60歳からの視覚能力

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視野を広げる

2006-05-19 23:23:30 | 視角能力
 aの内円とbを比べるとaの内円のほうが大きく見えます。
 次にbとcの外円を比べると、bのほうが大きく見えます。
 bとdをくらべればbのほうが大きく見えます。
 これらは本当はすべて同じ大きさなのですが、見比べると大きさが違って見えます。
 いずれも見比べるときに視線を動かすことによっておきる見え方の変化なのですが、視線を動かしていることに気がつかないので、錯覚であると解釈されています。
 
 ここでaの内円とbを見比べるとき、視線を動かさないで二つの円を同時に見てみます。
 二つの円の中間あたりに視線を向けてから、左右にある円を同時に見るわけです。
 そうすると、なんとなく二つの円を見比べたときと違って、二つの円の大きさは同じ大きさに見えます。
 同じようにbとcの外円を同時に見ると、やはり普通に見たときと違って二つの大きさは同じに見えます。
 またbとdを同時に見れば同じ大きさに見えます。
 その結果すべての円が同じ大きさであることが理解できました。
 
 つぎにaの内円とcの外円を同時に見てみます。
 距離が離れている上に真ん中にbがあるのでついそちらに視線が向いてしまうので、左右にある二つの円を同時に見るのは難しいと思います。
 そこでまず、bを見ながらaに視線を向けて二つの円を同時に見てから、bに視線をむけたままcを見るとaとcを同時に見ることができます。
 このとき二つの円が同じ大きさに見えれば、aの内円とcの外円を同時に見ているのですが、aのほうが大きく見えるのであれば、視線が動いています。
 二つの円の距離が離れれているので、同時に捉えきれず、つい視線を動かしてしまっているのです。

 同じようにaとdを同時に見てから、dを見たままcを見るとa、b、c、dの4点同時視ができるようになります。
 最初はうまくいかなくても、練習をすれば同時に見ることはできるようになりますがじっと眼を凝らしていると眼が疲れてしまいます。
 そこで、じっと見るばかりでなく、いったん眼を閉じてから眼を開いたときに同時に見るようにします。
 aの内円とbとかbとc、bとdなど二つの円を同時に見ることからはじめ、適当な3点を同時に見るようにすればよいのです。

 錯視の多くは何度も見ているうちに少なくなってくるといわれています。
 これは繰り返し見ている間に図形の配置を覚えてくるので、視線を動かさなくてもほかの部分を認知できるようになるためです。
 すべての錯視現象がそうだというわけではありませんが、多くの錯視は視線を動かしてみるために見え方が変わってしまうためにおきます。
 普通は眼を動かしてしまっていることに気がつかないため、同じものが変わって見えると感じるのです。
 眼を閉じてからあけてみる場合は、視線を動かす前の段階の見え方をする瞬間があるので、そのときの見え方に注目すれば錯視が生じてない見え方がわかるのです。

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