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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

太田治子「風の見た夢」

2012-02-29 | 小説

私たちはこれらの作品群を眺めて、一陣の風が心のなかを夢のように素早く吹き過ぎるのを感じるのだ。見る側に不思議なデジャヴューをおぼえさせるのは、きのう見た夢とあした見る夢の両方を、同時に1つの画面に共生させているからだろう。(中略)太田治子さんの文章が音楽のように背後を流れて、そこに幸福なコレスポンダンスが生まれてくる五木寛之
五木玲子&太田治子 第2画文集
一本の茎を描く線の強さ。枯れた花弁に託された面の優しさ。激しく儚い遠近感…。「花の美しさ」と「美しい花」がしなやかにコラボレイトする五木玲子の絵の背後に、太田治子の文章が音楽のように流れる大人の画文集

ドライフラワーを集めた挿絵。

「海を渡る花」~一組の男女のショートストーリー

「風に聴く」~離婚によってあえなくなった父へのひたむきな想いをもつ娘

2編が58枚の挿絵と共に過ぎ去ってゆく。

さらっと吹く風のように。活字と挿絵が、心に吹き込んでくるかのような不思議な本です。

 



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