ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

少林少女

2008年05月03日 | 映画(さ行)
【2008年・日本/香港】劇場で鑑賞(★☆☆☆☆)

「踊る大捜査線」の亀山千広と香港を代表するコメディアクション俳優チャウ・シンチーが、共同プロデュースという形をとった日本初の本格娯楽武術映画。

祖父の少林拳道場を継ぐために、中国少林拳武術学校へ修行に出ていた桜沢凛(柴咲コウ)。9年間の修行を終え、日本に帰ってくると道場は潰れてしまっていた。その理由を知るために兄弟子の岩井拳児(江口洋介)の元を訪れるが、岩井はその理由を語ろうとしない。岩井の中華料理屋で働く大学生のリュウ・ミンミン(キティ・チャン)は、凛の身のこなしを見て、凛を大学のラクロス部に誘う。一緒に少林拳をするということを交換条件に、凛は国際星館大学のラクロス部に所属することになる。中華料理屋の常連で、国際星館大学教務課職員である田村龍司(岡村隆史)の計らいで、岩井もラクロス部のコーチとして参加する。今までチームプレイというモノをしたことがなかった凛は、部員たちとうまくかみ合わず、大会を前にしてチームメイトとちぐはぐした関係になってしまう。そんな中、国際星館大学学長の大場雄一郎(仲村トオル)が、凛との戦いを挑んでくる…。



…。
…。
…。
え?
日本初の本格娯楽武術映画?
…。
…。
…。
これ、本当に、本広克行監督の作品ですか?
本当に「踊る大捜査線」や「スペーストラベラーズ」「サトラレ」「サマータイムマシン・ブルース」「UDON」「SP」の本広克行監督の作品ですか?

ゆるゆるでちょっとでも面白ければ絶賛するともやに、こんな感想を抱かせるなんて…。



もうこのジャンル…テイストといったら、ともやの大好物のはずなのに。
独特の間や、素晴らしい音楽の使い方といった、本広克行監督らしさが一切入ってない…。
唯一本広克行らしいと思ったのは、ヘリコプターが出てきたところ(苦笑)。
必ずヘリコプター出てくるもんね。

しかも何を言いたいのか、まったく分からない酷い脚本。
担当したのは、十川誠志と十川梨香。
夫婦なのかな?
普段はアニメの脚本を手掛けているみたいですね。
それにしてはキャラクター設定のずさんなこと。

敵として登場する国際星館大学学長の大場雄一郎。
優秀な生徒を政府機関に送り込んで私腹を肥やしており、スキャンダルを雑誌に書いた記者を暗殺してしまうほどの悪いヤツ。
カリオストロ伯爵並みの暗殺部隊を持っていながら、目的はただ凛と戦うことだけ。
全然意味分かんない。
少林拳を使ったラクロスを描きたいのか、国際星館大学と凛の戦いを描きたいのかも、めっちゃ中途半端。
しかもどこかの映画で観たようなシーンの寄せ集め。
オマージュやパロディというよりは、パクリって印象を受けてしまう。
ブルース・リーを馬鹿にするような低レベルな演出とかね。

これ、本当に本広克行が監督したの?

オープニングで"カエル急便"の看板が出てくるんだけど、それも何だか痛々しい。

TVでのプロモーションでは、柴咲コウが岡村に蹴られるシーンばっかり取り上げられるから、最初っから岡村は敵なんだな…っていうのが分かっちゃってるし。
チラシには大きく"彼女に日本は狭すぎる。"なんてキャッチコピーがあるけど、何、この映画の内容と全然合ってないこのコピーは。

本広克行監督って同時期に「SP」やってたから、そっちに全力投球してたと言われてもしょうがないよね。

凛とラクロス部員が絆を深めていくのも、ミンミンの太極拳を通じてであって、一緒に少林拳をするシーンってちょっとしかないし。
ラクロス部員に山崎真美、沢井美優、満島ひかり、乙黒えり、桂亜沙美といった蒼々たるアイドルが登場するもまったく活かされてないし。
「少林サッカー」からやってきたラム・チーチョンやティン・カイマンも、そんな使い方っていうような感じだし。

これだったら小田一生監督の「カンフーくん」の方が100倍面白かったよ。

柴咲コウの大ファン以外には薦められない映画です。
※道理で、この手の作品は必ず取り上げる「映画秘宝」に、この作品が一切掲載されなかったのはこういう理由か…。

監督は本広克行。
アクション監督は野口彰宏。

2008年4月26日公開
公式HP:少林少女


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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (はらやん)
2008-05-05 06:59:16
ともやさん、こんにちは!

ほんとがっかりな出来でした。
チャウ・シンチーの映画も好きですし、本広監督も比較的好きな方なので、その分がっかり度も大きかったです。
とても安易に売れることだけを考えて作ってしまった映画に思えました。
この程度でお客が満足すると思ったら、それは観客を馬鹿にしてます。
こういう映画を作るということは彼ら自身も傷つくということに気づいてほしいです。
返信する
信頼 (ともや)
2008-05-05 16:22:36
こんにちは、はらやんさん♪
食品偽装の話じゃないけど、こういう作品を世に出しちゃうと、もう"本広監督だから安心"…ってできなくなっちゃいますもんね。
(まぁ、この監督だからって理由で映画を観る人ってごく一部なんでしょうけど…)

でもこんなにつまらなくても興行成績初登場2位でしょ。
TVの宣伝ってものすごく影響するんだな…って感じましたよ。
返信する
Unknown (ぴーち)
2008-05-06 18:33:33
こんにちは!ともやさん^^
私もこの映画を鑑賞しました!
そうですね~。あのキャッチコピー、全然意味を成さないですよね。悪役の大場もただ、凛と戦い日本一になりたいだけ?笑えないギャグの連続。
唯一、ラクロスのチームが練習に竹やぶを使ったりした方法のお~っと感心したあたりくらいですかねぇ(汗)
チャウ・シンチーはスキです^^

TBさせていただきますね♪
事後報告ですみません^^
返信する
シンチー (ともや)
2008-05-06 22:21:11
こんばんは、ぴーちさん!
ともやもチャウ・シンチーは大好きです~♪
ただこの作品に名前が挙がるのは、ものすごいマイナスですよね~。
プロデュースとはいえ、あんまり知らない人はチャウ・シンチーの作品だと思って観る人が多いと思うし…。

柴崎コウの型とかアクションとか、それなりに様になっていただけに、ものすごいもったいないです。

あの2人の脚本家の名前は、胸に刻んでおきます。
こいつらの作品は、絶対観ないようにしないと。
返信する
こんにちは~♪ (由香)
2009-03-17 11:23:36
思い出したくもない作品かもしれませんが、、、お邪魔します(笑)

私は、本作を観たスグ後にドラゴンボールを観ました。
だからドラゴンボールがマトモに見えたの~(笑)

で、、、全く意味が分からない映画でしたね。何をしたかったんでしょうか?
まぁ~家でのんびり観たので適当に笑いましたが、、、最後にはガックリでしたよ。
返信する
悲劇 (ともや)
2009-03-17 15:00:28
こんにちは、由香さん♪
>思い出したくもない作品かもしれませんが、、、お邪魔します(笑)
そんなことないですよ~♪
お気になさらず(笑)。

でもこれは柴崎さんとか岡村さんとか仲村さんとか、みんな頑張ってるのに、それを監督が全部ぶち壊してましたね。
こんな悲劇が繰り返されないことを祈るばかりです。
返信する
感性の問題です (通りすがり)
2013-10-25 00:05:27
この作品のどこに、理屈の入る余地があるんですか?
ハートで観ないとわからないと思いますw映画は楽しんでナンボですよ
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