偏るもの
朝の電車や混んでいる中にいるときは、特に人となりが出やすい。
朝の電車ではとにかく自分が座ろう、自分がいい場所を確保しようと
男の人もガンと自分の立っている場所から少しも譲らない、
どんな人も突き飛ばして先に電車に乗り込んでいい場所目指す
真っ先に席取り・・・
これは女性もですけれどね。
男性らしさ、女性らしさなんて全くどうでもいい。
とにかく、自分が!となる不思議な空間でもある。
先日、用事でバスを待っていたとき
少し離れた場所から小走りに走ってくる年配の女性がいた。
私はボケっと眺めていると、
その女性は気持ちが先ばしっているように上半身に比べて
足元がついて行っていないように見えて
「よく転ばないなア~」と思ったすぐ後で、やはり転んでしまった。
私もびっくりして「あ!!」と言って立ち上がったのですが
周りに立っていた人もいたし、私からは少し離れていたので
一瞬躊躇してすぐに駈け寄らなかったのですが
誰も「大丈夫ですか?」も手を貸す様子もないので
私は駈け寄り声をかけて手を貸すと、少し照れたように
「駄目ね~。年とって・・・」といいながら、
後ろに止まっていたバスのほうへ小走りに走っていった。
周りには大して年の変わらなさそうな人たちも
女性も男性もいた。
目の前で誰かが転んでも、何もないようにしている。
座りながら眺めている人も誰も立ち上がらない。
こういった場面に時々遭遇するけれど
本当に無関心でいる人は多いのです。
どうして無関心でいられるのだろう?
目の前の他人に対して無関心なのに、
他人のことが気になる・・・
何だかそんなアンバランスさが増しているようでもある。
年配の人からしてそうなのだから・・・
人が必要な何かが大きく欠けていっているような気がする。