降って来るもの

写真と散文とぽえむ

侏儒の明解㈣

2019-10-29 05:15:18 | 詩18

          侏儒の明解㈣「難解」


試しに後ろ向きで前進してみるといい


それがどんなに不具合で不安定で

危惧や危険に満ちているか

行く先の見えない明日に

足を踏み出す今日の一歩は

何時でもそんな剣ヶ峰をゆく

覚悟の一歩なのだ

それゆえ常に緊張感が漲る

未来とは

その際限の混沌から掴み捕ってゆくもの


無から有を削り出すとは

それ程に難解で難儀な作業に違いなく

Buddhaはそれ故

”四苦八苦”と

inochiの旅程を形容する

          R11029110

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

PERIODを

2019-10-27 05:05:35 | 詩18

      PERIODを


僕らは、否、僕は

潤沢なトキの河を何程の疑念もなく

悠々と泳いできたけれど


トキの泉は

尽きることなく

豊穣の歳月を産み出し続けるのだと

それが

然るべき有り様なのだと

愚かな認知に始終してきたけれど


僕らは、否、僕は

トキの流れは

与えられる自由空間は

不変だと甘受してきたけれど


いつか僕らは、否、僕は

否応なしの変節点で

それが

大いなる誤謬であることに気づかされる


それが

当然のように

其処に在るのではないのだと

思い知る分岐に遭遇する


其処からは

一日一時間一秒と示される

トキを測る単位が

僕らに、否、僕に

与えられる有限の時間で

それも

根拠のない不確かなもので

いつ途切れるかも知れぬ厄介なあやふやさで

いつでも

匕首を突きつけられた心臓のように

日日は

綱渡りのトキの旅なのだと

思い知らされる


けれど

僕らは、否、僕は

その再生の合図に巡り合って

そこから

新たな感慨で生きる

その覚悟の軽重を自問して歩く

ほんとうの道程が始まる


見え隠れするperiodを

昏い廻廊に灯るひとつの希望にして・・

         R11027109

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

確率を

2019-10-22 05:36:27 | 詩18


       確率の一つの奇蹟


何千枚何百枚とある花びらの一つが

其処に偶々垂れていた

蜘蛛の糸に止まる確率

そうして

その出来事が二回起きることの

何百倍の確率

そうしてそうして

その風景を偶々目にすることになった

巡り合わせの妙の確率

そこにレンズを向ける僕の必然

それから

偶々覗いてくれたanataの胸に

細やかな騒めきを起こす希少の確率


たった二枚の花弁が受け持つ

不思議の結ぼれが醸し出す

確率の一つの奇蹟よ

         R11022108


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

侏儒の明解㈢

2019-10-21 05:03:36 | 詩18

           侏儒の明解㈢


生きるとは

有無の中から

生きている実感を

一つ一つ拾ってゆくこと


有耶無耶の

過去という荒唐無稽に

inochiの道標を

一本一本立ててゆくこと

         R11021106

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光芒を

2019-10-20 04:42:24 | 詩18


      光芒を


ときどき、自分の技量の到達点を探る様に

120%の集中力と

200%のやる気と

300%の自信で

我が生業のironを操ることが有る


その時々の大いなる試みが

来し方の

己の人生に光芒を当てるのだ


精一杯の日々だったのか?

心の芯はぶれずに存在したのか?

昨日のminusは今日のplusの為になったか?

プラマイの天秤はsachiの方に傾いているのか?


縁の糸は

どれ程の強度で

幾本を手繰れるのか?

更に

一幅の曼陀羅を織り続けられるほどの

縦横の絲を

潤沢に手に入れているのか?


絶えず喪失してゆく現実の

夢我夢中の途次に

ぼんやりと投影される答えは・・・・

          R11020106


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来日

2019-10-19 05:36:08 | 詩18


      来日


誰もが

与えられるものだろうと

気にも留めない

-多分楽観視している・・


それが

どんなに奇蹟的なことなのか

誰も歯牙にもかけない

-それは本当に無から与えられるキ.セ.キ・・


今日と云う一日の

来日に備えて

目覚めれば僕は、態勢を整える

-辛苦の為に?or喜楽の為に?


ひとつの昨日を拭い去ったか?

過去の膨大な遺失物に

囚われのの心身ではないか?

-検証し、確認し・・


それから

来日の全てを受け取る為と

来日の恩恵を余さず享受するために

僕はゆったりと呼吸を整える

-いつものasaのこと

          R11019105




コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

侏儒の明解㈡

2019-10-18 14:06:50 | 詩18

    侏儒の明解㈡「熟青」


初々しい感受で生きるを「青春」と

弾ける滾りで通過する時代を「壮青」と

そうなら

年月を纏って尚に

青壮の瑞々しい風体で生きるを

「熟青」の生き様と公言しても

些かの違和もない

     R11018104

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢幻❹

2019-10-18 05:04:22 | 詩18

     夢幻❹「束の間」


夢現の間に

突然、穿かれた瑕疵のように

目覚めて

身動ぎできない束の間がある


まるで

夢幻の核心にいるような

夢と現の端境を守る門番のような


光年を超えて廻りくる

僕に起こる

奇蹟の始めの兆しのような


軈て

スクリーンに網目がかかるように

夢幻の

鉄扉が閉じる・・



     侏儒の明解㈠「比例」


情感の深浅や濃淡は

きっと

時間の長短とは比例しないのだ


出会いが頂点の劇的も有れば

徐徐に

綾なしてゆく巡り会いも有る


       金箔に


片面が白紙のチラシを見つけると

手のひらサイズの

memo用紙に加工する


天然教室のカリキュラムで

僕に付与される文言を

余さず記してゆくと

それは期せずして一枚の金箔になる

           R11018103

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

kotoba

2019-10-17 05:40:47 | 詩18

                    

                       kotoba.Ⅰ-同行-


揺り籠に入れたkotobaの粒を

暫く揺らせていると

そこから

不意に立ち上がってくる

kotobaが見つかる

 僕は唯

導いてくれるところへ

同行二人なのだ



         kotoba.Ⅱ-篩に-


笊に入れた

雑多なkotobaのあらがねを

根気よく篩にかけていると

そこに

どうしても網目を通らない

kotobaの欠片が残る

 僕は唯

その珠玉の語りを聴くのだ



         kotoba.Ⅲ-poemに-


ロダンの彫刻のように

唯じっと沈思黙考していると

暗黒の無の空を

流星のように飛び去る

kotobaの帯がある

 僕は唯

その影をひとつ掴まえて

ポエムに仕立てるのだ



         kotoba.Ⅳ-心痕を-


書けている間に

何冊のpoem集を編めるかは

分からないけど

 書くことの滴が滴って

本能のように書ける間は

自分史に付ける足跡のように

軌跡のように

己が心痕を残してゆきたい

            R11017 06:06:06

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

持ち分

2019-10-16 05:29:05 | 詩18

    持ち分


何処かで、知らぬ間に、決定される

それぞれの

inochiの持ち分の

時間の長短は

どんなに足掻いても

如何ともし難いから

無我の、或いは、夢と現の

眠りのtimeを

inochiの延伸の、或いは、発見の為に

投入しても良いような気もする・・

 

変更できない生死の距離なら

或いは、決定された道程なら

己が意思で

始終のスケジュールを弄るしかない・・


けれど、又

覚醒のままでは

疲弊して

何ひとつ発想しないだろう

きっと

暗闇で醸造される感覚や

其処で醗酵する情感や

其処からしか滴らないエキスは

自己という生命体の維持に必須のmonoだから

簡単には

昼の誘惑にも乗れないのだ


昼も夜もに翻弄されて、苦渋の選択が続く・・

              R11016101

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする