昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

ノロウィルスをぶっ飛ばせ

2006-12-23 | 旅の風物
 今朝突然に牡蠣が食べたくなりました。昼御飯はこれにしようと言うので、赤穂の東の相生市に向いました。
 以前に「相生(あいおい)の牡蠣」が美味いと聞いていた事もあって、ネットで調べると相生湾の先端のほうの牡蠣が美味いと書いてありました。相生市までは約1時間半でした。


今回は相生湾の西の岬の「壺根」に向いました。
 今春、湾の東側の先端にある「万葉の岬」を訪ねて、山部赤人の世界に浸ったところです。(2006年3月12日blog)
 相生市はかつては石川島播磨造船所が盛況を示していたが、船を造らなくなって人口が激変し寂しくなりました。現在は街の活性化に力を入れているところだそうです。


左:先般一躍世間で話題になったど根性大根です。それが今や神様になってしまっていた。赤の鳥居には「ど根性大根」合格祈願と書いてあります。
 街の舗装道路から芽を出し大きな大根に成長していました。それを誰かが折ってしまっても、残った大根を粘り強く育て、今では、とうとうその大根のDNAを引き継いで次世代に移っているというしろものです。
右:かなり以前から開催されているペーロン祭りの船が展示してありました。2-30人乗りの手漕ぎ船で、銅鑼や太鼓を叩きながら、相生湾の中を競争します。全国から多くのチームが参加して、街中が祭りに湧きます。
 おそらく造船会社の関係もあって、長崎のペーロン祭りが、相生市にも定着したと思われます。ペーロンと言うのは南中国の船で舳先が長く尖っている手漕ぎ船を言うそうです。


左:ここは道の駅です。近年建物を中国風にして中華レストランになりました。
右:レストランの建物の一隅にペーロン船の格納庫がありました。


道案内の看板が出ています。遠くに霞む山は相生湾の東側の万葉の岬です。


「どこか牡蠣を食べさせてくれる所はないですか」と道行く女の人に尋ねますと、「焼き牡蠣とか、ポン酢で生牡蠣とかなら、うちでどうぞ」と言ってくれました。家はと見れば、牡蠣の直売所でありました。
 トラックについているベルトコンベアーは、牡蠣の殻を取る作業所に繋がっていて、そこから殻だけがトラックの荷台に運び込まれる仕掛けです。


左:店先の表にある牡蠣の溜まり場。
右:殻を剥いている作業場。


作業を覗いてみると大きな牡蠣の身である。10cmは越すでしょう。
 殻が大きいからと言っても大きな身が入っているとは限りません。大きな川が海に流れ込んでいる播磨灘だから、植物プランクトンを沢山食べるので、相生の牡蠣は身が大きくなるということでした。(養殖の牡蠣筏は'06.3.11のblog)


先ほどの奥さんが、ストーブの上に幾つも並べてくれます。途中で裏返しにする時間が、うまく焼けるかどうかのコツのようです。わざわざ、このためにゆずポン酢を近所で買ってきたようでした。
 一人で10個以上は食べただろうか、生牡蠣が次に出てきました。「海水で洗っただけだがポン酢で美味しい」と言います。殻を剥いていた主人が、「この大きさでは生牡蠣には向いていないかも知れない」と言いますが、なかなか美味い。
 10個ほど食べたあとで、更に焼き牡蠣を少し食べたところで、「もっと生牡蠣をどうぞ」とまた10個ほど出てきました。
 鱈腹と言うが、文字通り腹いっぱいに牡蠣が満ち溢れました。当分牡蠣はいらないと思うほど腹一杯になりました。
 こんな体験は初めてです。まさに堪能するほどの牡蠣を食べたのでした。ノロウイルスなんか吹き飛んでしまうほどの体験でした。


この牡蠣は養殖であるので、貝の一端が細くなっているところが、タネをつけた帆立貝の殻にくっ付いて育つのだそうです。


焼き牡蠣と生牡蠣が並んでいます。奥さんが作った貝柱の佃煮も出てきました。美味い。
 「電話で聞いておれば、今度は牡蠣飯も味噌汁も用意をしておきます」と奥さん。主人が横から「味噌汁は美味いですよ」と奥さんの腕を褒めていました。
 お金は取ってくれないので、直売の牡蠣を少し買って帰りました。
牡蠣食って幸せなひと時でした。

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4 コメント

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うわ~! (旭川3sen6gouの まりあ)
2006-12-24 03:41:28
美味しい体験でしたネ~!
牡蠣ってだいたい日本列島全体で獲れるのでしょうかネ~。
私は、北海道厚岸のものやサロマ湖のものがお馴染みです。
二枚貝が原因としてノロウイルスが騒がれていますね。 牡蠣と特定されてはいません。
生酢牡蛎、大好きです。
産地へ行ってが一番でしょう・・・!
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ウイルス (tetu)
2006-12-24 11:31:15
 体力の減った人中心にノロウイルスが騒がれて、時々命を失う人が報道されています。過熱すれば大丈夫だと言います。
 お寿司屋さん以外では生の貝類はあまり食べない気がしますが、今年特に多いのでしょうかね。
 広島とかの業者も出荷を見合わせています。これからがシーズンだと言うのに。
 今回は偶然の出会いから、御飯も食べずに、お茶も飲まずに、牡蠣ばかりで、牡蠣が化けて夢に出てきそうでした。
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すご~い (Yuki)
2006-12-25 12:24:03
海から出たての、大きなぷりぷりの牡蠣!!
おいしそうです!

直売所の方にたまたま声をかけたなんて。
そして、その方に招いていただいたなんて。
良い小旅行でしたね。

牡蠣のアップの写真とtetuさんのコメントを読むだけで、
もう頂いた気分。
幸せのおすそわけ、ありがとうございました。
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Yukiさんへ (tetu)
2006-12-25 17:10:09
 ここの竹内水産は奥さんの八面六臂の活躍で持っているようでした。電話の注文を受けたり、近所の連絡などで、てんてこ舞いのようでした。
 お土産に買った牡蠣は冷凍庫で凍っています。ビニールのパンパンに膨れた袋の中で氷詰めです。
 一週間くらい経てば、牡蠣も化けてこなくなると思うので、牡蠣飯か牡蠣フライがいただけるかも。
 東北の酒田市とか村上市の夏牡蠣も大きくて上手いですよ。
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