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ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

河童のクゥと夏休み

2007年07月26日 | 映画(か行)
【2007年・日本】試写会で鑑賞(★★★★☆)

木暮正夫原作の児童文学「かっぱ大さわぎ」「かっぱびっくり旅」を映像化したアニメ作品。
不思議な力を秘めた河童のクゥと出会った少年のひと夏の冒険を、家族の絆や友情の大切さをさわやかに描いたジュブナイル・ストーリー。

江戸時代。住んでいる沼の干拓を止めさせるために、お侍の元に向かった河童の親子。しかし必死の願いも空しく、河童の父親(声:なぎら健壱)は侍によって斬り殺されてしまう。その刃が子供の河童(声:冨沢風斗)に向けられた時、巨大な地震が発生。子供の河童は深く口を開いた地割れに飲み込まれてしまう。時は流れ、現代の日本。夏休みを目前に控えたある日、小学校の帰り道に上原康一(声:横川貴大)は大きな石を見つける。2つに割れたその石には、不思議な生き物の化石が埋め込まれていた。早速それを家に持ち帰った康一は、その石を水で洗い始めるが、そこから河童の子供が出現する。その出来事にビックリする康一、妹の瞳(声:松元環季)、母親の友佳里(声:西田尚美)。母親からの連絡に飛んで会社から帰ってくる父親の保雄(声:田中直樹(ココリコ))。康一は河童の子供をクゥと名付け、近所に内緒でクゥを育てることにする。長い間石に閉じこめられていたために弱っていたクゥだが、瞬く間に体力を取り戻し、康一との友情を深めていった。康一はクゥに外の世界を教えるために、クゥをリュックサックに入れて外出するが、あまりにも変わり果てた日本にクゥはビックリするばかり。かつて仲間と暮らしていた沼も無くなり、落胆するクゥ。そこで康一は夏休みを利用して、河童伝説の残る遠野へクゥの仲間を捜す旅に出る。しかし、河童に出会うことはできなかった。遠野から家に帰る途中、家の近所で週刊誌のカメラマンにクゥの姿を撮られてしまう…。



劇場版の「クレヨンしんちゃん」シリーズ、「嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲」「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」の原恵一監督作品だけに楽しみにしておりました。
子供向きアニメなのに2時間18分という長さはどうなの?って懸念しておりましたが、そんな心配も吹き飛ぶくらいのいいジュブナイル映画でした。





少年が異形の者と出会って…というのは、怪獣映画などでもよくあるシチュエーション。
やがてクゥの存在がマスコミに知れてしまい、マスコミと家族の対決を描く物語かと思っていたら、いい意味で裏切られてしまいました。



それにしてもクゥが可愛いのである。
そして水の描写が際立って良かったですね。
河のシーンなどでは、そこだけ実写で取り込んでる?って思うほどのリアル感。

遠野の河でクゥが泳ぐ場面の音楽はいいですねぇ。
ガムランの音色。
「AKIRA」なんかでも多用して使われていた楽器だけど、この旋律好きなんですよね。
サントラに入ってるかなぁ?



上原家の飼い犬オッサンとの交流も良かったです。
この作品は子供向けながらも【別れ】というキーワードが満載なんですよね。
クゥと父親との死別。
康一と親友たちとの別れ。
オッサンとの別れ。
仲良くなった菊池紗代子(声:植松夏希)さんとの別れ。
そして康一とクゥの別れ。
もうこれ以上はないってくらい、切なさに満ちた映画になっています。

監督は原恵一。

追伸。
夏休みに入っての試写会だけあって、会場は子供だらけ。
河童のオナラで笑うのは鉄板としても、あんなシーンで子供は笑うんだなって、いろんな発見がありました。
映画の長さで騒ぎ出す子供もいないし、それだけ物語に入り込んでいたんだね。

2007年7月28日公開
公式HP:河童のクゥと夏休み


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河童のクゥと夏休み
木暮 正夫
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クゥと河童大王
木暮 正夫
岩崎書店

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河童のクゥと夏休み 絵コンテ集
原恵一
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映画 河童のクゥと夏休み (小学館のアニメ絵本)
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14 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
やられましたよ (さいさい@百鬼)
2007-07-26 18:18:08
「オトナ帝国」や「アッパレ戦国~」の原監督作品だけど、子どもに媚びることなく、かといって大人にノスタルジーを強要するでもなく。
「ガメラ(勇者)」やアニメの「時かけ」といい、最近の日本製ジュブナイルは良質の作品に恵まれています。

テレビでは、マスコミとの関わりをメインに紹介しているようだけど、その部分でのクライマックス後も淡々と物語は語り続けられて・・・。
妖怪映画としてトップレベルだけど、サヨコとの関わりも、じっくり描かれていて、最後まで目が離せなかった。
内容の濃さとしては、話題の「レミー」あたりの海外アニメよりも数段上質。
いかにも内容がなさそうな「西遊記」見に行くくらいなら、ぜったいにこれを観るべきだねぇ。
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ジュブナイル (ともや)
2007-07-27 08:05:06
こんにちは、さいさい@百鬼さま♪
いや~、本当いいジュブナイルでした。
最近ホントこういう作品少なくなってきましたからねぇ。

>テレビでは、マスコミとの関わりをメインに紹介しているようだけど・・・。
マスコミとの関わりなんてオカズ程度のエピソードでしたね。

>「西遊記」
これはこれで観てみたいんですけどね。
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Unknown (Unknown)
2007-08-20 22:27:11
はじめまして
こないだ見ました。とても感動しました。主題歌も映画の内容とマッチしていて最高でした。
残念なのが客入りが悪いことです。今の所はあまりヒットしていません。しかし、ヒットして欲しいです。後日人気が出る可能性は高いでしょうという人もいますのでそれにかけたいです。「時をかける少女」は宣伝もほとんどしていなくて、上映映画館も少なくテレビのバックアップもなしにクチコミだけでヒットしロングランになり、日本アカデミー賞を取りました。河童のクゥもそうなって欲しいです。管理人さんはどう思いますか?クチコミで後日人気は出ると思いますか?それとも忘れ去られてしまうのでしょうか?僕は、この映画は忘れ去られてほしくありません。
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いい映画とヒット (ともや)
2007-08-21 04:25:02
こんばんは、Unknownさん!
興行的には苦戦しているみたいですね。
昔からそうではあるんですが、良い映画がヒットする…という訳ではないのが哀しい現状ですね。
一般の人はTVでバンバン宣伝している大作映画しか観ないようになってますからねぇ。
ただ観ている人はちゃんといるので、それが評価されて賞なんかを取れば、興味を持つ人も出てくるでしょう。

最初は子供が観るのは残酷なシーンも多いかな? と思っていたんですけど、試写場に来ていた子供たちの笑い声がいっぱい聞こえたんですよね。
2時間超えの長編にも関わらず、途中で飽きて騒ぎ出す子供もいませんでしたし。
そういう意味でもいい映画だったと思っています。

大丈夫。
いい映画は人の心に残っていきますし、何らかの評価はきっとされるようになりますよん。
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警鐘~ (cyaz)
2007-08-23 08:20:33
残暑お見舞い申し上げます。
TB、ありがとうございましたm(__)m

子供向きというよりは、むしろ大人への警鐘を鳴らしているような作品でした。長らく犯して来た人間の罪を問い正すようなメッセージを持っていたと思います。見終わって少しの涙と大きな感動をもらいました^^
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世の中にいるいろんな人間 (ともや)
2007-08-24 02:06:48
こんばんは、cyazさん♪
もうとにかくこの映画に出てくる人間の愚かなこと愚かなこと。
ともやはブームに流される人間って大嫌いなんですよ。
今まで野球やゴルフなんか知らなかった人間が、TVで取り上げられただけで「ハンカチ王子~!」とか「ハニカミ王子~!」とか。
この作品ではそういう人間の愚かな部分を、皮肉たっぷりに描いているんだろうけど。

これを見て子供たちがああいう人間にはなるまいって思ってくれれば…と願うばかりです。
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こんにちは♪ (ミチ)
2007-08-27 10:23:21
なにかがブームになった時の態度ってすごく難しいな~と思いました。
そのコトに自分が興味があったらなおさら。
あまり見苦しい態度だけは取りたくないものです。
子供向けにしてはちょっとシビアなところもありましたが、大人子供両方がそれぞれ感じることの出来る作品なのではないでしょうか。
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天の邪鬼 (ともや)
2007-08-27 19:40:20
こんばんは、ミチさん♪
>なにかがブームになった時の態度
ああいうのって怖いですよね。
ともやは極度の天の邪鬼なんで、ブームで盛り上がっている人たちを見るとものすごく引くんですよね。
ハンカチ王子、ハニカミ王子然り、小泉さんが首相になったときも、それに群がるおばさんたちをドン引きしながら見ていました。
この作品はそういう事柄も含めて皮肉タップリに描いているんでしょうけど、子供たちがここからいろんなことを学んでいっていければいいなぁと思いますわん。
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こんばんは♪ (miyukichi)
2007-09-03 20:28:26
 TBどうもありがとうございました。

 クゥがたまらなくかわいかったですね。
 川で泳ぐ場面、とても好きでした。

 ほんとにいい映画でした。
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クゥ (ともや)
2007-09-03 23:32:06
こんばんは、miyukichiさん!
クゥって最初はリアルでどうなるかと思っていたら、段々愛着が沸いてくるんですよね~。
河でのシーンは音楽も映像もホントステキです。
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