テルミンとJAZZ
テルミンやマトリョミンの話。私、こちろうこと相田康一郎のプロフィールは左メニューバーのCATEGORYを。
 




先日、中古のレコードプレーヤーを買って、10年ぶりくらいにレコードが聞ける環境になった。
プレーヤーも無いのに買ってしまっていたCurtis FullerのBlues Ette重量盤もやっと聞くこと
が出来て嬉しい。
中古オーディオを扱う店で買ったそのプレーヤーにはオリジナルのカートリッジが着いていて
最初そのままで聞いていたが、オリジナルといってもその実、オーディオテクニカ製の、買えば
数千円のものなので、やはりJAZZを聞くにはSHUREのV15typeⅢを使いたいと思って、これも
製造中止されてかなり年月の経つもので新品は無く、オークションで落札した。10年前に使って
いた同じくSHUREのM97xEと迷ったが、M97よりV15のほうが多少こってりした感じらしく、
こっちにしようと思った。
さて、届いた落札品にはJICO(日本精機宝石工業株式会社)の替え針が着いていて(出品者は
新品とうたっていたが確かめられない)、聞いた感じ悪くはないのだが、いろいろネットで調べて
いると、非常に気になる新品の替え針「黒柿」に行き当たった。そもそもレコード針はその針先
(多くはダイヤモンド)がカンチレバーという非常に細い棒に着いていて、そのカンチレバーの
動きがカートリッジ内部で電気信号に変わるのだが、通常、このカンチレバーの材質はアルミ
だったりジルコニアだったりサファイアだったりで木製というのはいまだかつてなかったものだ
そうだ。
何しろ細くて、まさに針のようなもの(一番細いところで0.3mmとのこと)なので、木を削って
カンチレバーにする、という発想そのものが無かったのだと思う。この黒柿という木製カンチ
レバーの交換針はJICO社の70歳を超える職人さんである森田耕太郎氏の手になるもので、
写真のように製品にMORITAと記してある。森田さんのインタビュー記事を読むと、晴れがましい
ことは嫌いなので、やめてほしい、と言っておられるが、会社としてはその名を後世ににも残したい
という気持ちだそうだ。
さて、針をこの黒柿に変えてみて、音はどう変化したか、であるが、製品に対する思い入れも込み
だが、低温の重さが違うように感じる。ずしんとくるバスドラやブーンとうなるベースの音にうっとり。
HiFiな音はハイレゾ音源やCDで楽しめばよく、アナログの温かみや柔らかさを聞きたいときには
これに限る。今夜もJAZZのレコードを回している。



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