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自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

H24年度整備白書の詳細ー5.意外と少ないディーラーのECU診断有料化率!

2013年03月29日 | 業界動向

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー5.意外と少ないディーラーのECU診断有料化率!、です。

クルマの高度化、電動化に対応するツールとして「スキャンツール」が不可欠になっている。
このスキャンツールを使った「故障診断料」の請求状況が、白書の巻末に掲載されているので、
紹介しておく。

全業態の平均では、請求していると回答した工場数が4,726工場で49.5%になっている。
請求していない工場は3,966工場41.5%、不明859工場9.0%となっている。

業態別に請求工場数と構成比をみると、
・専業工場:2,314工場、52.1%
・兼業工場:916工場、53.5%
・ディーラー:1,459工場、46.6%
・自家工場:37工場、14.0%
となっている。

専業・兼業工場とも半数を超える工場が、診断料を請求しているが、ディーラーは46.6%と、
半数以下となっている。

私的には、この逆でディーラーの方が有料化率が高いと思っていた。
保証期間のことなどもあるのだろうが、ディーラーがより積極的に有料化を図り、
「診断」は「有料」であるといった文化構築に向けて、牽引して行って欲しいものだ。

医者が最も医者らしいのは「診断」が出来ることだ。
症状や5診などから「病名を特定する」ことが医者である。

整備工場もクルマの病院であるならば、メカニックやフロントマンは「医者」である。
その医者の最も価値がある仕事は「診断」だ。

こうした文化を構築していくには、請求項目を「診断」と「処置」に分けて
記載することが望ましい。

整備でいう処置とは、分解、、調整、清掃、増し締め、補給、組付けなどを指す。
病院では、各種検査、点滴、注射、与薬、検温、測脈、血圧測定などに当り、
主体的には看護師の仕事になっている。

処置も重要な仕事であることは間違いないが、より価値がある仕事は「診断」だ。
整備工場も診断料を正々堂々と請求し、プロとしての価値を認めてもらうことが必要だ。

だから、スキャンツールを使っての不具合診断は「有料」が原則ではないだろうか。
実際に請求するか無料サービスするかは、その時の状況によるだろうが、原則有料とすべきだ。


By 株式会社ティオ


H24年度整備白書の詳細ー4.工場新規の伸びが鈍化傾向!

2013年03月28日 | 業界動向

 おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー4.工場新規の伸びが鈍化傾向!、です。

平成19年に続いて平成24年度の整備工場数が減少した。
減った数は7工場と僅かだが、減ったことに間違いない。

一時は9万2千工場に迫る勢いで、増え続けていたが、最近は増加が鈍っている。
工場の増加は、平成19年度から始まった「未認証工場の指導」によって、鈑金塗装業者や
車検代行業者などが、認証資格を取得しことによるものだ。

それも5年が経過し、取るべき工場が一巡したことにより、新規の認証取得にブレーキが
係ってきて、平成23年度の新規取得は1,259工場となり、前年比で86.3%となった。

因みに、平成19年度の認証新規取得は2,598工場(前年比193.0%)、同20年度2,405工場(同98.6%)、
同21年度1,909工場(同79.4%)、同22年度1,459工場(同76.4%)と推移している。

前職別の新規認証は、
1位:専業工場659工場
2位:車体工場121工場
3位:SS104工場
4位:車販業者78工場
5位:ディーラー74工場
となっている。

ディーラーは、平成17年度で344工場の新規取得があったが、平成23年度では平成17年度比21.5%まで減っている。
また、車体工場も平成20年度687工場をピークに年々新規取得が少なりなり、平成23年度では平成20年度比で30.9%
まで落ち込んでいる。

消費税の増税による景気の落ち込みなどで、新規取得は減ることになるだろうし、
保有台数が減る中で、新規取得は期待できないだろうから、今後も減っていくと予想される。

一方認証の廃止は、平成19年度1,563工場(前年比118.1%)、同20年度1,501工場(同96.0%)、
同21年度1,449工場(同96.5%)、同22年度1,250工場(同86.3%)、同23年度1,165工場(同93.2%)
と推移している。

廃止する工場も年々減ってきてはいるが、新規ほどの比率ではなく、前年比90%台をキープしている。
こうしたこともあり、今後は認証工場の減少が一時的な出来事ではなく、普通になるのではないかと、危惧している。

廃止の原因別を見てみると、
1位:自己都合  =399工場(構成比34.2%)
2位:事業合理化=246工場(同21.1%)
3位:後継者難  =155工場(同13.3%)
4位:経営不振  =118工場(同10.1%)
5位:その他   =99工場(同8.5%)
となっている。

事業合理化による廃止が前年の337工場(構成比27.0%)から91工場減っている一方で、
自己都合が前年376工場(同30.1%)から23工場増えている。

相変わらず「後継者難」による廃止が10%台をキープしている。
今後は、この理由による廃止が増えていくものと予想している。

経営不振は、平成17年度で理由別廃止構成比11.9%であったが、その後1%台に落ちていたが、
平成23年度で再び10%台となった。この理由も増えていくのではないだろうか?


By 株式会社ティオ


H24年度整備白書の詳細ー3.整備要員の獲得が困難に!

2013年03月27日 | 業界動向

 おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー3.整備要員の獲得が困難に!、です。

昨年の自動車整備学科の卒業生は8,669人であった。
前年よりも39人少なくなっている。

それよりも気になるのは、入学定員に対する「定員充足率」が、この5年間70%を超えたことが無い。
H24年度は68.9%で、この5年間でも一番の充足率となっている。

多分卒業生は、ディーラーへの就職だ。
専業工場などのモータース店には、新卒者はめったに来ない。

EVやFCVなどが増えていくことが予想されている中において、益々最新の整備技術に
対応できる整備要員が要求されることは間違いない。

平均年齢が50才に手が届きそうなモータース店においては、整備技術力への対応が
喫緊の課題となっている。

つまり、高齢化する整備要員に、新しい整備技術に追い付いていくには、
余程の努力が必要だ。

しかし、残念ながら自己啓発をしてでも、1級整備士資格を目指そうとする
整備要員は稀である。

はなっから「私は結構です」と、一見謙虚なことをいうが、どうも今更勉強は「ノーサンキュー」
といったところが本音ではないだろうか。

整備工場は、診断修理が出来てこその「整備工場」である。
それが、分かりません、出来ませんでは商売にならない。

中途採用を期待したいところだが、
帯に短し襷に長し、といったようなことで要求する能力や経験を
持った整備要員の応募は殆どない。

ではどうするか、今からでも整備学校との情報交換などしながら、
繋がりを持ち、毎年採用枠を取ることである。

また、首都圏などに就職し、家庭の事情で「Uターン」あるいは「Jターン」する
経験豊かな人材を確保するために、首都圏に人材募集を掛けることだ。

最新の設備機器も揃えることも必要になる。
どんなに能力があっても、計測機器などが揃って発揮が出来る。

その意味で、設備投資の予算化は避けて通れない。
今年は、オートサービスショーの開催年である。

時間を作って、最新の設備機械の情報収集することを、お勧めする。
先ずは、知ることからだ。 


By 株式会社ティオ


H24年度整備白書の詳細ー2.ディーラーの点検カバー率が初の90%台に!

2013年03月26日 | 業界動向

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー2.ディーラーの点検カバー率が初の90%台に!、です。

ディーラーの点検カバー率(点検台数÷車検台数)が、遂に90%を超え、91.0%となった。
これえでほぼ車検台数と同じ台数を点検整備で入庫したことになる。

それだけ、囲い込み度が増したと見ることができる。
HVやEVの保有台数が増えてくれば、さらにこの比率は膨らみ、車検台数と同じ台数の
入庫も目の前に迫ったと言えるだろう。

専業工場は、13.9%。兼業工場は17.5%である。
ディーラーとの差は誠に大きい。

ディーラーは車販というプラス要素があるが、それにしても差がありすぎる。
私は、この差は「意識の差」と思っている。

定期点検が、顧客管理においていかに重要な商品であるかという「意識」の差が、
これだけの比率になっている。

点検の案内を貰ったので実施した割合は23%、案内と電話を貰ったので実施した割合は、
20%というアンケート調査がある。

電話コールによる入庫促進を実施することで、案内だけの時と同じ割合で入庫があるのだ。
この一手間が出来るかできないかで、大きく台数に差が出る。

ディーラーでは、サービスフロントだけではなく、車両営業マンが主体になって点検の
入庫促進を活発に行っている。

専業や兼業では、ギリギリの人数で運営している分、電話コールに割ける時間が限られるが、
そんなことを言っていられるような状況ではない。

酷なことを言うようだが、昼食の時間を惜しんででも
実施するぐらいの覚悟が必要だ。

台数を確保することは、二の次にして「コミュニケーション」のために
行うことだ。つまり顧客管理の一環として行うこと。

だから、忙しいとか人手が無いなどと言ってられないのだ。
洗車などをアルバイトに変えてでも、電話コールを実施するようにしたい。


By 株式会社ティオ


H24年度整備白書の詳細ー1.整備売上減少は、台数減少の影響が大!

2013年03月25日 | 業界動向

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、H24年度整備白書の詳細ー1.整備売上減少は、台数減少の影響が大!、です。

平成24年度の整備白書が発行された。
この元になる「自動車分解整備経営実態調査」の概要を速報で、以前に掲載したが、
今回は、白書の内容で気になる5つを取り上げ、私なりに解説する。

先ず、整備売上高は前年比マイナス5.4%となり、大きく落ち込んだ。
この5年間で一番の落ち込みである。

この大きな原因は「入庫台数の減少」にある。
専業、兼業、ディーラーの3業態の工場当たりの入庫台数は、前年比マイナス6.9%である。
もう一方の売上の要素である整備単価は、何とプラス1.6%となっている。

この関係を、業態別に入庫台数と整備単価を見てみると以下のとおりである。

         入庫台数(台)     整備単価(円)    整備売上高(千円)
・専業工場:   784(-4.4%)     43,552(-3.3%)       34,131(-7.6%)
・兼業工場:  1,237(-6.3%)     33,324(+9.8%)      41,231(+2.9%)
・ディーラー: 4,469(-8.6%)     35,183(+3.4%)    157,188(-5.5%)
・平均      : 1,529(-6.9%)     37,711(+1.6%)      57,620(-5.5%)

専業工場は、台数ではマイナス幅が一番小さかったが、単価もマイナスだったことで、売上高の
落ち込み幅が一番大きくなっている。

兼業工場は、専業工場よりも台数の落ち込みが大きかったが、単価が大きく伸びたことで、
整備売上は唯一前年比プラスとなった。

ディーラーは、台数で一番大きく落ち込んだが、単価がプラスだったことで、整備売上高は、
業界平均と同じとなった。

入庫台数は、保有台数が前年比でほぼ横ばいであったにもかかわらず、3業態ともマイナスになったのは、
かなり厳しい状況と言える。

今後保有台数は間違いなく減少していく。
台数の落ち込みを単価でカバーするには、かなり苦労するだろうし、難しいと言える。

その対策の一つとして、入庫の頻度を上げることだ。
その強力な商品が「メンテナンスパック」だろう。

メンテナンスのセット販売よる割引価格となるが、
入庫の頻度が上がることで、追加整備などの販売チャンスが広がり単価をカバーすることも可能だ。

ダウンサイジングや電動化などで、整備需要が縮小することが懸念される現在、
取るべき対策は「入庫回数」を上げる中から、需要を創造することが必要だ。 


By 株式会社ティオ


指定整備コンプライアンスー4.社内監査を行う

2013年03月22日 | CSR全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、指定整備コンプライアンスー4.社内監査を行う、です。

昨日のブログにも書いたが、指定整備コンプライアンスで怖いのが「慣れ」によるミスだ。
だろう、これ位は、などといった慢心がミスを招く。

そうした慣れに「喝」を入れるのが「社内監査」だ。
半年に一度、検査員同士が集まって、日ごろの指定整備の業務を一から確認しあう。これが社内監査だ。

社内監査と言っても、適当に行っていたら監査にならない。
そこで、社内監査基準を作り、それに沿って行うことだ。

弊社でも作って指導の際に提供しているが、かなり細かい内容まで項目化し、それに基づいて
チェックをし、コンプライアンス上の問題が無いかを確認することだ。

必要に応じて振興会の職員に立ち合っていただくことも、検討すること。
社内の人間同士だと、チェックが甘くなってしまうこともある。

これを防ぐためにもできるだけ第三者が入った、監査を行うといい。
仲間の他の整備工場の検査員でもいいので、誘い合った行うこと。

他の整備工場の協力が得られれば、社内監査というよりは、相互監査として位置づけ、
技能レベルアップも視野に入れて定期的に開催するといい。

社内監査は、問題点の洗い出しである。
従って、監査で問題が出たら、即刻修正のための対策を講じること。

監査は監査、修正は修正、などと悠長に構えていたら、本チャンで手痛い思いをする羽目になる。
そうならないためにも、その場で解決策を作り、それに基づいて実施し問題点の解決が出来ているか確認することだ。

なお、社内監査を半期に一度、定期的に開催するとしたが、法律の改正などがあった場合は、
臨時的に開催するようにすることだ。

この場合は、必ずメカニックやフロントマンなどを集めて、行うことをお奨めする。
情報は共有してこそ価値が倍加する。本人だけの懐にしまていては、価値は半減だ。

今ほどコンプライアンスが強く叫ばれている時代はない。
違反をすれば、社会に公表され一瞬にして信用を失い、シャッターを閉めなくてはならないこともある。
そうならないためには、コンプライアンス意識を強く持って、社内体制つくりなどを強化してもらいたい。


By 株式会社ティオ


指定整備コンプライアンスー3.手を抜かずダブルチェック体制で行う

2013年03月21日 | CSR全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、指定整備コンプライアンスー3.手を抜かずダブルチェック体制で行う、です。

念には念を入れる。これこそがコンプライアンスには不可欠なことだ。
指定整備で一番多く発生しているミスが、記入漏れと誤記載だ。
このミスを防ぐことで、指定整備コンプライアンスはほぼ100%守れる。

記入に関するミスを防ぐには、記入後の「確認」を、ダブルで行うこと。
記載した本人以外の者が、記載内容が合っているか、抜けていないかを確認するのだ。

この確認は、二つある。一つが、記入漏れの確認。もう一つが誤記入だ。
従って確認するものは、正しい知識と経験を持った者が適任者と言える。

こうした体制は、整備主任者が点検を行い、その確認を検査員が完成検査前に行う。
事業管理責任者は、適合証を発行する前で、検査員の証明内容が合っているかを行う。
適合証の記載内容が合っているかを、社判押印前に代務者が確認を行う。

検査員が代務者になっている場合、自分が完成検査したものを適合証を発行する会社もあるが、
私はこれはやるべきでないと指導している。

その理由は、コンプライアンス上問題ないとしてもダブルチェックが働かない流れだからだ。
自分で記入した内容は、そのつもりで書いているので、確認してもミスが見えなくなっている事が多いので、やめること。

一日の検査業務が終了したら、記録簿、作業指示書、適合証控え、適合証等交付台帳、見積書を、
付け合せして記載漏れ・誤記載がないかを確認し、それぞれの綴りに納める。これがダブルチェックになる。

コンプライアンスにおいて、もう一つ
肝心なことがある。
それは「手を抜かないこと」だ。

例えば、指定整備において最初に行うことは「同一性」の確認だ。
この工程をほとんどの工場で行っていない。行っていても作業指示書などを使って行っている。

これでは、最初からミスを発生させるようなものだ。
同一性は、検査証の原本を手元にしながら、記載されている緒元等と現車が合っているか
確認するのが正しい方法だ。

ナゼ同一性の確認を省くかと言えば、前回車検時と同じクルマだから、というのが理由になっている。
しかし、2年間ご無沙汰しているクルマに対して、自信もって変化が無いと言えるのか疑問である。

定期点検や巡回訪問、あるいは保険更新などで、クルマを定期的に確認できていれば、
クルマの変化が把握できるが、こうした取引が発生しなければ、変化を把握できない場合が多いい。

だから、同一性の確認に条件を付けていないのだ。
つまり、頻繁にクルマの確認が出来ていいたとしても、同一性の確認が必要ということだ。

あるいは、計算して数値を求めるような場合であっても、暗算ではなく電卓を使って計算し、
それを記入するといったことも習慣化するといい。

慣れてくるとそこまで必要ないと、自分勝手に「合理化」して、検査を進めるようになる。
これが言ってみれば「手抜き」なのだ。

効率的に行うための創意工夫は、大いに必要なことだが、
やるべきことを「合理化」することは、ミスの原因になる。
 

By 株式会社ティオ


指定整備コンプライアンスー2.小さなミスを軽視しない

2013年03月19日 | CSR全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、指定整備コンプライアンスー2.小さなミスを軽視しない、です。

ある指定整備工場に、お伺いしたときに検査員に「監査がっあたと聞いたが、何もなかった?」と
聞いたところ、「エヘヘ、ありました」という返事だ。

内容を聞いたろこと「チェックの印付け漏れ」があったという。
「マイナス点数になったね」と私が言うと、その検査員は「どこでもやっていることですよ」と、
苦笑いしながら返事をした。

自分が起こした法令違反に対して、反省の言葉も姿勢も全くない。
私は「この検査員は、また同じミスをやるな」と、思った。 

法令違反を反省していないということは、対策を取らないということとイコールである。
あるいは、今後注意しながら行なおうという、意識が働かないということとイコールだからだ。

なぜこうしたことになるかと言えば、ミスが小さい(軽い)という認識だからだ。
このままでいけば、何時かは大きなミスを起こしかねない。
つまり、小さなミスは、大きなミスの予兆なのだ。

違反点数から言えば、小さいかもしれないが、それの積み重ねで、大きな罰則を受けることになる。
だから、ミスの程度で事の重大さを判断すのではなく、「起こしたこと」そのものの重大さを認識する必要がある。

また、経営者自身も「小さなミス」は、だれでも起こすことだからと、大目に見てしまい対策などの
指示を出さないことが多いい。

こうした言ってみれば、会社としての「体質」が、ミスを生む原因となっているのだ。
経営者はこのことに気付く必要がある。

ミスが発生したら、その程度で対応の行動を起こすのではなく、
ミスの程度に関係なく、迅速な対応を起こす「癖」が必要である。
 

少なくても、「チェック漏れがナゼ起きたのか」を3回繰り返して、真の原因を突き止め、
具体的な対策を取り、それに基づいて実行して、対策の有効性を確認するぐらいの
慎重さが必要である。

また、一個人の問題としないで、全員で起きた事を「共有」し、
同じミスを起こしてはならないと言う、意識を強く持たせることだ。

法令違反は、起きたら取り返しがつかないことである。
作業であれば、やり直しがきくが、法令違反だけはやり直しがきかない。

だから、ミスを根絶する徹底的な対策が必要なのだ。 


By 株式会社ティオ


指定整備コンプライアンスー1.情報を共有する

2013年03月18日 | CSR全般


 

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、指定整備コンプライアンスー1.情報を共有する、です。

最近、指定整備関係の法律を破る行為が目についてる。
関係省庁などが、法令順守に神経をとがらせている。

ペーパー車検などの確信犯はともかく、犯した行為に自覚症状が無いことの方が、
始末に悪い。

「エッ、そんなこと知らなかった」では、済まされない。
場合によっては、会社の屋台骨を揺るがしかねない事にもなる。

そうならないためには、幾つかの要件があるが、先ずは「情報の共有」が必要だ。
法律や省令などは、時代の変化やクルマの高度化などによって、改訂されていく。

その改訂されたことは、検査員や事業場管理責任者だけが、
理解するのではコンプライアンス上は不足だ。

私が良く事例に出すことだが「事務員印鑑事件」があった。
簡単言いうと、継続検査の書類を陸事に提出したら、検査員の印鑑が押印されていないと、
返された。提出した事務員は、近くの百均で印鑑を購入し、押印して提出した。

検査員の押印は、検査員自らが押印することが規則である。
それを知らない事務員は、機転を利かせたつもりが、法令違反をしてしまったのだ。

こうしたことを起こさないためには、検査員や事業場管理責任者だけが法令を理解しているだけではだめなのだ。
指定整備関係の書類を扱う事務員などの関係者にも、法令内容を理解させることが、コンプライアンスには不可欠である。

検査員講習や整備主任講習、事業場管理者講習などに受講してきたら、
教材と共に、メカニックや事務員に社内講習を行うこと。
こうしたことの情報の共有が、コンプライアンスの基本である。

また、新入社員などが入社したら、必ず「認証工場」に関係する法律や使命などと、
「指定整備」に関する法律などについて、勉強させる時間をとみっちりと取り、研修させることだ。

こんな話をすると「おいおい」とか「そのうち」などといって、研修を先延ばしにする経営者がいるが、
おいおい、そのうちに行われたという、話を聞いたことが無い。

思いついたら吉日、ではないが「今やる」ことが、忘れないで済むし、理解が早くなり
その分だけ、コンプライアンスが早く守られることになる。

折しもこの時期、新入社員研修が盛んに開催されているが、関係する規則、法律などをカリキュラムに入れて
もらいたい重要な講座である。

By 株式会社ティオ


営業活動の5S-5.顧客情報を「躾」る

2013年03月15日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、営業活動の5S-5.顧客情報を「躾」る、です。

5Sの最後は「躾」だ。
躾とは、約束事を守ることである。

約束事を守れる「社員」を育てることだ。
全員が約束事を守れるから、業績が上向きになっていく、その状態が「躾」。
つまり、身が美しいことになる。

社員がテンデンバラバラであっては、パワーは削がれ本来の力を発揮できない。
発揮するには、社員が同じ志を持ち、同じ目標に向かって切磋琢磨していくことだ。

顧客情報を躾けるとは、顧客情報を正しく扱えるように、社員を教育しマインドを創ること、といえる。
ある書物では、これが一番大切だからと言って、5Sの一番最初に持ってきているものもある。

ルールなどを作ってみても、守れる社員がいなければ、ルールがルールにならない。
だから、5Sの一番最初に持ってきている。

分からないでもないが、私は形作りが大切だと思ている。
その理由は「形が心を創る」からだ。あるいは「立場が姿勢を創る」からだ。 

柔道、茶道などの「道」が付く習い事は、基本的に「形」から入っていく。
それは、ナゼ形が大切かを身をもって学ばせ、そこから「精神」「姿勢」が作られるからだ。

ルールを守って働く姿が美しく見える。
そうした会社作りが必要である。

小手先の「あの手この手」に走りがちだが、やはり原理原則が出来ていなければ、
あの手この手は長続きしない。

原理原則が出来てこそ、あの手この手が生きてくる。
そのためにも、原理原則である「ルール」を守る積極的なマインドを持った社員が必要である。


By 株式会社ティオ


営業活動の5S-4.顧客情報を「清潔」にする

2013年03月14日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、営業活動の5S-4.顧客情報を「清潔」にする、です。

清潔とは、今までの「3S」をキッチリ回していくことで、あるべき姿を維持することだ。
整理や整頓、清掃のルールに基づいて、やり遂げていくことと言える。

5Sで重要な活動が「整頓」だ。
整頓は、営業活動における顧客情報の「あるべき姿」を、具体的に示したものだからだ。

このあるべき姿をキープできている「状態」が整頓なのだ。
従って、清潔の前の3Sであるそれぞれの「活動」が中途半端だと、あるべき姿という「状態」にはならない。

崩れたいる状態を発見し、どこに問題があるか、何が課題かを突き止めて、対策を講じていく。
このことを「清潔」というのだ。

顧客情報のことで言えば、削除する顧客データを定期的に行われているか?
収集する顧客情報が収集できているか?
収集した顧客情報がメンテナンス出来ているか?

こうしたことをチェックし、そして必要に応じて「改善」していく。
改善の結果、3Sが計画通り回っているかを確認する。

あるべき姿がキープできているかを確認するには、顧客データの増減表を作るといい。
毎月顧客件数(台数でもいい)がいくつ増えて、いくつ減へり、月末の件数が幾つかを把握する。

たった一枚の表で、3Sが回っているか確認できる。
当然だが、増えた理由が何か、減った理由が何かまで把握できる表にすること。

また、増減表は営業マン別に作ることだ。
それによって、誰が3Sが回っているかが確認できるし、個別に対策を立てることができる。

ややもすると実績に目が行きがちだが、その実績の源泉が「顧客データ」である。
顧客データが、いい加減だと実績も期待できない。

そうならないためにも、顧客増減表を作って、定期的に確認するいことだ。


By 株式会社ティオ


営業活動の5S-3.顧客情報を「清掃」する

2013年03月13日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、営業活動の5S-3.顧客情報を「清掃」する、です。

5Sの三番目は「清掃」だ。
清掃とは、掃き清めながら点検する、ことだ。

ただ単に、箒と塵取りを持ってゴミを掃くとか、雑巾で拭くことでなない。
そうした作業を行って、それぞれが正しく機能しているか、緩みが無いか、などを確認することだ。

清掃を「初期点検」だとと定義している場合もある。
点検することが清掃の主目的なのだ。

営業活動においては、顧客情報を清掃するとは、情報の収集活動とメンテナンス活動に当たる。
整頓で決められた顧客情報項目に基づいて、営業活動を通じて収集する。

お客にいきなり「趣味は何ですか」などと聞いたのでは無粋だ。
「お休みは何をなさっているんですか?」とか、「今月下旬からプロ野球が始まりますが、野球はお好きですか?」
などと、さりげなく趣味などにつなげていける会話が欲しい。

趣味は「玄関に現れる」と、私の経験で感じている。
ゴルフバッグや絵画など、よく玄関に置かれたり掲げられている。

こうしたところに気を配れば、趣味や特技などは掴むことができる。
あるいは、履物を見ると家族構成や服装の趣味なども見えてくる。

その気になれば、顧客属性を掴める。
そのためにも、整頓の段階で情報項目を明確にしておくことだ。

集めた情報は、パソコンや顧客台帳に追加する。
つまり、顧客情報のメンテナンスを行うだ。

この作業は、毎日うこなうこと。
貯めてから行うと、流れ作業的になってしまって、自分の頭にインプットされにくくなる。

パソコンや台帳に追加するということは、自分でも記憶していくために行う。
だから、毎日少しずつ行って記憶することだ。

顧客属性情報が、お客と面談したときに、弾んだ会話の種になる。
何時も「クルマ」の話ばかりでは、お客に飽きられてしまう。

そうならないためにも、顧客属性をネタにした会話や、お得情報を提供する
などの、そのお客だけのアクションがあるといい。

営業マンとお客とは、心情的な繋がりがとても大事だ。
その繋がりは、面談回数が多いいことや、属性を知ることで太くなる。

清掃をそうした位置づけにして、マメに、飽きずに行うこと。


By 株式会社ティオ


営業活動の5S-2.顧客情報を「整頓」する

2013年03月12日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、営業活動の5S-2.顧客情報を「整頓」する、です。

顧客が明確になり、必要な客だけになったら、次は「整頓」することだ。
整頓とは、必要なモノを何時でも使えるように整えておくこと、である。

営業活動の場合は、
1.顧客情報が何時でも、
2.誰でも取り出せて、
3.誰でも使える
状態にすることだ。

「1」「2」に特に問題が無いだろうが「3」は、工夫が必要だ。
誰でも使えるとは、顧客の住所・電話番号などの基本情報が分かるだけではない。

重要なのは、取引条件、顧客属性、顧客ランク、対応基準が明確になっていいて、
それらが情報として蓄積されていることだ。

そこで、まず「分別」をすること。

分別とは、顧客をランクつけすることだ。

そのランクは、取引の密度、例えば取引額、取引アイテム数などと、取引年数、支払、
新規紹介客数などの条件を絡めてランクを付ける。

そして、それに連動させて、対応の基準を決めることだ。
月一コンタクト、隔月コンタクト、年二回コンタクトなどと、先ずは接触の頻度を決める。
当然、ランクが高い客(重要顧客)ほど頻度が多くなる。

次に、取引条件だ。
特に「割引」を基準化すること。

多くの整備工場や中販店では、担当者が経験上から「割引」を決めている。
つまり、会社の基準が不明確になっているために、担当者レベルで「適当」に決めている。

こうした状態は、担当者がいないと割引が決まらないことになる。
また、同じ「A」の客でも、割引条件は違うことになる。

こうしたことを是正するためにも、会社としての基準を明確にすることだ。
ランク別に割引条件、ローン利率条件、納車引取などの取引条件を決めること。

整頓の最後は、顧客属性項目を決めること。
生年月日(誕生月日)・血液型・星座・趣味・特技・家族構成・嗜好品・好きなスポーツ・
応援しているチーム・友達関係などが必要になる。

嗜好品は、コーヒーが好き、だけではなく「砂糖」「ミルク」を使うのか使わないのか、
などまで踏み込んで項目を決めるといい。

結局、こうした顧客情報が「CS」に連動するし、提案の条件や機会になる。
だからできるだけ多くの項目が欲しいところだ。

5Sで一番重要なのが、この整頓だと私は思っている。
営業マンは、顧客情報が命であることは、間違いない。

しかし、平凡な情報では、平凡な活動しかできない。
お客に喜んでいただく、感謝されるにはより趣味性が強い情報に対して
働きかけることだ。

だから、より詳細な情報が必要になるのだ。


By 株式会社ティオ


営業活動の5S-1.顧客情報を「整理」する

2013年03月11日 | 営業・フロント全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、営業活動の5S-1.顧客情報を「整理」する、です。

営業活動において、顧客情報は無くてはならない財産である。
しかし、長年営業を行っていると、顧客情報は垢が溜まり、生きた情報ではなくって行く。

常にフレッシュで使える顧客情報にしておくことが、成績を押し上げることになる。
そのためには、垢が溜まらないようにすることが、なによりの方法だ。

そこで、顧客情報を「5S」すること。
5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」のことだ。

まずは、整理だ。
整理とは、不要なものと必要なモノに分け、不要なものを処分すること。

顧客情報においては、やるべき整理は、次の通りある。
1.顧客を定義する
2.情報をメンテナンスする

顧客を定義するとは、
・客とは誰なのか
・客を削除する条件を明確にする
事である。

客とは、一般的に「取引」がある方と言えるが、その取引が5年前に1回だけ、
という取引も客とするのか?こうしたことに対して、明確にすることがなによりも大事なことだ。

4年間、つまり車検到来が2回ある期間中に、一度も取引が無い客は、客でない。
こうした「客」の定義を明確にすることが整理の大事な過程である。

次に、削除の条件を決めることだ。
基本的に4年間にわたって、取引が何もない客は、「過去客」として、客から削除する。
削除と言っても完全に削除するのではなく、なにもアクション(活動)をしない客とすること。

残った客の情報をメンテナンス(修正、追加など)をすること。
一度には無理なので、期間と顧客数を決めて、行うといい。

車検到来と定期点検到来時に、行えば1年間で全てのメンテナンスが終わる。
長くて1年、出来れば半年程度でメンテナンスを終えるようにスケジュールするといい。

何はともあれ、顧客情報が、営業マンにとっての「命」だ。
その命を粗末にしていたら、結局成績も粗末なものになってしまう。

そうならないためにも、生きた顧客である「財産管理」をシッカリと行うことだ。
さすれば、営業成績も上向くだろうし、客の脱落も少なくなる。


By 株式会社ティオ


定期点検DMをラブレターに変えるー5.クルマの価値を知らせること

2013年03月08日 | 営業・フロント全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検DMをラブレターに変えるー5.クルマの価値を知らせること、です。

点検案内に「クルマの価値」を知らせる、ってどういうこと?
疑問におまわれる方も多いいのではないかと思う。

クルマの価値とは、その時点の「流通価格」だ。
年式と予想走行距離、クルマの程度を元に、AAなどの落札価格などから予想した価格だ。

これを定期点検のラブレターに書き添えるのだ。
価格は、1年前、現時点、1年後の3つを並べるようにしてお知らせする。

この意味は、一つにはこれだけの価値があるクルマだからこそ、定期点検を受けて価値を
維持することができるということ。つまり、定期点検の必要性を訴える手段の一つである。

もう一つが、代替のきっかけを誘発することだ。
当然だが、価格は現時点と比べて、1年後の方が安くなるし、1年前の方が高い。

この事で、、どのタイミングで代替した方がいいかを、判断する材料にしてもらうことだ。
自社代替の取り込みを行うための仕掛けということである。

そして、もう一つがラブレターとしての価値を上げるために行うのだ。
何度も言っているが、当社のお客さまで、過去の整備履歴などが分かるから価格が付けられる。

このことから、お客さまに自社客であることを、少しでも自覚してもらうために行うのだ。
そこまで、お客が理解するかは疑問もあるが、価格を表示することで、印象に残ることは間違いない。

何かのきっかけで、代替の話しが出れば、多分いの一番い当社に声がかかる。
ファーストコールカンパニーに、なることで商談を優位にする目ることができる。

面倒ではあるが、年に一度のことであるので、一度試してもらいたい。
こうしたお節介的なサービスは、何処もやっていない。

だからこそ、実施する価値がある。
最初にやることによる、付加価値は大きいものがある。


By 株式会社ティオ