銀右衛門文庫の経済動向

昨今の経済動向をピックアップします



勧誘や営利目的ではありません
あくまで個人の趣向の範囲とご理解下さい

10月5日

2017-10-05 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は値上がり597/値下がり1341と売りが優勢。ビール株に資金が向かい、アサヒGHDやサッポロHDが大幅上昇。クロマグロの完全養殖に関する日経新聞の記事を手がかりに、フィード・ワンや日本水産が値を飛ばした。上方修正発表のリーバイスや証券会社の新規カバレッジが好感されたKOAなども大幅高。一方、きのう急伸のジャパンディスプレイは大きく売られる展開。エスプールは決算が売り材料となって急落し、下方修正を発表したファステップスなども弱い動きとなった。きょうは3社が新規上場したが、大阪油化は高い初値をつけた後も買いが入ってストップ高、公開価格割れのMSコンサルはもみ合い、ウェルビーは初値は高かったがその後は失速と三者三様の動きとなった。

日経平均はきのう同様、米国株高を受けて買い先行から失速しながらも、下げ渋って終値ではプラスを確保した。両日とも引け間際の買いが指数を押し上げている。個別では直近急伸銘柄の多くが利益確定と思われる売りに押されており、高値圏にある日経平均も調整が入っておかしくない局面。9月前半までの地合いであれば、きのうときょうは下げていたのではないかと思われる。また、手がかり難の地合いでも、新興市場は弱かった。幕合いつなぎ的な資金は新興市場ではなく、ニッチな水産・農林セクターに向かい、日本水産の株価を押し上げることで指数の上昇に貢献した。日経平均採用銘柄を中心に、大型株優位の流れが一段と強まりそうな雰囲気がある。あすに関しては、三連休前に加えて米雇用統計を控えた週末で、連休明けの10日は北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日と衆議院選の公示日が重なるなど、相場のかく乱材料が満載。引き続き様子見姿勢の強い展開を予想する。とはいえ、今週はこれらを意識しながらもきょうまでしっかりの動きが続いた。また、連休明けは不透明感の払しょくから、比較的強い動きも期待できる。大きな動きがあるとすれば上方向の可能性が高く、意外高の展開も想定しておきたい。

トレーダーズウエブより