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月あかりの予感

藤子不二雄、ミュージカル、平原綾香・・・好きなこと、好きなものを気の向くままに綴ります

「チンプイ」未完結の理由を考察

2006年10月17日 21時15分30秒 | 藤子不二雄
チンプイ」は、原作が完結する前に、アニメの方が最終回を迎えました。そのため、アニメの最終回はオリジナルのお話が作られたわけですが、原作にも登場していないルルロフ殿下の正体を出すわけにも行かず、また原作が未完結ということもあり、出来る限り作品世界が「現状維持」を保てるようにと、努力された跡が垣間見える仕上がりとなっています。

この最終回については、当時の「アニメージュ」の記事で、最終回の脚本を担当された桶谷さんが、F先生から「誰も不幸にならない終わり方をして欲しい」という趣旨のことを言われたと、そのような内容のコメントを書かれていた記憶があります。(雑誌の原本が手元にないので、おぼろげで申し訳ありません)

さて、アニメ「チンプイ」の最終回が放送されたのが 1991年 4月 18日ですが、それに先立ち、「チンプイ」が掲載されていた「藤子不二雄ランド」は、同年 2月 3日に発売された「UTOPIA 最後の世界大戦」で全301巻が完結しています。これに掲載されたのが、第58話、単行本収録時につけられたサブタイトルは「遠い思い出」です(完全版第4巻収録)。後にあと2話が書き下ろされ、全60話として「チンプイ」はめでたく完結を迎える・・・はずでした。しかしその後5年間、残りたったの2話/合計30ページが描かれることなく、1996年のF先生のご逝去により、作品は永遠に未完となってしまうのです。

この僅か30ページが描かれなかった理由は、もはや私の推測に過ぎませんが、前述した「誰も不幸にならない終わり方」を望んだF先生のお言葉と、決して無縁ではない気がします。エリをめぐる、ルルロフ殿下と内木の争奪戦(?)という作品の性質上、どちらか一方がエリと結ばれるというラストであれば、「誰も不幸にならない終わり方」というのは絶対に不可能です。

そこで私が考えてみたのは、原作第17話「どうにもこうにも・・・・・・」が、ラストへ向けた伏線だったのではないか?という仮説(珍説?)です。この回ではルルロフ王子が、自分のペットである小さな花「プチフロー」を欲しがった妹のセル王女のために、クローニングで複製する、という話が出てくるのですが、チンプイとエリはその話をヒントに、実際に犬のクローンを作って問題を解決しているのです。

この第17話を「伏線」として、仮にF先生が考えておられたとすれば、SF短篇「恋人製造法」のようなラスト・・・つまり「エリのクローンがマール星へ行く」(!!!) という最終回だった可能性も、決して否定は出来ません。第1話から、既に最終回への伏線を張っていると、F先生が言われていたというようなお話も、確か「アニメージュ」等で読んだような記憶がありますが、それが「クローニング技術をも有するマール星人の科学力」だったとすれば、決して荒唐無稽な話とは言えないと思います。

ただ、F先生が仮にこのようなラスト(またはクローンではなく「コピーロボット」みたいな、同様のテイストをもつ別のラスト)を、実際に描くつもりで構想を考えておられたとするなら、それを1991年のうちに描かれていても、全く不思議はなかったと思います。大長編「ドラえもん」に比べれば、たった30ページですから、体調面を考慮しても、おそらく何とかなったでしょう。

F先生はおそらく「チンプイ」も、何らかのラストを、わりと早い段階で考えておられたと思います。私の考えでは、少なくとも「最終回のアイディアが思いつかなかったため描かなかった」というのは、描かなかった理由ではない気がします。そして、そのラストというのは、私が先程書いた「クローン説」に、もしかすると近い内容だったのではないかと思うのです。それでは、構想がありながら、何故描かなかったのか・・・

「チンプイ」は、F先生のご病気により連載が何度か中断しています。最初にどこで中断したかというと、実は「完全版チンプイ」の第1~2巻と第3~4巻、つまり第28話「ステキな星に新築計画!?」までの作品と、第29話「エリ&チンプイ・カンパニー」以降の作品とで、はっきりとタッチや作品のカラーが異なっているのです。第28話から第29話の間には、約半年のブランクがあります。そしてさらに、第32話「見てしまった結婚式」から第33話「ピヨピヨ募金会名誉総裁に」の間には、なんと実に1年以上ものブランクがあるのです。

私は、第28話を描いた頃のF先生が描くのであれば、もしかすると「エリのクローンがマール星へ」という、いわばSF短篇風なラストは、十分あり得たと感じるのです。ところが第29話以降、エリがマール星へ行くことが既定路線となっているかのような描写・・・それは未来の姿を見てしまう話(第32話「見てしまった結婚式」)や、エリとルルロフの間に生まれた子供が登場する話(第35話「あの子はだあれ?」、第42話「エリちゃんのベビーシッター」)、ついには未来の自分までもが実際に登場してしまう話(第52話「エリさま記憶そう失!?」)などが、作品後半には急激に増えているのです。

特に、未来の自分の姿を「見る」だけであれば、それがクローンやロボットの可能性も捨て切れませんが、本人が「登場」してしまう以上、もはやクローンの可能性はかなり薄くなったと考えられます。クローンなら何も里帰りなど考える必要がないためです。(もちろん「その時点」の実家へ里帰りではなく、「少女時代に」と指定したことが、逆にクローンだから=その時点には本物のエリが存在してるから帰れないから、という可能性も残されます)

F先生は病気で倒れられてから、それまでの作風とは明らかに変化した部分があります。エコロジーを前面に押し出した大長編「ドラえもん」が登場し始めたのも、ちょうどその時期です。こうしたF先生の心境の変化が、「エリのクローンがマール星へ」という当初の構想に、ストップをかけたのではないか?という推察をしてみました。一見、エリ側としてはハッピーエンドには見えますが、マール星へ嫁ぐエリのクローンの気持ちや、ルルロフの気持ちは、完全に無視されてしまうのです。(「恋人製造法」では、宇宙へ行く内男と麻理は、どっちもクローンだから問題なし)

アニメ版の第46話Bパート「エリさまがいっぱい」は、クローンとしては描かれていませんが、チンプイの科法により分裂された8人のエリが登場します。そして、その8人のエリのうち1人の「気持ち」が、マール星へ行くように仕向けたワンダユウの陰謀に歯止めをかける役割を果たしています。この話そのものはアニメオリジナルですが、なんとなく寓意的なものも感じてしまいます。

こうしたことを考えますと、F先生が最終回を描かなかった(描けなかった)理由は、つまりF先生の心境の変化が最大の原因だったのではないかと思うのです。実はF先生は、遺作となってしまった「ねじ巻き都市冒険記」を描き上げた後、「チンプイ」の最終回にも手を付けるつもりだった、というお話を聞いたことがあります。その時点で実際に描けたかどうかは、体調等を考えても何とも言えませんが、自らの「死」を意識されたF先生が、何らかの決着をつけるつもりはあったのかもしれません。そして、そのラストに、どういう内容を想定されていたのか・・・それは少なくとも「クローン」ではなかったように思います。もちろん真実はF先生のみぞ知る・・・ですが・・・

※最近、藤子ネタが少なかったので、大胆な仮説を立ててみました(^^);

補足もお読みください。何故か補足の方が長文です(笑)。

クイズ日本の顔

2006年10月11日 01時10分24秒 | 藤子不二雄
今夜(10日夜)放送されたNHKの番組「クイズ日本の顔」に、藤子不二雄A先生がゲスト出演されました。いや~、お元気そうで何よりです(^^)

番組は、A先生にまつわるクイズと懐かしい映像、関係のある人物へのインタビューで構成されていました。もちろんクイズは、よくあることですが、藤子ファンなら常識なものが多かったわけですが(笑)、貴重な映像も満載で、たいへん満足できる番組でした。

A先生とも親交の深い井上陽水さんが、名曲「少年時代」(曲自体はものすごく有名ですが、知らない方も多いので一応補足しておきますと、もともと映画「少年時代」の主題歌として作られたものです)の曲作りを依頼された際、A先生に作詞を依頼されたというエピソードは初耳でした。実はA先生が作詞されたという事実そのものは知っていましたが、それが陽水さんの依頼によるものとは知りませんでした(この隠されたA先生による歌詞は「NEO UTOPIA」第18号の裏表紙に掲載されています)。

A先生は2ヶ月もかけて歌詞を書いたといいます。ところが、そのA先生による歌詞は、なんとボツ(笑)。陽水さんによると、歌詞にするには「感情が過多」っていうのが、その理由なんだそうです(^^); A先生による歌詞は手元にありますが・・・ハイ、わかるような気がします(笑)。

結局、出来上がった「少年時代」は、A先生いわく「まさに僕のイメージ通りの曲だけど、すばらしいけど・・・オレの詞はひと言も使ってない!」と(笑)。このエピソードには爆笑してしまいました(^^); そのとき陽水さんは、(A先生の歌詞の)言葉は使わなかったけど「心は頂きました!」というナイスフォローをされたそうです(^-^)/

その他「まんが道」にも出てくる、手塚先生から譲り受けた机の実物を見られたのも良かったです。その机で「ブラック・ジャック」を読むA先生のお姿というのも、ある種の感動がありましたね(^^)

「魔美」のイベントがあった・・・らしい

2006年10月10日 05時31分34秒 | 藤子不二雄
『エスパー魔美』上映会&原恵一監督トークイベント(パンポロリン!)

なんか、ものすっごいイベントが開催されたようですね(^^);

東京に、ひょこっと行けるわけがないタイプのお仕事の私は、こういうイベント系の話題は、そこに行きたくなっても泣けてくるだけだから、さりげなくスルーしてましたが、これは本当に行きたかったなぁ~(T_T)

タンポポのコーヒーが注文できるとか、コーションメッセージがスキップできないことへのツッコミ(下巻では改善されるらしい)、1話アバンタイトルの裏話、チョイ役・山寺さんへの原監督の苦笑本郷みつるさんの話題、ブルーハーツ次回予告(下巻収録&特典DVDに上巻相当分の全話が入るらしい)などなど、痒いところに手の届くこだわりに、なんだか嬉しくなってしまいました(笑)。

まあ、あるさんによるレポートのおかげで、行ったような気には、なれましたが(^^);

もし「チンプイ」でこういうイベントがあったら・・・どうしよう~(^-^);;
まあ、イベントどころか、DVD-BOXが出るかどうかもわからない段階で、悩んでもしょうがないんですけどね(笑)

東京に住みたくなった今日この頃でした。

2006.10.13追記
この「魔美」のイベントについては、いろんなブログでレポートが書かれています。実際に行けなかった私としては、こうした記事を拝読して、行ったような気になるのが精一杯(^^); このブログをお読みで、行けなかった皆様にも雰囲気を味わって頂くため、いくつかの記事にリンク&TBさせて頂きます。

アニメスタイル「エスパー魔美」トークイベント(ごったニメーションblog)
魔美ちゃんに逢いに新宿歌舞伎町にいったよ の巻(博士のイチゴな愛情)
エスパー魔美イベントレポ(マスメディア研究所)
エスパー魔美イベント・私が原恵一監督に生質問した時のレポート(パンポロリン!)

P子の入浴

2006年10月09日 08時58分57秒 | 藤子不二雄
この前、テレ朝チャンネルで放送された「オバケのQ太郎」#401「カメレオンリボン」を観ていたんですが、まさかのP子入浴シーンが登場(^^);

(C) 藤子プロ/藤子スタジオ・シンエイ

この姿で、しっかりバスタオルを身につけているところが、全国3000万人のP子ファンにはたまらないことでしょう(笑)

魔美DVD-BOX下巻は次回予告収録!

2006年09月29日 22時06分17秒 | 藤子不二雄
DVD-BOX下巻 次回予告収録決定!!

すごい!やれば出来るんじゃないですか~(^^)

まぁ、これによって、上巻の収録内容が少し中途半端になってしまった感は否めませんが、とりあえず収録に向けて、フロンティアワークスさんも、シンエイさんも、最大限に努力してくれたことだけは、よくわかりました。そのことは素直に感謝したいと思います。

もう少し早く作業を始めてくれていれば、上巻にも・・・という点は惜しまれますが、今回のことで、ファンは放送当時に出来るだけ近い形で観たいんだ、ということに気がついてくれて、今後の「チンプイ」などのリリースに生かしてくれれば嬉しいと思います。

1996年9月23日から10年

2006年09月23日 23時22分10秒 | 藤子不二雄
今日9月23日は、藤子・F・不二雄先生のご命日です。十年一昔といいますが、過ぎてしまえば10年など、あっという間のような、長かったような・・・

あの日の夜、後に妻になり、そして妻でなくなる女性から受けた1本の電話は、忘れようにも忘れられません。それが最初に受けたF先生の訃報でした。

実は10年目となる今年 9月23日午前2:10 には、「十年目の追悼」と題した文章を掲載しようと、もう1ヶ月近く前から準備を進めていたのですが、なかなかうまくまとめることができませんでした。ご命日には間に合いませんでしたが、いずれ書きたいと思っています。今日はF先生のSF短篇を数本読み返し、恐竜が大好きだったF先生に思いを馳せつつ、恐竜映画の傑作「ジュラシック・パーク」を久しぶりに観ました。

自分の精神構造にまで深い影響を与える存在というのは、なかなか巡り会えるものではありません。そういう意味では、自分にとってのF先生は、まさしく「父」のような存在でした。自分が漫画を描いていたこともあり、影響を受けたといえばF先生の「作風」ないし「画風」からと思われるかもしれませんが、その程度のものではなく、知識はもちろん、物事を多角的、巨視的にとらえるといった「考え方」なども含めて、自分の人格形成の上で与えられた影響は計り知れないと思っています。もちろん自分がF先生のような人間になれたわけでは全くありません。しかし今でも、そしてこれからも、理想とする存在はF先生だということを改めて確認しました。

私はやはりF先生の、大きく温かい手のひらの中にいるのです。これからもずっと・・・

エリさまファッション♪

2006年09月22日 17時31分24秒 | 藤子不二雄
パンポロリン!さまにて、ついにスタートしました(^^)

チンプイ★エリさまファッションチェック★(Introduction)
エリさまベストコーディネイト ★秋冬ファッション編(1)

先日の「チンプイ」作画研究 (2) のコメント欄で、「パンポロリン!」のオーナー・あるさんと随分盛り上がってしまったのですが(笑)、待ちに待っていた企画が、満を持してついにスタートしました♪

チンプイ」の主人公・エリちゃんのファッションは、あるさんも触れておられるように、それまでの「着たきりスズメ」が当たり前だった藤子アニメに一石を投じ、路線をガラリと変えた画期的なものでした。

「着たきりスズメ」は、何も藤子アニメに限ったことではなく、最近「アルプス物語 わたしのアンネット」を観ていて気がついたのですが、あれだけ生活描写丁寧に描いている名劇でさえ、アンネットたちは(ごく一部のおでかけなどを除いて)毎回同じ服を着ているのです(^^); 今の時代のように、何パターンも洋服を持っている時代とは背景が異なるとはいえ、色も柄も全く同じ服だけ(もしかすると1着だけ?)しか持っていないというのは、やはり不自然です。でも、テレビアニメではそれが普通でした。つまり、毎回の衣裳を変えるというのは、実に面倒な作業でもあるのです。セルの使い回しができませんから(^^);

そもそも、藤子先生の原作においては「ドラえもん」の早い段階で、既にヒロインは「着たきりスズメ」ではありませんでした。しずちゃんは、いろんなタイプのファッションを最初のうちから着こなしています。昔のアニメのしずかちゃんのように、ピンクのワンピースばかり着てはいません(笑)。まぁ、のび太などの男キャラの衣裳はテキトーでしたけど(^^);

藤子アニメで、主人公の衣裳を毎回変えるということ自体は、前作「エスパー魔美」から既に始まっていたのですが、「魔美」はわりとリアルな描写で、視聴者の年齢層も高めだという特殊な事情がありました。いわゆる子ども向けの藤子アニメで、主人公のコスチュームを毎回変えるという偉業をなしとげたのは、「チンプイ」が最初と見て間違いないと思います。その後、「ドラえもん」の衣裳も変化するようになります。

やはりこれは、本郷監督の発案なのでしょうか。スタッフの中のデブラ・ムー氏デザイナーは、作画監督の方々だったのでしょうか。「チンプイ」の制作に関する、名劇やジブリ作品みたいな資料本など、全く出ていませんので、どうしても推測になってしまいますが、やはり発案は本郷さんのような気がしてなりません。藤子アニメとしては、珍しい女の子向けといえる作品ですし、「魔美」と同じ路線の踏襲を主張されたのではないでしょうか。

そして、IGタツノコ以外の担当回に関しては、総作監の堤さんまたは富永さんあたりのデザインだったのではないかと思います。これは完璧に推測です(^^); IGタツノコ担当回を除いては、作監をまたいで同じコスチュームが使用されているケースも多いためです。

特殊なのがIGタツノコ担当回、川崎逸朗さんが作監を務めた回のコスチュームです。通称「IG服」(笑)。これは他と一線を画しています。おそらくデザインは川崎さんか、または演出・原画の荒川真嗣さんあたりだと推測されます。たった1回、黄瀬和哉さんが担当した回も、他とは異なり、やはりIG服といえる衣裳を着ていました。カラーコーディネートにしても、IG服は明らかに色合いが異なっていて、これはIGタツノコ担当回で色指定を担当した甲田暁美さんの仕事だと見て間違いはないでしょう。

「チンプイ」の衣裳については、前々から気になっていまして、いずれまとめたものを作りたいと漠然と考えてはいましたが、私はおしゃれファッションセンスなどというものとは無縁の男でございまして(笑)、うまくまとめる自信は全くありませんでした(^^);

そんな中、藤子系でも随一おしゃれなブログを運営されていて、お持ちの携帯のセンスなども大変素晴らしいあるさんにより、記事の連載がスタートしたのは大変喜ばしいことでした(^^)

あるさんの中に眠っていた、エリさまファッションに対する熱い思いを、実際に燃え上がられるための火花程度にでも、私の書いた記事がなれたとすれば、たいへん幸せなことです(^^)

これからの連載も楽しみにしております
「チンプイ」の次は、ぜひ「魔美」全話のコスチュームでも網羅してください(めちゃめちゃや~

ドラえもんDVD到着

2006年09月21日 21時15分48秒 | 藤子不二雄
わさドラDVD「秋のおはなし 2005」が到着しました。
同時に「みきおとミキオ」も、ようやく到着・・・これは後日、別記事にて・・・

収録内容を確認したところ、昨年8~9月放送の話から収録ということで・・・それって秋じゃないと思うんですが(^^);

まあ、9月は確かに「秋」かもしれませんが、秋のお話っていえば 9~11月頃のイメージがあります。「ペコペコバッタ」とか「昔はよかった」とか「宝星」とか「あやうし!ライオン仮面」あたりが入らなかったのは少し残念ですね。

※2006.11.23追記
「昔はよかった」と「あやうし!ライオン仮面」は、冬の方に収録されました。

だからセレクションじゃなくて、全話収録して欲しいんですけどねぇ(T_T)

TV版 NEW ドラえもん
秋のおはなし 2005

ポニーキャニオン
詳細


わさドラDVDの購入を検討されてる皆様のために、収録話とスタッフをリストにしておきました。いそいで作ったので、もし何か間違ってたらコメント欄でお知らせください(^^);

サブタイトル放送日脚本演出絵コンテ作画監督
春のおはなし2005
勉強べやの釣り堀2005/04/15早川正寺本幸代米たにヨシトモ嶋津郁雄
どくさいスイッチ2005/04/29高橋ナツコ釘宮洋釘宮洋乙幡忠志
驚音波発振機2005/05/06大野木寛宮本幸裕前田康成管野智之
のろのろ、じたばた2005/04/22早川正鈴木卓夫鈴木卓夫吉田優二郎
のび太のおよめさん2005/04/22大野木寛鈴木卓夫鈴木卓夫吉田優二郎
ミニシアター2005/04/22楠葉宏三楠葉宏三関修一
夏のおはなし2005
天井うらの宇宙戦争2005/07/01高橋ナツコ鈴木卓夫安藤敏彦金子志津江
ドラえもんだらけ2005/06/10早川正宮本幸裕前田康成西本真弓
きこりの泉2005/07/29大野木寛寺本幸代寺本幸代嶋津郁雄
入れかえロープ物語2005/06/03大野木寛古屋勝悟古屋勝悟富永貞義
白ゆりのような女の子2005/08/05高橋ナツコ塚田庄英塚田庄英原勝徳
ミニシアター2005/06/03やすみ哲夫やすみ哲夫武内大三
秋のおはなし2005
きせかえカメラ2005/08/26高橋ナツコ安藤敏彦安藤敏彦中村英一
ゆめふうりん2005/08/26早川正安藤敏彦安藤敏彦間々田益男
ミチビキエンゼル2005/09/16高橋ナツコ塚田庄英塚田庄英中村英一
家がだんだん遠くなる2005/09/16与口奈津江塚田庄英塚田庄英中村英一
ご先祖さまがんばれ2005/09/02大野木寛腰繁男腰繁男富永貞義
ミニシアター2005/06/10やすみ哲夫やすみ哲夫木村陽子

※参考資料: NEO UTOPIA 第40~41号

魔太郎オリジナル版

2006年09月20日 22時27分25秒 | 藤子不二雄


基本的に私は、新刊書店で手に入る本は、出来る限り新刊書店で買うタチなんです。なぜなら著者の先生方に印税が入るから(笑)。そういう理由だから、逆にいいますと、さほど思い入れのない著者の本は古書店で買うこともあります(^^);

でも、藤子先生などの新刊を古書店で買うようなことは、まずありません。本を読んで感動したとき、その著者に何か「お返し」が出来るとすれば、それはやはり本を買うことしかありませんからね。

とはいっても、新刊書店で買えないものは、古書店で買うしかありません。ところが私は、定価以上の値札が付けられている本は、ほとんど買ったことがありません。どうしても古書店を儲けさせたって作者は潤わないしという考えが頭をよぎってしまうんですね。絶版かつ安価のものは「古書でしか手に入らないんだから」と自分を納得させて買います。ところが、藤子先生の絶版本は軒並み高値なので、困ったものです。

藤子不二雄ランドをはじめとする絶版本など、結果として高値で取引されているような本は、たくさん持っていますが、それは高値になることを狙って買ったわけではなく、発売当時、単に読みたくて買っただけなんです。だから読み倒してボロボロなものも多く、そういう意味ではたいして高値はつかないと思います(^^); もちろん売る気もありませんが(笑)

さて、あいかわらず前置きが長くなりましたが(笑)、上の「魔太郎がくる!!」は、そんな私にとっては唯一の例外です。数年前に全巻セット1冊1,000円で買いました。ご丁寧にパラフィン紙で包まれていて、高級感を演出しておりますが、元は単なる少年チャンピオン・コミックス320円也です(^^);

「魔太郎」は新刊で手に入るのに、なんでわざわざ古書店で買ったか・・・それは現在の版が、幾分ソフトに描きかえられているためです。

このようなサイトがありまして、現在の単行本には収録されていない初期の魔太郎には、相当にドギツイ描写が多いことを知りました。いや、もともと知識としてはあったんですが、その実物を上記サイトで拝見しまして、これは自分の目で読むしかないと思い立ったのであります(^^);

現在の版の魔太郎は、同級生を殺したか殺してないか、曖昧な描写が多いのですが、初期の版の魔太郎は、もう情け容赦もなく殺してます(^^); ここまで何人も学生が死んだり失踪したりしていて、この学校は大丈夫かいな?と思うんですが、そこはフィクションの妙です(笑)。

それでも、連載当時はそれで済んでいたのかもしれませんが、その後はっきり言ってシャレにならない凶悪事件が増えたり、学校でのイジメ社会問題化してきたため、魔太郎も次第にオカルト方向へ変化せざるを得なくなってしまったのですが、魔太郎の苦しみというのは、実際に幼少時イジメを受けたA先生ならではのリアルさがあります。自分も「いじめっ子」か「いじめられっ子」かと問われれば、間違いなく「いじめられっ子」の方でした。幸い私自身は、それほど陰湿なイジメを受けることはありませんでしたが、魔太郎がいじめられることによる苦しみや恐怖は、多少なりとも共感を覚えます。そんな「いじめられっ子」たちに、連載当時かなり支持されたんじゃないかなと思います。典型的なアンチヒーローですね。

社会における「イジメ」は、ブラック短篇等の大人向け作品では度々描かれていますが、そのアングラな雰囲気を、ものの見事に少年誌に持ち込んだのが、この初期の「魔太郎」です。1巻で猿彦が魔太郎の黒い手帳を読んでしまい、恐怖に引きつるコマ(下図)など、ブラック短篇でよく使われる表現で、めちゃくちゃ怖いです(^^);


(C) 藤子スタジオ(「魔太郎がくる!!」第1巻 P.80より引用)

確かに今の基準から見れば、かなりの問題作ではありますし、少年たちに悪影響が全くないかと言われれば・・・こればかりは何ともいえません(^^); 自分に子どもがいたとして、読ませたいかと言われれば微妙です(笑)。でも、分別のある大人が読む分には全く問題はないでしょうし、こちらの方が現在の版よりも、はるかに面白いです。こういうダークな作風がA先生の真骨頂であることを考えれば、映画でいうR指定PG指定のような形ででも、再度世に出してもらうことは出来ないものかなと思います。難しいでしょうけどね。

埋もれたF作品

2006年09月19日 20時14分46秒 | 藤子不二雄
9/15発売のコロコロ文庫「みきおとミキオ」、発売前からアマゾンで予約してあったのに、今日になってようやく発送通知が・・・遅すぎっ(>_<)

ということで、発送通知が来た段階なので、まだ読んではおりません。「みきおとミキオ」自体は、「藤子不二雄ランド」版を所有していますので、もちろん読んだことはあります。でもコロコロ文庫の発売決定以降は、読み返さないようにしています。だから楽しみに待ってるのにィ(T_T)

さて、この「みきおとミキオ」の他にも、F先生には「宙犬トッピ」「宙ポコ」「ミラ・クル・1」「バウバウ大臣」「きゃぷてんボン」「パジャママン」「バケルくん」「ドビンソン漂流記」「モッコロくん」など、「ドラえもん」ブームの影に埋もれて、アニメ化もされず、連載も短命に終わってしまった、児童・幼年漫画の名作が山ほどあるんですよね・・・

上に挙げた作品のほとんどは「藤子不二雄ランド」に収録されたため、ようやく陽の目を見たのですが、それも今や絶版状態・・・「ぴっかぴかコミックス」で未単行本化作品だった「モッコロくん」が発売されたため、他作品の刊行にも期待が募ったのですが、なかなか他には出してくれず現在に至ります。

「ミラ・クル・1」はアニメ化寸前まで行って、パイロットまで作られたのに、頓挫してしまったという残念な過去があります。そもそも「てんとう虫コミックス」では出ていなかったのがイタい・・・(T_T)

上の作品のうち、比較的有名なのは、てんとう虫コミックスで発売されていて、さらにドラマ化もされた「バケルくん」くらいでしょうか・・・そのドラマも一体どれだけの人が憶えてるんでしょう(^^); 主演の畠田理恵さん(将棋棋士・羽生善治さんの奥さん)自体、とっくに引退してますし(笑)

そんな中、めちゃくちゃ唐突に「コロコロ文庫」という形で、しかも未収録作品も1本加えて「みきおとミキオ」が発売されたのは、本当に快挙でありました。考えてみれば、「てんとう虫コミックス」で発売されていて、コロコロ文庫に入っていなかった作品は、この「みきおとミキオ」だけなんですよね。そもそも、山ほどある連載短命作品の中で、「みきおとミキオ」だけが「てんとう虫コミックス」に収録されていたということ自体、ある意味ではあります。

F先生には、児童・幼年向け作品がたくさんあるので、「全集」のような形でまとめるのは、コアなファン以外への訴求力という点でも、やっぱり難しいのかなと思うのですが、面白さでは「ドラえもん」に決して勝るとも劣らない作品がたくさんあるんですよ。連載が短命だった理由も、作品自体の不人気というより、「ドラえもん」が忙しすぎて他に手が回らないというような、物理的要因が多いような気がします。(こればかりは当時のアンケート結果を見た訳じゃないから、なんとも言えませんけど・・・)

中でも「バウバウ大臣」は、「ウメ星デンカ」のバリエーションではありますが、一方で「チンプイ」の原型ともいえる要素もあって、私は結構好きなんです。地味なヒロインウララさんも、良い味出してます(笑)。いつか陽の目を見て欲しいなと願っております。

妹キャラ

2006年09月18日 18時03分09秒 | 藤子不二雄
好感が持てる「アニメの妹キャラクター」ランキング (gooランキング)

って、1位がドラミかよっ(^^);
ほか藤子キャラでは、次のお三方がランクイン(笑)

P子 (9位)
剛田ジャイ子 (10位)
ガン子 (23位)

うーん、ガン子は嫌だなぁ(笑)。
リアル弟妹って、こんな感じで告げ口したりするからなぁ(^^);
この中で自分の妹に欲しいとしたら・・・P子かな(笑)

↓突然のご指名にビックリしたP子

(C) 藤子プロ/藤子スタジオ・シンエイ

作画が「混ざる」現象について

2006年09月17日 19時06分38秒 | 藤子不二雄
まあ「現象」ってほどでもないんですけど(笑)。「チンプイ作画研究 (2)」で、生野さんのことを書いていて思い出したことを少し・・・

2005年 4月より「ドラえもん」が全面リニューアルされ、キャスト一新のみならず、スタッフも全面交代になりました。それまで26年間描き続けられていたアニメ「ドラえもん」=「大山ドラ」のキャラクターデザイン(※)は全て破棄され、渡辺歩さんデザインによる新しいデザインの「ドラえもん」=「わさドラ」が始まったのです。

(※)もちろん、26年間の間には何度もマイナーチェンジされています。同じ大山ドラでも、初期、中期、末期で、それぞれデザインはかなり異なっています。ただし、初期の作画不安定期は別として、中期以降は、基本的なラインは最後まで統一されていました。しずかちゃんを中心にデザイン無視の作画を行ったのは、渡辺歩さんなど一部の方だけです(^^);

さて、その後それまでの「ドラえもん」の作画の中心であった富永貞義さん、中村英一さんが、「わさドラ」#8 で作画監督として復帰したのですが、以前の「ドラえもん」と作画が「混ざっている」現象が見られました。つまり、「わさドラ」のはずなのに、キャラクターの絵柄が「大山ドラ」風になっていたわけです。

これについては否定的な意見をあちこちで見ました。この際お二人に(ドラえもんの作画監督の)「退任」を、という声さえ聞いたのですが、こればかりは仕方ないなぁと思ったものです。いや、「退任」がじゃなくて「絵が混ざる」ことが、ですよ。そりゃもちろん混ざっちゃいけないんですよ(^^); だけど、お二人のこれまでの仕事を考えたら、仕方ないんじゃないかな、そこを責めるのは酷なんじゃないかなと・・・

だって、お二人とも26年間、それぞれご自身が中心になってキャラクターを作り、ご自身のデザインによる「ドラえもん」を描き続けてきたわけですよ。他のアニメならともかく、わずか数ヶ月程度の間隔しかない状態で、それまでと全く同じキャラクターを別の絵で描くのですから、最初のうちは慣れないのは、いくらプロと言っても当然のことだと思います。キャラの絵柄が全く違う、しずかちゃん、ジャイアンなどは、別に混ざってはいなかったんですよね。ちゃんと新デザインで作画されていました。でもドラえもんは、あのシンプルなデザインのキャラであるが故だと思いますが、やはり結構混ざってしまっていました。

それでも、何も大山ドラ時代のまんまの絵を描こうとしていたわけではないわけですし、どうにか「わさドラ」のデザインに合わせて描こうという努力は垣間見えます。この程度の「混ざり」は、26年間ずっと担当されていたという重みを考えると、これくらいは仕方ないというより、当然のことのような気がしました。むしろ責めるとすれば、これまで長期間担当されていたお二人に、こんな短期間で新デザインで描かせようとした制作側なのではないかと・・・

もっともお二人とも、相当に年季の入ったプロ中のプロですから・・・今では作画が混ざったりすることなどなく、しっかり「わさドラ」を描いておられます。もちろん、それぞれの個性は出ていますけど、少なくとも大山ドラになったりはしていません。そのあたりは、やっぱりさすがプロだなぁと思わされます。今となっては、26年間もの間、アニメ「ドラえもん」を支えてきてくれた有能なアニメーターが、お二人とも新たな「ドラえもん」のスタッフに残留してくれたこと自体に、感謝しているほどです。

それよりも「ココス」のCMが・・・いまだに大山ドラの絵のままっていうことの方がダメなんじゃないかと(^^);

「チンプイ」作画研究 (2)

2006年09月17日 17時29分50秒 | 藤子不二雄
チンプイ作画研究 (1) の続きです

前回から随分時間があいてしまってすみません(^^);

今回は川崎逸朗さん、生野裕子さん、そして堤さんの中期(#12b)について取り上げたいと思います。

(4) 川崎逸朗さん (初期)
#3a「チンプイ疲れはてる」より (C) 藤子プロ/シンエイ動画

放送当時、個人的にめちゃくちゃ苦手だったのが川崎さんの作監回でした(^^); 初めて「作画監督」を意識した作品が「チンプイ」だったと前回書きましたが、そのきっかけになったのは、紛れもなく川崎さん作監の回でした。だって、それまでの2回と、明らかに絵が違うんですもの(^^);

よく言えばオリジナリティがあるんですが、悪く言えば個性的すぎで(笑)、富永さん、堤さんラインを基準に見ていると、どうしても相当な違和感があることは否定出来ません。特にエリの作画が特徴的で、上を見上げた表情(図・上段中央)、横顔(上段右)、笑顔(下段左)、海から顔を出してアンタ誰?状態(笑)(下段右)と、前回までの作画とは、かなり異なることをご確認頂けるかと思います。

まあ今見れば、これはこれで結構可愛らしい感じもなくはありませんが(笑)、当時はとにかく苦手でした。川崎さんって、推測ですが、なんとなく藤子タッチは苦手だったんじゃないかと思います(^^);

川崎さんは「チンプイ」のIGタツノコ担当回で、合計12本の作監を担当されています。ちなみにIGタツノコ担当回では、キャラクターの服装や色指定までが、微妙に他とは異なっていました。服装に関しては、エリは決して「着たきりスズメ」ではないものの、特別なお出かけ等を除くと、衣裳は何パターンかの使い回しです。ところが IGタツノコ担当回のみ、少し変わった衣裳でした。演出家(貞光紳也さん、荒川真嗣さん)の指定だったのかもしれません。衣裳に関しては、また後の回で取り上げてみます。

川崎さんについては、詳しいプロフィールはわからないのですが、「エスパー魔美」の後半で、橋本とよ子さんを引き継ぐ形でIGタツノコ担当回を作監されていました。シンエイ作品「クレヨンしんちゃん」「ジャングルはいつもハレのちグゥ」などでは絵コンテを担当しています。おそらく Production I.G 所属の方で、昨年公開の映画「ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君」などを監督されているようです。


(5) 生野裕子さん (初期)
#12a「エリさまご見学ツアー」より (C) 藤子プロ/シンエイ動画

絵がとってもキテレツ風な生野さんの作監回(笑)。表情がどことなく「のっぺり」としていたり(笑)、特にエリママ(下段中)など、すごくキテレツ風なキャラクターに見えます(^^); 回想シーン(上段右)の7歳のエリなんて、コロ助の友だちにいそうな顔です(笑)。下段右のチンプイは、どことなく、ちびまる子ちゃんを彷彿とするような(^^);

実は「チンプイ」を担当される直前、生野さんは同じ藤子アニメ「キテレツ大百科」の作監を担当されていました。ここで簡単に「キテレツ」について触れておきます。藤子アニメは基本的にテレビ朝日で放送されるシンエイ動画制作のものが多いのですが、「キテレツ」に関しては、フジテレビで放送されスタジオぎゃろっぷが制作しています。そのため、基本的にスタッフは従来の藤子アニメを手がけた方とは別の方が中心になっています。「天空の城ラピュタ」の作監を務めた丹内司さんが、初期の「キテレツ」で総作監を担当していましたし、「となりのトトロ」等の作監を務めた佐藤好春さんも作監を担当するなど、ある意味、豪華な布陣でありました。

それでは「キテレツ」には従来の藤子アニメのスタッフは関わっていないのかというと、そうではなく、「ドラえもん」はじめ、深くシンエイ作品に関わってきた亜細亜堂は、シンエイ作品と並行して「キテレツ」の作画も担当していたのです。そして当初、生野さんはキテレツ班にいました。

同じ「藤子・F・不二雄原作」の作品でも、これだけアニメとしての成り立ちが違うわけですから、同じ藤子アニメタッチとはいえども、キャラデザインなど一切が異なるわけです。「チンプイ」の #12の作画が少しキテレツ風なのは、たぶん、ちょっと混ざってしまっていたんじゃないかと思います(^^);

調べてみますと、1990年 1月14日放送の #76「雪山メルヘン 長靴をはいたクマ物語」が、生野さんが最後に作監した「キテレツ」でした。そして、「チンプイ」の #12は、1990年 2月 8日放送です。・・・1ヶ月ありません(^^); これはあくまで放送日なので、実際にはもう少し間隔が空いていたのかもしれませんが、結構急なスケジュールで「チンプイ」班に移られたのだと推測されます。

実は私は、生野さんの作画は結構好きなんです。絵柄に女性特有の可愛らしさがあって良いです。最初の頃こそ、たしかにキテレツ風ではありましたが、そこはやっぱりプロですから、担当しているうちにしっかり「チンプイ」の作画になっていました。むしろ #34 で降板して「ちびまる子ちゃん」に移られてしまったのが残念でした。

生野さんは亜細亜堂所属で、さくらももこ作品のほか、「忍たま乱太郎」や「ニャンダーかめん」などの演出や作監を担当されているようです。

(6) 堤 規至さん (中期)
#12b「エリさまお許しを」より (C) 藤子プロ/シンエイ動画

前回はごく初期の堤さんの作画を紹介しましたが、今回は放送開始から3ヶ月ほど経った堤さんの作画を見てみたいと思います。ちょうど生野さんがAパートを担当した回のBパートが堤さんだったので、という私の事情により #12b から(^^);

堤さんの作画は非常に表情豊かで、動きも生き生きとしていて好きなのですが、初期の頃は少し固さがあったのに対して、#12b の時点では、かなりこなれてきた印象です。チンプイのキャラクター(上段左)は、この頃の作画が私にはデフォルトですね(^^); 眉毛1本しかないよ~(笑)

ワンダユウ(上段中)のキャラクターも、悪知恵を働かせているうちに(笑)、だんだん原作以上のコミカルキャラになりつつあった時期ですね。エリの驚いた顔(下段左)、怒った顔(下段中)なども整ってきました。堤さんの作画では「目がテン」になることが多いですね。ついでに、エリの手にあるチケット(上段右)には、ウメ星デンカが描かれているというお遊びも(笑)。内木(下段右)は優しそうな表情です。

堤さんの中期の作画では、ほかに #31b「シャッターチャンスを狙え」で、エリが内木が入ってるトイレをこじ開けて、しかも撮影してしまうというトンデモなシチュエーションがあるんですが(笑)、その辺の2人の表情とか面白くて好きですね(^^); また機会があれば取り上げたいと思います。


次回は、作画監督を担当された回数の非常に少ない方々・・・IGタツノコの黄瀬和哉さん(1回)、樋口善法さん(4回)、浜名孝行さん(3回)、亜細亜堂の西村博之さん(4回)、座円洞の松本朋之さん(3回)を、それぞれご紹介したいと思います。画像の用意がなかなか大変なので、気長にお待ちください(^^);

(つづく)

本日のわさドラ雑感

2006年09月15日 19時37分32秒 | 藤子不二雄
えーと・・・楠葉総監督って・・・なんで、こういう企画物とか、ミニシアターの演出とか、ドラミ復活の変な小芝居とか・・・そんなのばっかりなの~?(^^);; そういうのは、もっと下っ端にやらせれば良いじゃん~(笑)

そろそろ楠葉さん自身が演出(または絵コンテ)を担当するドラえもん本編が観てみたいんですが・・・「恐竜」だって結局は渡辺監督の仕事だったようだし(^^);

愚痴はともかく、本日のリピート放送は、来春の映画で監督に抜擢された寺本幸代さん演出による「タタミのたんぼ」でした。いや~良いですね。こういうスッキリしたタイトル。本放送(2006年 1月23日)のときは、こうでした。

のび太の部屋が・・・日照り?台風?イナゴの大群?タタミのたんぼ

長いね。(by 神田署長) ←「踊る」ネタ

DVDに収録されるときは、長々したアオリは、今回の放送のときのように、バッサリ削除されるものと信じております

旗つつみ

2006年09月14日 20時26分13秒 | 藤子不二雄
Yahooのトップページで、こんなものを発見・・・



旗つつみのできるアイアン!?

プロゴルファー猿」の、放送当時の人気や知名度はわかりませんが、やっぱりあのワザだけは、こんなところでネタにされるほど、ものすごいインパクトがあったんですね(^^);

上の画像を作ってから気付いたんですが、左にある

つむじ風舞うドライバー!

ってのも、藤子ポイント高し(笑)

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