設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

シラフの特権

2005年03月19日 17時20分24秒 | 独り言
そろそろ お花見の季節到来。
「桜を愛でる」なんて風流でやる人達は まずいない。
「酒が飲める!」こういう口実であるのは確かだ。

桜の木の下で
「奇麗だね~花が」と時には上を見上げて桜を話題にする
奇特な人も30分もすれば 上を見上げる事もない。

考えれば桜の木も 迷惑なものだ。自分たちが一年の
尤も見せ場の花を咲かせる頃になると 酔いつぶれた
人間達がこぞってドンチャカとやり出すのだから
たまらない・・・・
そうは言っても花見は自分も大好き。
というより楽しい酒の席は どんな場所でも楽しい。
でも悲しいのは ビールが飲めない。
あの苦さが・・・・どうも駄目だ。
乾杯の一杯目は必ずといっていいほどビールが出る。
ここでまず大体一口しか飲めない。
「飲めないの~~」こんな酔っ払いの知りあいに言われ
「ビールだけが駄目で他は・・」懸命に説明したところで
毎度 そこで酔っ払いは聞いちゃいない。
いつも ここで置いてきぼりをくらうのが毎度の事。
酒の席は酔っぱらった方が勝ちである。シラフは 最後まで
シラフの頭で見てしまう。つまらん!そう思うのだが
ビールで駄目なら他の酒でとワインやカクテルを飲めば
即 気分が悪くなる。要するに 自分は酒に弱いらしい。
酒豪の父親を持っていたのに・・・・不思議だ・・・

でも酒飲みの鉄則は「楽しく飲む」これに限る。
間違っても普段ムッツリしている上司なんかが
頭にネクタイ捲いて 嫌がる女子社員を追いかけちゃ
いけないし イケメンで通ってる男性が一升瓶片手に
別れた彼女の名前を叫びながら 永遠と泣くもの良くない。
今風のお姉さんが髪を友達に持ってもらい 背中をさすって
もらいながら道端でゲーゲーという姿も やや情けない。
シラフは どうもこういう醜態の後始末ばかりに追われる。

やはり本物の酒飲みは凄い。こんな醜態は一切ない。
いつもの如く飲みながら いつもの如く帰る。
ちょっと陽気にはしゃいだところで 他人に迷惑をかける
範囲までは絶対しない。うーんスマートだ。
自分も こんな酒豪になってみたい。若い頃は そう思って
飲んでみたが 毎度翌日は頭ガンガンの世界。
最近では ほぼ諦めている・・・・

花見の終わりには 今までの騒がしさが嘘のような空虚さと
どっちゃり飲み干したゴミの山だ。
大体 シラフ組がやれやれ片付けるかという感じで片付ける。
青いビニールシートを知りあいと畳み ゴミをまとめと
やっていると 風なんかが吹いて桜の花びらが舞い始める。

「おお~~花見だ」
やっと上をつくづく皆で見上げる。
シラフになった人だけの特権花見か・・・・

花見の宴だけは ちょっとシラフも得をしている。
毎年 この季節そう思う。