コメントでもいろんな意見をもらったので、
以前紹介させてもらった部分と
少し重なるところもあるかもしれませんが、
今回の『完 子どもへのまなざし』から
印象に残ったところを
紹介させてもらいたいと思います。
たくさん書きたいことはあるのですが、
その中からギューっと絞って載せてみますね。
佐々木先生はある雑誌の記者に
『佐々木さんは子どもたちが
どんなふうに育ってほしいと
思っていらっしゃいますか?』
と聞かれたとき、
ひとことで答えるのは難しいと感じながらも
『自分で自分のことを好きになれる子どもに
育てたいと思う』
とお答えになったそうです。
“子どもというのは、
人から好きになってもらって、
はじめて自分のことを好きになれる
…いろんな人が自分のことを
好きになってくれた、
そういうことを自分のなかに
たくさん取り込んで
発達、成長していくのです”
佐々木先生にとっては
『自分を好きになれる子』ということは
子どもを育てるときのキーワードだそうです。
“何かがよくできる子にしてあげると、
子どもは自分のことを
好きになれるかというと、
そうではありません。
どんなにいろいろなことが
よくできるようになっても
その子を心から
好きになってあげる人がいないと
子どもは自分のことを好きになれない”
“子どもが自分を好きになれるように育てる”
ということは、
子どもの方からみれば
“自分が望んだように愛される”
ということ。
“子どもは乳幼児期にいろんな人から
愛されることが重要なのです。
けれども、親だけから愛されていても、
絶対に足りない”
…このことも衝撃でした。
親の愛情というのは
“子どもの将来を思っている愛情”であり、
“子どもの将来を思うということは
親が望むような子どもになってほしいという
親の自己愛の感情なのです”
“たとえ親が
そんな気持ちをもっていないつもりでも
子どもには、あなたに満足していない、
というメッセージとして伝わり、
結果として子どもには
親の望みを満たさないと愛してもらえない、
親から自分が否定されていると伝わるのです”
そんなときに必要なのが
祖父母や近所の人や周りの人の
“ただかわいがって
ありのままに受け入れてくれる”愛情。
親の愛情とは質の違うものでも
子どもにとってはどの愛情も
なくてはならないものなんだそうです。
発達障害についても少し触れます。
発達障害とは
“子どもが成長していく過程で
なんらかの理由で心身の機能の発達が
困難な状態”
をいいますが、
“ふつうの子どもにくらべて
すぐれた能力を発揮するところもある”
そうです。
発達障害の特性としては
・コミュニケーションがうまくいかないこと
・社会性が育ちにくいこと
・興味や関心が向かうところがせまいということ
なので、
まわりに理解者がいないと
どうしても孤立しやすくなります。
また、自閉症の人は空間の意味だけでなく
時間の概念になるとさらに混乱が大きく、
多くの自閉症の人は
口頭よりも視覚的な情報のほうが
意味や概念をつかみやすいので
目で確認できる文字で伝えるなどの
工夫も必要だそうです。
また、
“自閉症の人の音、光、におい、
触覚などに対する感覚機能は
敏感と鈍感が私たちのレベルとは全然違う”
そして、不安など
ストレスが増しているときほど過敏になり
いつも一定ではないために
理解できない人には
“気まぐれな性格”だと誤解をされることも
あるそうです。
この他にもいろんな特性が書かれていて
私も勉強になりました。
“自閉症の人はまわりの人が自分のことを
理解してくれているとき、
とても安心して一緒に学んだり
生活していく力を身につけていきますが
彼らのほうから私たちの世界と
関係をもつことはできない。
でも、私たちは努力をすれば
彼らの世界を理解し受け入れることができる”
このことを多くの人に知ってもらい
いきいきと生活できる環境を作っていくことが
佐々木先生の願いなのではないかと思います。
簡単に紹介させてもらいましたが、
私の書き方では伝えきれないものが
たくさんあります☆
興味のある方はぜひ読んでみてください☆