銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

12月19日

2012-12-19 | 経済動向
東京市場では日経平均1万円の大台替わりが予想され、円安による企業業績の上方修正期待を背景に海外勢による主力株への買いは続きそうだ。きょうから始まる日銀金融政策決定会合での追加緩和期待や、安倍総裁が言及した2%のインフレ目標設定への実現性も高まっている。一方、東証一部の騰落レシオ(25日)が150%を越えるなど、短期的には高値警戒感が強く、政策決定会合の結果次第では相場の転換点となる公算が高い。クリスマス休暇・年末年始を前に円高への揺り戻しも想定しておく必要があろう。

日経平均の予想レンジは1万円-10090円。前日は陰線逆上がりの足となり、先高期待はなお強い。3/27高値を中心としたミラーチャートがより現実化してきており、目先は9/19高値~10/15安値までの下げのV計算値10089円が上値のメドとなる。そこを上回ると、2011年7月高値10207円や今年3月高値10255円などが意識されやすい。基調に変化が生じやすいのは、12/21~25、28。また、11/13安値から「26日」が経過するきょうの動きにも注意したい。動き次第では上げ一服となるイメージをもっておきたいところだ。

18日のNY株式相場は続伸。ダウ平均は前日比115.57ドル高の13350.96ドルで取引を終了した。材料難のなかで序盤は小動きであったが、欧州株の上昇が下支えとなったほか、オバマ大統領と共和党の財政協議が進展しているとの見方が材料視された。

ダウ平均は直近高値を更新、アップル株の上昇などでNASDAQも75日線をクリアした。業種ではエネルギーとテクノロジーが相場を牽引。NASDAQは43.93ポイント高、S&P500は16.43ポイント高で終了した。円建てのCME225先物は昨日の大証終値と比べ90円高の10030円、ドル建ては125円高の10065円で終えた。

12月18日

2012-12-18 | 経済動向
東京市場は買い優勢の地合いが続きそう。米株高を背景として日銀金融政策決定会合での追加緩和に対する期待が心理的にもプラスに働こう。当面は安倍総裁が言及した2%のインフレ目標設定の実現性や、2012年度補正予算の内容などを見極めながら神経質な展開となりそうだ。一方、クリスマス・年末年始が迫るなか政策決定会合後は一時的な円の買い戻しが入ってくることも想定しておく必要がある。ただ、円安一服となっても、政権交代から恩恵を受けそうな建設や不動産を中心に内需関連株を物色する流れはしばらく続く公算が高い。

日経平均の予想レンジは9850円-9950円。「並び赤」からマドを伴い上昇が続いており、きょうもトレンド継続のスタンスとなる。3/27高値を中心としたミラーチャートがより現実化してきており、当面は9/19高値~10/15安値までの下げのV計算値10089円、2011年7月高値10207円や今年3月高値10255円などが上値の節目として意識されやすい。

17日のNY株式相場は反発。ダウ平均は前日比100.38ドル高の13235.39ドルで終了した。寄り前に発表された12月のNY連銀製造業景況指数は市場予想よりも弱い結果となったものの、同指標結果に対する反応は限定的。シティグループから投資判断を引き下げられるなかで上昇に転じたアップル株を好感し買い安心感につながった。また、「財政の崖」に対する協議で合意に至るとの見方が強まったことも大きく材料視された。
 
NASDAQは39.27ポイント高、S&P500は16.78ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証終値と比べ40円高の9860円、ドル建ては75円高の9895円で終えた。

トレーダーズウエブより

12月14日

2012-12-14 | 経済動向
東京市場は寄り前発表の日銀短観がまずはポイントとなる。12月調査の大企業製造業の業況判断DIは-10まで悪化が見込まれてるが、来週の金融政策決定会合への判断材料になるため注目だ。足元の円高修正が株高の要因の一つとなっており、想定為替レートなども注目される。メジャーSQ(特別清算指数)算出日でもある。このところの相場上昇を背景にポジション調整の動きが活発になったことや、昨晩の海外市場が比較的落ち着いた動きとなったことで、SQ算出時に需給バランスが大きく崩れることはなさそう。

16日の衆議院選挙を前に積極的に売り込みづらい反面、欧米株の下落を背景にSQ算出後は売りに押される場面も想定される。自民党優位の報道による追加緩和期待などで海外投資家による下値買いが続くかが下げ幅を抑えられるポイントとなる。
 主力株の値動きに方向感は見出せず、昨日の家電3社を中心とした物色から中小型株を交えハイテク株への出遅れ物色に波及しそうだ。

日経平均の予想レンジは9600円-9820円。東証一部の騰落レシオ(25日)は123.7%、空売り比率は20%を割り込む日が目立ってきた。RSI(9日)などのオシレータ指標はダイバージェンス(株価は高値更新するが、オシレータ指標は高値更新できない現象で売りシグナル)が生じやすい局面でもある。4/5の下げで形成した小さなマド埋め(9819円)や、2010年4月高値を起点とした上値抵抗線(現在9850円前後)が視野に入ってきており、高値警戒を意識したい。きょうは基調に変化が生じやすく値動きに注視したい。

13日のNY株式相場は下落。ダウ平均は74.73ドル安の13170.72ドルで終了した。新規失業保険申請件数や11月小売売上高の強弱まちまちの結果に対し、ダウ平均は前日終値を意識した序盤となった。ただ、米大統領が「財政の崖」問題の合意はまだ進展の途中と言及したほか、ベイナー下院議長が米大統領案は均衡から程遠いと指摘するなど、財政問題が大きくクローズアップされた。
 
NASDAQは21.65ポイント安、S&P500は9.03ポイント安で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証終値と比べ5円高の9745円、ドル建ては40円高の9780円で終えた。

12月13日

2012-12-13 | 経済動向
東京市場は上値を意識した展開となりそうだ。米FOMC通過後も円安が進行しており、米国株式市場が小幅に下げた以外には特段と悪材料はない。日銀による追加緩和策に対する思惑も強まりやすく心理的にもポジティブだ。今晩のEU首脳会議(~14日)やあす以降の日銀短観、メジャーSQ、衆議院選などは一部手控え要因にはなるものの、電機、自動車、機械、証券などの主力業種が相場をけん引し、大幅高となる場面もあろう。
 
日経平均の予想レンジは9620円-9690円。10/15を起点としたE計算値9660円処~4/27高値9691円を意識した展開が予想される。基調に変化が生じやすいのは、12/14、21~25、28となる。

12日のダウ平均は2.99ドル安の13245.45ドルで終了した。FOMC声明ではオペレーション・ツイスト失効後の緩和措置として、月間で450億ドルの長期国債を購入する方針などを発表。金融政策に対する数値基準も導入した。これを好感してダウ平均は一時81ドル高まで上昇する場面もあったが、予想通りとの見方から材料出尽くし感が次第に強まる格好となった。
 
NASDAQは8.49ポイント安、S&P500は0.64ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ100円高の9670円、ドル建ても9670円で終えた。

12月12日

2012-12-12 | 経済動向
東京市場は堅調な展開が予想される。米株高に加え欧州の景気減速に対する見方がやや和らいだことによるユーロ高、米FOMCや日銀政策決定会合での追加緩和期待などが買い材料視されそう。序盤は主力の輸出関連への買いが予想されるが、大手自動車株には戻り売りが意識される一方、信越化学や半導体関連、キヤノンなどの電機セクターへの物色が相対的に強まる展開か。一方、中小型株に関しても、株価上昇や好環境のIPO市場を背景に投資余力が改善した個人の資金などが上手く循環している模様だ。

日経平均の予想レンジは9545円-9600円。11/26以降の高値を通る右上がりの上値抵抗線を上回り、上昇モメンタムが強まるかが重要なポイント。直近の取引時間中の高値(9584円)を更新する可能性が高いが、上記の上値抵抗線までにとどまると、上値と下値を切り上げながらレンジが狭くなっていくウェッジ型の弱気パターンの延長に過ぎないとの見方が継続されよう。
上値メドは、9667円~4/27高値9691円、9/19高値~10/15安値までの下げのV計算値10089円など。終値ベースでは、10/12安値~10/25高値までのE計算値9576円、9/19高値~10/12安値までの下げのV計算値9930円などが考えられる。基調に変化が生じやすいのは、12/14、21~25、28となる。

11日のダウ平均は78.56ドル高の13248.44ドルで終了。12日のFOMC声明で追加緩和措置が発表されるとの期待が相場をけん引した。独12月景況感指数・期待指数がプラス6.9と、7カ月ぶりにプラス圏を回復し、欧州経済の回復が楽観視されたことも相場に寄与。ダウ平均は一時136.69ドル高まで上昇する場面があった。一方、「財政の崖」問題についてベイナー米下院議長がホワイトハウスに新たな回避案を要求したほか、リード米上院院内総務がクリスマス前までに妥結できない可能性を指摘したことで上昇幅を縮小させた。
  
NASDAQは35.34ポイント高、S&P500は9.29ポイント高で終了。円建てのCME225先物は昨日の大証日中終値と比べ70円高の9590円、ドル建ては75円高の9595円で終えた。