観て過ごしました。
「サンセット大通り」と「スチームボーイ」です。
ということで、ちょっと書く時間がないので後ほど追記します。
……ということで×2、追記です。
後でちょこちょこっと追加するつもりだったのですが、眠くて寝てしまったもので遅くなりました(^^); せっかくなのでプチ感想をば…。
サンセット大通り
映画についてですが、これがなかなか楽しめる作品でした。豪邸に奇妙な執事とともに暮らす往年の名女優・ノーマと、たまたま自動車のパンクで彼女の家に立ち寄ったばかりに、数奇な運命に翻弄されてしまうジョーのやり取りが、時にはユーモラスに、時には緊張をもって展開され、一種のサスペンス的な面白さがありました。
何といっても見どころなのは、グロリア・スワンソンの演技です。節々に感じるジョーに対する狂気混じりの感情、そしてラストシーンでのゾクゾクするほどに鬼気迫る演技に魅了されてしまいました。メイキングなどによると、無声映画時代に大活躍していたスワンソンは、まさに作品の撮影当時ノーマと似た境遇にあったこと、そして執事のマックスを演じたエリッヒ・フォン・シュトロハイムは、その当時の彼女の出演作「Queen Kelly」を監督していたものの、彼女と衝突したことで撮影が中止となっており、これが彼の最後の監督作品となったことなど、どこまでが現実で、どこまでが虚構か分からなくなってしまうようなバックグラウンドが語られ、非常に興味深かったです。
作品の根底では、当時のハリウッドでの問題点などが浮き彫りとなっていたと言いますが、このテーマは現代にも大いに通じるところがあるなぁという印象を受けました。一躍有名となり、周りからチヤホヤされつつも、いずれブームが去り、人々から忘れ去られてしまう…しかし本人はあの頃の栄光が忘れられない…。芸能界でもスポーツ界でも、よく見られる光景ではないかと思います。ある意味では人間の哀しい性(さが)というものを浮き彫りにした傑作です。
そういえば「ブラック・ジャック」で、往年の名女優が久しぶりに映画出演のオファーを受けたものの、かつての美貌を失ってしまったことに落胆し、ブラック・ジャックに若返りの整形手術を依頼する……という話がありましたが、あのお話って、この映画がお話の下敷きになっていたような気がします。登場する女優の名前も「スワンソン」に似た響きの名前だったような……今は手元に本がないので、もし間違ってたらごめんなさい。
スチームボーイ
以前から気にはなりつつも、なかなか観る機会がなかった作品です。私は大友監督の映画「AKIRA」が大変好きなのですが、だからといって「大友ファン」というほどでもなく、大友さんの漫画作品は読んだことがありません(ものすごく緻密に描かれたカットを断片的に見て、驚愕したことはあります)。でも漫画作品にも興味はあり、いずれは読んでみたいと思っています。そういう立ち位置とご理解ください(^^);
結論から申しますと、結構楽しめる作品ではありました。物語も「AKIRA」に比べれば分かりやすく、「力」というものの扱い方を誤ると、それがどうしても「兵器」と化してしまう危険性を描いた……この辺は「AKIRA」とカブるところでもありますが(笑)、もしも蒸気機関が発明されたばかりの19世紀に「スチームボール」というものが存在したら…?という、パラレルワールド的な歴史世界のお話としては、楽しめるものであったと思います。
ただ、映像は確かにスゴイものの、少々退屈さを感じてしまった部分も多かった気がします。CGで処理した映像には、それほど驚かなくなってしまっているのですね(^^); 今回、音楽をハリウッド映画でおなじみの、スティーブ・ジャブロンスキーさんが手がけておられるのですが、彼の壮大なBGMの力がないと、ちょっと映像だけでは、あまり引き込まれなかったかもしれません。どうしても「AKIRA」と比較してしまいますからね(^^); あの作品は、確かに芸能山城組のBGMも強いインパクトを持っていましたが、映像の力も相当なもので、視覚と聴覚の両方にフルで訴えかけてくるものがありました。
声の出演に関しては、鈴木杏さんのことは全く存じませんが、なかなか演技も上手で、主人公のレイにはマッチしていたのではないかと思います。スカーレットの小西真奈美さんも、それほど悪くはありませんでした。中村嘉葎雄さんの声は少し聞き取りにくかったような…。「あかんたれ」の秀吉(ひできち)さんは大好きなのですが(^^); 津嘉山正種さんは相変わらず素敵な声でいらっしゃいました
「サンセット大通り」と「スチームボーイ」です。
ということで、ちょっと書く時間がないので後ほど追記します。
……ということで×2、追記です。
後でちょこちょこっと追加するつもりだったのですが、眠くて寝てしまったもので遅くなりました(^^); せっかくなのでプチ感想をば…。
サンセット大通り
この映画、私てっきりミュージカル映画だと勘違いしておりました(^^); そのため、いきなり副主人公の男・ジョーがプールに死体となって浮かんでいるというシリアスなスタート(でもちょっと笑える)だというのに、一体いつになったら歌い出すんだろうなんて、的はずれも甚だしい期待をしてしまいました 勘違いの理由は、アンドリュー・ロイド=ウェバー氏によるミュージカル版(日本では未上演)が、別に存在していることと、DVDのケースに貼ってあったこのシールのせいです(^^); TSUTA○Aの嘘つき~(笑) |
映画についてですが、これがなかなか楽しめる作品でした。豪邸に奇妙な執事とともに暮らす往年の名女優・ノーマと、たまたま自動車のパンクで彼女の家に立ち寄ったばかりに、数奇な運命に翻弄されてしまうジョーのやり取りが、時にはユーモラスに、時には緊張をもって展開され、一種のサスペンス的な面白さがありました。
何といっても見どころなのは、グロリア・スワンソンの演技です。節々に感じるジョーに対する狂気混じりの感情、そしてラストシーンでのゾクゾクするほどに鬼気迫る演技に魅了されてしまいました。メイキングなどによると、無声映画時代に大活躍していたスワンソンは、まさに作品の撮影当時ノーマと似た境遇にあったこと、そして執事のマックスを演じたエリッヒ・フォン・シュトロハイムは、その当時の彼女の出演作「Queen Kelly」を監督していたものの、彼女と衝突したことで撮影が中止となっており、これが彼の最後の監督作品となったことなど、どこまでが現実で、どこまでが虚構か分からなくなってしまうようなバックグラウンドが語られ、非常に興味深かったです。
作品の根底では、当時のハリウッドでの問題点などが浮き彫りとなっていたと言いますが、このテーマは現代にも大いに通じるところがあるなぁという印象を受けました。一躍有名となり、周りからチヤホヤされつつも、いずれブームが去り、人々から忘れ去られてしまう…しかし本人はあの頃の栄光が忘れられない…。芸能界でもスポーツ界でも、よく見られる光景ではないかと思います。ある意味では人間の哀しい性(さが)というものを浮き彫りにした傑作です。
そういえば「ブラック・ジャック」で、往年の名女優が久しぶりに映画出演のオファーを受けたものの、かつての美貌を失ってしまったことに落胆し、ブラック・ジャックに若返りの整形手術を依頼する……という話がありましたが、あのお話って、この映画がお話の下敷きになっていたような気がします。登場する女優の名前も「スワンソン」に似た響きの名前だったような……今は手元に本がないので、もし間違ってたらごめんなさい。
スチームボーイ
以前から気にはなりつつも、なかなか観る機会がなかった作品です。私は大友監督の映画「AKIRA」が大変好きなのですが、だからといって「大友ファン」というほどでもなく、大友さんの漫画作品は読んだことがありません(ものすごく緻密に描かれたカットを断片的に見て、驚愕したことはあります)。でも漫画作品にも興味はあり、いずれは読んでみたいと思っています。そういう立ち位置とご理解ください(^^);
結論から申しますと、結構楽しめる作品ではありました。物語も「AKIRA」に比べれば分かりやすく、「力」というものの扱い方を誤ると、それがどうしても「兵器」と化してしまう危険性を描いた……この辺は「AKIRA」とカブるところでもありますが(笑)、もしも蒸気機関が発明されたばかりの19世紀に「スチームボール」というものが存在したら…?という、パラレルワールド的な歴史世界のお話としては、楽しめるものであったと思います。
ただ、映像は確かにスゴイものの、少々退屈さを感じてしまった部分も多かった気がします。CGで処理した映像には、それほど驚かなくなってしまっているのですね(^^); 今回、音楽をハリウッド映画でおなじみの、スティーブ・ジャブロンスキーさんが手がけておられるのですが、彼の壮大なBGMの力がないと、ちょっと映像だけでは、あまり引き込まれなかったかもしれません。どうしても「AKIRA」と比較してしまいますからね(^^); あの作品は、確かに芸能山城組のBGMも強いインパクトを持っていましたが、映像の力も相当なもので、視覚と聴覚の両方にフルで訴えかけてくるものがありました。
声の出演に関しては、鈴木杏さんのことは全く存じませんが、なかなか演技も上手で、主人公のレイにはマッチしていたのではないかと思います。スカーレットの小西真奈美さんも、それほど悪くはありませんでした。中村嘉葎雄さんの声は少し聞き取りにくかったような…。「あかんたれ」の秀吉(ひできち)さんは大好きなのですが(^^); 津嘉山正種さんは相変わらず素敵な声でいらっしゃいました