山のはなし「北ア・爺ヶ岳東尾根の雪洞」

こんにちはとよたです。きょうも「山のひと口ばなし」をどうぞ。

▼山のはなし「北ア・爺ヶ岳東尾根の雪洞」

春、雪がとけだすころ、山の斜面の岩肌が黒く種まきじいさんの姿
が雪形になってあらわれるのでつけた名前が爺ヶ岳。峰が北峰、中
峰、南峰の3つに分かれていて、江戸時代は北峰を五岳、まん中を
六岳といい、合わせて五六岳と呼んでいたそうです。残りの南峰は
祖父岳になっていたという。

明治時代になって、お上がこの山の統一の名として爺ヶ岳にしたと
いう。ここ長野県大町から山中に入った鹿島集落。さらに爺ヶ岳へ
つづく東尾根に入ります。5、6mの積雪の中、ワカン歩行や滑落
停止の雪上訓練がつづきます。

きょうは正月ももう3日。きのう白銀の姿をみせていた鹿島槍ヶ岳
も、ガスの中。雪のテント、ゆうべは定員オーバーで身動きがとれ
ずウトウトしただけ。これに懲りて、今夜はそばに掘ってあった雪
洞を修理してもぐり込みました。朝、目を覚まして見ると、雪洞の
中の空間がせまくなっているような気がします。よく見ると雪がゆ
るんで天井がつぶれかかってきています。クワバラ、クワバラ。あ
わてて小さな入り口からはい出しました。・長野県大町市

※画像・場所・交通・三角点詳細・緯度経度・文献などは下記。
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山のはなし「房総・鴨川市引越の百地蔵」

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▼山のはなし「房総・鴨川市引越の百地蔵」

JR内房線上総湊(かずさみなと)駅からバスで40分、引越(ひ
っこし)というめずらしい名前の地区があります。バスの停留所わ
きの大きなグミの木が目印になっていて右への道をしばらく歩いて
いきます。突然、道ばたにズラリとならんだお地蔵さまを掘った石
塔が目に入ってきます。石塔の正面側に6体、両側面に2体ずつ計
10体。

それが10塔建っていて、合わせて100体。「百地蔵」とはまたメズ
ラシイ。4月、鋸山から東へ尾根づたいに縦走しました。ヤブ山の
中で1泊します。翌日、三郡山をめざすため、引越地区に入りまし
た。このあたりはまだ犬を放し飼いにしています。大きなヤツが5、
6匹、群れをなしてワンワンとありがたーい歓迎をしてくれます。

お地蔵さまの陰になってみえなくなるまで騒いでくれました。つい
でながら三郡山は展望のきかない林の中のただのピーク。かつては
なんてこともないヤブ山歩きの通過場所でしたが、最近の山歩きブ
ームで県外からもアウトドア姿の人たちが訪れるようになっている
ということです。時代ですねえ。・千葉県鴨川市金束

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山のはなし「奥多摩・川苔山の山ノ神さま」

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▼山のはなし「奥多摩・川苔山の山ノ神さま」

東京都の山・奥多摩。その中の川苔山(かわのりやま)は川乗山と
も書き、東京都奥多摩町北部にある山。その名は西側の川苔谷にち
なんでいるそうです。川苔谷は古くは川苔川といい、水が澄んでい
て渓流の石からこの地方特産の川海苔が採れるので有名です。

川苔山は山頂からの展望が良くハイカーの間にも人気のある山で
す。最寄り駅鳩ノ巣駅からの登山道途中にある「大根の山の神」は、
大木の根元にあるホコラは屋根に大石をのせ、大山祇命(おおやま
ずみのみこと)をまつってあります。大山祇神は、山々を司る神、
山の神で、イザナギ、イザナミの子。

2月、雪の中、百尋(ひろ)の滝の方から川苔山(1363m)を
めざしました。上天気の山頂は、まぶしい雪景色。雲取山、飛竜山、
富士山、御前山など眺望は大勢の人たちを楽しませてくれています。
帰り、雪がとけて滑りやすいぬかる道を鳩ノ巣駅へ。ホコラは相変
わらずうす暗い杉林の中にありました。訪れたハイカーが「これが
山の神だ」と口々にいっています。みんなそれぞれ道標がわりにし
ていました。

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山のはなし「北ア・上高地穂高神社」

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▼山のはなし「北ア・上高地穂高神社」

北アルプスの上高地の明神池にある穂高神社の奥宮は、昔、安曇野
で栄えた豪族・安曇氏の祖神・穂高見命をまつっているそうです。
本宮である長野県安曇野市(旧南安曇郡穂高町)の穂高神社は平安
時代の本『延喜式』にすでに「穂高神社明神大(ママ)」と書かれ
ているから古い。

信濃がかつて海だったころ、穂高見命が穂高岳に降りたち一帯をお
さめたため、上高地は神降地、神垣地とも書き、水の神としてまつ
ります。穂高神社奥社へは、上高地バス停から1時間あまりのとこ
ろにあります。穂高神社の標柱から参道を入り、吊り橋を渡ります。

ことしの夏は天候不順。穂高奧宮の標柱の下にザックを置き、徳沢
方面への道と分かれ吊り橋をわたって、人影まばらな境内を歩きま
す。そのころは境内までは自由に入れました。受け付けでいろいろ
たずねました。はじめけげんな顔をしていた宮司も、だんだん打ち
解け「そんなに関心を持ってくれるならいらないよ」と拝観料を受
け取ってくれませんでした。先年訪ねた時はシーズン中なのか観光
客でごった返しておりました。・長野県松本市安曇村

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山のはなし「丹沢・塔ノ岳水場の石仏」

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▼山のはなし「丹沢・塔ノ岳水場の石仏」

おなじみ塔ノ岳の山頂にはかつて金華山というお寺があり、毎年5
月5日がお祭りだったそうです。いまは山歩きの人たちでひっきり
なし。休日などはラジュースの音がにぎやかです。その頂上西側直
下には「不動清水」という水場があって不動明王の石仏が建ってい
ます。明治ころまでは行者のための寵り堂もあったらしい。

ここは一名「弘法の加持水」ともいわれ、弘法大師が修行のため塔
ノ岳へ登ったときに発見されたものだといいます。しかし、これは
おそらく真言派の経験者によつて作られた伝説だろうという。真相
は、奥駆けの行最後の先達・丸東講の武内氏によるものだそうです。
北側の金沢はかつて金鉱があって永録時代には数百人の鉱夫が入っ
たという。かつて塔ノ岳を金華山といったのはこれによるという人
もいます。

4月、不動清水に水の音だけがひびきます。中老の人が道を間違え
ておりてきました。道を教えてあげたら「ウエー、ここを引き返す
のか」と像の前にしゃがみ込む。そしてやっと気をとりなおしさい
銭をあげて登りはじめました。・神奈川県秦野市と山北町の境

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