気が向いたとき日記

日々の暮らしの中の出来事を気ままに綴っています。

(⌒^⌒)b

2008-05-26 18:11:00 | 日々のできごと
漆塗りを習い始めて、この秋には14年を迎える。
だが然し・・・週一回のお稽古では年数こそ重ねているけど高が知れている。
塗り作業にはいろいろ道具類が必要だけど、
塗るってことに関して直ぐに思い浮かべるのは、刷毛だと思う。

漆刷毛は人毛をのり漆で固めて、周囲を檜の薄い板で合わせてある。
購入したものは、毛先が既に切り出されているのでそれを金槌でトントンと叩き、
柔らかくしてからお湯に浸け、石鹸を使って手で揉み解します。
で、その前に私たちは、板の部分が割れないように布を着せ、
漆を塗って塗刷毛を仕上げています。
長年使っていると、人毛の事とて段々磨り減って刷毛先が短くなったり、
刷毛先が崩れたり、根元が漆で固まってしまったりして来るので、
それを鉛筆のように切り出して、また新たな毛先を作りだします。
こんなに長い間塗りのお稽古をやっていながら、
今まで一度も、刷毛の切り出しをやった事がありませんでした。
お稽古仲間のマラソンマンさんに全てやってもらっていたのが
彼が仕事の関係で長期休会する事になって、自分で作らないとならなくなりました。

先ずは古い毛先を刷毛の根元で切り落とし、合成砥石で切り口を平面に研ぎます。
で、塗師小刀で両面から同じ角度で切り出します。
切り出す角度は刷毛の厚さと質に寄りますが、黒い毛の部分の幅が8ミリ前後、
刷毛先の厚みは1ミリぐらい残します。
木の部分を塗師小刀で削り取り、刷毛先が広がらないように毛先を内側に削り取ります。
と、本に書かれているのを参考にやって見ました。

塗師小刀は持っていないので、小刀(凶器になりそうな・・・)でやって見ましたが
彫刻刀でやるのが一番やり易かった。。。
先週のお稽古の時、先生に見て頂いてOKが出たので、これから刷毛先の揉み出しです。
やって見るとお道具作りは結構面白くて、刷毛をもう一本持ち帰りました。
写真の短くなった刷毛は、これはこれで刷毛目用に使えると云う事で
このまましばらく使う事にしました。


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