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月あかりの予感

藤子不二雄、ミュージカル、平原綾香・・・好きなこと、好きなものを気の向くままに綴ります

とってもゴースト1994年版が映像配信!

2017年11月25日 21時42分52秒 | ミュージカル/演劇
4年以上も放置してしまっていたこのブログですがww

音楽座メイトで・・・

なんと「とってもゴースト」の1994年なかのZERO公演が!

全編配信されています!!

キャストは、石富由美子さん、吉野圭吾さん、三谷六九さん、渋谷玲子さん・・・このお名前を挙げるだけでも、往年の音楽座ファンには涙が出るほどなのですが・・・

なんと!濱田めぐみさんも出演されています!!!

アンサンブルとはいえ、その姿をはっきりと確認できます。

劇団四季でベルを演じる前の、あまりにも貴重すぎる映像なので、このブログをご覧頂いている、とくに音楽座ファン、劇団四季の濱田めぐみファンの方にはぜひ知って頂きたく、4年の沈黙を破りましたw

この音楽座メイトですが、年会費10,800円です。

正直、高いですw

しかも福岡の私は、そう簡単に舞台を観に行くこともできません。

入会するときは、本当に悩みましたが・・・

音楽座はまず1977年に旗揚げされ、1987年にヒューマンデザイン運営の体制ができ、1996年に「マドモアゼル・モーツァルト」の公演をもって解散しました。ここまで19年間です。

そして、1997年に「泣かないで97」をプロデュース公演として上演。それ以降、断続的に作品を上演し続け、ついに20年が経ちます。

つまり、1996年の解散までの期間を超えて、さらに新作を含めた公演が現在も続いているのです。

解散で完全に終わってしまっていれば、音楽座作品がそれ以降、陽の目を見ることはなかったでしょう。演劇史の片隅に埋もれてしまったはずです。

ここまで音楽座作品を風化させることなく、上演を続けてくれているヒューマンデザインには、音楽座ミュージカルを愛する者として、本当に感謝しているのです。

その感謝の気持ちと、これからも続けてほしい気持ちをこめて、高いなとは思いつつもw、音楽座メイトに入会したわけです。

・・・今日配信された「とってもゴースト」、これを観ることができただけで、私には1万円以上の価値がありました!w

1994年頃、WOWOWで「こころを照らす星たち」という音楽座特集の2時間番組がありました。そこで吉野圭吾さんが歌う「とってもゴースト」の終盤部分が放送されたのですが、今回の映像ソースは、おそらくその番組で使用されたものです。

今回のような配信は、毎月1本してくれるそうです。
当時の録画ビデオは、もう再生機がなかったり、テープが劣化してしまったりで、観ることのできない人も多いと思います。私もそうでした。

それがこういう形で、21世紀に蘇ってくれるのは本当に嬉しいです!

リトルマーメイドに思ひを馳せる

2012年11月01日 20時35分32秒 | ミュージカル/演劇



なんと劇団四季の新作は「リトルマーメイド」に決定しました。

この作品こそ「四季劇場・海」でやるべきじゃないの?と思いましたが(^_^);
海は「オペラ座の怪人」で使用中のためか「四季劇場・夏」の方での上演です。

思えば以前、たしか2002年頃に四季が上演した「ソング&ダンス」で、「アンダー・ザ・シー」を芝清道さんが歌ったのを観たことがあります。「ノートルダムの鐘」や「ピノキオ」など、四季がやりそうで(実際に会報誌で匂わせるようなことを書いていながら)やらなかったディズニー作品も多数ありましたが、満を持しての登場、といったところでしょうか。

まぁ、福岡公演は……期待できそうもありませんが(-_-);
東京はともかく、大阪あたりで上演することがあれば観てみたい作品です。

舞台版は未見なので分かりませんが、アニメ映画版は、その後の「美女と野獣」「アラジン」「ライオン・キング」などのヒット作へと繋がる、ディズニー第2黄金期の嚆矢となった名作です。アラン・メンケン氏による音楽がまた素晴らしい! 「パート・オブ・ユア・ワールド」など、忘れられない名曲の数々がちりばめられています。

↓これ、数年前に思わずジャケ買いしたのですが、Amazonを覗くとプレミア価格になっててビックリしました。売りませんが(^_^);

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濱田めぐみさんのドナ

2012年08月11日 01時41分23秒 | ミュージカル/演劇
YouTubeで劇団四季関係の映像を観ていたら、懐かしいものを発見しました。

懐かしいといっても、たかだか2年前なのですが(^_^);



そう、「マンマ・ミーア!」でドナ役を演じる濱田めぐみさんです。ドナ役と決まったときも、若くない?と驚いたものですが(ドナは20歳の娘ソフィのお母さん役)、実際に広島公演でドナ役を観ることが出来たのは結果的に幸運でした。

なぜならその翌年、めぐみさんは四季を退団してしまったのです(T_T)

予想だにしなかった退団により、めぐみさんのドナを観るのは最初で最後になってしまったわけですが、歌唱力はもちろん、やっぱり感情豊かな芝居が本当に上手でした。

ずいぶん前にこのブログでも書いたことがあるのですが、めぐみさんのベル役(美女と野獣)を初めて大阪で観たとき、それまでの四季とはひと味違うセンスを持った女優さんだと思ったのです。まだ当時ハタチそこそこの若造が、何を偉そうに言ってるんだという話ですが(笑)、その後の四季での華々しい活躍の数々、演じたヒロイン数知れず、ディズニー側からの厚い信頼も得て、その後「ライオンキング」「アイーダ」と2作続けて日本初演キャストとしてヒロインを演じた実力の持ち主です。若造の見る目は間違っていなかったのが、今となっては誇りです(^_^);

あと5~6年くらいすると、めぐみさんの実年齢もドナに近づいて、よりいっそう深みのあるドナを演じてくれる気がします。客演でもいいから、ぜひまたその頃にドナ役を演じて欲しいなぁと思っています。かつて音楽座に在籍していたこともある方なので、フリーになられた今、音楽座作品への客演とかもあったら、ぜひ観てみたいですね(。・ω・。)

ということで、この映像は結構貴重です。かつてのシンバとナラ、阿久津陽一郎さんとの共演も二度と観られないかもしれません。今はまだ四季の公式チャンネルに掲載されていますが、メインの俳優が退団している以上、いつ削除されるかも分かりませんので、お好きな方はぜひ今のうちにご覧頂きたいと思います。

ちなみに、この映像でソフィを演じているのは江畑晶慧さん。広島で「マンマ・ミーア!」を観た当時は、そこまで惹かれなかったのですが(失礼)、その後の福岡「ウィキッド」で圧倒的歌唱力を目の当たりにして、思わずファンになってしまったのでした。

ついでに稽古映像もいくつか貼っておきます(すべて公式チャンネルより)。




「ライオンキング」は12年ぶりに大阪へ

2012年05月02日 23時13分56秒 | ミュージカル/演劇
本日到着した「ラ・アルプ」によりますと、現在、北海道四季劇場で上演中の「ライオンキング」は9/8で千秋楽を迎え、今秋から12年ぶりの大阪公演が、大阪四季劇場にて始まるそうです。

思えば「ライオンキング」を初めて観たのは、大阪MBS劇場(現・イオン化粧品シアターBRAVA!)の初日。1999年4月18日のことでした。当時、ディズニーの「ライオンキング」が舞台になると聞いて、漠然と「キャッツ」的なものを想像していたのですが、実際に幕が上がると、全く想像すらしなかった空間が繰り広げられて、度肝を抜かれたものです。パペットを効果的に使って、こんな芝居ができるもんなんだと感心したのを思い出します。

1998年12月20日に東京公演がスタートした「ライオンキング」も、今年で14年目のロングランという、日本演劇至上初の快挙を成し遂げ、いまだ留まるところを知らずに続演中です。

福岡では、10年以内の間に2度も、しかも通算4年近くという、地方都市としてはあり得ないロングランを記録していますが、残念なことに「ライオンキング」以外の公演には、あまり観客が入らなかったという悲しい現実がそこにはあり、ついに専用劇場がなくなってしまったのは、このブログでも何度か触れたとおりです。

大阪公演版「ライオンキング」の見所は、何と言ってもティモンとプンバァが繰り広げる関西弁の楽しさでしょう。私も大阪出身なので、あまりにも関西ネイティブ、コテコテな大阪弁が炸裂して爆笑したものです。

前回の公演で観ていない方はもちろん、子どもの頃に観て今ではお父さん、お母さんになったという方も多いと思います。そんなみなさんは、ぜひ親子で「ライオンキング」をお楽しみください(^_^)

劇団四季最初の専用劇場…?

2012年04月03日 23時48分54秒 | ミュージカル/演劇
劇団四季から「ラ・アルプ」(四季の会会報誌)が届いて、こんな別冊付録がついてました。


7月に迎える創立60周年を前にしての、浅利さんのロングインタビュー。アルプ本誌では収まりきらなかったらしく(笑)、なかなか読み応えのある内容でした。

確かに60周年というのはスゴイと思います。色々と言いたいことがあるとはいえ、たえず演劇界をリードしてきたその功績は認めざるを得ないでしょう。

しかし…これはなくないですか?(´д`);


写真は良いんです。
問題はキャプションです。

劇団四季最初の専用劇場「四季劇場[春] [秋]」

正真正銘・劇団四季最初の【常設】専用劇場は、福岡シティ劇場 のはずです。

まぁ、2年前に四季は福岡での常設専用劇場公演からは撤退したので、今では「キャナルシティ劇場」と名前を変えて、四季の専用劇場ではなくなってはいますよ、確かに。

そして、「東京に」最初に出来た【常設】専用劇場ということであれば、「四季劇場[春] [秋]」で間違いないです。

だけど、何も「劇団四季最初の」なんて、明らかに間違ったキャプションをつけなくても良くないですか?(´д`);

もしかして、福岡シティ劇場は、四季内部ではなかったことになってるんですか?(笑)。黒歴史扱いなんでしょうかwww

重箱のスミをつつくような指摘で申し訳ありませんが、足繁く、当時の福岡シティ劇場へ何度も足を運んだファンとしては、少し悲しくなってしまいました。。。

6月に「サウンド・オブ・ミュージック」が開幕しますが、九州地区への専用劇場としての再進出は…当面なさそうですね(´д`)

小林アトムさん死去

2011年03月03日 01時35分05秒 | ミュージカル/演劇
小林アトム氏(俳優)が死去(読売新聞) - goo ニュース

今日は深夜まで仕事が続き、帰宅後、ニュースで訃報に接しました。

ただただ、びっくりしました。。。
まだ56歳……お若いのに。。。

アトムさんがまだ四季にいた頃、確か「エビータ」全国公演でのリハーサル見学会だったかと思いますが、すぐ間近でお話を聞かせてもらったことを思い出します。

ディズニー映画「ライオンキング」の吹き替えでプンバァを演じられ、のちに舞台版でも同じ役を演じられました。もしかしたら、「ライオンキング」のアニメと映画の両方で同じ役を演じた方は、世界でもアトムさんだけなのではないでしょうか(ちなみにアトムさんが四季に入ってから収録された続編やテレビシリーズなどでのプンバァ役は、畠中洋さんが演じておられます)。とっても愛らしいプンバァでした。

退団後は、2008年に大阪で観た音楽座ミュージカル「七つの人形の恋物語」や、映画化された音楽座ミュージカル「メトロに乗って」などに出演されていて、そのお姿を拝見しました。そのときはお元気そうだったのに……本当に残念です。

小林アトムさんのご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

完成したパズル(1)

2011年01月16日 00時17分44秒 | ミュージカル/演劇
音楽座ミュージカル「ホーム」。

かれこれ15年越しで観たいと思い続けてきたこの作品を観るために、1/15に日帰りで大阪まで行ってきました。

実はこの作品をやっぱり観に行こう!と決意したのは、ごく最近なんです。

だから、チケットもあまり良い席が残っていなくて、かろうじて2階席の最前列、下手側の一番端っこ…ちょっと見づらい席でした。

決心がつかなかった理由は、まず金がないこと(笑)

それに2月に相方と、マイホームタウン・ハウステンボスへ帰国(笑)する予定がありまして、今の私にはミュージカルよりも、そっちの方が重要でしたから。(ハウテンの魅力については、いつか語ります・笑)

さらに相方はミュージカルが大の苦手ですので、一人でミュージカルを観るためだけに大阪まで行くのも、お金があればともかく、工面してまでそれは馬鹿らしいし…と、そんな思いがあったのも事実です。

しかし、「ホーム」は私にとって、非常に非常に特別な作品でした。

特別と言っておきながらアレですが、通して観たことがなかったんです。

その昔、1994年頃に、音楽座を特集する番組がWOWOWで放送されました。

「こころを照らす星たち」…そんなタイトルだったかと思いますが、ちょうど当時新作として作られていた「ホーム」を特集していたのです。

それは、「ホーム」の名シーンがいくつか紹介された、言うなれば「ホーム」という作品のパズルピースが、断片的に散りばめられたようなものだったのです。

「ホーム」だけでなく、様々な音楽座作品の映像、当時の所属俳優のインタビューなど、見ごたえたっぷりの2時間番組で、ビデオが擦り切れるほど、当時のヨメと、繰り返し繰り返し観ていたものです。

「ホーム」は、ストーリーはあまりよく分からないものの、畠中洋さん、今は劇団四季にも客演されている土居裕子さんたち、いわば当時の黄金メンバーの歌う名シーン、それから佐藤伸行さんの結婚式でのスピーチのシーンが非常に印象的で、物語も分からないのに、目頭が熱くなるような思いにさせられていました。

結果的に、当時の音楽座カンパニー(現在のRカンパニーの前身)としては、この「ホーム」が最後の「新作」だったのです。それ以降、「アイ・ラブ・坊っちゃん」「星の王子さま」「マドモアゼル・モーツァルト」などが上演され、それらは観劇できたものの、すべて再演でしたし(「星の王子さま」は一応新作でしたが、「リトル・プリンス」のリメイク的な作品でしたから)、それからまもなく惜しまれつつ1996年に解散してしまいましたから、「ホーム」は初演以来、一度も上演されることがなかったのです。

Rカンパニーとして、音楽座が事実上の「復活」を遂げたとき、そのときは未見だった「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」も当然観たかったのですが、前述の番組を観まくっていた経緯もあって、「ホーム」の再演を心から待ち望んでいたのです。

そんなにも思い入れのある作品が再演されるというのに、貧乏という病は私の心を蝕んでしまいまして(笑)、なかなか行く決心がつかずにいました。

※個人的には、地元・福岡とは言わないまでも、せめて広島で公演してくれれば、もう少し行きやすかったのですが(^^);

しかし年末、元旦から仕事ということもあり、まったく年末年始的な気分を味わえずにいた厭世的な気持ちも手伝って、ようやく観る決心がついたのでありました。

…この項、つづく(笑)

久々に「美女と野獣」

2010年06月01日 23時03分38秒 | ミュージカル/演劇
…のCDを聴いてます

実は3日前から高熱で寝込んでおりまして(^^);
39度間近の熱を出したのなんて小学生以来ではなかろうか(笑)
ようやく熱も下がったのですが胃腸の具合がよろしくないので、PCでポチポチ作業しながらCDを(厳密には iPod touchで)聴いていたのでした。

いや~懐かしいですね

この作品が初演された頃が、私の四季好きのピークだったなという気がします。私は大阪初演から観ているのですが、日本初の東西同時公演という驚き、それなのに、つまり劇団内に同一演目のカンパニーが2つ存在しているのに、どちらもクオリティが非常に高い出来だったのに驚き(ここが今とは全く違うな)、衣装だけで確か1億4000万円という制作費に驚き、ビースト役にキャスティングされて制作発表にも出ていた山口祐一郎さんがいきなり退団しちゃった驚き(笑)。いろんな驚きがありました。1996年には濱田めぐみさんが四季に入団してベル役を演じると知ったときは、元音楽座の女優さんということもあったので慌てて劇場に駆けつけたこともありました。彼女のとってもキュートなベルは今でも忘れられません

そんなめぐみさん……今では20歳の娘の母役ですか(^_^);
自分と年齢が4つ程しか変わらないだけに、ドナ役キャスティングを知ったときは、ちょっとショックでしたが、ついに母役さえ演じられる女優さんになったんだなぁと感慨深くもありました。広島行きたいなぁ…。今ではまさしく四季の看板女優ですが、四季デビュー直後の舞台を観られたのは幸せだなぁと思っています。

CDキャストに退団者が多いのはもちろんですが、亡くなられた方も非常に多いことにも改めて驚かされました。冒頭ナレーションの井関一さん、ミセスポットの志村幸美さん、コッグスワースの松宮五郎さん…。初演から15年という月日の長さを感じますね。ミセスポットの頃の志村さんって、今の私とそれほど年齢が変わらないはずなんですよね…。本当に豊かで温かい歌声で、改めて惜しい人を亡くしたなぁと思います。

そんな「美女と野獣」ですが、もうすぐ東京で再演されますね。
福岡はさっさと見捨てたくせに(うらみがましい)、東京にはまた新劇場を作ってしまって、スマートチケットだか何だかやるみたいですが(^^); そんなことより舞台そのもののクオリティも…「あの頃」を目指して…がんばって頂きたいものです。久々に観たい気もしますが、東京まで駆けつけるのはさすがに厳しいっす(T_T)

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福岡シティ劇場のことなど

2010年05月17日 02時09分13秒 | ミュージカル/演劇
先日5/8に、劇団四季専用劇場としての上演は最後となる「エビータ」を観に、福岡シティ劇場へ行ってきました。

久しぶりに観る芝清道さんのチェは実にかっこよくてシビれました。芝さんを舞台で観るのは、2007年の京都JCSジャポネスク以来ですけど、トラップ大佐役の稽古の合間の出演だというのに、ますます磨きの掛かったチェを作り上げて来られた気がします。出身地福岡での、そして最後の専用劇場としての公演ということもあったとは思いますけど、決して必要以上に気負うところがなく、クールなのに熱い、そんなチェでした。

野村玲子さんも、まさか再びエバを演じられることになるとは正直私は思いもしなかったのですが(^^); やはりエバという役柄にはとても合った女優さんだという気がします。残念ながら歌声については、特に低音部分が非常に厳しかったことは否めません。しかしながら、末次美沙緒さんが以前ブログにも書いておられましたけど、ご本人は相当必死でがんばられたんじゃないかと思います。日本初演でのクリスティーヌを演じた程の歌声の持ち主だったわけですし、私はまだ素敵な歌声だった頃の野村さんの舞台から観ているだけに、李香蘭など、相当に厳しいコンディションで歌われていたのを、かなり悲しく思いながら観ていました。ここ近年はストレートプレイの出演が多かった彼女が、数あるレパートリーの中でも、特に難曲の多いエビータ役に再び挑むというのは、相当な覚悟が必要だったことと思います。今回はまさしく「女優魂」を垣間見るような、鬼気迫るエバの演技には圧倒されました。

さて……冒頭でも書きましたが、ついに劇団四季は福岡を撤退してしまうことになったわけです。「撤退ではない」と報道等によると浅利さんは言ってますけど、これは完全に「撤退」です。劇団四季は福岡を見捨ててしまったのです。

ちょっと恨み節っぽく書いてしまいましたが(笑)、確かにここ近年の福岡シティ劇場は、いつ撤退してしまっても不思議がないほど、観客数が落ち込んでいました。以前このブログでも書きましたが、あのヒットミュージカル「マンマ・ミーア!」が数ヶ月で終了してしまうなんて、他都市では考えられないことでした。

四季側はよく「福岡の観客は熱しやすく冷めやすい」だの、「福岡では観客が育たない」だのと言いますが、こうした発言は正直いって、福岡県民の神経を逆撫でるだけだと危惧しています。福岡県民の文化センスが低いとでも言いたいのか?と…。

私は四季のやり方に疑問を感じていました。

まず、なんでいきなり専用劇場を、決して劇団四季が定着していたとは言えない福岡に作ってしまったのか?という疑問を、特に観客動員が低迷し始めた頃からは持ち続けていました。

四季の福岡公演がそれまで全然なかったわけではありません。
百道(ももち)での「キャッツ」ロングランも成功していますし、全国公演などでも数日間規模の上演はありました。

福岡シティ劇場が出来た1996年当時、関西から東側では四季も幅広い観客を掴んでいましたが、関西から西側には専用劇場はもちろん、四季が継続的に公演を打つ劇場なんて一つもなかったのです。

四季やミュージカルに興味を持たない私の周りには、いまだに「劇団四季って九州の劇団だと思ってた~」なんて言う人がいる始末です(笑)。全国的にミュージカルや新劇で活動している老舗劇団だということすら知らない人がいるんです。

そんな土地にいきなり「専用劇場」ですよ。

まだ東京の「四季劇場」もない時代です。仮設の専用劇場なら東京や大阪、名古屋などにありましたが、常設専用劇場はまだ存在していなかった、そんな時代なのに、決して四季に馴染みがあると思えない福岡に専用劇場が建ってしまったわけです。

最初は好調でした。そりゃそうですよ。だって物珍しいから(^^);

私はちょうど大阪から福岡へ移住する頃だったので、単純に喜びましたけどね。福岡へ移住を決意した理由の一つは「福岡シティ劇場があるから」でもありましたし(笑)。

ところが、「オペラ座の怪人」「美女と野獣」「キャッツ」などのロングランは成功するのに、短期公演や小規模な公演、ストレートプレイに至ってはガラガラな日も多く、そういう公演でもチケットが取りづらかった大阪との大きな違いをまざまざと感じました。

四季の公演が福岡で成功しないとは私は思いません。

ただ、もっと地道な種まきが必要だったのではないでしょうか。

大阪でも名古屋でも、最初から今みたいな成功があったとは思えません。
地道にチケットを団員が売り歩き、企業を回り、次第に定着し、そうした下積みがあってこそ「キャッツ」が大成功し、今の四季があるのではないでしょうか。

結局は、大劇団だという「おごり」が、結局は今回のような事態を招いてしまったのではないかと思うのです。大劇団だから、他の土地で成功してるから、福岡にいきなり大劇場を建ててしまっても大丈夫、みたいな「おごり」が…。

現在、広島や仙台で1~2ヶ月の短期公演を実施していて、それはそれなりに成功を収めているようです。福岡も来年以降、四季はこのようなラインに乗せるつもりのようです。

むしろ最初からそうすべきだったんじゃないでしょうかね(^^);
「今さら」感が漂うのと、これまで四季を応援してきた福岡のファンが、今後も応援してくれるか?というと、やはり疑問に感じます。

「エビータ」千秋楽でも、俳優さんや浅利さんからの「ご挨拶」的なものは一切なかったし、「エビータ」千秋楽が終わってから四季のサイトを覗くと、劇場紹介ページの地図から福岡シティ劇場が忽然と消えていたのは、なんともいえない悲壮感と、見捨てられた感が漂いました。

一番痛かったのは、一度は公演すると公言しながら、土壇場で「春のめざめ」などの福岡公演を中止したことですね。やると言った以上は、赤字を出してでも絶対に実施するべきだったと思うのです。経営が苦しい中小規模の劇団ならともかく、一度は上場の噂すら流れた四季ですよ(^^); そりゃ赤字で多少は傷むかもしれませんが、「次」に繋げる投資だと考えて実施するべきでした。やはり「公約破り」は批判されますよね。

それから浅利さんが、福岡公演を存続させるため、無理してチケットを多く買おうとするファンに対して、こんなことを言っていました。

これまでに劇場に足を運ばれたことのない方を、ぜひお誘いいただきたい。(中略) 初めての方でも、一度ご覧いただければ、「掴んで離さない」という自信があります。(ラ・アルプ 2010年3月号)

えぇ、何度か連れて行きましたよ。
これまで劇場に足を運んだことのない人を。。。

……しっかり離れていきましたが(^^);

単に好みに合わないとか、そういうこともあるとは思います。
が、浅利さんが胸を張って言うほど、今の四季は、

すばらしくなんかない!!」(by シンバ)

私自身は好きな演目もあるし、好きな俳優さんもいるから、四季の舞台は今後も観に行きますが、それでも「学芸会」のような芝居に当たってしまうことはあります。ベテランで実力もある俳優さんたちが、この10年間だけ見てみても、一体どれだけ四季を離れて行ったか…。

それなのに劇場はさらに増える一方。福岡は撤退しても札幌に新劇場を作るつもりらしいですし、今後も上演演目はどんどん増えるんでしょうから、質が落ちて当たり前です。

浅利さんは都合のいいときだけ「四季は劇団だ」と言いますが、今の四季を見ていると劇団というより「エンターテインメント企業」です(^^); ショーをやるんならそれでも良いでしょう。海外のネームバリューのある作品を一手に引き受けて、ビジネスとしては信任の厚い四季ですから、廃れることはないと思います。

しかし、劇団としては……果たしてどうなんでしょうか??

私が「四季の会」に入って、かれこれ16年になります。

あの当時はまだ専用劇場もありませんでしたし、今ほど「儲かって」はいなかったのかもしれませんが、いい舞台、いい俳優も多かったです。

今は……好きで観に行く作品も当然ありますが、なんとなく惰性で観に行っていた演目も多いのは事実です。そして、俳優の演技力などに満足できなかったことも決して少なくはありません。

福岡シティ劇場からの四季撤退については、こんなことを色々と考えさせられてしまいました。

言いたい放題に、そして若干厳しく書いてしまった点もありますが、長年応援してきた身だからこそとご理解頂ければと思います。

シャボン玉とんだ宇宙までとんだ

2010年05月01日 23時46分37秒 | ミュージカル/演劇
広島ALSOKホールへ、音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」を観に行ってきました。昨年大阪で観てから約1年ぶりになります。

本当に何度観ても素晴らしい作品です。今日は主演の高野菜々さんが広島出身ということもあって、まさに「故郷に錦を飾った」主演女優に対して、ご当地の人々は温かく惜しみない拍手を送ってくれていました。

このブログでは書けませんでしたが、私にとっての「シャボン玉」は、映像、生舞台を通じて、全編を通して観たのは、昨年の大阪公演が初めてでした。それまでもビデオ等で、断片的に土居裕子さん、今津朋子さん、矢口容子さんなどの佳代を観てきましたが、リアルタイムでその時間を共有した佳代は菜々ちゃんが初めてだったんです。

今日も菜々ちゃんの佳代は、本当に輝いていましたよ。透き通るピュアな歌声が心に染み渡りました。昨年に比べて芝居にもますます磨きがかかったように感じました。残念ながら私は観に行けませんでしたが、昨年「泣かないで」で難役ミツ役なども演じたことで、より深みのある芝居が出来るようになったんじゃないかと思います。佳代の表情や歌声で思わずウルッときてしまうのです。実に末恐ろしい平成生まれな女優さんです(^^);

あの「音楽座的な歌い方」というと、分かる人には分かってもらえるでしょうか。訴えるように前のめりで自分の気持ちを切々と歌う……このスタイルから、四季などでは味わえない感動が心にストレートに響いてくるのです。そしてそれがたまらなく心地よい。菜々ちゃんもかつての土居裕子さんのような存在に、いつかはなれる女優だと思いますし、そうなって欲しいと願っています。

他のキャストの皆さんも、本当に素晴らしかったです。以前このブログにもコメントを頂いたことのあるゆうきさんは、今回は藤さんだけでなく和子役も演じておられましたが、これが意外なほどにハマリ役でした。今回こそご挨拶したかったんですが、残念ながら終演後のロビーのすごい人だかりに見つけることができませんでした(^^);

安中さんの悠あんちゃんは、本当に優しくて、佳代を包み込む温かさが伝わってきて、すごく良かったです。イメージ的には(ビデオ「ジャストクライマックス」の影響もあって)、畠中洋さんの悠あんちゃんが私にとってはベストだったのですが、初めて全編とおして観た悠あんちゃんが安中さんで本当に良かったと思います。

それにしても、この作品そのものの持つ素晴らしさはただごとではないです。初演から20年経っても全く古びることのない輝き。音楽座の原点といえるスピリッツがこの作品には溢れているんだなと…。日本のオリジナルミュージカルとしては、20世紀最高の傑作だといっても決して過言ではないでしょう。

あんまり書くとストーリーのネタバレになりますから避けますが……

10年待ったんですよ!

佳代も、悠介も…。

これを「愛」と呼ばずして何でありましょうか。

私に久しぶりにブログを書かせただけのパワーがこの作品には詰まっているのです(笑)

~~~~~

ということで、大学を卒業した記事を書いてから、もうかれこれ1年以上も放置してしまいまして、その間にもこんな放置ブログへアクセスして頂いていた皆様もたくさんおられたみたいで、本当に申し訳ない限りでございます。

ええ、実は失踪していたのでございますよ。
いや、もちろんネットの世界だけの話ですが(^^);

日々の生活で……主に仕事で溜まるストレス、フラストレーションの数々。

趣味の世界を楽しく生き、楽しく語るために始めたこのブログですが、趣味を以前のように楽しむ余裕のない自分には、次第に駄文でも書くことが苦しくなり、そのたびに「もっと気楽にやろうよ」と思いはするものの、なかなか前へ踏み出せない心理状態が続いておりました。

そのうち、次第にネットで知り合った皆様とも少し距離を置くような格好になってしまい、不義理なことこの上ない状態になってしまったことは、この場でお詫びいたします。

そういえば以前、彼女ができた云々、こっ恥ずかしいことをここで書きましたが(笑)、その彼女とは現在進行形で続いております。事ある毎に私の過去のブログを引っ張り出しては色々とツッコミを入れてくれるので、恥ずかしいことこの上ないです(^^); まぁ、私にとっては、かけがえのないパートナーであります。「シャボン玉」を観てると、なんだか私ら2人と悠あんちゃん&佳代を重ねてしまうのですよ(^^); それで余計にウルッとしてしまったり…。なんにせよ、大切な人がいるというのは心強いものです。別に破局して傷心したからブログから消えたとか、そんな理由ではないことだけ一応ご報告をば(笑)。

とりあえず、今回は「シャボン玉」を観て、何か書きたくなったので、思いっきり久しぶりに書いてみました。次にいつ書くことになるか分かりませんが…またいつの日か(^^);

超最悪タイミング

2008年11月04日 11時01分49秒 | ミュージカル/演劇
小室プロデューサー取り調べ=著作権めぐり5億円詐取容疑-大阪地検(時事通信) - goo ニュース

うそでしょ~~~?!?!

昨日は、藤子不二雄A先生が旭日小綬章を授賞という嬉しいニュースがあったのに、今朝は最高にショックなニュースから始まってしまいました。

それにしても、12/18から「マドモアゼル・モーツァルト」東京公演が始まるという、このタイミングに…。

最終的に逮捕ということになったら、まさか上演中止になったりしないだろうか… 音楽だけが急遽「21C」に変更になったりして…

私は特に小室ファンというわけではないんですが、この「マドモアゼル・モーツァルト」の音楽は大好きなのです。12年ぶりの再演が決まって、3月の関西公演には、なんとしても駆けつけたい…と思っていましたから、今は無事に公演が行われることを祈るばかりです…。

(夜になって追記)

(1) 記事を書いた時点では「事情聴取」という報道でしたが、アップする前後には「逮捕」になってました 残念ではありますけど、本人も容疑を認めているそうですし…。絵に描いたような転落ぶりに、ただただ驚くばかりです…。

(2)Rカンパニー公式ブログで心強いコメント 手放しで喜べるような状況ではありませんけど、とにかく予定通り公演してくれることには安心しました。作品に罪はありません。

(3)今回の事件を受けて、素敵な動画がアップされていました 心から応援していますので、がんばってくださいっ



「マドモアゼル・モーツァルト」再演!

2008年10月25日 10時02分37秒 | ミュージカル/演劇
今度、音楽座ミュージカルの名作「マドモアゼル・モーツァルト」が、12年ぶりに再演されることになりました!

今度は「21C」じゃないですよ!本家本元の「MM」です!

先頃、キャスティング案が公式サイトで発表されていました。(こちら

サリエリ=広田勇二さん、シカネーダー=吉田朋弘さんは予想通りo(^-^)o お二人とも、今や名実ともにRカンパニーの看板俳優ですので、大いに期待しています!

だけどモーツァルト、コンスタンツェなどの女優さんは、全然知らない…(失礼)と思ったら、どうやらRカンパニーのプレメンバーらしいです。モーツァルト役は、てっきり宮崎祥子さん(「七恋」のムーシュを観て大ファンになりました!)か野田久美子さん(「リトルプリンス」が本当に素晴らしかった!)だと予想していたので、ちょっと意外なキャスティングではありましたが、客演キャストよりは期待が大きいです! Rカンパニーのまだ見ぬ「原石」が光り輝くかもしれません。そう、思い切った新人起用は、かつての音楽座の良さでもあったわけで…! 楽しみにしていますので、ぜひ顔晴って欲しいですo(^-^)o

このブログでお世話になっている富永友紀さんも、ツェルリーナ役でキャスティング!! 私が観に行くのは3月の関西公演ですが、今度こそぜひお会いできればと思っています♪(「七恋」のときはちょっとバタバタしてしまったので、結局お会いできず失礼いたしました

YouTubeの「音楽座チャンネル」に、以前の公演映像がアップされていたのでご紹介。ビデオ「ジャスト・クライマックス3」の映像を一部編集したものですが、いや~懐かしい!土居さんも畠中さんも、本当に輝いていたなぁと思います。だけど、21世紀の新しい顔ぶれによる「MM」にも大いに期待です




さて、今回の再演に先立ち、つい先日DVDで「21C:マドモアゼル・モーツァルト」を改めて観てみました。実は、このDVDを買ったとき、僅か1回観ただけだったんです(^^); 元の作品が大好きだっただけに、やっぱり「違和感」を禁じ得なくて、自分の中で封印していたんですね。

だけど改めて観てみたら、そこまで悪いものではありませんでした。音楽が小室哲哉さんじゃないとか、台詞回しが全体的に違うとか、ストーリーとか、もちろんキャストとか、色々な面で違和感を抱いていたわけですが、固定観念を捨てて観てみれば、あれはあれで立派に「モーツァルトしていた」なぁとも思ったのです。

音楽も一つ一つをとって考えれば「ラグナレク」などの名曲も溢れていますし、立派に「音楽座サウンド」でした。だけど戦争を絡めるとか、ちょっと「行き過ぎ」な感じは確かにありました。モーツァルトが、おそらく「かつての少女時代の自分」と対話するイメージは良かったと思うんですけど、銃撃されるシーンとか、ここに必要だったのかなぁと思います。ちょっと「気負いすぎ」のような(^^); もっと肩の力を抜いてくれれば、より良い作品になっていたかもしれません。

本家「MM」も上演できることになったことで、この「21C」は封印されてしまうのかもしれませんが、それはちょっともったいない気もします。さらなるブラッシュアップは必要だと思いますけど、「本家」と「21C」を、たとえば劇団四季の「ジーザス・クライスト=スーパースター」のジャポネスク版/エルサレム版のようにとらえて、1つの原作を2つの作品として創り続けるのも面白いかもしれませんね。


さて、本日はミュージカルではないですが、地元の劇団「飛ぶ劇場」の「有限サーフライダー」を観に行ってきます

有限サーフライダー

2008年08月10日 23時30分52秒 | ミュージカル/演劇
北九州を拠点に活動している「飛ぶ劇場」という劇団がありまして、そこに所属する女優さんと、友人っつーか、知人っつーか、まぁ同僚なのでありますが(^^);

その女優さん=よんぱたさんが、私がブログをやってると言ったら、ぜひ宣伝してぇ~目に涙を溜めて頼むので、仕方がないので宣伝しちゃいます(←なんとなく居丈高)。こんなへっぽこブログで書いたところで、たいした効果があるとは思えませんが(笑)、東京か大阪か福岡にお住まいの演劇好きな皆様、ぜひいらっしゃいませ(。・ω・。)ノ

飛ぶ劇場 vol.28 『有限サーフライダー』
作・演出 泊篤志

北九州公演 10/23~26
大阪公演 11/29~30
東京公演 1/8~12

(詳しい内容はこちら)

宣伝しながら、こんなことを言うのもなんですが、私自身「飛ぶ劇場」さんの舞台を観に行ったことは今まで一度もありません(^^); 劇団の名前くらいは知っていましたが、よんぱたさんが貸してくれたDVDで観た「あーさんと動物の話」という作品が、今まで唯一の観劇歴だったりします(笑)。だけどこれが結構面白かったので、今度の作品にも期待しているのでございます。


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