流れ星を追いかける。夜空のその先に、いつか見た映画のワンシーンのような。車の中から見える景色は、夜のあやふやさにその身をまかせ、ぼんやりとした星明かりの色に染まっていた。
風が窓を叩きます。私はそっと窓を開けて、風の話に耳を傾けます。
”この先に星がよく見える場所があるよ。この道のずっと先。でももしかしたら君は知ってたのかな? あの場所は月もよく見えるんだ”
夜風に誘われてずっとその先へ。静かなカーラジオの音と、やわらかくひびくエンジンの音。本当はこんな人工的な音なんて、周りに響かせたくないのだけれど、あの場所へ行くにはこの道を通るしかない。
星明かりとともにヘッドライトで前を照らして私は進んでいく。
いつか私が生まれる前の話。月が地球に近づいて来てることがわかったらしい。本当は遠ざかっていくはずの月が少しずつその軌道を変え近づいてきていたのだという。
”月の見える丘” 私たちがそう呼ぶ場所。
まるで世界の終わりのような世間。誰もが口をそろえ死を覚悟した。いつか見せてもらった写真にはどこまでも大きな月がそこに写っていた。
その後私が生まれたのだという。月はいつのまにか元の姿に戻っていたらしい。まるで夢のような出来事だったらしいが、大きな月を背にたたずむ父と母を見るに夢ではないらしい。
また一つ星が流れた。この星たちはいったいどれくらいの願いを引き連れていくのか気になった。遠く遠く、どこからともなく。私たちが知ることもない場所からこの地球まで。長く長い旅をして。
星降る夜。空をかけぬける星。いつか出会った人にまた会える場所。夜の風に誘われて、私はあの場所へ。風だけが知る私たちだけの場所。もうすぐ星は本格的に降り始めるらしい。
夜がパレードに向けて月を隠し、星はゆっくりとその光を弱めていく。
雲や霧などにはお引き取りを願い、車は静かにその動きを止める。
父と母が私に手を振り、空がゆっくりと光を放ち始める。
流れゆく星と小さくねがう想いをのせて
(ブログランキングです。星降る夜にあなたは何を願いますか?)
風が窓を叩きます。私はそっと窓を開けて、風の話に耳を傾けます。
”この先に星がよく見える場所があるよ。この道のずっと先。でももしかしたら君は知ってたのかな? あの場所は月もよく見えるんだ”
夜風に誘われてずっとその先へ。静かなカーラジオの音と、やわらかくひびくエンジンの音。本当はこんな人工的な音なんて、周りに響かせたくないのだけれど、あの場所へ行くにはこの道を通るしかない。
星明かりとともにヘッドライトで前を照らして私は進んでいく。
いつか私が生まれる前の話。月が地球に近づいて来てることがわかったらしい。本当は遠ざかっていくはずの月が少しずつその軌道を変え近づいてきていたのだという。
”月の見える丘” 私たちがそう呼ぶ場所。
まるで世界の終わりのような世間。誰もが口をそろえ死を覚悟した。いつか見せてもらった写真にはどこまでも大きな月がそこに写っていた。
その後私が生まれたのだという。月はいつのまにか元の姿に戻っていたらしい。まるで夢のような出来事だったらしいが、大きな月を背にたたずむ父と母を見るに夢ではないらしい。
また一つ星が流れた。この星たちはいったいどれくらいの願いを引き連れていくのか気になった。遠く遠く、どこからともなく。私たちが知ることもない場所からこの地球まで。長く長い旅をして。
星降る夜。空をかけぬける星。いつか出会った人にまた会える場所。夜の風に誘われて、私はあの場所へ。風だけが知る私たちだけの場所。もうすぐ星は本格的に降り始めるらしい。
夜がパレードに向けて月を隠し、星はゆっくりとその光を弱めていく。
雲や霧などにはお引き取りを願い、車は静かにその動きを止める。
父と母が私に手を振り、空がゆっくりと光を放ち始める。
流れゆく星と小さくねがう想いをのせて
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