久遠の絃

-くおんのいと-
since 2003/9/1
キレイな写真なんていらない。もっと本当の姿が見たい

手紙

2007年03月18日 23時37分06秒 | ことばのうみ
 ポストを開けると一枚の手紙が入っていました。
 差出人の名前はありませんが、私宛のようでした。私はその白い封筒をあけてみます。とたん、なんだかなつかしい香りを感じました。
手紙をとりだすと、何かが一枚ほろりと落ちました。
”桜・・・・・・ かな?”
 あわいピンク色の桜の花びらが飛び出していました。手紙にはこう書かれています。
””春がもうすぐやってきます””
 少しとくちょうのある字。ただ手紙にはそれだけしか書かれていませんでした。
 でも私には誰が書いたのかわかったような気がします。
 私はすぐに返事を書きました。
””桜の花びらをありがとう。また遊びに行くからね””
 便せんにそれだけ書いて封筒に入れ、吹いてきた風に手渡しました。
”大丈夫。きっととどけるから”
 風はそう言って、とおくへとおくへ飛んでいきました。
 春をつげるふたつめの風。一番に追いつければきっと私の手紙を渡してくれるはずです。
 春をつげる風にもらった春の便りと、私の書いた春の便り。春は確実にやってきています。



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2 コメント

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ナイス (くるみぱん)
2007-03-20 20:55:50
ア、この言葉は古かったですか?

なんだかほっこりするようなファンタジ~ですね。
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Unknown (umi)
2007-03-21 23:57:38
春一番が吹いて二番目は春二番なんだろうか? とか考えてる今日この頃。
なんだかそんな風に春をつれてきてもらってるみたいです。

そろそろこっちでは桜が咲いてきました。
機会があったら載せていきますね
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