銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



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2月9日

2012-02-09 | 経済動向
東京市場は売り買い交錯となりそうだ。欧米株式相場が高安まちまちだったほか、円安の流れもやや一服しており、利益確定売りが優勢になりそう。日経平均は9000円を挟んでのもみ合いが予想される。日経平均の予想レンジは、8900~9050円。

日経平均は約3カ月ぶりに9000円の大台を回復したことで、今後は10月31日につけた戻り高値(9152円)を突破できるかが焦点となるが、これをあっさり抜ければ騰勢を強める公算が大きい。一方で、手間取るよう状況が続けば、利益確定売り機運が高まる可能性もあろう。短期的な過熱感や割安感の後退などを勘案すれば、大台回復で目標達成感が台頭しても不思議ではない。きょうは、マクロ統計に注目が集まりそうだ。寄り付き前に12月機械受注が発表される。11月実績は前月比14.8%増と市場予想(5.1%増)を大幅に上回り、2008年1月(18.5%増)以来の高水準を記録した。12月はその反動で減少する公算だが、市場予想(5.0%減)を上回る着地となるか注目される。また、四半期ベースでは、10-12月期は4四半期ぶりに前期比マイナスとなる公算だが、1-3月期見通しがプラスに転じるかもあわせて注目したい。中国では1月消費者物価指数(CPI)が発表される。前月まで5カ月連続で前年比伸び率は鈍化していたものの、今回は旧正月の影響で物価押し上げられたとの見方もある。一時的な要因にせよ、CPIの伸び率が上昇すれば金融緩和期待が後退し、利益確定売りに繋がる可能性もあるだけに注意したい。

8日のNY株式相場は小幅続伸。ギリシャ与党の会合を見極めたいとの向きから売られる場面も、下値では買いが入った。ダウ平均は前日比5.75ドル高の12883.95ドルで終了し、直近の戻り高値を更新した。ギリシャが本日実施する第2次支援の条件となっている経済改革案受け入れをめぐる会合が実施されるなか、ダウ平均は買いが先行した。しかし、会合の結果を見極めたいとの投資家が慎重姿勢から、ポジションを調整したことにより、一時60.51ドル安の12817.69ドルまで下落した。ただ、売り一巡後は下値では買いが入ったほか、オプション取引に絡んだテクニカル的な買いが入ったユナイテッドテクノロジーズに支えられ、指数は買い優勢に転じた。NASDAQは前日比11.78ポイント高の2915.86ポイント、S&P500は同2.91ポイント高の1349.96ポイントで終了した。個別では堅調な10-12月期決算を発表したラルフローレンは9.2%高。また、携帯電話の組み立て工場をアジアへ集約する考えを明らかにしたノキアは1.6%上昇した。