赤い水性の部屋

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天空の旅 ー吹奏楽のための譚詩-

2015年03月05日 | Weblog
 課題曲講習会があるので少しでも勉強をと思い、今日は課題曲1番を練習しました。40分くらいは合奏ができましたが、難しい曲ですね。朝日作曲賞ということですが、さすがに壮大な楽曲です。誤解を恐れずに感想を。。。。

 冒頭PPP、PからクレッシェンドでカデンツしてBdur、楽曲の幕開けです。弱奏でのアクセントで輪郭をはっきりさせることが、中学生にとっては技術上やってみると難しいと思います。3小節目と5小節目の和音の違いを出してきれいにAの前の序奏に入りたいと思いました。
 冒頭からA、この曲はホルンが活躍します。4本で上手に演奏できる団体が中学では現実的に難しいのではないでしょうか?バランスをとる工夫が必要です。ちなみに和音の刻みリズム、アルトクラだけに任されている音がたくさんあります。バンドの中にいる場合はいいですが、やはり中学で常駐していることは難しいので何かしらの工夫が必要でしょう。
 Bに入ります。ここは難しいと思いました。対旋律と主旋律の音が近いので演奏しづらい場所です。具体的には4小節目、ユーフォニウムのC音がうまく当たりません。個人練習している時には問題ないのでしょうが、2ndクラリネットのB♭が気になってなってしまうのかもしれません。オルガン等で、C、B♭、G♭、ベース音のD♭を同時に押してみるとわかると思います。

一瞬のことなので気にすることはないと思うのですが、上手にバランスを整えるいい方法を研究したいと思います。
 Cからはテーマに戻り、マルカート、音も増えて元気な演奏となります。ハーモニーも豊かになります。一転、Dで旋律がユニゾンとなり、線も細くなります。この対比をいかに出すかが前半のポイントだと思います。今まででしたらここでジャン!と中間部に行くと思うのですが、Eでもう一つ新しい場面に入ります。この曲の特徴の一つだと思うので大切にしたい箇所です。Fでは細かいパッセージも増え演奏の難易度も上がりますので、ここは滑らかに演奏できるまでよく練習します。

 Gから三拍子のゆったりした中間部です。演奏上の記号や楽譜の指示からして、ここは声楽(歌)的であると思いました。大編成の曲にもかかわらず極めてソリスティックな個所ですので、各パートに優秀な演奏に自信のある奏者がいるバンドにとってはここは聞かせどころとなりそうです。打楽器にも道具の指示が多くみられますので、注意深い音色の選択をみんなで研究すると、より一層合奏の楽しみ、演奏の楽しみが増すと思います。例えば、シンバルをコインでと書かれていますが、コインでなくても何か金属片でもよいでしょうし、ピックのようなもの、スプーンなども試してみましょう。セガのコインを持ってきてゲームセンターへの出入りが見つかったことがありました(笑)静かな場面でのビブラフォンのモーターのノイズは気になるところなので、楽器の状態も早めにチェックしておきましょう。また、余談ですが、フルートの「祈る少女」を坊主頭の中学男子が詰襟学生服で演奏する場面を想像してしまいました(笑)Hのクラリネットは難しいと思うのでよく練習しましょう。
 この三拍子の場面、はじめて演奏した時には『バンドのための民話』をイメージしてしまいましたが、音の響きはやはり今風でフルカラーです。年代のせいでしょうか、逆にセピア色の『バン民』が懐かしくなりました。

 そして「non rit.」で冒頭を思い出し、ダイジェストで前半が再現されます。もちろん前半に登場した旋律も複数が絡み合うので、思い出を楽しむように演奏したいです。このあたりはバーンズ作曲の『アルヴァマー序曲』を演奏したり聞いたりしたことがある人にとってはおなじみの展開で、ある種吹奏楽のヒエラルキーとでもいいましょうか、何ともいえない快感です。ただし、M(Dの再現部)でもう一度旋律が薄くなるなど、繊細さが必要なので、いわゆるイケイケドンドンにならないように細かなニュアンスを大切に演奏したいと思いました。
 Nに向かってガバッと転調。最終コーナーをトップスピードで走り抜けるレーシンクガーのようでカッコイイですが、慣れない調整でギクシャクしないように、二拍三連も正確なうえで、さらにリズムのもつ勢い感を加えられると曲想がより一層引き立つと思います。

 Oからエンディングです。臨時記号が増えてきますから転調の予感です。Pに向かって気持ちの良いカデンツをバッチリ決めましょう。最後は低音楽器大活躍です。打楽器も楽しいのですが、管楽器の音を掻き消さないように節度を持ちましょう(笑)演奏していて自分の場所から一番遠いチューバさんの音が聞こえなかったら、大きすぎるかもしれません。バスパートのラスト16分音符、スラーではないのでハッキリクッキリと!って、Fg,Bcl,Bsax,Eu,C.Bと、基本的に音が大きい楽器ではないので、これは難しい~。他のパートのクレッシェンドのタイミングも工夫が必要かもですね。


 以上、ダラダラと書いてみましたが、今日、合奏練習をしながら思ったことなので、あまり参考にしないでください。なぜって、個人的な感想なので責任は持てませんから(笑)詳しく知りたい方は週末の吹奏楽連盟講習会へ急げ!!