと同時におかしさが伝わります。
 一つの表現で同時に二つの意味を表し、また話としての筋道が通っているので、右脳と左脳をともに使うことが出来れば、このジョークの意味が分かり、おかしさも分かるということなのです。

 年をとってくると右脳が衰えてくるといわれ、またダジャレばかり好むというようなことが言われますが、ダジャレというのは単純な語呂合わせなので、左脳の衰えまでも感じさせます。
 語呂合わせは一つの言葉で同時に二つの意味を表わすのですが、もう一つの意味は話の筋と関係なかったりすることがあります。
 気がつかないうちに面白くもないダジャレを連発しているということがないか、自分で注意する必要があるのです。
 
 


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