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幕末単身赴任下級武士の食日記

2013-11-27 00:21:58 | 読んだ本
青木直己著 NHK出版。

時代劇好き、歴史は戦国時代よりお江戸の方が好きな私にはお江戸の普段の生活というのはすごく興味があります。

江戸というのは世界一の大都市であり、東京23区より狭いところに100万人がひしめいて住んでいたのです。

その半数が武士でした。

武士といっても直参旗本が八万騎それ以外が地方から参勤交代で殿様のお供をしてきた家臣たちです。

ここに登場する武士も紀州和歌山藩の勤番侍酒井伴四郎という人が江戸滞在中日記をつけていてそれがほぼ毎日食べることだったのです。

当時は桜田門外の変の二か月後で歴史では尊王攘夷だとか大騒ぎしていたはずなのに彼らは毎日芝居を見たり浅草や横浜に観光で出かけたりとのんびりしたものでした。

いろいろ思うことはあっても書かなかったのかもしれませんがほぼ毎日食物のことで文章はうめられていました。

そこからみえる日常も単身赴任は原則自炊で同じ長屋に住む単身赴任の者同士おかずのおすそ分けをしたり、仲のいい者同士で蕎麦やお寿司を食べにいったりと今のお勤めしてる人と変わりません。

まあ単身赴任なのでそんな贅沢はできませんので自炊で節約して行事があるときは奮発するという微笑ましいものです。

彼は和歌山出身なので江戸と食べるものがちがったりして最初とまどったりします。

たとえば醤油、味噌、魚など今でも違いますから当時はもっと違ったのでしょうね。

今は高級なトロはあまり好まれず、カツオの方が高価だったりとへ~~~と思うところもありました。

節約のためお豆腐、イワシをよく料理に使うというのは今と変わりませんでした。

意外ですが結構お肉が好きで月のうち何回かは食べていました。

明治になってすんなりすき焼きができたというのもそういう下地があったからでしょうか。

1860年ごろであと8年もしたら大政奉還がおこったというのにこののんびりした感じはなんだったのかなあと。

この後酒井伴四郎さんがどうなさったのかがとても興味があります。





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