暦を一枚めくり9月を迎えました。
厳しい暑さはまだまだ続きそうですが、
蝉の夏を惜しむ声が重なるようになると、
朝晩には季節の移ろいを感じさせる風が吹いているのに気づきます。
今年の夏の暑さを乗り越えてきた身体にまず、
お疲れ様と言いたくなります。
爽やかな秋を満喫するために、
ここは暑さに疲れた身体を労わっていくのがよさそうです。
さあ、身体と心を優しく癒していきましょう。
「新生姜」と「根生姜」どちらも夏バテの味方
ショウガの原産地は熱帯アジア、
日本では古くから食べられていたようで
奈良時代に成立した『万葉集』にも詠われているということです。
7月頃からハウス栽培ものが出回り「新生姜」と呼ばれますが、
本格的な路地物の収穫は秋になってから。
フレッシュな辛みが身上、
爽やかな秋を確かに感じます。
甘酢につけると薄くピンク色になり清々しさとともに色どりも楽しめます。
味噌をつけて食べれば、
シャキッとした生姜の歯ごたえに発酵のうま味が加わります。
また漬物にしておけばピリッとした辛みがいつでも楽しめます。
いづれにしても食欲のない時、
疲れた胃を刺激してくれるありがたい存在といえそうです。
もう一つ忘れてはならないのが「根生姜」です。
「新生姜」を保存したもので一年を通して店頭に並びます。
夏の間は冷奴や素麺などの薬味として活躍しましたが、
秋口になり暑さに疲れた身体にもまた大いに力を発揮してくれそうです。
≪生姜湯に顔しかめけり風邪の神≫ 高浜虚子
虚子の茶目っ気がたっぷり感じられる句です。
生姜をおろして砂糖かハチミツを加え熱湯を注いでつくる生姜湯は、
風邪のひき始めやひいてしまった時によく飲まれています。
「新生姜」より辛みも香りも強く、
立ちのぼる湯気が鼻に入ればツンとした刺激でぐずった鼻がシャンとしてきそうです。
ピリッとした辛みも体内から全身に広がっていくのを感じると、
じんわりとした温もりにホッと一息がつけます。
生姜湯には冬というイメージがありますがそんなことはありません、
いいものは積極的に取り入れていきましょう。
忘れてはいませんか?湯船で温まりましょう
毎日のように汗だくとなった今年の夏、
ひと仕事の後や帰宅してすぐに浴びる
シャワーの爽快さはなんともいえません。
とにかくシャワーを浴びてホッと一息。
ついつい湯舟に身体を浸すことを忘れてしまっている、
という方もきっと多いことでしょう。
例年にない高温が続いた今年の夏、
屋内に入れば空調の冷気に助けられてきました。
とはいえ私たちの身体は外気温との温度差に
かなり疲れを感じているのではないでしょうか。
このような時は湯舟につかって身体を芯から温めるのも良いようです。
夏の暑い時でも温かい湯に身体をひたすと思わずフーッと息がもれてしまう、
そんなことありませんか。
そのくらい心地よいものなのですね。
あんがい身体の中は冷えてしまっていたのだな、と感じる時です。
シャワーでスッキリした後にまた湯舟につかるのはどうも億劫になりがちです。
そんな気持ちを切り替えさせてくれるのが、
香りのいいバスソルトやバスボム。
思いっきりリラックスしよう!
と決めてバスタイムをたのしみましょう。
お気に入りの温泉が楽しめる入浴剤もまた気分を上げてくれることでしょう。
ポイントは少しぬるめのお湯にいつもよりじっくりとつかること。
香りや泡などいつもとガラリと違うバスタイムの雰囲気を存分に楽しんでください。
湯上りには健康的に許せば冷たいシャワーを浴びて熱気をおさめておくとさっぱりします。
そういえば湯舟につかるのを忘れていたな、
という方は是非おためしください。
あたりまえのことを重ねながら、
夏の疲れを少しずつ取ってまいりましょう。
さあ、栄養をつけよう!お芋の季節です
秋一番に食べたいのは里芋です。
里芋は親芋のまわりにできるのが子芋、
子芋から出たものを孫芋というように増えるようすから、
子孫繁栄の縁起物として里芋を大切にする風習があります。
子芋を皮のまま茹でたものを「衣被」といいます。
「きぬかずき」または「きぬかつぎ」と呼んだのは宮中で働く女房たち。
里芋を表す女房詞(にょうぼうことば)です。
コロンと可愛らしいようすが、
平安時代に貴婦人が外出に際して、
単衣の小袖を頭から被り顔を隠したようすに似ていることからつけられたようです。
つるりと皮を剥いて食べられるのが手軽で楽しいですね。
≪今生のいまが倖せ衣被≫ 鈴木真砂女
≪衣かつぎにも頃あひや撰(え)りて食ぶ≫ 中村汀女
昔からお月見にはこの「衣被」供えられてきた地域もあるそうです。
中秋の名月が「芋名月」といわれるゆえんです。
お月見の団子も里芋の形に作られます。
飾り気のない素のままのお供えは、
陰りなく輝くお月様にはふさわしいような気がします。
「秋にお芋類がたくさん出てくるのは、栄養をつける時だからよ」
子供の頃によく祖母が言っていたことばです。
秋になると決まって口にしていたのでしょう。
そう言われながら食べたのは、
よくおやつになったサツマイモだったような気がします。
ふかしたお芋を二つに割り、
湯気が立っているのを片方渡されると熱い熱いと言いながらふーふー吹き、
ホクホクと食べた味は確かに美味しかった思い出があります。
≪ほっこりとはぜてめでたしふかし藷≫ 富安風生
今の時代にご馳走とはいえないかもしれませんが、
滋養をたっぷり身体に取り込んだような満足感があるのが、
お芋の魅力といえそうです。
9月になり身近にあれこれと秋の旬が現れてきます。
夏の疲れを癒すのは秋口の作物。
一つひとつの力を借りて身体を整え、
やってくる実りの秋を健やかに迎えてまいりましょう。
厳しい暑さはまだまだ続きそうですが、
蝉の夏を惜しむ声が重なるようになると、
朝晩には季節の移ろいを感じさせる風が吹いているのに気づきます。
今年の夏の暑さを乗り越えてきた身体にまず、
お疲れ様と言いたくなります。
爽やかな秋を満喫するために、
ここは暑さに疲れた身体を労わっていくのがよさそうです。
さあ、身体と心を優しく癒していきましょう。
「新生姜」と「根生姜」どちらも夏バテの味方
ショウガの原産地は熱帯アジア、
日本では古くから食べられていたようで
奈良時代に成立した『万葉集』にも詠われているということです。
7月頃からハウス栽培ものが出回り「新生姜」と呼ばれますが、
本格的な路地物の収穫は秋になってから。
フレッシュな辛みが身上、
爽やかな秋を確かに感じます。
甘酢につけると薄くピンク色になり清々しさとともに色どりも楽しめます。
味噌をつけて食べれば、
シャキッとした生姜の歯ごたえに発酵のうま味が加わります。
また漬物にしておけばピリッとした辛みがいつでも楽しめます。
いづれにしても食欲のない時、
疲れた胃を刺激してくれるありがたい存在といえそうです。
もう一つ忘れてはならないのが「根生姜」です。
「新生姜」を保存したもので一年を通して店頭に並びます。
夏の間は冷奴や素麺などの薬味として活躍しましたが、
秋口になり暑さに疲れた身体にもまた大いに力を発揮してくれそうです。
≪生姜湯に顔しかめけり風邪の神≫ 高浜虚子
虚子の茶目っ気がたっぷり感じられる句です。
生姜をおろして砂糖かハチミツを加え熱湯を注いでつくる生姜湯は、
風邪のひき始めやひいてしまった時によく飲まれています。
「新生姜」より辛みも香りも強く、
立ちのぼる湯気が鼻に入ればツンとした刺激でぐずった鼻がシャンとしてきそうです。
ピリッとした辛みも体内から全身に広がっていくのを感じると、
じんわりとした温もりにホッと一息がつけます。
生姜湯には冬というイメージがありますがそんなことはありません、
いいものは積極的に取り入れていきましょう。
忘れてはいませんか?湯船で温まりましょう
毎日のように汗だくとなった今年の夏、
ひと仕事の後や帰宅してすぐに浴びる
シャワーの爽快さはなんともいえません。
とにかくシャワーを浴びてホッと一息。
ついつい湯舟に身体を浸すことを忘れてしまっている、
という方もきっと多いことでしょう。
例年にない高温が続いた今年の夏、
屋内に入れば空調の冷気に助けられてきました。
とはいえ私たちの身体は外気温との温度差に
かなり疲れを感じているのではないでしょうか。
このような時は湯舟につかって身体を芯から温めるのも良いようです。
夏の暑い時でも温かい湯に身体をひたすと思わずフーッと息がもれてしまう、
そんなことありませんか。
そのくらい心地よいものなのですね。
あんがい身体の中は冷えてしまっていたのだな、と感じる時です。
シャワーでスッキリした後にまた湯舟につかるのはどうも億劫になりがちです。
そんな気持ちを切り替えさせてくれるのが、
香りのいいバスソルトやバスボム。
思いっきりリラックスしよう!
と決めてバスタイムをたのしみましょう。
お気に入りの温泉が楽しめる入浴剤もまた気分を上げてくれることでしょう。
ポイントは少しぬるめのお湯にいつもよりじっくりとつかること。
香りや泡などいつもとガラリと違うバスタイムの雰囲気を存分に楽しんでください。
湯上りには健康的に許せば冷たいシャワーを浴びて熱気をおさめておくとさっぱりします。
そういえば湯舟につかるのを忘れていたな、
という方は是非おためしください。
あたりまえのことを重ねながら、
夏の疲れを少しずつ取ってまいりましょう。
さあ、栄養をつけよう!お芋の季節です
秋一番に食べたいのは里芋です。
里芋は親芋のまわりにできるのが子芋、
子芋から出たものを孫芋というように増えるようすから、
子孫繁栄の縁起物として里芋を大切にする風習があります。
子芋を皮のまま茹でたものを「衣被」といいます。
「きぬかずき」または「きぬかつぎ」と呼んだのは宮中で働く女房たち。
里芋を表す女房詞(にょうぼうことば)です。
コロンと可愛らしいようすが、
平安時代に貴婦人が外出に際して、
単衣の小袖を頭から被り顔を隠したようすに似ていることからつけられたようです。
つるりと皮を剥いて食べられるのが手軽で楽しいですね。
≪今生のいまが倖せ衣被≫ 鈴木真砂女
≪衣かつぎにも頃あひや撰(え)りて食ぶ≫ 中村汀女
昔からお月見にはこの「衣被」供えられてきた地域もあるそうです。
中秋の名月が「芋名月」といわれるゆえんです。
お月見の団子も里芋の形に作られます。
飾り気のない素のままのお供えは、
陰りなく輝くお月様にはふさわしいような気がします。
「秋にお芋類がたくさん出てくるのは、栄養をつける時だからよ」
子供の頃によく祖母が言っていたことばです。
秋になると決まって口にしていたのでしょう。
そう言われながら食べたのは、
よくおやつになったサツマイモだったような気がします。
ふかしたお芋を二つに割り、
湯気が立っているのを片方渡されると熱い熱いと言いながらふーふー吹き、
ホクホクと食べた味は確かに美味しかった思い出があります。
≪ほっこりとはぜてめでたしふかし藷≫ 富安風生
今の時代にご馳走とはいえないかもしれませんが、
滋養をたっぷり身体に取り込んだような満足感があるのが、
お芋の魅力といえそうです。
9月になり身近にあれこれと秋の旬が現れてきます。
夏の疲れを癒すのは秋口の作物。
一つひとつの力を借りて身体を整え、
やってくる実りの秋を健やかに迎えてまいりましょう。
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