赤い水性の部屋

あくまでも赤い水性個人のページですので、吹奏楽とは関係ない内容もあります。みなさんのコメントをお待ちしています。

関東ヴォーカルアンサンブルコンテスト その2

2015年04月03日 | Weblog
待っていないかもしれませんが、お待たせしました。関東ボーカルの続きです。

11.金賞 神奈川県 清泉女学院中学校 音楽部 O vos omnes(全ての道行く人々は)
   はじめから素晴らしい。響きが素晴らしい。声量ではないということか。アルト◎発声、発音、ハミング、すべての技術がトレーニングされている。ハミングがチェレスタのようだ。こういう方向にもっていくべきなんだね。不協音に腰がひけてしまう感じがあるので、もっと果敢にぶつけてほしい。本日ナンバーワン、日本一だと思います。

12.金賞 千葉県 松戸市立第一中学校 合唱部B 「Gauaren zergatiaren bila(夜の肖像)」から Lore izanezin(存在しない花)、Zai itoxiten(待望)
   合唱の名門校です。吹奏楽も全日本に出場しており、音楽レベルの高い学校である印象があります。 身体の大きい先生は一度見ただけで覚えてしまいます(笑)。1年生中心のチームでしょうか?合唱団の力は正直それほど高くないという印象でしたが、楽曲の作りが大変素晴らしく音楽に構成感がありました。1曲目は特に表情、表現が平べったくなってしまいますが、「存在しない…」から、それでいいのか・・・

13.金賞 千葉県 松戸市立第一中学校 合唱部A 混声合唱のための「コスミックエレジー」から Ⅱ鬼女
   同じ学校で2団体出場していることがまずの話、素晴らしいです。Bチームとは全くキャラクターが違います。混声のほうがやはり表現に幅がありますね。冒頭のハーモニーが決まらず残念でした。ハーモニーディレクターで音を出してから歌うのですが、音程が違うので逆に印象が悪くなったように思いました。(ウチほどではありませんが(笑))響きの先が近い感じがして、声量はあるのだと思うのですが、上に行かない感じです。どのパートももう一つ上のレベルに上げられるとよいのですが。ラストもアルトが埋もれてしまったように聞こえました。上記のBチームも含めて、この学校は指揮よりも歌が先に行ってしまい、少々違和感を感じます。

14.金賞 栃木県 那須塩原市立三島中学校 合唱部A 「C.サンドバーグの詩による6つの女声合唱曲」から Valley song(谷の歌)、Karacsony,fekete gloria
   響きは良い方向に行っているのですが、やはりモヤモヤします。浅いというより薄いとでもいいましょうか。2曲目は良かったですが、ハイトーンが方う聞こえます。ハーモニーと響きを聴いて合わせようとしているのでしょうが、和音を味わっていない感じがしました。

15.銀賞 新潟県 新潟市立松浜中学校 合唱部 無伴奏女声合唱のための「南島歌遊び」から その1 版画 憩い  その2 伝説 橋
   発声ですね。音程はいいと思います。音のとり方もまっすぐ入れていい感じですが、声(響き)で混ざりません。(声部が聞き取れてしまうくらい別れてしまいます。)ブレンドとは響きの調和といったところでしょうか。勉強になりました。ファルセットで下まで降りて同じいい響きを作る・・・ハイトーンも同じ印象です。


 すべての演奏を聴いていて思ったことですが、合唱指揮は、点よりも音のベクトルを表せるほうが良いと思いました。打点が見えると音の持続の方向性が消えて、水に浮きあがってきてしまう感じがして、流れが感じられにくいと思いました。また、キーボードなどを弾く時は鍵盤を押していれば音が出ますが、楽器では息や弓をずっと動かしていないと音は持続できません。指揮も同じで、この手を伸ばして音を伸ばす表現をするということはよくあると思うのですが、後ろで見ている側にとっては手が止まるのに音が伸びるというのは、見ていて不自然に感じました。

 以上、15団体の演奏でしたが、コメントとは別にしてどの団体も中学生とは思えない大変充実した演奏でした。