自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

苦情・クレームは利益を生む

2010年07月15日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、苦情・クレームは利益を生む、です。

先週のTIO21ブログで、苦情・クレームを売る・買う時代、という記事を書いたが、今や苦情やクレームが利益を生むのだ。

苦情に対応した前と後で再購入の意向がどう変わったかの集計を見ると、「今後も使う」が対応前では55%が、対応後に78%と23%も上昇している。また、「使いたくない」が同様に20%が3%と17%も減っている。対応の前後では見違えるほどである。

つまり、苦情やクレームにしっかりと対応すれば、リピーターを増やすことができるのだ。これは、ジョン・グッドマンの法則でも証明されていることだ。不満のお客さでも対応に満足すると82%がリピーターになるという。逆に対応に不満だと二度と買わないという。

こうしたことからも、苦情やクレームは対応次第で、確実に利益を生むものになっている。だから、避けて通るのではなく、積極的な取り組みが社内の体制として必要なのだ。

ところが、整備工場や中販店の一部にみられるように、苦情やクレームへの対応を避け、トロトロした取り組みに終始している。これでは、利益を生むどころではなく、悪評を撒き散らかせられるだけである。

これは、経営者が苦情やクレームは、あって当たり前、発生したら適当にかわせばいいといった、甘い認識に立っているからだ。また、苦情やクレームへの対応を「対決する」といった姿勢になっていることも、理由に挙げられる。

会社の損害をいかに小さくするか、という会社の都合を優先した戦闘モードで対応すると、解決が長引いたり混乱したりするだけだ。

苦情やクレームは、コスト要因ではなく利益要因なのだ。苦情やクレームは、利益を生まないのではなく、利益を生むのが苦情でありクレームである。

だからと言って、苦情やクレームを出せということではない。こうしたことは、ないほうがいいに決まっている。



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クレーム原因を「人」にしてはならない!

2010年07月14日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、クレーム原因を「人」にしてはならない、です。

苦情やクレームは様々な理由によって起きる。二度と同じことを繰り返さないためには、起きた理由=原因を、明らかにして確実な対策をとることだ。

この時に、「あいつの態度が悪かった」とか「あいつの技術がお粗末だから」、あるいは「細かい客だから」など、苦情やクレームの発生原因を「人」に向けたら、同じように苦情・クレームが起きる。

確かに、他の人間が行っていたら起きることがない苦情やクレームがある。しかし、だからと言って原因を「人」に向けていたら、根本的な解決策は生まれてこない。

根本的な解決策は、技術不足があったのであれば、それを承知で修理を担当させても苦情やクレームにならない方策を講じることが「対策」となる。例えば、中間で上司のものが「中間確認」をすることが対策となる。

ある板金工場では、上司にあたるメカニックに目ざまし時計を持たせ、10分とか30分単位で「ベルが鳴る」ようにしておき、ベルが鳴ったら自動的に部下の所に行って、経過確認とアドバイスをするという「システム」を導入している。

これが、対策というモノだ。

こうした対策を講じる一方で、苦情やクレーム発生の当事者には、レベルアップや仕事への取り組み姿勢などを改善するための指導・教育を施すことだ。

いつまでもレベルアップが図れないし、本人の努力も見えないような場合には、異動なども検討しなければならないが、先ずは、OJTを中心にした指導・育成だ。

また、苦情やクレームをお客さまの性格などにしてはならない。細かいことに厳しいお客さまに対しては、そのことを告げて作業指示書を発行しなければならないし、納点前に必ず点検確認をして納車する流れを作ることだ。

場合によっては、その流れを普段の流れにすることも必要になることもある。細かいことに厳しいお客さまでも、納得してくれる流であれば、どのお客さまにも満足いただけるはずだからだ。

いずれにしても、苦情やクレームの原因を「人」に向けてはならない。


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クレーム解決は初期対応で決まる!

2010年07月13日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、クレーム解決は初期対応で決まる、です。

苦情やクレーム対応は、どんなケースでも気が重い。その気が重いまま対応すると解決はスムースに進まない。進まないどころか、かえって悪化してしまう。

それは、初期対応の段階でミスしているからだ。気が重いままにファーストコンタクトをとると、心を閉ざしたままで接することになり、誠意ある態度や、相手の言い分を聞くゆとりがないので、ついつい「言い訳」に終始したりしてしまう。

結果、お客さまはそのことでも気分を害してしまい、解決の歩みが遅くなるし、広げてしまうことになる。

苦情やクレームの解決を円滑にするのは、初期対応なのだ。初期対応さえ誤らなければ、苦情やクレームの解決はスムースに進んでいく。

では、初期対応で肝心なことはなんだろうか。それは、「誠意ある態度」だ。誠意ある態度とは、
 ・迅速な対応
 ・責任を持つ対応
 ・真剣な対応
である。

迅速な対応とは、ことが起きたら即刻対応すべきである。例えば、電話でクレームや苦情が入ってきたら、その電話では、内容を聞くだけ聞き、「では、5分後にこちらから連絡させていただきます」と言って電話を終えることだ。

「では後ほど」ではダメなのだ。5分が10分でもいいが、時間を明確にすることがポイントになる。理想は、5分以内でコールすること。どうしても無理であれば、10分以内と心得ておくことだ。

もう一つ付け加えてほしいのが「お聞きした内容は・・・・・・、で間違いありませんか」とメモの復唱を必ずすることだ。これが、責任持つことに通じることである。「はい、分かりました」ではダメなのだ。

5分経ってコールするときは、役付者(上位者)が行うこと。これが、真剣な対応になる。「先ほど伺った○○の上司の山本です」と言ってコールすることが、真剣に言い分を受け止めてくれている証になる。

今までのことは、来店時でも同じことである。来店時であれば、必ずメモを録りながら、話の内容聞くことだ。それを、ただ直立不動でうなだれ気味に話を聞いているのは、誠意があるようでない態度になる。

メモを録ることで、真剣に責任もって聞いてくれているという印象を、相手に与えることができる。

皆様も経験あると思うが、苦情やクレーム以外でも人の話をメモ録りながら聞いてもらうと、正しく伝わっているということで、間違いないという「安心感」や「信頼感」を持つ。

メモって、結構重要なことなのだ。したがって、普段からメモを録りながら話を聞く習慣をつけさせることだ。例えば、会議の場でもメモを録らす。朝礼の場でもメモを録らす、など習慣をつけるシーンはいくらでもある。

私は、いつでも手のひらサイズのメモ帳を持ち歩いている。余談だが、コンデジもいつもシャツのポケットに入れている。メモとコンデジは、私の必需品になっている。これで、気になったことなどをメモったり、撮ったりしている。

初期対応の「誠意ある態度」、これがクレームや苦情の解決を早める重要なポイントであることを肝に銘じてほしい。


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クレームの種は店格で変わる!

2010年07月12日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、クレームの種は店格で変わる、です。

皆さん、ご質問。
ビジネスホテルに期待するサービスと、シティーホテルに期待するサービスは同じ?

同じと答える方もいるとは思うが、多くの方が「違う」と答えると思う。一般的には、ビジネスホテルでは、「寝る」「寛ぐ」「安い」を期待して宿泊する。

一方のシティーホテルには、「ゆったり寝る」「快適に過ごす」「優雅に寛ぐ」などを期待して宿泊されるはずだ。

何が言いたいかといえば、「店格」というイメージによって、お客さまが期待する内容やレベルが違うということだ。

ビジネスホテルに、「優雅な接客」などを期待する人はごく稀だろう。それよりは、日常の延長的な手軽と、それなりの安さを求めて宿泊する。だから多少接客態度がお粗末ても耐えられるし、さほど気にならない。

が、シティーホテルでは、丁寧かつ優雅なホテルライフを大いに期待して宿泊する。ある意味では、日常と違う体験を求めている。したがって、雑な接客や薄っぺらな礼儀作法で期待を裏切るようなことをすると即苦情やクレームになる。

百キンで買ったの食器が1か月もしいで壊れても、そんなもんかで済むが、ノリタケで買った食器だったら、クレームとなり交換などを要求されるはずだ。

これと同じようなことが、ドトールコーヒーとスターバックスでも求めている期待は違う、スーパーとデパートでも違う。民宿と温泉旅館でも違う、当然、新車ディーラーとモータース店でも違う。

こうした違いが出る店格というイメージは、歴史、過去の経験や広告宣伝、お店の構え、扱い商品、コンセプトそしてブランドなどから形成される。もちろん口込みもある。最近は、ネットによる「評価」が簡単にみられることで、口込みの影響が大きくなっている。

店格にあった接客サービスであり、礼儀作法を身に付けさせるには、通り一辺倒のCSマナー研修では、不足することになる。
CSマナー研修の前に、店格の自覚を持たせるプログラムと、店舗に期待することが何かを体験させる必要がある。要は、店格にあった「社員」の育成が必要ということだ。

余分なことだが、この記事を書いていて気になったのが、新幹線などの車内販売の販売員が、普通車両とグリーン車両では、アナウンスする話し方や接客方法が違うのだろうか?


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マンホールの蓋、その8(忍野村、山中湖村、富士吉田市)

2010年07月11日 | マンホールの蓋
おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、前日に続いてマンホールのふた7弾で山中湖周辺、です

今回は、富士芝桜まつり見物で出かけた、山梨県の山中湖周辺でゲットした蓋4種類だ。

まずは、忍野村の蓋。桂川にかかる「水車小屋」、その左には「ハリモミ樹林」、そして「富士山」と「モミジ」がデザインされている。

そして、山中湖村の蓋は、説明が不要だが、「富士山」と「山中湖」、そして湖に浮かぶ「白鳥」がデザインされている。

次は、富士吉田市の蓋。カラーでこれも説明が要らないぐらいだが、「富士山」と「ふじざくら」そして「白樺」がデザインされている。

このあたりは、どこからでも富士山が見えるので、蓋には必ず富士山を入れてデザインされている。

富士吉田市には、もう一つ蓋がある。デザインは、市の鳥「アカゲラ」と市の花「ふじざくら」だ。当然、背景には「富士山」が描かれている。



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マンホールの蓋、その7(千葉市)

2010年07月10日 | マンホールの蓋
おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、マンホールのふた6弾で千葉市、です

千葉市の蓋だ。カラー版とモノトーン版がある。ラッキーなことにわずかな時間で両方とも撮ることができた。


が、デザインが違う。モノトーン版のカラー版もあるようだが、今回は見つけることができなかった。

それぞれにデザインされているのは、市の花「オオガハス」、市の鳥「コアジサシ」、市の木「ケヤキ」をデザインしたマンホールである。

どういうわけで、二つのデザインを作ったか??


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ミスだけがクレームになるのではない!

2010年07月09日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、ミスだけがクレームなるのではない、です。

苦情やクレームは、提供した商品やサービスがお客さまの意(期待)にそぐわなかったことが原因で発生すると思っていないだろうか。

多くの場合は、そうだろうと思うが、ある整備工場で、別な面から苦情が寄せられたことがる。それは、昼休み中の出来事だった。メカニック数名が工場の脇で雑談をしていた。その中のメカニックが持っていた缶コーヒーを、近くにあったクルマのボンネットに置いたのだ。

それを見ていたお客さま(クルマの持ち主でない)から、お宅のメカニックは、ボンネットに缶コーヒーを置いていて、何をやっているんだ。傷付けたりしたら大変なことになるではないか。注意してもらいたい。

といった内容だ。このことを聞いた経営者が、本人を呼んで注意したところ、「いやー、あのクルマは廃車するんです」と答えた。廃車するクルマだから別に何しても構わない、こうした無神経な態度が誤解を生み、苦情になるのだ。

廃車するクルマか、預かり修理車かはお客さまには区別がつかないことだ。だからこそ、やってはならないのだ。スクラップ置き場にあるクルマであれば、ボンネットに空き缶やバケツを置いていても何とも思わないが、整備工場の敷地内にあるクルマには、どんなクルマでも丁寧な取り扱いが必要なのだ。

代車なども同じことが言える。無料で貸出するのだから、多少の汚れや異音ぐらい構わない、と貸し出すことが苦情やクレームの誘発要因になる。程度の悪い代車が不快を与え、些細なことでも不快が爆発してクレームなったりするのだ。

あるラーメン店で、冷やし中華の麺を冷水にさらす時に、大きなボールの中で行っていた。ボールの中をよく見たら一枚の布が入っていた。私の目からは「雑巾」としか映らなかった。

料理人からすれば、綺麗な布を入れているのだろうが、お客さまはそんなこと分かろうはずもない。お客さまが判断つかないことで、誤解を招く恐れがあるようなことはやってはならないのだ。

以上のことは大きな意味で「ミス」なのかもしれないが、一般的に苦情やクレームの発生原因とは違う。

したがって、接客応対を感じいいモノにせよ、とか電話は3回以内に出よ、というCS研修や意識だけでカバーができない。前述のような苦情やクレームをカバーするには「CSマインド」を育てる必要があるのではないだろうか。


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クレームは売り&買う時代!

2010年07月08日 | CS全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、クレームは売り&買う時代!、です。

クレームと聞くだけで気が滅入ってしまう。そんな思いの方もいらっしゃるかと思う。確かに、クレームや苦情対応は進んでやろうと思わない仕事である。が、大事な仕事でもある。

昨今は「クレームこそ宝の山!」とか「クレームは成長の原動力だ!」なっどといったフレーズが行きかう時代である。クレームは臭いものに蓋をするのではなく、むしろ積極的に対応し、そこから様々な貴重な情報を発掘するものになっているのだ。

ある調査によると、苦情対応による売上貢献額は2万5千円になるという。苦情対応に失敗したりすると売上貢献度は「0円」ということだ。因みに苦情対応のコストは、これもある調査を見ると2~3千円程度だそうだ。差引2万円以上の利益になる。

こうした数字を見せつけられるとクレームや苦情は、まさに宝の山といえる。このクレームや苦情を逆手にとって、「クレーム・苦情情報を買います!」なんていう取り組みをしているところがある。

福井商工会議所が「
苦情・クレーム博覧会」といったサイトを運営している。サブタイトルに「苦情・クレームは宝!」とある。この仕組みは、ユーザーが商品やサービスについて、使い勝手が悪い、対応がお粗末だとかの苦情やクレーム情報を投稿する。

その投稿が商品の改善や開発のヒントになると思えば、企業や店舗が、その投稿に対して投票をするのだ。一票投票されると100円の謝礼が支払われる。100の投票があれば1万円の謝礼になる。

この博覧会からのクレーム情報から製品の改良がなされたり、新商品が生まれているという。中には生産が追い付かないほどのヒット商品もあるという。

企業側からすると、実際に使ってみた、経験した上でのユーザーの生の不満やニーズを、いとも簡単に入手することができる。ある意味、数多くの「モニター」を抱えているようなものだ。

今までに寄せられた苦情・クレーム件数は約4万3千弱、ユーザー数は3万人になっている。当然だが、投稿は全国どこからでもできる。したがって日本全国のクレームが集まっているのだ。

また、「クレーム.com」といったサイトもある。これは、苦情やクレーム内容と解決策を同時に投稿する。サイト運営者が、優良な「クレーム・苦情」とその「解決案」であると判断したものに対して、抽選により商品券やスキンケアなどをプレゼントするものだ。

ことほどさように、苦情やクレームは、歓迎されるものになっているのだ。苦情やクレームに対応する担当者にしてみれば、「俺の気持ちも察しろよ」と言いたくなるだろうが、企業にとってみれば苦情・クレームは歓迎すべき出来事なのだ。


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整備工場、中販店の賞与を考える-3:賞与の合理的な原資

2010年07月07日 | 人事・労務全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場、中販店の賞与を考えるー3:賞与の合理的な原資、です。

さて、賞与の性格が決まったら、賞与の原資をルール化する必要がある。賞与の原資は、とりもなおさず「賞与の額」を決めることになるので、しっかりとした計算根拠を作っておく必要がある。。

各社で長年の経営から得たノウハウで「賞与原資=ファンド」を決めてられているが、その決め方が合理的であるかどうかが問題だ。
合理的という意味は、労使双方にとって納得できるものであるかどうかということである。

最近の賞与の性格は「業績連動」だから、その意味では、業績に応じてファンドが決まることが相互の納得性を一番高いものにする。単純なところでは、基本給×○か月に業績である「目標達成率」を掛け算して求めたのが原資になる。

合理的な賞与原資の求め方として、以下に3つほど紹介する。

  A.目標労働分配率方式=
    (対象期間の粗利益総額×目標労働分配率)ー支払済み給与総額

  B.目標達成率方式=
    (基本給総額×計画支給月数)×粗利益目標達成率

  C.営業利益方式=
    賞与支給前営業利益ー目標営業利益

これ以外にも考えられるが、要は旧来のように「基本給×支給月数」という業績を無視した賞与ファンドは、経営を悪化させる要因となるばかりか、労働意欲をかき立てるものにはならない。

上記のA、B、Cの計算要素には、「目標」が入っている。ということは、事業計画であり利益計画を期初に立てていなければ、成り立たないということである。

同時に、社員個々に個別目標を持たせることも必要だ。これは、決まった賞与原資を個人別に配分するためにも必要となるからだ。社員には、売上や粗利益、車検台数、車両販売台数など「数値目標」と、職務能力向上目標などの定性的な目標の両面を持たせるとよい。

業績連動型賞与は、別の観点から見ると、賞与支給額を業績連動にすることにより、社員の業績への関心を高めることができると言える。 どの程度の業績が必要なのかを考えることになる。

したがって、賞与支給は、経営者はもちろんのこと、社員の業績意識を高める絶好のチャンスであると捉えよう。


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整備工場、中販店の賞与を考える-2:賞与の性格とは

2010年07月06日 | 人事・労務全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場、中販店の賞与を考えるー2:賞与の性格、です。

賞与は何のために支給するのかは、賞与の性格ということになる。その性格には、一般的に以下のようなモノがある。
 1.社会慣例
 2.月例給与の後払い
 3.利益配分
 4.労働意欲刺激
 5.年間賃金予算調節
 6.恩恵
などがある。

どのような性格付けをするかは、経営者の従業員に対する理念などによって、決まってくるものだが、1から6の性格それぞれ一つだけで成り立っているのではなく、性格のミックスとウエイト付けされて賞与の性格付けが決まる。

今一度自社の賞与の性格が何か、どうウエイト付けされているかを、再確認し、仮にあやふやであれば、この際にはっきりとさせることだ。

なぜ賞与の性格に拘るかといえば、性格によって賞与の配分方法である「賞与原資」「評価」「支給要件」が変わってくるからだ。

例えば、月例給与の後払い、としたならば「標準生計費」をベースにして、年間の賃金総額を決めるところから、賞与の額を決めていくことになる。会社が赤字だからと言って、この夏の賞与は「0円」なんてことはできない。

利益配分であれば、どの利益とするのか、売上総利益なのか営業利益なのかによって、変わってくるし、利益に対する貢献度によって従業員の評価が変わってくる。

最近は、「利益配分」の性格を強く持った賞与が目立つ。いわゆる「業績連動型」賞与だ。整備工場や中販店の従来の賞与は、「基本給×○ヶ月」で支給額を決定するというのが一般的だった。

業績連動型賞与は、会社や個人
の成果(利益、業績に対する貢献度)に応じて支払われる仕組みのため「成果主義型の賞与」として、近年導入する会社が増えている。

この背景として、従来型の賞与は100%固定費となるため、売上が思うに任せない現在では、経営
を圧迫する要因とされたが、業績連動型賞与の導入により、より変動費化(100%ではないが)が図れるために採用されている。

この賞与の特徴は、「景気のよいときには、大盤振る舞いをし」気前よく支払うが、景気の悪いときには「無い袖は振れぬ」と開き直ることだ。業績連動型だから、
績の悪化に合わせて賞与支給額を抑制することは施策として間違いではない。

が、賞与の性格が100%業績連動なのか、給与の後払いの性格が加味されているのかで支給額は変わってくるので、性格と支給方法がマッチさせることが何よりも大事なことだ。


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整備工場、中販店の賞与を考える-1:賞与のそもそも

2010年07月05日 | 人事・労務全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場、中販店の賞与を考えるー1:賞与のそもそも、です。

質問、貴社ではなぜ賞与を支給するのか?

答え、A1.毎度のことだから
     A2.就業規則(賃金規定)に定めがあるから
     A3.生活給の補てんのために
     A4.頑張って働いた社員に報いるため
     A5.利益が出たから
     A6.世間体のため
     ・・・・・・・・

賞与(一時金)は、労働基準法で必ず支給しなければならない、と定められてはいない。にもかかわらず、多くの整備工場や中販店でお盆と暮れに「賞与(ボーナス)」を支給している。

日本の賞与は、いつごろから始まったのかは定かではないようだが、江戸時代に、盆と暮れに奉公人に「仕着せ(四季施)」として、衣服または小遣い銭が支給されていたのがルーツとなっているようだ。

仕着せが「上から目線の一方通行的にあてがわれたもの=お仕着せ」の元の意味となったように、賞与の発端は店主が奉公人に対して、施し的に支給されてきた。欧米では利益を配分するという「ボーナス」であり、日本の賞与とは対照的である。

それが、時代とともに少しずつ変化遂げて、労働者の労務提供に対し経営者は報酬を支払うという対等な立場で、生活費の補給的な機能を持った現在のような「賞与」になってきた。

こうした背景により、賞与は支給するのが当たり前という「常識」が定着し、「ボーナス払い」「ボーナス併用払い」などといった日本独特のローン等が出現している。欧米では、こうしたボーナス払い的なローンはないと聞く。

労働基準法では、賞与は「定期または臨時に、原則として労働者の勤務成績に応じて一時的に支給されるものであって、その支給額が予め確定されていないもの」と定義されている。

賞与は、労務の提供があれば使用者からその対価として必ず支払われる雇用契約上の「賃金」とは異なり、支給するか・しないか、支給するとしてどのような条件のもとで支払うかは、すべて当事者間の特別の約定(就業規則など)によって決まるものとされる。

慣例的になっている賞与だが、労使の関係をより健全なものにして、やる気を持ってバリバリ働くためには、何のために賞与を支給するのかという「支給根拠」を明確にし、それを労使で共有することが必要ではないだろうか。

労働分配率の比率が高まり、人件費に回せる余裕が乏しくなってきている今、賞与の支給の根拠を見直す時期に来ているように思える。


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富士花鳥園ってオモシロイぞ!

2010年07月04日 | 日記&写真

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、昨日の続きになるが富士花鳥園、です

山中湖イングリッシュガーデンを散策した後に、川口湖畔で昼食。山梨名物「ほうとう鍋セット」を食べた。この時期のほうとう鍋は、汗かきかき食べなくてはならないのでチョッピリ辛いところがあるが、いける味であった。

昼食を済ますと、本日最後の見物先「富士花鳥園」に向かう。
あれー、この道最近通った道。と思ったら「富士芝さくら」を見物した時に通った道である。

富士芝さくら会場から10分程度走ったところに「富士花鳥園」がある。初めての場所だ。ここは、「フクロウ」と「ベゴニア」が二枚看板である。ここから名前の由来が来ているのだろう。神戸や松江にも姉妹店があるそうだ。

園内にはいると「フクロウ」が迎えてくれる。説明によると約40種200羽のフクロウが飼育されているという。フクロウは「不苦労」転じて「福朗」と書き、福を呼ぶ縁起の良い鳥だそうだ。私にも福が来るだろうか??

フクロウは、愛嬌のある顔をしていて見てて飽きない。カメラを向けても嫌な顔せず、ポーズをとるようにも見える。一通り見物してベゴニア園に入る。長屋門から温室に入ると、大きな牡丹のようなベゴニアが目に飛び込んでくる。思わず「ヒェー」と声を上げてしまった。

実に見事な咲ぶりである。そのまま右を見ると、先の先まで極大輪ベゴニアがひな壇になって飾られている。実に見事である。さらに上を見るとベゴニアのハンキング仕立てが、色合いよろしく飾られている。長さ2mにもなるベゴニアもあるそうだ。

中央にある池には、ベゴニアの花を浮かべ、さながらバラの風呂を思わせる。また、人間の背よりもはるかに高い、4mを超える巨大な木立ベゴニアを数多く展示している。

色々な植物園に行ってことがあるが、ここが一番印象に残る。綺麗だけではなく、飾り方にも工夫がされていて、見物客をびっくりさせるだけのことがある。本栖湖周辺に行かれたら、騙されたつもりで行ってみるといい。


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山中湖イグリッシュガーデンと花鳥園の旅

2010年07月03日 | 日記&写真

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、、山中湖イングリッシュガーデンと花鳥園の旅です

町内会の日帰り旅行が先日催され、参加してきた。総勢41名、うち黒5点という花園にいる気分での旅行だ。

イングリッシュガーデンを見ることが目的だから、参加者は女性が多い。7時50分地元集合、8時出発で山中湖を目指す。東名に入り御殿場経由で山中湖に到着。今日から高速道路の無料化社会実験が開始され、東富士五湖道路は無料になっていた。

横浜を出発した時は、結構雨が降っていたが山中湖に来たら「真夏」のようだ。バスを降りた途端、汗が噴き出てくるほどの天気である。案内に従って、庭に入ると緑が濃い。

あずまや風の小さな小屋がガーデンの雰囲気を作っている。前日の大雨で花が全体に下を向いているようでもあったが、作者が苦労されて育ててきた庭を見ていると、そんなことが気にならない。

感性のままにシャッターを押したが、イングリッシュガーデンの雰囲気を伝える写真を撮るのは難しい。シャッターを押しているときは、バッリチと思っていても、いざ大きく映してみると「ガッカリ」の連続である。



約1時間強ガーデンを楽しんだ。
この庭の作者は女性で、ほぼ一人で開墾し、花を栽培しているそうだ。我が家のような猫の額の広さであれば、何とか一人でもできるが、これだけの広さを一人で手入れしているとは、驚きである。

四季のガーデンを楽しむことができれば最高だが、オープンガーデンはこの時期にしか行ていないという。しかたがない、来年に再訪としよう。

12時少し前にガーデンを発ち、昼食の河口湖畔に向かう。この後のことは、明日とする。


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エコ整備セミナー受講してきました(2)

2010年07月02日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、エコ整備セミナー受講速報の続き、です。

昨日の続きになる。セミナーの2番目は「エコカー市場の将来展望について」というタイトルで、日刊自動車新聞社の畑野旬氏が担当した。

新興国の車保有が爆発的に増える、化石燃料埋蔵量の限界、地球温暖化防止に対する燃費規制の強化などから、エコカー(EV・PHVなど)は一時のブームで終わることはないと持論を展開。

次世代エコカーがここ数年で数多く販売され、EVにおいては第二のモータりーゼーションが起きるとし、整備工場においては、今から技術対応力をつけておく必要があるとした。

次世代エコカーは当然だが、現時点での従来車においても、今や1台の自動車にセンサー・スイッチ類、CPU、アクチュエーターなど100以上の電子制御関連のICが使われているという。

次世代エコカーだから、スキャンツールが必要だというのではなく、従来車の故障診断や警告灯の消去などにも必要性が高いという。しかし、整備工場においてスキャンツールの普及は、遅々として進んでいないのが現状である。

一機50万円以上もする機器への投資負担は重いものがあるが、整備業として商売を続けていくためには、いつか導入しなければならない必需品だ。であれば、一刻も早く導入し、技術力を上げて他社との差別化を図るべきではないだろうか。

その後、ミニセミナーが3者によって行われた。日立オートパーツ&サービスの内海和博氏は、クルマに対するニーズや社会的要請などから、ハイテク化は止まらない。したがってハイテクを診断する技能の向上が必要であり、それを踏まえた、問診技術を高め、提案整備が必要であるという。

工学博士で前東京自動車大学校理事の小谷將彦氏は、許容値であれば全て良しと判定するのではなく、許容値の限界に近い値の場合は、本来の「基準値」に調整するところに整備需要があり、実際にお客さまに整備提案をして、単価アップを図った事例などを紹介した。

ヤシマの吉野一氏からは、SRSエアバッグ、ABSなどの安全装置に対する検査が未実施で納車されている状態は、車体整備事業者には死活問題になりかねないので、入庫検査・出庫検査にOBDのスキャン点検を行う必要性を訴えていた。

今回のセミナーで整備業である以上、最新の「整備技術」は絶対条件であり、それを早く習得すべきであることを強く感じた。当たり前といえば、あたりまではあるが・・・。

経営者の関心は「車検台数」に集中しがちだ。それは、1時間余りの作業時間で3万円前後の工賃を稼ぐとこができ、非常に効率がいいためである。

それとは逆に、ハイテク整備は原因の特定に時間がかかり、その割には工賃が稼げないなどの課題があるために、スキャンツールの導入や整備メニューの開発が遅れがちである。

こうした事情があり、車検の集客などへは投資や費用化を惜しまないが、これからは、ハイテク技術に対する機器投資や人材育成投資をもっと増やすべきである。

スキャンツールを導入している整備工場では、原因不明の時に使うのではなく、低燃費車や低排出車が入庫してきたら、症状の有無とは関係なく、測定し点検することだ。

こうしたOBDの診断が有料になればいうことはないが、仮に無料であっても、保守・保安管理者としての責任を果たすためにも必要なことだ。中古車販売でも、「OBD診断済み車」などと打ち出してもいい。

さて、車検は、同一性の確認など外観検査しか行っていないが、近い将来には、各センサーの判定などの内部検査が導入されてくることと思う。その時に対応するのではなく、今から検査項目に入れて、お客さまに安心と安全を担保した「安心車検」を訴求することだ。

そのために点検時間が増えるが、効率ばかりが経営ではない。肝心なのは、安全第一の整備提供である。


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エコ整備セミナー受講してきました(1)

2010年07月01日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、エコ整備セミナー受講速報、です。

昨日、日刊自動車新聞主催「明日が見えるHV&EV時代を勝ち抜く本」出版記念セミナーが、ホテルインターコンチネンタル東京ベイで開催され、受講してきた。

100名を超える受講者があり「エコ整備」に対する関心の高さを、改めて実感させられた。振興会や損保会社が開催する「低電圧セミナー」や「HVセミナー」などは、毎回受講者で溢れるほどだが、今回も同様だった。

セミナーは、国交省自動車交通局技術安全部整備課課長 和迩健二氏がトップバッターとして「自動車の新技術と整備について」と題したセミナーで始まった。

和迩氏は、次世代自動車という自動車の変化に注目が集まっているが、この他に「使用者の変化」「事業環境の変化」の3つの要件が整備事業を取り巻く状況であることを、理解し対策することが肝心であるとした。

地球温暖化対策や自動車事故のさらなる低減化などから、次世代自動車や自動車の高度化は、避けて通れない課題であり、整備事業者はこれらに対応する新技術の習得が不可欠と訴えていた。

新技術の浸透を図っていくためには、OBDの利用を拡大する必要があり、そのためにはメーカーからの情報公開の進展、スキャンツールの普及と活用が必要であると述べている。

将来的には、スキャンツールの普及と対応して、点検基準、認証基準での位置づけ、整備士制度、研修制度での位置づけ、保安基準、検査での位置づけが求められるのではないかとの認識を示した。1年点検項目や検査項目にOBDの点検が盛り込まれることもあるのではないだろうか。

和迩氏の淡々と話す内容は、整備事業者に厳しい内容と感じた。それは、電子制御に関する診断技能を持った技術者の育成、スキャンツールの導入・活用など、人の育成と機器への投資を迫られている。


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