肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『THE JUON -呪怨- ディレクターズカット』、観ました。

2005-09-28 23:46:05 | 映画(さ行)
THE JUON -呪怨- ディレクターズ・カットコレクターズ・エディション

ジェネオン エンタテインメント

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 『THE JUON -呪怨- ディレクターズカット』、観ました。
東京の国際大学に通うカレンは、授業の一環の訪問介護で軽度の痴呆がある
エマという女性を訪ねる。そこでカレンは、放心状態のエマに出会うが、
その時、2階から不気味な物音がすることに気付き‥‥。
 このたび、あの『呪怨』がハリウッドでリメイクされるという。
当然、最新CGを駆使したハリウッドホラーに生まれ変わると思っていたが、
観れば舞台も日本であるのはそのままで、キャストのみがそっくり
アメリカ人に変わっただけ。一見、その手抜きともとれる不可思議な側面も、
思うに今作では原点である日本の“怪談らしさ”に拘(こだわ)ったんじゃ
あるまいか。だって、外国人にしてみれば、日本は今も“ミステリアス”に
映るだろうからね。異国の地に住む外国人から見た「神秘の国=日本」‥‥
言うなれば、これは“ホラー版『ロスト・イン・トランスレーション』”だよ。
 さてさて、今までにもオイラは『ビデオオリジナル版』『劇場版』
今回の『ハリウッド版』と、3バージョンすべてにおいて観てきたわけだが、
それぞれ3者3様に良いところと悪いところがあると思う。『ビデオ版』は
荒削りで難解だがパワーを感じるし、『劇場版』はキャストもぐーんと
豪華になって華やかさを増した。そして、この『ハリウッド版』では
外国向けということで、これまでの難解さは影を潜め、分かり易さという
点では一番だと思う。ただ、ひとつだけ今作の弱点を挙げるとすれば、
前2作品にはあった子供オバケの人を食ったような“茶目っ気”がないことだ。
そんな「恐怖」と「コミカル」がビミョ~に融合した“コワ面白さ”も
今シリーズの魅力だったハズだと思うんだけどなぁ。


『呪怨2[ビデオオリジナル版]』、観ました。

2005-09-28 23:41:40 | 映画(さ行)
呪怨2

ジェネオン エンタテインメント

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  『呪怨2[ビデオオリジナル版]』、観ました。
不動産業を営む達哉はひょんなことから、とある一軒家を訪れる。そこは
かつて変死した小学校教師・小林が住んでいた家だった‥‥。
 残されたナゾを探るべく、ボクは『呪怨2』を観る。ついにこれで
ボクが観た『呪怨』シリーズは映画版1本とビデオ版2本の“完全制覇”と
なったわけだが、やはりその答えは見つからぬまま‥‥。ただ、今になって
思えば、この監督さん、 端(はな)から今作におけるナゾの理由付けなんて
するつもりがなかったかもしれぬ。世の中には現代科学で説明できない
現象が数多く存在し、正体が分からないからこそ、 人は“それ”に恐怖し
怯えるとも云える。アレは何だったのか‥、ヤツの正体は‥、そして
何処から来て、何処へ向かうのか‥。いや、この際そんなことを考えるのは
止めにしよう。むしろ、これは手を変え品を変えやってくるシュールで
“新しい恐怖”を堪能すべき映画なのだ。ショッカーや残酷描写に頼らず、
CGや特殊メイクにも頼らない。例えば猫の泣き声であったり、狂気的な
愛を綴った日記帳であったり、押し入れの天井に空いた穴であったり、
荒らされた部屋にポツンと座る少年であったり、平凡な何気ない風景の中で
〈あるべきものがない恐怖〉、逆に〈ないべきものがある恐怖〉、、、
そんな日常の“違和感”から恐怖感を引き出す演出の切れ味が凄い。
更にはオムニバスの形式を逆手にとり、枠に捕われない“自由な編集技法”が
映画に独特のリズムを導き出す。今シリーズ3本ともが90分か、あるいは
それに満たない短い上映時間の小品ではあるけれど、小粒でもピリリと辛い
山椒のような映画。ハイ、ボクは存分に満喫できましたヨ。


『呪怨(じゅおん)[ビデオオリジナル版]』、観ました。

2005-09-28 23:40:09 | 映画(さ行)
呪怨

ジェネオン エンタテインメント

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 『呪怨(じゅおん)[ビデオオリジナル版]』、観ました。
閑静な住宅街の一軒家。小学校教師・小林は教え子のいる“その家”を
家庭訪問する。数年後、主の替わったその家の長女と従姉は部屋で
不気味な音を聞く‥‥。
 99年に“Vシネマ”としてリリースされ、瞬く間にその評判が口コミで
広まった『呪怨』シリーズの原点。その後[映画版]が大ヒット、更には
ハリウッドでのリメイクも決まった『呪怨』人気の秘密は一体どこに
あるのか? 短いエピソードの羅列、複雑に交錯する時間の経過と人間関係など
今作[オリジナル版]の特徴はすでにボクが観終った[映画版]とほぼ同じ。
ただし、ストーリーは全くの別物で、すでに[映画版]を体験済みの人でも
この[オリジナル版]は楽しめそう。今回ボクは真夜中過ぎに観始めて、
あれよあれよという間に観終わってしまった。それは単に“70分”という
短い上映時間だからではなく、綿密(めんみつ)に練りこまれた“プロットの
面白さ”なのだろう。近年のマンネリ化しつつあるホラー映画にあって、
今シリーズだけは常に意表をつく展開に「なるほど、こう来たか」と唸ってしまう。
それでもラストは[映画版]同様に、今作も何だったのかと分からない(笑)。
無論、この意味ありげな終わり方に釈然としないのは、他の誰でもなく
ボク自身(笑)。このままじゃ終われない、、ボクは「大きな不安」と
「僅かな期待」を胸にしまい、次へと進む(笑)。いざ『呪怨2』へ‥‥。


『ドニー・ダーコ』、観ました。

2005-09-28 23:37:54 | 映画(た行)
ドニー・ダーコ

ポニーキャニオン

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 『ドニー・ダーコ』、観ました。
17歳のドニー・ダーコには夢遊病の気があった。その夜も彼が何かに
導かれるように家を抜け出すと、突然現れた銀色の大きなウサギが
「世界の終わりまであと28日と6時間42分12秒」と告げる‥‥。
 映画の出来の良し悪しよりも、まずこの物語を考え付いた作り手の
発想の凄さに驚いた。“カルトな青春映画”のようであり、“マニアックな
SF映画”のようであり、“チープなホラー映画”のようである。しかし、
そんな一見ふざけたような内容も、観終わったボクには何とも説明し難い
“不思議な空しさ”が残った‥‥。
 ウサギの言う「世界の終わり」は本当に来るのだろうか‥‥??
映画はこの大きな謎を“核”として、その周りをいくつかの小さな謎が
惑星のように取り巻いている。ウサギ男の正体は?、突然の飛行機
エンジン落下事故の秘密は?、タイムトラベルの実態は?‥‥
謎は謎を呼び、更なる謎は又新たな謎を呼ぶ。つまりは映画すべてが
謎だらけ(笑)。そして驚くべきは、それらが解決の気配すら見せぬまま、
ラスト10分‥‥いや、ラスト5分足らずの一気の時間に見事消化してしまう。
ボクはその手際良さにあっけに取られつつも、今冷静になって振り返れば
この映画のプロットのひとつひとつが全て計算ずくの“伏線”になって
いたことに気付いた。例えば、冒頭のTVに流れる次期大統領選挙番組は
《来るはずのない新しい時代》を暗示し、映画館で上映される『死霊の
はらわた』と『最後の誘惑』は“世界の終わり”を予感してしまう。
他にもボクが気付かずに見過ごしたプロットは沢山ありそうだ。
今はどうだか知りませんが、時代と共にカルトな評価が高まる映画かも
しれません。


『シンデレラマン』、観ました。

2005-09-28 21:05:28 | 映画(さ行)






監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ, レネー・ゼルウィガー

 『シンデレラマン』、映画館で観ました。
ボクサーとして華やかな戦歴を持つジム・ブラドックだったが、全盛期も過ぎ、
ライセンスを剥奪されてしまう。そのため日雇いの仕事をしながら妻や子供達と
暮らしていたが、その生活は貧しく、食べ物を買うことさえもやっとだった。
そんなある日、かつての友が現れ、一夜限りの試合を持ちかける…。
 『シービスケット』で感動出来ないボクだから…、やっぱりこの映画も
ダメだった(笑)。勿論、映画の出来は悪くない。テンポ良好、泣かせどころを
心得た演出と、キャストも皆素晴らしい。この手の“感動もの”に飢えてる人には
文句無しにオススメだ。ただ、ボクとしては、感動を“エンターテイメント”で
味付けする、、良くも悪くもロン・ハワード(監督)らしい作風が、どうにも
こそばゆく感じちゃう(笑)。まぁ、これは同じく『シービスケット』のレビューにも
書いたのだが、改めてここでもう一度だけ言わせてもらおう…。素直に観れない
オイラはもうすぐ38歳バースデー、、やっぱりかなり“スレてる”みたい(笑)。
 さて、映画は、将来有望なボクサーが栄光の目前で“挫折”、再びどん底から
這い上がっていく様を描いた“アメリカンドリーム”だ。そんな彼に、人々は
己の“夢”を託し、“明日への希望”を乗せる。この映画の良いところは、
運に見放された主人公が、神を恨むわけでもなく、運命を呪うわけでもなく‥、
「それでもまだ自分は恵まれている」と、強い信念のもとで生き続けていることだ。
そして、その“生き様”は、そのまま彼の“ボクシングスタイル”でもあるんだね。
手首を痛め、例えそれがどんなに辛く無様な試合になろうとも、決して彼は
最後までリングの上から逃げ出さない。つまり、彼にとっての誇りとは‥、
その家族にとっての誇りとは‥、勿論、“お金”でも“名誉”でもなく、彼が
生涯貫(つらぬ)き通した“そのスタイル”だったに違いない。



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『四月の雪』、観ました。

2005-09-28 21:04:16 | 映画(さ行)






監督:ホ・ジノ
出演:ペ・ヨンジュン, ソン・イェジン

 『四月の雪』、映画館で観ました。
病院に駆けつけた見知らぬ男と女は、お互いの妻と夫が不倫旅行の途中で
交通事故にあったことを知る。その裏切りに絶望し、複雑な思いで看病を
続けるふたりだが、苦しみや悲しみを共有するうちにこらえきれない想いが
募り始める……。
 映画館の入って周りを見渡せば、男女比率は“1対9”、しかも37歳オイラが
最年少だと思えるほどの物凄い客層(?)でダブルの衝撃!、当然、そのほとんど
すべては、ヨン様見たさと思われるが(笑)、とにかく映画自体は良かったです。
今作も『八月のクリスマス』や『春の日は過ぎゆく』のホ・ジノ監督らしい
無駄な台詞や説明を極力排除した作風で、その行間から溢れだす“詩情”と、
人物の“心情”とを切ないまでに映し出す。特に今回はありそうでありえない、
この不自然な設定の中‥、互いが少しずつ惹かれ合っていく様を、最低限の
台詞だけで描いていくテクニックはさすが。運転中の煙草の気配りに…、
さっと手を握る瞬間の優しさに…、微かに微笑んだ顔の憂いまで…、そんな
さりげない仕草や表情にハッとさせられることしばしば。これならばヨン様
ファンはもとより、それ以外の人にも充分楽しめる作品だと思いますよ。
 (※さて、ここからは多少のネタバレも含まれますので、ご注意下さい。)
恐らく、この映画のラストシーンについては“賛否両論”、、どうにも白黒
付けたい人は納得できないかも。ただ、ボクの解釈としては、これって
“ハッピーエンド”だと思うのだよ。勿論、話の内容からして、すべてがメデタシ
メデタシで終わるはずもなく、誰かが傷つかなくちゃいけない。つまり、
それがエンドロール間際の「さぁ、これから何処に行きましょうか‥」という
台詞なんだと思う。彼らにも“その愛の先にあるもの”が見えないんだよ(涙)。
ひとつ言えることは、これから待ち受けている未来がどうであろうと、二人は
もう一度だけ会わなくちゃいけないってこと。だって、外は“季節はずれの
雪”が降っている‥‥。哀しみも‥、痛みも‥、そして互いの境遇さえも‥、
その雪がすべて隠してくれるから。その雪が消える前に…、二人の愛が溶けて
無くなる前に‥、主人公は車を走らせたんだ、愛する女性(ひと)のもとへ。



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『チャーリーとチョコレート工場』、観ました。

2005-09-28 21:03:58 | 映画(た行)






監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、ダニー・エルフマン

 『チャーリーとチョコレート工場』、映画館で観ました。
世界的ヒット商品を出荷し続ける謎のチョコレート工場。その工場主ウィリー・
ウォンカ氏が、世界中から僅か5組の子供と同伴家族を工場に招待することに。
財力や食欲にものをいわせ、4組が決定。最後の1組は貧乏だけど、心優しい
少年チャーリーの手に…。
 『バットマン』さながら“ドイツ表現主義”的建築物は、チャーリー一家の
佇(たたず)まい。父との確執から和解へと進むくだりは、先の『ビッグ・
フィッシュ』
を連想せずにはいられない。そして何より、貧しくとも温かく、
小さくとも美しい“家族への愛”は、全てのバートン作品共通のテーマでもある
“弱者へのオマージュ”が見てとれる。うん、今作でもティム・バートン節は
健在だ。だけどね、大好きなティム・バートンだからこそ、今回はあえて
キビしめに言わせてもらう…、ボクにはサッパリ笑えなかったよ、この映画(笑)。
次々に繰り出されるギャグというギャグの全部が、ブラック過ぎて…、
シュール過ぎて…、ついていけないのは、単にオイラがオヤジだからゆえ?(笑)
しかも、それを裏付けるかのごとく、オイラの隣に座った女子高生は、手まで
叩いてゲラゲラゲラと大笑い。彼女に続けとばかり、慌てて笑うオイラの
努力も痛々しく‥‥、その瞬間、距離にして僅か30センチの座席間の隙間が、
オイラには何光年も離れた大きな隔たりのように思えてくる。鑑賞後のサークル
メンバーのみんなに聞いてみても、概(おおむ)ね映画は好評だと言うし、これは
何かがオカシイと異変を感じ取るオレ。そう言えば、最近の日本は全てにおいて
オカシイことだらけ。空前のヨン様ブームから始まって、自民党の圧勝劇に、
堀内巨人の低迷まで‥、きっとこれも“地球温暖化”が及ぼす悪影響に違いない。
ともすれば、いよいよ危険は我が身のまわりにも迫ってきたのかい??、
誰かこの異変に気付いて、さぁ、立ち上がれよ、早く!!、それにしても、やはり
この頃の日本は何かがオカシイ‥‥(笑)。



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『タッチ』、観ました。

2005-09-28 21:02:49 | 映画(た行)

タッチ スタンダード・エディション【劇場版】【SDV-16059D】=>20%OFF!タッチ スタンダード・...

 『タッチ』、映画館で観ました。
上杉達也と和也は双子の兄弟。隣に住む浅倉家の一人娘の南とは、小さな
頃からの幼馴染みだ。スポーツ万能で成績優秀な弟の和也に反して、兄の
達也は落ちこぼれ。和也は好きな南の夢を叶えるために野球部のエースとして
活躍していくが……。
 まず、最初に断わっておくと、ボクは「タッチ」の原作なるものを一切
読んでいないし、観ていない。当時、学生だったオイラは、その甘ったるい
画風から受けるイメージが、どうにもこそばゆかったのサ(笑)。だから、
本作でオイラの目的は‥‥長澤まさみ、この一点。『ロボコン』『世界の
中心で、愛を叫ぶ』
で感じたオーラを、映画館の大スクリーンで体験し、
この目で確かめてみたくなった。で、観終わったオイラの結論は‥‥ズバリ、
“圧倒的”の一語に尽きる。超満員のスタンドに居てなお、そこだけに
スポットが当たったような存在感…。グランドに降りそそぐ真夏の太陽よりも
熱いエナジー…。向日葵(ひまわり)のような笑顔と、一方でその悲しい
瞳からこぼれ落ちる宝石のような涙の粒……。彼女は単に「綺麗」とか
「可愛い」といった類(たぐい)のタレントじゃない、すべてが「眩しい」
女優さん‥‥うん、その形容がピッタリだ。
 さて、映画は見ての通り、「アイドル映画」と言ってしまえばそれまでだが、
決して悪い出来ではないと思う。風吹ジュン扮する上杉ママの苦しみも
分かったし、長澤のオーラとは対照的に“陰のヒロイン”を演じた安藤希の
憂いも印象的。それと、あえて“それぞれの青春”にピリオドを打たないことで、
観る者に想像の余地を残したラストも好きだ。ただ、いくつか気になったのは、
途中カメオ出演する“ある有名タレント”が目立ち過ぎて、映画の雰囲気を
壊してしまったことと、映画クライマックスにかつての“TVアニメ版の主題歌”が
流れることだ。やはり、原作は原作と割り切った上で、映画版は“映画版なりの
良さ”を追求すべきだと、ボクは思うんだけどなぁ。

 


『亡国のイージス』、観ました。

2005-09-28 20:21:42 | 映画(は行)

 『亡国のイージス』、映画館で観ました。
海上自衛隊のイージス艦「いそかぜ」の宮津副長は某国工作員のヨンファと
結託、艦長を殺害し訓練中の艦を乗っ取る。彼らは一リットルで東京を
壊滅させる毒ガス兵器「GUSOH(グソー)」の照準を首都圏に合わせたと
日本政府を脅し、要求を突きつける‥‥。
 “平和の価値”について…、“この国の在り方”について…、深く考え
させられる作品だった。ボクたちは、「日本」という平和な国に生まれ、
他の国が羨むほどの豊かさの中で育った。映画は、戦後60年の平和が
もたらした日本(特に今の若者)の堕落を引き合いにして、「この国の
未来は、今のままで良いのか」と鋭く問い掛けている。ここに登場する
北朝鮮人ヨンファは遠く母国で苦しむ人民のためにテロリストとなり、
それに手を貸す日本人・宮津は、政府の隠ぺいを暴くために造反となった。
これは単に“善”のヒーローと“悪”のテロリストの攻防を描いただけの
アクション・エンターテイメントではない。日本と北朝鮮、それぞれの
複雑な諸事情を絡めながら、自国を愛するがこそ戦わねばならない男たちの
哀しいドラマなのだ。
 さて、ボクがこの映画を観て感じたことは、今ボクたちが手にしている
“平和の素晴らしさ”。しかし一方で、その平和が“当たり前”になり過ぎて、
この恵まれた環境への“感謝の気持ち”が薄らいできてるんじゃないかってこと。
今も世界の何処かでは銃弾が飛び交い、今日食べるパンさえもなく、飢えに
苦しんでいる国をあるというのに‥(涙)。イラク戦争にしても…、同時多発
テロにしても…、島国である我ら日本からしてみれば、所詮は“対岸の火事”、、
別世界の出来事のように感じられる。「平和とは…、戦争と戦争に狭間に
ひっそりとその隙間を埋めるように成り立っているもの…」と言った男の台詞、、
もしかしたら、ボクたちはそんな“つかの間の幻想”に浸っているだけかも
しれないね。
 それから、注目となる真田広之、寺尾聰、中井貴一、佐藤浩市の競演だが、
それぞれに味のある演技で存在感を見せつける。特に、寺尾聰と佐藤浩市の
演技は安心して観ていられた。ひとつ注文をつけるとすれば、北朝鮮人
テロリスト扮する中井貴一か。勿論、それは中井の演技力を疑問視しているの
ではなく、彼ほどの滑舌の良い役者さんにそのまま日本語を喋らせれば、
当然朝鮮人には見えなくなるってこと。いっそ中井の台詞をすべて朝鮮語に
さしかえるとか、朝鮮訛りの日本語にするべきだったように感じた。
彼ほどの実力なら、それくらいの高いハードルをクリアしてこそ、やっと
評価されるレベルの役者だと思うんだけどなぁ。

 

 


『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』、観ました。

2005-09-28 20:18:43 | 映画(は行)

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 ◆20%OFF!

 『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』、観ました。
弁護士マーク・ダーシーとのラブラブな毎日に、ブリジットの人生はバラ色。
あのサイテー男のダニエルは懲りずにデートの誘いをかけてくるけれど、
今ではまったく興味なし。ところが彼女の心が大揺れするような事態が
またもや発生するのだった…。
 こぼれ落ちちゃいそうなリンゴのホッペ。ぷりぷりメロンのお尻から
ニョキっと突き出たフライドチキンの太股ちゃんが、う~ん美味しそう。
それでヨチヨチ、今にもコケちゃいそうなペンギン歩きがも~う堪らない。
そんなブリジット・ジョーンズの魅力に、オイラはすっかりメロメロ状態、
この時ばかりとうるさいワイフは放っといて、つかの間のひとときを
楽しんだ(笑)。
 さて、物語としては、(悪い言い方をすれば…)特に捻りのない、
しかし一方で、(良い言い方をすれば…)前作が好きな人にはまずまず
楽しめる、無難にまとめた感じの続編だ。まぁ、今シリーズの場合は
ストーリーどうこうより、キュートなレニー・ゼルウィガーを真ん中に
挟んだ“恋の綱引き合戦”、、その両端で両極の男どもが引っ張り合う
楽しさにあるわけで、はなから結末なんぞ分かってたって良いのだよ(笑)。
それにつけても、ブリジット・ジョーンズの底なしのドジでマヌケぶりも
さることながら、それを寛大な心で許してしまうコリン・ファースの
懐(ふところ)の深さには、ただただ脱帽するばかり(笑)。オイラも
あんなオトコにならなくちゃ!と思う反面で、いざそうなったらワイフは、
やれグッチの時計をもうひとつ、やれヴィトンのバッグをもうひとつと、
次々オイラにモノをせびるに違いない。せっかく今は “ジャスコ”の
洋服で何とか凌いでいるというのに‥‥(笑)。

 


『ブリジット・ジョーンズの日記』、観ました。

2005-09-28 20:17:25 | 映画(は行)
ブリジット・ジョーンズの日記

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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 『ブリジット・ジョーンズの日記』、観ました。
職場では失態続きの毎日、酒もタバコも止められない、幾度となく
ダイエットを試みるも上手くいかずに、意思の弱さは天下イチ。ブリジット・
ジョーンズ、独身、ちょっぴり太めの32歳、ロンドンのアパートに
一人暮らし。そんな彼女が恋に仕事に大奮闘!
 まず、このヒロインを演じるために醜い“おデブちゃん”と化した
レニー・ゼルウィガーに敬意を表す(笑)。パンツからはみ出した
“お尻のお肉”、 もはや限りなくブタに近い“バニーちゃんスタイル”‥‥
こういうのを「体当たり演技」って言うんだろうね(笑)。欠陥だらけの
中年女、、何の取り柄もない彼女だけど、こんなにキュートに、愛しく、
見えてくる‥‥‥これもレニー・ゼルウィガーだからこそ成せるワザ。
彼女が同性から圧倒的な支持を得られるのも、そんな気取らない可愛さに
あるんだろうなぁ。「出来の悪い子ほど可愛い」とはよく言ったもの。
思わず抱きしめたくなってしまうほどの健気さに、 ボクは大きな瞳を
“ハート型”にして観てしまいました(笑)。


『秘書~セクレタリー』、観ました。

2005-09-28 20:16:23 | 映画(さ行)
セクレタリー スペシャル・エディション

ハピネット・ピクチャーズ

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 『秘書~セクレタリー』、観ました。
男性経験ゼロ、自傷癖ありの内向的な主人公リーは、社会復帰のために
弁護士グレイの秘書(セクレタリー)の仕事に応募する。そこでグレイから
強要される過激な主従関係に、いつしかリーは歓びを覚え‥‥。
 すべての男性達にとって「秘書」と「女教師」は“高嶺の花”。。。
この映画では、そんな秘書を従順に調教してしまうのだから、世の男性陣には
たまらない(笑)。早速、ボクも興味シンシンで借りてみたわけであるが、
一方で全くのエロ映画でも困っちゃうなとも思ってた。だけど、観てみりゃ
ボクの予想は良い方に外れ、随所に笑えて、随所に“禁断のスリル”って
やつを味わった(笑)。
 さてさて、ジャンルとしてはSMチックな“偏愛”ラブ・コメディって感じで、
“アブノーマルなバカバカしさ”がボディブローのように効いてきて、
いつしかクスクス笑い出す。あのクールで理知的なジェームズ・スペイダーが、
やれ“お仕置き”だの、やれ“ご褒美”だの、冷血サド侯爵となって
悪乗りしちゃうバカらしさ(笑)。加えて、されるがままのヒロインも
もっと叱って、もっと苛めて、もっともっとと“おねだり姫”に大変身(笑)。
現代人の欲望を掻き立てる、コアでマニアな異色作。勿論、ノーマルな
貴方にも大丈夫。自分の“新たな一面”を開拓できるかもしれませぬゾ(笑)。


『呪怨(じゅおん) 劇場版』、観ました。

2005-09-28 20:14:47 | 映画(さ行)
呪怨 劇場版 デラックス版

ジェネオン エンタテインメント

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 『呪怨(じゅおん) 劇場版』、観ました。
介護ボランティアをする理佳は、寝たきりの老婆を見てきて欲しいと
頼まれる。郊外にあるその家に入ると、物が散乱し悪臭が立ち込めた部屋には、
遠くを見つめ黙りこくった老婆が座っていた。人の気配を感じ、2階へと
上がった理佳は、 そこに不気味な光景を見る‥‥。
 コレを何と形容するべきか‥(笑)。多分“ホラー映画”であるのは
間違いない。しかし、ここに登場する妖怪は子供の顔に“白塗り”オバケ(笑)。
下手すれば文字通りの「子供だまし」にもなり兼ねない容姿なのですが、
あっちにトコトコ、こっちにノコノコ、その“神出鬼没ぶり”が怖い反面、
一方でその“茶目っ気”に笑ってしまう。何とも言葉では説明し難い不思議な
怖さなのだ(笑)。うん、あのサム・ライミが惚れ込んで、ハリウッドで
リメイクするというのも頷ける。「恐怖」と「笑い」の両立という意味で、
この監督・清水崇はサム・ライミに相通ずるものがあると思いますよ。
 映画は“呪いの犠牲”となる人々がそれぞれ一つずつのパートを持つ
オムニバス形式。それぞれのパートは僅かに“謎”を残しつつ、後のパートで
その謎が解明していく。時間や登場人物などが複雑に絡み合いながら
進行していく意外な展開は、今までのホラー映画にはない斬新なアイデアだ。
ひとつ気になったのは奥菜恵、伊東美咲、上原美佐、市川由衣など、出演者の
ほとんどは若くてピチピチの女性タレントさんばかり。低予算の映画ながらも、
その予算の大部分は彼女たちのギャラに支払ったと思われる(笑)。間違いなく
この監督、筋金入りの“アイドルおたく”と見た。どうだ!図星だろッ(笑)。


『父と暮せば』、観ました。

2005-09-28 20:11:41 | 映画(た行)
父と暮せば 通常版

バンダイビジュアル

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 『父と暮せば』、観ました。
原爆投下から3年後の広島。愛する者たちを失い、自分だけが生き残って
いることに負い目を感じ続けている美津江の前に、原爆資料を収集している
木下が現れた。彼に心惹かれながらも恋心を押さえつけようとする美津江を、
父は常に励まし続けるのだが……。
 恐らく宮沢りえにしてみれば、“役者冥利”に尽きる映画に違いない。
ほとんどが“大御所”原田芳雄との二人芝居、、アクの強い原田を相手にして
みじんも臆することなく、堂々とわたり合える存在感。その折れてしまいそうな
腕のか細さとは対照的に、ホントにりえちゃん、“女優”として逞(たくま)しく
なったなぁと‥‥。それでいて、日本女性としての慎(つつ)ましさと、
凛とした後姿が、何と“清楚な色気”を感じることよ。今、現時点で
これほどまでに“和の美しさ”を表現できる女優さんって、彼女以外には
いないと思う。
 さて、今作の黒木和雄監督は、前作『美しい夏キリシマ』の“反戦”から、
“反核”へとテーマを移しつつ、被爆者となった父娘の哀しみをじっくり
静かに描いていく。今作でもグロや過激描写に向かわずに、ファンタジックな
ストーリーの中で“反核”を訴えていく姿勢は、彼の志(こころざし)の
高さを感じずにはいられない。例えば、雷の閃光を“原爆爆発時の光線”に…、
顔の爛(ただ)れた石像を“あの日の父の死に顔”に…、投影させていく
場面などは、被爆を受けた彼らの“内なる恐怖”が伝わってくるのはさすが。
ただ、今作に限り、“反核”のテーマをストレートに描き過ぎてしまって、
ボクの中で“心に響く”まではいかなかったかな。それよりも、『美しい夏
キリシマ』をある種の“完成品”だとしたら、今作『父と暮せば』は
「舞台」的要素に溢れた“異色作”と思って観た方が良さそう。個人的には、
このキャスト、このスタッフでの“舞台版「父と暮せば」”も観たい気がする。


『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』、観ました。

2005-09-28 20:09:17 | 映画(さ行)
スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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監督:ジョージ・ルーカス
出演:ヘイデン・クリステンセン、ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン

 『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』、映画館で観ました。
クローン大戦が勃発し、アナキンとアミダラの秘密の結婚から3年後、
分離主義者の勢力はますます拡大。共和国側は窮地に追いこまれていた。
アナキンはシス卿のダース・ティラヌスを死闘の末に倒すが‥‥。
 思うに、シリーズ屈指の出来ではあるまいか。今までボクが“スター・
ウォーズ”のベストムービーと評価してきたのは、エピソード5にあたる
『帝国の逆襲』だったのだが、今日を限りにその考え方を改めるかも(笑)。
まぁ、今作は、旧三部作と新三部作を繋げる、言わば“残った空白を
埋めるパート”なので、物語自体は全て想像の範囲内で収まるのは確か
なんだけどサ。とにもかくにも“映像の凄まじさ”ったらありゃしない。
映画が始まるやいなや、戦場のど真ん中の宇宙空間に放り込まれて、
早々とオイラは“船酔い状態”(笑)。続いて、薄気味悪い生物や、
未来型ロボットの妖しい動きに目をパチクリ、驚く間もなく、映画は
次から次へと“新たな世界”を見せていく。何でも描けるCGとはいえ、
改めて、人間の持つ“無限のイマジネーション”ってやつに感動を憶えて
しまいました。
 次に、ボクが気付いてしまった“今作だけの特徴”をひとつ。それは、
これまでの前5作品すべてが、単純な“善悪の対立”にアクションやら、
ロマンスやらを盛り込んだ一大エンターテイメントだったのに対し、
今作だけは「民主主義」という言葉がむやみやたらと登場する。つまり、
今作では“善悪の対決”から“民主主義VS独裁政治”に戦いの構図が
変化しているのだよ。更には、強大な力を持つ者が、“心の未熟さ”ゆえに
その力に溺れれば、世界は一瞬のうちに暗黒面に支配させてしまうという
内容自体、まさに“今の世界情勢”を比喩しているように思えて仕方ない。
“愛の深さ”ゆえに“憎しみの炎”に焼かれていく男の皮肉な現実‥‥。
もしも、3年前にこの映画を作ったなら、恐らくルーカスは全く違う映画に
仕上げた筈だと、ボクは思うけどね。



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