本を読もう!!VIVA読書!

【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

【中学受験】 いよいよ国立中学・都立・区立中高一貫校

2007年02月03日 | 中学受験関連【算数・国語参考書など】




いよいよ中学受験も大詰め。高校や大学受験と違って、すぐに結果が出ますので、ここ数日、我々、塾講師にとっては、“超”緊張の連続です。さいわいこれまでのところ、続々吉報が届けられ、互いの努力が報われたと感じています。


連絡を待っている間、なかなか電話がないと、今度は、“超”心配でいてもたってもいられません。まぁ当然か。


もちろん、ま~だまだ終わりではありません。今日は早稲田、慶応中等部らの付属校や海城、浅野、豊島岡女子、横浜共立などの私立人気校だけでなく、筑波大駒場、学芸大付属や、お茶の水などの国立中学の試験がスタートします。


それに加えて、個人的に注目しているのが、都立や区立の中高一貫校なんです。まだ進学実績が出ていないのですが、非常に人気は高いですね。


 →【中高一貫の倍率】 (伊藤先生のブログ)



公立らしく “適性検査” という変な名前(笑)が付いていますが、要するに学力試験。今までブログで、教員や公教育の問題を書いてきましたが、すでに変わろうと必死の努力を積み重ねている公教育関係者も多いんです。


その中でも、2003年末、当教室のメルマガ で注目校として取り上げた、両国高校にはエールを送りたいんです。今年の倍率は10倍くらい。もちろん普段は試験を課す学校ではなく、それに挑む生徒を応援するんですが(笑)、その折の教頭先生に対するインタビューを読んで、“がんばれ両国”と感じたわけです。


私も自分の家が近くにあれば、息子にも受験をさせたかも知れません。今日はまずその当時の記事をご紹介しますので、ぜひお読み下さい。伊藤先生が取材したものです。



■■■

  【都立両国高校:伝統校の更なる飛躍】(竹内教頭先生インタビュー) 

◎今月の注目校は100年の歴史を誇る下町の進学校『都立両国高校』です。都内どころか全国から、『公立の中高一貫校』の成否に注目が集まっています。重責を担う竹内教頭先生に、当教室の伊藤先生が直接お話をうかがいました。


●中高一貫校への移行に伴い

6年という期間の中で、全人教育を目指し、大学卒業後、社会に出ても活躍できる人材の育成に努めます。単に学力をつけるだけの教育に留まらず、部活動、学校行事にも力を入れますし、総合的学習の時間でもプレゼンテーションを中心に組み込んでいきたいと思っています。

進学重点校よりも、中高一貫校の方がより計画的な教育が可能と思いますし、一貫校になっても、高校からは募集を行ないます。内部進学者と高校からの入学者の進度差は、1年間で追いつけるようにします。また、来年度入試から、一般受験では内申点を見ずに、当日の学力試験の点数だけで合否を決める枠も用意します。


●教員の配置

中学、高校と完全に分離してしまっては意味がありませんので、中学、高校と繰り上がり指導できる教員の配置を考えています。今いる教員たちはみんな一つの目標に向かって真面目に努力していて、このことは自信を持って申し上げることができます。


●目標

大学現役合格率の向上、国立大学現浪合わせ、100名以上の合格者を安定して出すことを目標とします。全都立高校の中で、国公立大学の現役合格率は4位以内を維持します。

そのために、3年生には志望校別の個別授業を行なっていますし、成績中位、下位者に対して月曜日から金曜日まで補習を行なっています。来年度からは、高校2年生の数学の授業では習熟度別授業も行ないます。また土曜日にも隔週で1年生と3年生を対象に補習を行なっています。


●カリキュラム

教育課程の見直しを検討委員会で進め、来年6月に発表します。大学入試問題に対応できるようにするために、新学習指導要領を超える内容も指導していくことになります。


●教育論

教育は情熱と情熱のぶつかり合いです。子供たちには、勉強にしろ、運動にしろ、極端に言えば命にかかわるほどの体験をして欲しい。そこからかけがえのないものが生まれるはずです。子供には『一生懸命になれ、真摯になれ』と教えたいと思います。

ただし、教育改革には親の協力が不可欠です。学校に丸投げするのではなく、しつけ、生活、学力等、目を行き届かせ、参加していただきたい。そのために学校を開放することが大切だと思っています。


■感想■ 伊藤先生

現在、すでに都内有数の進学校としての地位を確立しているにも関わらず、理想の教育を求めて、あえて中高一貫校へ移行されることに、両国高校の並々ならぬ熱意を感じました。

学校の教育活動を知ってもらうために教員らが、中学、塾に対してPR活動を行う姿勢や、開始のチャイムと同時に授業を行なうというごく当たり前のことを目標として実践している姿は非常に特徴的です。

補習なども利用し学校でもしっかり勉強させることから “両国” でなく “牢獄高校” だと冗談をいう生徒もいるそうですが、都立初の中高一貫校(来年度からは白鴎)を何とか成功させようと、先生方が一丸となって、前を向いている印象を受けました。

竹内先生の教育観は、ここではご紹介し切れませんが、生徒だけでなく、身内の教員にも厳しく、父母にも明確に協力を求めるなど、実に堂々たるもので、素直に感動しました。

校訓である『自律自修』の精神を失わず、時代の変化に応じ、学校を運営する姿に期待したいと思います。中高一貫校に移行し、どのような実績を残すのか、結果が出るのは随分先の話になりますが、楽しみにしています。

◎竹内先生わざわざ貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。

■■■


いかがでしょう。百マス計算の陰山英男先生 のように、マスコミに登場したり、本を書かなくとも、従ってなかなか我々の目に止まらないのですが、問題意識の高い、良識を持った先生は応援したいですね。きっと他にもたくさんおられます。


まぁ、“教員”がニュースになるのは何か問題を起こした時だけですからね。どうしても“教員(公務員)=悪” という図式に取りがちです。内心忸怩たる思いをされているのではないかと拝察いたします。


立場上はっきりとはおっしゃらないでしょうが、この当時2003年には、すでにゆとり教育とは思えないような教育観で、公教育を改革しようと必死に取り組んでいらしゃる姿勢に感銘を受けました。


とにかく、ここ数年ゆとり教育に振り回されてきた日本の教育界。生徒やご父母はもちろんですが、何とかしたいと思ってその職責を果たそうと行動されている先生方にもエールを送りたいと思います。


■■■ ブログランキング ■■■

もうひとふんばり!

受験生に応援のクリック、よろしくお願いします。


↓              ↓

人気blogランキングへ 1位 にほんブログ村 本ブログ  1位


  3位      ブログランキング 1位



★★★ 面接がある人、genio先生が面接テクニックを紹介しています。
要チェック!

 → → 【入試に出る時事ネタ日記】



http://tokkun.net/jump.htm 

(当教室HPへ)