久遠の絃

-くおんのいと-
since 2003/9/1
キレイな写真なんていらない。もっと本当の姿が見たい

ついった

いろいろ

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おどろくほど

2007年08月23日 23時11分39秒 | 久遠
おどろくほど赤く赤く染まる空
あまりに赤く 見上げる人の顔まで染まりそうで
夕の色に染まる街は 静かに冷たい夜へと変わっていきます
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あぶです

2007年08月22日 23時59分16秒 | 久遠
ども虻です つまようじと並ぶとこんな感じです
暑い日が続きますね まだまだ夏が終わらない感じです
でもどこかで秋の足音がし始めたような気がします
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光る目

2007年08月21日 23時00分18秒 | 久遠
夜の中に光る目 いったいいつからそこにいるのか
ネコなんているはずもない こんな山と海のそばで
たくましく生きていくのか どこかへ帰っていくのか
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この時期は

2007年08月20日 23時44分57秒 | 久遠
この時期はやっぱり赤い月が出るようで
振り返るその先に いつか同じく見上げた月
変わりゆく今日と いつかまた同じ場所から

参照:2006年08月29日
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物語は誰からともなく語り始められる

2007年08月19日 23時47分12秒 | ことばのうみ
 ほら、聞こえるでしょ? この音は物語が始まる音なの。りーんりーんって。これはね花が鳴ってるのよ。
 ここの花は特別でね、時々夜になると小さく鳴り出すの。りーんりーんって。風鈴みたいでしょ?
 静かにしてないと絶対に聞こえないの。でね、この音をいつまでも聞いてるとだんだんだんだん眠くなってくるの。たぶん花たちがねむりに誘ってくれるのね。
 でも、そのまま眠っちゃうと夢の中で迷子になっちゃうのよ。だからそんなときにはもう一つ花を持っていくの。ほら、夜の中で光ってる花があるでしょ? あの明かりを持って行けば迷うことはないわ。
 もし何ももっていなかったら、魔女の家を探すの。暗いくらい道をどこまでも行くときっと見えてくるはず。家の前には呼び鈴のような花が植えられてるわ。それを二回ならすの。一回でもだめ、三回でもだめ。必ず二回だけ。
 きっと綺麗な音が響くわ。するとぽつぽつ花が灯り出すの。その花をたどっていけば必ずたどり着けるわ。
 でもね、その森には怖い怖い何かがいるの。それは時々いたずらをするのよ。魔女の家に行く途中で赤い花を見つけても、じっと見つめちゃだめなの。赤い花は甘い香りを出していて、人をねむりに誘うの。ねむりの中でもう一度眠るとね元の場所へ戻れるんだけど、でもそれは少し違ってるの。
 私たちがいる世界とは違う世界へつれられていってしまうの。その世界はもう一つの彼らがまねをして作り上げた世界なの。だからそこに知り合いがいてもそれは他人。もしかしたら人のまねをした何かかもしれないわ。だから息を止めて走っていくの。
 花の道はどこまでも続いてるわ。走っていくうちにだんだんその間隔が狭くなってくるの。周りが明るくなったら立ち止まって上の方を見てみるの。何もない森を見上げてそっと目をおろした時に魔女の家は現れるの。
 魔女の家にも同じように花の呼び鈴があるの。それも同じように二回だけ鳴らしてこう言うの。
”こんばんわ。夢を一つかしてください。明かりが無くて困ってるんです”
 そう言えば中から魔女が出てきてこう訪ねるの。
”おまえさんはどこから来なすった? 花の明かりをたどれば帰れる。それともここに残る気かえ?”
 だから答えるの
”ここに残るつもりはありません。でももっともっと他の道が知りたいんです。それには夢が必要なんです。きっと返しに来ますから一つだけ夢を貸してくれませんか?”
 きっとそう言えば魔女は答えてくれるはず。そこに住んでる魔女はいい人だもの。
 魔女は一度扉を閉めて、少ししてから家に招いてくれるの。そこには世界のお菓子もお茶もそろっているわ。魔女は何でも食べていいと言うけれど、あまり食べ過ぎると眠くなってしまうから少しだけにしてね。これ以上のねむりはもっともっと深いところへ連れて行かれるから。
 魔女は鬼灯(ほおずき)と瓶に入った水のようなものを渡してくれるわ。それは大切にもっていてね。無くしてしまうと魔女が追いかけてきてあなたを森の木にしてしまうわ。もしかしたらその森はそんな人たちの集まりなのかもしれないわね。
 でも大丈夫。しっかりと持って決して離さなければ大丈夫。どんなことがあっても離してはいけないのよ。
 魔女はきっと見送ってくれるわ。手を振って、この道を通って行きなさいと新しい道を用意してくれる。その道は暗いけれど、鬼灯が道を照らしてくれるわ。今度はその道をずっとずっと歩いていくの。でも、もしかしたら同じ場所をぐるぐる回っているように感じるかもしれない。でもそれでもちゃんと前に進んでいるわ。信じて進み続けるの。
 そうして歩いていったその先には一本の光が差してるの。まん丸い月のような光が落ちてるはずよ。そこに鬼灯を置いて魔女にもらった水のようなものをその上から振りかけるの。すると鬼灯が芽を出してどんどんどんどん伸びていくの。それは太く力強くのびていくの。だからその葉っぱにつかまるのよ。大丈夫落ちたりしない。
 それはやがて大きな木のようになるの。森を抜けて雲にまで届くくらいに。そしたらもっとその上を目指すの。しっかり上らないと落ちちゃうから気をつけてね。登り切ったその先でりーんりーんと花の音が聞こえてくればもう朝が近い証拠。暗かった夜もだんだんと明るくなってくるの。
 そうしたら雲の上を歩いて雲の先を探すの。そこからあなたの街が見えるはずよ。そして夜が明ける前にあなたの家をめがけて飛び降りるの。大丈夫。たぶんそれは夢だから、あなたの思いが強ければ空だって飛べるの。朝日が出てくる前までに飛び出さないと雲は消えて無くなってしまう。大丈夫。あなたなら飛べる。
 風を体で受け止めるの。やわらかで涼やかな風。二秒だけ目を閉じて大きな羽を思い浮かべるの。白くても黒くても鳥の羽根でも機械の羽根でも何でもいい。想いが大きければ必ずあなたを守ってくれる。きっとね。
 もう家は目の前。ベッドの中にあなたがいるはずよ。あなたは戻らなければいけないの。ほらもう花の音が聞こえない。もうすぐ夜が明けるわ。だんだん空が赤く染まってくるの。誰も見たことのない朝日があなただけのために昇ってくるのよ。
 さぁ、目を覚まして。大丈夫。もう大丈夫だから。
 大丈夫よ・・・・・・


 覚めてみる夢の中に確かな明日があった。起きて見た朝日に花の音は聞こえなくなっていく。遠く遠く。遠くなっていく音を追いかけても、朝の光にかき消されていく。小鳥のさえずりが街を包み込みながら。
 枕の隣にある黄色い鬼灯を眺めながら



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いつのまにか

2007年08月19日 22時16分33秒 | 久遠
いつのまにか青々としていた田に 秋の実り
季節は傾いて まだ風は夏のままに
いつか変わりゆく 吹き抜けた風にその穂をゆらして
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なんだろう

2007年08月18日 22時02分11秒 | 久遠
初めは小石に見えた
見ていくほどに 小さなバッタのような
しゃがみ込み じっと見つめる先にもう一つの世界
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月暮れゆく

2007年08月17日 23時33分18秒 | 久遠
月暮れゆく今日の夕暮れ
熱い日差しを暮れた陽は いつの間にか西に傾き
静まりかえる夕の色に 日暮れを惜しむ日暮(ひぐらし)の声
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赤い夜

2007年08月16日 22時02分18秒 | 久遠
赤い夜はなつかしい音とともに
蒸し暑い夏の夜の光 空には揺らめく天の川
星の下 響く歌声に過ぎゆく夏を想いながら
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ほそいほそい

2007年08月15日 23時48分16秒 | 久遠
細い月が夕の中に浮かぶ
遠い昔 今日の日に終わった戦争
知らないことが幸せなのか 知ることこそ本当なのか
見上げる月の背に 帰らぬ人を想ったあの日へ
そしてまた新しい明日が始まる
コメント (2)
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