玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

済藤玖美

2018-08-25 23:00:39 | 観察会
済藤玖美(武蔵美大学生)
 フン虫という存在を知ることができた機会になりました。フン虫のトラップを仕掛けるところから参加し、当日見てみると本当に虫がいて、びっくりしました。
 わたしがいつものように日々歩いている玉川上水には、いろんな生き物がともに生きて暮らしているんだなと改めて感じました。いろんな虫、植物を観察ができ、楽しかったです!
 また子供たちが、顕微鏡で観察し、それをスケッチし、立体にして制作するという経験はとても頭に残り、ステキな時間になったと思います。
 子供たちと触れ合う機会はあまりないので、セミを大事そうに捕まえて持っている子や夢中になってスケッチをしている子など、何かに夢中になっている子供たちを見ることができ、わたし自身も楽しんで参加させていただきました。
年齢がバラバラで子供たちの関心がいろいろなところに向いたりしていましたが、タイムテーブル通りに進み、時間に余裕があり、とてもよかったと思いました。
 楽しかったです!ありがとうございました。
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篠原のぞみ

2018-08-25 22:59:35 | 観察会
篠原のぞみ(武蔵美大学生)
観察会に参加させて頂きありがとうございました。

この会で印象的だったのは、子どもを子ども扱いしすぎず、自身の観察や発見を尊重していた部分です。
スタッフも前もって「活動に口を出しすぎないように」と注意を受けました。
何より、高槻先生のご説明は、「子ども」にわかりやすい説明というより、「誰にでも」わかりやすい説明という印象でした。
実際、子どもたちはある程度の手ほどきを受ければ勝手にやるんだな、というのが、どんどん進んで行く作業を見ながら感じたところです。

私自身が幼い頃、小さいからと何もかもわからない者のように扱われたり、活動に口うるさく言われるのは、なかなかにやる気を削がれる事で、大人に対してもどかしく感じることが多くありましたので、この会のスタンスは子どもにとって丁度良いのかもしれません。
(少なくとも幼い頃の私にとっては)

実は私は、虫も子どもも苦手です。なんで来たの?と言われてしまいそうですし、実際あまり役にも立てなかったように思います。
しかし、最早スタッフではないかのように楽しく高槻先生のお話を聞くことができ、楽しかったです。
ありがとうございました。

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棚橋早苗

2018-08-25 22:58:08 | 生きもの調べ
棚橋早苗(地球永住計画・武蔵野美大非常勤)
★はじめに
 数日たった今もまだ、写真を何度も見返して「楽しかったなぁ」と余韻に浸っています。
高槻先生の「伝える工夫」は本当に見事ですね。こどもたちを飽きさせず、心をガッシリと掴んでいましたし、むかし子どもだった大人も思わず笑ったり一緒に夢中になりました。タヌキのウンチの模型までつくってくるとは思わず、おどろきました!リアルで子どもたちも大喜びしていましたね。やはりウンチはみんな大好きなんですね(笑)。
 今回、準備段階からスタッフとして関わり現場をみることができたことに、喜びとともに、とても感謝しています。結果的にたくさんの人に参加していただくことができて本当によかったと思います。あの場にいたひとりひとりがどんなことを感じたのか、拝見することを楽しみにしております。

★玉川上水にて
 あの日は通行人がたまたまとても多い時間と重なり、道を開けるのはなかなか大変でしたが、フン虫トラップの1番から10番までの距離が近めでどんどん次のシールが見つかり、かかったフン虫をみるワクワク感とともとても楽しかったです。
 ほとんどの子どもたちが、ノートにトラップで採集できたフン虫の数(番号と数)をしっかりと記録していたことにおどろきました。

 観察で設置したものをすべて片付ける、ということも子どもたちに教えることはとても大切だと思いました。先生が
「今回は、フンとハシとシールの回収をします」
というと、フンは歳が上の方のいつきさんが引き受けてくれました。
「ハシを担当してくれる子はいますかー?」
と学生が何度か声をかけたのですが、みんなハシ役はやりたがりません。地味でつまらなそうに感じたのかなと思います。
 そこで、私は、歳がちょっと大きそうなかなとくんに直接
「ハシを集める役をやってくれないかなー?」
とお願いしたところ
「地味だなぁ…」
とちょっと体をひねりながら、あまり気が進まないようすでしたが、お父さんの
「地味だけどすごく重要な役目だよ!」
という声に押されて引き受けてくれました。お父さん、ありがとうございます!とても素敵な声かけだなと感激しました。
 今回観察したフン虫は、みんなに「汚い、臭い」と言われる「生き物のウンチ」を肥やしにする生き物で、そういう生き物がいないと、森や林はウンチでいっぱいになってしまう。そうならないのはフンを分解する生き物たちのおかげなのだ、ということと「片付けをする役目にも目を向けること」はテーマとしても繋がっていると感じました。自然環境の中に人工物のゴミを残さない、ということはもちろんですが、今回の企画で片付けることを教えることは、それ以上のものがあったと思います。

★教室にて
 教室では、こどもたちの反応のよさにおどろきました。最近は大学生くらいになると、あのような素直な反応が教室という空間では起こりにくいので、尚更です。大きくなると「空気をよむ」という習慣がついてしまい、それが悪い方向にも出てしまっているような気がします。
 手が動くのが早い子、ゆっくりな子など、みんな進め方が違うことも見ていておもしろかったです。
 みんなが顕微鏡をのぞくことに夢中になっていましたね。顕微鏡やシャーレの中のフン虫を見た後、記憶して絵を描く方法だったので、なかなか難しかったのではないかなぁと思います。できれば手元に1匹ずつフン虫を置いて、それを虫眼鏡で観察しながら描ける方が自然ですし描きやすいし、やはり「しっかり観察して描く」ことにつながりやすいと思います。子どもたちは何度も顕微鏡を覗きに行ったりしていて、それはとてもいいと思ったのですが、黒板のフン虫の絵や、高槻先生の紙粘土模型を見ながら描いたり作ったりもしていましたから、実際に何をみて描いたのかはわからないところです。
 高槻先生の「粘土はやってよかった、粘土の方が作りやすいようだ」という発見は私にとってもとても興味深いことでした。「2次元化する(絵を描く)」というのは、そこに一定ルールの変換が必要です。その点、「3次元はそのままを真似てつくること」ですから、とても自然なことです。大人になると、なぜなのか2次元化が当たり前になってしまい、逆に3次元の「立体はむつかしい」という人が増えますが、実はとても不思議なことです(もちろん確かに、立体は作る方も見る方も全方向から正確につくるということはとても難しいことではあるのですが)。
 改めて、フン虫は可愛くてかっこいい昆虫だなと思いました。黒光りする色と質感、カブトムシのような形、背中の凹み、手足のギザギザなど、とてもおもしろいです。さらに小さな虫が背中に止まっていて、フン虫がとても大きく感じました。
 終わった後ですが、関野先生と学生2名が
「フン虫2匹くらいを手の中でグッと持つとすごくおもしろいよ」
としつこく勧めるので、私も持って見ました。すると…すごい力なんです!グイグイとあの太いギザギザの手足をつかって、手の壁を押しのけてくることがわかりました。関野先生は
「これがフン虫の生命力だ」
と言っていました。納得の実感でした。

★参加者のみなさんへお詫び
 朝の集合場所があんなに日陰がなく暑いとはわかっておらず、とくに早めに来てくださった方には暑い思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。
 本当に暑い日でしたが、無事に楽しく終えることができたことは何よりで、みなさんのご協力のおかげと感謝いたします。
 また、教室の状況が整っておらず、皆様にもお手伝いいただいたり、立ったままお待たせしてしまってことは、本当に申し訳ありませんでした。お手伝いくださった子どもたちや親御さんに感謝いたします。ありがとうございました。

★おわりにーウンチについてー
 片付けを終えた後、関野先生が次のフン虫トラップを仕掛けるということで、フンの匂いただよう研究室で、トラップづくりをしながら、関野先生はじめ残っていたスタッフと雑談をしたのですが、そのほとんどが「ウンチの話」でした。「たまに黒いウンチがでる」という学生の発言から、医師でもある関野さんから、考えられる原因の話がでました。その後ウンチの色の話、クダったときの話、トウモロコシはなぜかそのまま出てくるよね?という人の話などで盛り上がりました。
 大げさですが私は「生きている実感」を感じられる瞬間のひとつが「ウンチをするとき」だな、と常々思っています。
「あー、今日も無事に生きているなぁ」
と思うのです。ウンチをするとき、体調や昨日食べたもののことを考えます。さらっと出る時もあれば、力まないと出ないときもあります。ウンチが出なくなったら人は死んでしまうわけで、ウンチを排泄する力がないと、生きていられないということになります。力むときなどは結構な体力を使うので、人生100年時代というけれど「こんな体力をあと何年維持できるんだろう」と思います。
 そして出てきたものを、私は基本的に毎日見ます。そして今日の自分の体の調子や変化と、今日これからの1日についてササッと考えます。出ないならば出ないなりに考えます。
 人が生まれて、最初に生み出す造形物は「ウンチ」なのではないか。ラスコー洞窟、ショーヴェ洞窟の壁画などは、現存する人類最古の壁画として名高いですし、ティム・インゴルドというイギリスの社会人類学者は本「メイキング」の中で「人が最初につくったのは丘ではないか」と言っていますが、私は「ウンチ」こそ最初の造形物としてよいのではないかと、そう思うのです。
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リー智子

2018-08-25 22:56:43 | 観察会
リー智子(地球永住計画)
 玉川上水での観察では、スタッフであることから道歩く人の様子を見たりすることに集中しようと努力しました。しかし面白い虫が見つかった時など、ついうっかりスタッフであることを忘れ、虫に見入ってしましました。おとなにも楽しい観察会であったことは間違いないです。高槻先生がこども達に片付けなどさせていたのには感心しました。高槻先生は毎回新しいことを工夫されています。今度は何があるのだろうかといつもワクワクします。
  教室では私も便乗して、糞虫を顕微鏡で見ることができました。糞虫の造形は他の甲虫と少し違いがあり、頭がなんとなくヘラのような形になっています。足は独特の鍵型でとてもカッコよく、きっとこども達もそれが好きだろうなと思いました。
 こどもの絵は、いつもそうですが、おとなには描けない自由さがあり、羨ましく思いました。びっくりしたのは、昆虫の特徴である、頭、胸、腹の三つに分かれていることをちゃん捉えていたことです。絵を描く場所と、顕微鏡の場所がかなり離れていたので、頭の中で記憶しそれを表現するしかないのですが、頭にコピーするように残っているのかもしれないとすら思えました。
 
 糞虫にくっついていたダニのような更に小さな生き物がいました。糞虫がそのダニを、手や足を使って一生懸命に振り落とそうとし、ダニは振り落とされまいとして逃げ回っていました。糞虫は、自身の体にしみこんだトラップの水分を絞り出し、お尻の辺りから水滴を足でしごき落としていました。小さな世界の生き物が、一生懸命に生きようとしている一瞬を垣間見た気がしました。糞虫は人にはただの虫にみえますが、それぞれにきっと個性があり、一生懸命に生きているのだろうと思いました。ただ自然の中を歩くことでも十分気持ちのいいものですが、その中のストーリーを読み取るこういう機会はとても貴重だと思います。それに関われて幸運だなと思いました。

 こども達はどんなことを感じたのだろうか、保護者はどう思ったのだろうか、これから感想を読むのがとても楽しみです。

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豊口信行

2018-08-25 22:54:21 | 生きもの調べ
豊口信行(地球永住計画)
「玉川上水にはフン虫がいるよ 2018」を終えて

 昨年の夏に引き続き、二回目となった今回のフン虫観察会。昨年もスタッフとして参加したのですが、フン虫を主人公に据えたひとつの物語のように展開したその内容は、主人公の紹介はもちろん、彼らを取り巻く自然環境や生きもの同士のつながりにも及ぶもので、圧巻と言うしかないものでした。参加した子どもたちと一緒になって、思わず熱中してしまったのを覚えています。

基本的には、今年も昨年を踏襲する形で進行しました。内容をごく簡単に説明すれば、
【野外】フン虫の生息するフィールドを実際に歩き、トラップでの採集の仕方を学び、そしてもちろん、生きている本物の虫を実際に見ることのできる野外の観察。
【教室】教室に移動してからは、高槻先生の解説を聞き、顕微鏡や虫眼鏡を使って細部の観察をし、スケッチを描き、紙粘土で模型を作る。
というものです。

 このプログラムは、市街地でありながら生きものが生息する玉川上水周辺の自然環境に加えて、武蔵野美術大学が近くにあるという立地条件に恵まれていると思います。駅から集合場所、集合場所から観察・採集するルート、そこから教室までが連続していてコンパクトにまとまっており、移動距離が比較的少なくて済むので、小さな子どもでも無理なく参加してもらえます。これはこの観察会の大きな利点のひとつでした。
 今回ぼくは企画から関わり、運営を担当していました。当日は写真撮影のサブ担当でもあり、昨年のような気楽さはあまりなかったというのが正直なところです。
事故やケガなしで終わらせたいということが念頭にあり、頭の中では秒針の音が聞こえ、次の展開についての備えをおさらいしていたりして、無邪気にのめり込めていた昨年とはちょっと違っていました。

今回参加してくれた子どもたちは17名。募集時に対象年齢を5歳から12歳としていましたが、この日は8歳が一番多くて、平均年齢はおよそ7.2歳でした。そんな小さな彼らが熱心にメモを取る姿や、身を乗り出して説明を聞く姿、真剣なまなざしで自分の作品を創り上げる姿ははっとさせられると同時に、感動的で、とても刺激を受けたのは昨年と全く一緒でした。興味のスイッチが入る音がそこかしこから聞こえてくるようで、彼らの目の輝きがそれを裏付けていました。
フンをめぐる話はフンがめぐる話で、人間以外の生きもののフンは、いつもめぐっているということ。そんなことを、改めて感じた観察会でした。

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