当教室、小論文(国語)講師の吉野秀先生の著作をご紹介しましょう。
拙ブログを継続的にご覧頂いている方は、吉野先生が “笑っていいとも!” の「口八丁手八丁・いいわけ番長」コーナーに解説者でレギュラー出演していたことをご存知でしょう。言葉の専門家です。読売新聞の『Y&Yしごと』 コラムも現在連載中です。
昔から、大人が若者の言葉遣いに苦言を呈するというのはあったと思いますし、また、日本語が乱れているとか、活字離れという指摘もされ続けていますね。“ら抜き言葉” の論争もありましたし、言葉は常に変化していますから、なかなか難しい問題です。
実際、数年前は、『携帯』 という言葉には、“身に付けていること” という意味があるだけで、“ケータイ電話” の意味などあるはずもありませんが、今では広辞苑にもちゃんと出ています。
ところが、そうした技術革新や世の中の変化、流行による言葉の正当性に対する疑念などが指摘されるだけでなく、最近は書いたり、話したりする時の表現力、論理性の欠如にまで焦点が当たっています。
英語に関しても同じことが時々指摘されますが、国語となるとさらに問題は深刻です。
私も一年ほど前にNHKのテレビ番組で、“やらせじゃないか” と思うほど、大卒の新入社員のひどい国語力に関する特集を見た記憶があります。ビジネスの世界では、社員の国語力の欠如が仕事の効率にも影響し始めたということでしょう。
もし仮に自分にそういった能力が欠けていると気付いたとしても、こればかりは一夜漬けとはいきません。相当な意識改革とトレーニングが必要となるわけで、本書はそうした現場を熟知した吉野先生が、その問題点や実際のトレーニングの仕方や考え方について述べています。
目次です。
第1章 なぜ書けないのか
第2章 自分に関わることから書いてみる
第3章 整理・推敲して形にする
第4章 新聞雑誌の記事を材料に「わかりやすさ」を研究する
第5章 書いたものを口頭で相手へ伝える
第6章 言い訳とクレームで表現力を考える
第7章 観察・聴察力の高い人から学ぶ
身内だからほめるのではなく、本書はなかなか、あっいや、とても良いです(笑)。ほんとですよ、韓国語に翻訳されることも決定したくらいです!から。(韓国人の非論理性も日本人同様有名ですから、きっといけるでしょう(笑)。)
特にプロ野球の星野監督の言葉の解説、実は私は単に星野監督の熱い性格や、時に見せる優しいキャラクターが魅力的なのだと思っておりましたが、やはり私は素人でした。実に言葉が、(したがって思考が) しっかりしていることが本書の解説でわかりました。
ただし、読んだだけで書き方、話し方がマスターできるのではありません。英語の勉強でも、野球ーの技術でもやはり練習が必要なように、書き方、話し方も自分の課題をきちんと認識して、習慣を付ける覚悟でトレーニングを積む必要性を説いています。
“読むだけで力が付く” というようなことを謳っていないところも好感が持てます。私も読んだだけでトレーニングを実行していないので、いまだこんな文章ですが…。吉野先生、HELP!
なかなか一人でトレーニングできないという方、
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T氏が「抜本的な改革も派」で、U氏は「手直し派」だったように思います。時の政権はT氏を起用し、同分野の専門家として、U氏が不本意というか、面白くなかった。そのあたりから、あんな行動まで引き起こすことになった、とこれは、考えすぎかな(笑い)。
刃物のような切れ味の頭脳を持っていても(いるからこそ)、そのつまずきから受ける心的ダメージは大きいと思うから。きっと再起すると思っていたのに、2度まで話題になって、トホホ。
それでも、再々起して、自分自身の人生を作っていくのが、(真剣に生きている)「人」だと、そう思いたいものです。
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ただし、経済政策はまったく一致していませんでしたが。
サンプロは私もほぼ欠かさず見ています。あの司会者ですね(笑)。鋭い!と思う時と、うるさい!と感じる時が半々くらいです、個人的には。
私が、U氏の話し振りに感心していた番組は、「サンデー△△ジェクト」です。彼はどこかのシンクタンクに所属してたころです。ああ、T氏も、経済学の教授として出ていました。T教授が小泉内閣に関係する前の話です。
それはともかく、生まれながらというのは大げさかもしれませんが、性格なのか、小さいころの環境なのか、偏差値なんかとは関係なく上手い人はいますよね、ごろごろ。でも仕事となるとそういう人でも練習は必要なんだと思います。練習しましょうよ、ご一緒に!
おっしゃるように「聞き手に分かりやすく伝えられる」そんな人に、私“も”なりたい、です。
現在の公立学校では、やはり時間がないせいか、書くことの練習が少ないですね。日記などの宿題もあまり無いようですから。本書で示されているような、文章をまとめたり書いたりする訓練は時間はかかりますし、一人ではなかなか続けるのは大変でしょうが、有用だと思います。
私も、かつては、上手く文章が書ける、しゃべれるというのは持って生まれた才能で、その才があるかないかが全てを決めるのでは、と思っていました。
最近、どうやら違うらしいと言う事に気づきはしましたが・・・格別努力しているわけでもなくトホホ。
夏期講習って大人も申し込めますか(笑)?
いずれにしても、この本は面白そうです。近いうちに是非読んでみたいと思います。
聞きやすいし、すっきりと伝えるということは、こういうことだと、個人的にはファンでした。
でも、後日その人は痴漢で逮捕されて、一躍有名人に。
うーーん、モラルは別物か、私の選択眼がおかしいのか(笑い)。
それから数年。その番組は多分長寿番組でしょうけれど、最近は司会者が高齢になったからか、勢いばかりが元気で、いまいちです。
「聞き手に分かりやすく伝えられる」そんな人に、私はなりたい。
判らない事があったら、自分の足で現場を見て確かめる
というスパルタ式の職人メソッドでやってきた人間です。
だから簡略に噛み砕いたベビーフードのような手引書は、
人生の「本物」の難関に出くわした時に泣きをみる
軟弱体質を助長するだけだ、などと思った時期もありました。
しかし、巷にこれだけ情報が溢れかえっている時代には
こういったメソディカルな伝達力のトレーニング法は、
求めている人間にとってはありがたい存在なのでしょうね。
目次の最後の「聴察力」という言葉に目が止まりました。
初めて聞きます。なるほど、耳からの観察力と言う意味ですね。
聞き上手とはニュアンスが違うのでしょうけど
テレビなどのインタビュー番組を見ていても
じっくりよく耳を傾けているひとほど、
最後に一刀両断の結論をくだしたりするので
「聴く」イコール「思考を料理している」瞬間なのかな、
と思ったりもします。
それにしても、最近またつくづく
「ことのは」の力というものを実感させられています。
記号でひとを動かすのだから、凄いものだなぁと。