玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

小平らしいタヌキ?

2018-08-01 14:47:21 | 生きもの調べ

夏はタヌキの糞が見つかりません。それは糞虫の分解が活発になるのに加えて雨で流されるためです。津田塾大学のタメフン場3カ所のうち2カ所にはカメラを置いていますが、カメラに糞をするところが写っているのに、糞はないということがしばしばあります。7月は2度見回りをしてゼロ、8月もあまり期待できないと思って行ったのですが、嬉しいことに少し見つかりました。そのうちの1つは糞全体が青みがかった黒でした。


ようやく見つかったタヌキの糞

それを持ち帰ってフルイで水洗したところ、ブドウのような果皮が出てきましたが、種子がありません。よく見るとカーブした果実の柄があるのに気づきました。


タヌキの糞から出てきた果実。格子の間隔は5mm

たまたま家族が孫を連れてブルーベリー狩に行ってきたというので、ブルーベリーをどっさり届けてくれました。それを見たら果柄がカーブしているのがそっくりです。糞から出てきた果皮には丸い穴が開いたものがありました。ブルーベリーの果実を上から見ると果柄が付くところがそれに該当することもわかりました。そうであれば種子がないことも合点が行きます。タヌキの糞に入っていたのは間違いなくブルーベリーの果実でした。



 ブルーベリーは小平の名産ということになっています。栽培の歴史が東京の中で古いということらしいですが、それは要するに関東ロームで保水性がよくない土地であるために、稲作ができず、コメ以外のものを作らざるを得ないからだと思いますが、何れにしても「ブルーベリーは小平名産」ということになっています。津田塾大学のタヌキはそのブルーベリー農地に行って、多分落ちた果実を食べてここで糞をしたものと思われます。そういう意味では小平のタヌキならではの食生活をしていると言えるかもしれず、なんとなく微笑ましく思えました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする