降って来るもの

写真と散文とぽえむ

PERIODを

2019-10-27 05:05:35 | 詩18

      PERIODを


僕らは、否、僕は

潤沢なトキの河を何程の疑念もなく

悠々と泳いできたけれど


トキの泉は

尽きることなく

豊穣の歳月を産み出し続けるのだと

それが

然るべき有り様なのだと

愚かな認知に始終してきたけれど


僕らは、否、僕は

トキの流れは

与えられる自由空間は

不変だと甘受してきたけれど


いつか僕らは、否、僕は

否応なしの変節点で

それが

大いなる誤謬であることに気づかされる


それが

当然のように

其処に在るのではないのだと

思い知る分岐に遭遇する


其処からは

一日一時間一秒と示される

トキを測る単位が

僕らに、否、僕に

与えられる有限の時間で

それも

根拠のない不確かなもので

いつ途切れるかも知れぬ厄介なあやふやさで

いつでも

匕首を突きつけられた心臓のように

日日は

綱渡りのトキの旅なのだと

思い知らされる


けれど

僕らは、否、僕は

その再生の合図に巡り合って

そこから

新たな感慨で生きる

その覚悟の軽重を自問して歩く

ほんとうの道程が始まる


見え隠れするperiodを

昏い廻廊に灯るひとつの希望にして・・

         R11027109

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