設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

生かされる立場

2005年01月28日 13時37分01秒 | 独り言
活きのいい魚は大好物!
でも ごくごくたまーに お目にかかれる
「活き造り」というのは・・・・食欲が一気に半減・・

出す側としては「こんなに活きがいい!」という
パフォーマンスもあるだろうし 食する側だって
「活きがいいから食べるのが楽しみ!」という
目でまず 満足度がアップというのがあるのだろう。

だが自分は どうもこのピチピチとまだ動いている
魚がくっついた切り身を食べるのは苦手だ。
なーんか処刑後の断末魔を間近に見ているようで
落ち着かない。

勝手なもので 自分の見えないところで行われた
行為の結果を食するのは 全部平気だというのに・・・・
殺生を繰返して それによって日常なにげなく
自分が生きていけているというのに誠に勝手である。
わかっているものの「あわびの踊り焼き」などが
出てくると「あ~~苦しそう」とか考えてしまう。

自宅から車で20分位のところに お肉の卸業者さんが
兼ねている肉屋がある。ここで牛肉を買ってしまうと
スーパーで買うのがバカバカしくなる。
それほど安いな~といつも感心してしまう。
家族と頻繁に買いにいくのだが ある日毎度のごとく
店に入ると
「牛だ 牛だ」子供が騒いでいる。

実は店の裏側は卸業者ゆえに牛の解体作業場。
それが奇麗に陳列された店から丸見え状態。
子供達が騒いでいたのは 牛と原形をとどめる肉の
物体が 針金に吊るされベロ~~~ンと調度さがって
いる状態だったのだ・・・・・

「あ~~~牛だ・・・・・」
見てしまった・・・あの死体の一部分がこの奇麗に
飾られたショーウィンドーに並べられる・・・・
わかってはいたものの 又々 食欲半減になる。

勝手なもので食欲半減は あの日だけでまた元通りに
なってしまったが・・・・

考えれば人間ほど残酷な生き物はないだろう。
たとえ食欲が満たされても 楽しみの為や
身を飾る装飾の為に いとも簡単に殺生を繰返す。
それに「こんなものまで食べる!?」という位
最高の雑食動物だ。マナコなどを見る度に一番最初に
食してみた人の勇気と好奇心を褒め称えたい。

そんな勇気と好奇心のおかげで 今日まで人間が
トップとして全動物に君臨している訳だろう。
だが考えれば 他の動物によって正に「生かされている」
という立場のみ。

なんだか鯵の干物を突っつく箸も 申し訳なさそうに
なってきた・・・・