自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

バリューチェーンに何が必要か?-5.ショップに個性があること

2013年03月01日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、バリューチェーンに何が必要か?-5.ショップに個性があること、です。

最後の「ショップに個性があること」は、とても難しいことだ。
個性とは「店舗を店舗たらしめる特徴」である。

店舗たらしめる、にはどうすべきだろうか?
私は、3つの前提と3つの要件が必要だと思う。

3つの前提とは、
1.コンセプトが明確であること
2.本業がしっかりしていること
3.客層が絞られていること

コンセプトとは、お客に何を提供するのか、だ。
これは商品もさることながら、その商品でどうなって欲しいかを決めることだ。

例えば、スターバックスは「誰もが心からくつろぎ、自分の居場所と思える、そんな
一時をお届けしていきます」としている。

一方ドトールコーヒーは「いっぱいの美味しいコーヒーを通じて、お客さまに
安らぎと活力を提供する」というショップコンセプトがある。

だから、それぞれの雰囲気が違うし、接客方法や調度品が違ってくるし、
特徴がでてくる。

3つの要件とは、
1.オリジナルがある
2.他に誇れるものがある
3.拘りを継続している

例えば、「エコ」に拘っていれば、ラベリングの事だって、早くから知り、お客さまに提案
出来ていたはずだ。あるいは、エコに関する整備や他の商品を揃えることで、エコという特徴、
つまり個性が発揮され、それに触発された客が寄ってくるし、継続取引ができる。

特徴=個性があれば価格競争に巻き込まれることが少なくなる。
あるいは、差別化を図ることで、優位な競争ができる。

いまや、客から選ばれる時代である。
選ばれる条件のトップは「個性」なのだ。


By 株式会社ティオ

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バリューチェーンに何が必要か?-4.個客属性を豊富に掴み提案すること

2013年02月28日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、バリューチェーンに何が必要か?-4.個客属性を豊富に掴み提案すること、です。

さて、バリューチェーンの受け入れ態勢が整ったら、次に必要なのは「実取引」だ。
実際に付加価値を連鎖させることだ。

そのためには、闇雲に「これいかがですか}と、単刀直入に勧めても買ってはもらえない。
お客が欲しがりそうなもの、欲しがっているものを、タイミングよく勧めてこそ、成約率が高くなる。

では何が必要か?
それは、個客の属性だ。これは、CSとも関連が深い。

クルマの使い方、走行距離数、日常点検の有無・頻度、クルマ購入先・支払方法、代替サイクル、
オイルのグレード・交換サイクル、保険の内容、クルマへのこだわりなどのクルマに関すること。

それに加えて、趣味、嗜好、家族構成、保有車両、好きな色、好きな音楽、良く出かけるドライブ先、
誕生年月日など本人に関すること。

ネッツトヨタ南国では、コーヒーに砂糖・ミルクを使うか、子供の好きな飲み物なども情報として
持っていると聞く。

こうした個客の属性を踏まえて、オイル交換や点検、保険の提案をしていくのだ。
「時期が来たから」といった「画一的」な案内ではなく、その客に一番マッチした「提案」をおこなうことだ。

例えば、保険更新時に損保会社がコンピュータで作る「お勧め保険内容」ではなく、持っている情報から、
オリジナルな「保険内容」を見積もってベストマッチな提案書を作ることだ。

そうすれば、もっと丁寧で迫力あるセールスるができる。
「前回の内容でいいですかー」などと、今日入社したパートやバイトでもできる勧めかたでは、
付加価値は連鎖できない。

こうした誰でもできるセールスというのは、個客属性が当たり前の項目しか掴めてないからだ。
掴めていても生かす仕組みが出来ていないからである。

ある研修会の受講生に、「ラベリング」って知っていますかー?と質問した。
多くの受講生が「?????」の状態である。

ラベリング制度がスタートしたのは、今から3年前の2000年1月である。
3年もたっても未だに、知らない方が大勢いる。これで整備のプロなのかと思うぐらいだ。

ということは、お客にタイヤを勧めるのは「値段」だけのことになる。
「安いの頼むよー」というのに対して、「安い」タイヤを選んで「〇〇円なります。とっても安いですよー」
と、値段を強調して、満足頂いたと勘違いしているのだ。

エコカーには「省燃費タイヤ」がベストマッチである。
しかし販売側が「省燃費タイヤ」がどれかを分かっていない。

省燃費タイヤでない場合は、空気圧調整をまめにしても燃費が悪くなることもある。
これでは、安いが仇になってしまいかねない。

だから、自動車に関する知識をしっかり持って、お客の属性等にマッチした商品やサービスを
提案し、納得して購入をいただくことだ。

それがバリューチェーンをスムースに回すポイントだ。


By 株式会社ティオ

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バリューチェーンに何が必要か?-3.相談できる知識と技能があること

2013年02月27日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、バリューチェーンに何が必要か?-3.相談できる知識と技能があること、です。

さて、受け入れ態勢が整っても、それぞれの商品に対して「信頼」が無いと、連鎖は進んでいかない。
つまり、お客は購入してくれないのだ。

信頼していただくには、「相談」に乗れることだ。
どんな小さなことでも、難しいことでも気軽に相談できることがとっても大事である。

こんなデータがある。
「クルマ購入店に愛着が深まる条件として重要なポイント」というアンケート調査で、
「気軽に何でも相談できる」という回答が、二番目になっているのだ。

因みに一位は「担当スタッフとの人的なつながり・信頼感」、三位が「緊急時の迅速・誠実な対応力」
となっていた。

第二位の「気軽に何でも相談」は、単に相談窓口を設ければ済む問題ではない。
こんなこと聞きにくいなー、と思わせない仕掛けが必要だ。

例えば「エンジンオイルはナゼ交換するのか?」などといった事が、お客の相談事の大半だ。
つまり、お客目線の「ナゼ」といった疑問に丁寧に応えていく、担当者の「姿勢」がなによりも大事。

そうした日頃のコミュニケーションがあって、「何でも相談」ができるようになる。
だから、お客と「知り合いに」なることが不可欠なのだ。

そして、相談されたことについては、即答できるようにしておくことだ。
少なくても「知識」だけは幅広く持つことが要求される。

深くということについては、それぞれの部門の担当者にカバーして貰えば済むことだ。
「エー、それは専門外で分かりかねます」といった、不安を与えるようなことでは失格だ。
少なくても「自動車」に関することは、即答できるようにしておく必要がある。

そして、技能についても同様だ。
知識や技能は、自分で経験すると身に着く。

私ごとだが、登山グッズを購入する際に、頼りにするのは店員である。
その店員の説明で「これ、私も使っています。その使い心地は・・・・」と説明されると、
納得してついつい手が伸びてしまう。

商品に書かれていることを、オーム返しのように伝えるだけではなく、
効能は勿論だが「注意点」「弱点」なども、添えて説明したりすることだ。


By 株式会社ティオ

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バリューチェーンに何が必要か?-2.受け入れ態勢が出来ていること

2013年02月26日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、バリューチェーンに何が必要か?-2.受け入れ態勢が出来ていること、です。

バリューチェーンが成り立つ最初の要件は「受け入れ態勢ができている」ことだ。
受入体制とは、付加価値を上げるための「品揃え」のことだ。

品揃えと機能を有することは別である。
品揃えが必要というと、当社は敷地も狭いし、それ以上に鈑金工場を建設する資金がない。

あるいは、機械設備を整える余裕や、作業などの仕事をこなす人材がいないからムリ。
という声が上がり、初めから諦めてしまう方がいるが、全てを自前で揃える必要などない。

「窓口」でもいいのだ。
それは、本業さえしっかりといてさえすれば、後の付加価値は「窓口」扱いとし、
提携店や工場を持てばいいのである。

理想的には、同じ敷地に整備・車体工場、中古車展示場、用品陳列、保険相談カウンター
など全てが揃って、ワンストップショッピングができることだが、できなれれば、方法はいくらでもある。

手っ取り早いのが「受付窓口」を設け、お客からの依頼に対応することだ。
商品の責任は、全て自社で持って販売をする。

あるいは、少し面倒で時間や資金がいるが、個々のプロを呼び集めて「モール化」することで、
品揃えをすることもできる。

この場合は、個々の会社が持っている個客は「共有」すること。
そして受付窓口は一本化することだ。ただ単にそれぞれの会社が集まるだけでは、意味が薄れる。

運命共同体的な運営をしてこそ、バリューチェーンは成功するのだ。
それは、お客目線で考えればわかることだ。

何か別な依頼をするのに、イチイチその会社に出向き、依頼する。
こんな面倒なことはない。同じ受付担当者に依頼する方が、気が楽だし、依頼しやすい。

いずれにしても、モール化する場合は、あたかも一社が全ての機能を有しているように、
見せることが何よりも大事なことである。


By 株式会社ティオ

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バリューチェーンに何が必要か?-1.成功のための1つの前提&5つの要件

2013年02月25日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、バリューチェーンに何が必要か?-1.成功のための1つの前提&5つの要件、です。

カーアフター業界がこぞって目指しているのが「バリューチェーン」である。
クルマにまつわる「付加価値を連鎖していく」、という戦略である。

バリューチェーンの狙いを、本業の売上であり利益の落ち込みを、他の付加価値でカバーする。
といった解釈をしている方が、沢山いる。

間違ってはいないが、正しい解釈とはいえない。
他の付加価値で売上や利益をカバーするというのは、結果的にそうなることで、
目的ではない。

バリューチェーンの目的は、本業をフォローするためのモノだ。
バリューチェーンというと、すぐに新車ディーラーが頭に浮かぶと思う。

新車ディーラーが新車販売が芳しくないから、サービスや中古車などの他の付加価値で、
新車の落ち込みをカバーするために、バリューチェーンを推進しているのではない。
落ち込み分をカバーしているのは、結果なのだ。

目的は、新車の台数を増やすこと。つまり、シェアを上げるために、
一度取り引きしたお客さまを繋ぎ止めていくために、サービスの入庫を増やす。
あるいは、中古車で新しいお客を増やしているのだ。

そうしながら自社代替のチャンスを逃さないために、バリューチェーンを推進しているのだ。
つまり、サービス取引や保険取引というのは、お客さまを固定化するための「フック」なのだ。

取引アイテムが増えることで、フックの数が増える。
つまり、固定化率が高まるということである。

では、そのために何が必要なのか。
私は、「一つの前提&5つの要件」があると思っている。

一つの前提とは「CS」だ。
CS、顧客満足が高くないと、付加価値の連鎖、つまり次の販売のチャンスはなくなってしまう。

今の取引のCS。次の取引までのCSが高くないと、お客は他店に行ってしまうか、
次の商品はノーサンキューとなってしまう。扱い商品を増やすことが前提ではない。

5つの要件とは、
1.受け入れ態勢が出来ていること
2.相談できる知識と技能があること
3.個客属性を豊富に掴んでいること
4.個客属性を活かした提案があること
5.ショップに個性があること

この5つの要件が揃って初めて、バリューチェーンが回っていくことになる。
この5つについては、次回以降で解説していく。


By 株式会社ティオ

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2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-4.深耕するには「ケアプランを提案」すること

2013年01月18日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-4.深耕するには「ケアプランを提案」すること、です。

くどいようだが個客に密着するには、顧客を知ることである。
知る内容は、クルマに関することと、顧客自身のことである。

クルマに関することは、基本的に整備履歴と、購入時の取引条件などだ。
顧客自身のことは、性別、生年月日、家族構成、趣味・特技、職業、役職、好きなカラー、
好みの球団・クラブチーム、好きな俳優、歌、好物、嫌いな食べ物、血液型、友人関係などだ。

こうした情報を、会話の材料に使ったり、提案材料に使う。
例えば、お誕生日にケーキをプレゼントする際に、イチゴが好物であればショートケーキ、
栗が好物だったら「モンブラン」などと、お客の好物によってケーキの種類を選ぶ。

また、来店時のお茶出しは、黙って好みの飲み物を出す。
場合によっては、「いつもの少し渋めの日本茶でよろしいですか」と、聞いて出せばいい。

あるいは、最近はゴルフに行ってらっしゃるんですか、とかトレッキングは何処に行かれました?
などとその人にマッチした話題にして、ひとしきり会話を弾ませる。

寒いですねー、暑いですねー、では通りすがりの人との会話と同じだ。
これでは、個客に密着できない。そればかりか、疎遠客になってしまいかねない。

以前にも書いたが、あるガソリンスタンドで7年も取引しているお客に
テニスラケットが車内にあるのを見つけて、「テニスやられるんですかー」と聞いたところ、
お客さまはたいそう喜んで話しをしてくれたそうだ。

その時に、お客が「私は7年もここで給油しているが、何時も「レギュラー満タンですか」
としか聞かれたことがない。長年通っている楽しみがない、といったそうだ。

いらっしゃいませ、ありがとうございます、お気をつけてお帰りください、こうした
挨拶言葉だけでは、個客密着はできない。

もう一つ個客に密着するには、自分の事を知ってもらうことだ。
趣味、好物、生年月日、血液型などでいい。こうしたところからお客さまとの「共通点」が
出来て、より密着度が増す。

つまり、人間的な関係が必要なのだ。
取引の関係だけでは、個客密着にはならない。

その上で、1年~3年の「最適ケアプラン」を立て提案するのだ。
安心、安全そしてクルマの価値をキープするための「ケアプラン」と称して提案する。

これには、メンテナンスパックは最適な商品となる。
囲い込みの商品ばかりか、個客密着のための商品が、メンテパックなのだ。

メンテパックのメンテナンススケジュールを、杓子定規に当てはめてはだめ。
走行距離や用途などに応じて、どのタイミングで何のメンテナンスを実施するかを計画する。
これが、個客密着のポイントなのだ。

また、車両の流通価値を定期的に提供するといい。
提供するのは、その時点と1年後の二つの車両価値だ。

こうすることで、どの程度価値が下がるのかが分かり、
それによって代替意欲を刺激することになる。

バリューチェーンを完結させるには、個客密着の度合いにかかっている。
ゼヒ、個客密着の施策を展開して、生涯取引を実現させ、勝ち残り企業になっていただきたい。


By 株式会社ティオ

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2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-3.深耕するには「客別担当者制」にすること

2013年01月17日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-3.深耕するには「客別担当者制」にすること、です。

個客に密着して、取引を連続させていくには、お客からの取引を持っていては叶わない。
こちらから、プッシュすることが絶対条件である。

プッシュ、すなわち「提案」だ。
カーライフに合わせて、最適を提案していくことによって、取引のきっかけが生まれる。
これが大事なことだ。

提案をどうするかだが、あるタイミングで「客別売上目標」を設定するのだ。
売上目標は、別な角度で言えば「提案」だ。

向こう一年とか二年間で、このお客さまに何を提案するかということを、設定するのだ。
パソコンでできれば簡単なんだろうが、今の業務ソフトにはそこまでの機能はない。

そこで、客別のチームを編成し、そのチームのメンバーが客別に売上目標を設定する。
チームの理想は、車両販売や保険更新などの販売促進を担当する「営業職(フロント職)」1名と、
実際の整備作業を担当する「サービス職」2名で編成する。

このチームに、お客数(=台数)を300台前後を管理させる。
この300台から得られる付加価値を、チームに55%分配するのだ。理屈的には、労働分配率55%である。

チームは、タイミングよい提案や、顧客管理の品質を上げなければ、付加価値が上がって
行かないので、販促活動に拍車がかかる。

当然、客が目減りすれば付加価値は少なくなるので、必然的に「新規客」の獲得にも
目標を設定し活動を行うことになる。

このように、従来の車両営業マン、保険営業マン、フロントマン、メカニックという職制ごとに
配置していた単能型社員を、複能型社員にして少数で運営ができる組織にすることだ。

台当たりの年間付加価値を7.5万円とすると、300台で2,250万円の付加価値となる。
配分比55%だから、年間給与は一人412.5万円となる計算だ。

今まで、口を酸っぱくして「早めに入庫促進を」とか「代替提案をしろ」と、言ってきたが
やる社員と、ノンビリした社員がいて、中々思うような組織運営が出来てこなった。

しかし、チーム制管理体制を敷くことで、今まで頭を悩ませてきたとが、かなりの部分で
解決ができる。

弊害もある、客をチーム制にすることで自分たちの担当でない客が来店しても、対応が
緩慢になってしまうことで、会社全体の評判を悪くすることもある。

あるいは、お客が会社に着くのではなく、担当者に着くことで、担当者が他店に就職することで、
お客もごっそり持って行かれるという心配もある。

また、同じ会社なのに価格が二つも三つも出来てしまう懸念もある。
しかし、これらは、ある一定のルールの下で、弊害を減らすこともできる。

また、チームメンバーの能力を均等にする必要もある。
心配の種は尽きないが、それよりも一歩を踏む出すことだ。

歩きながら解決するしかないこともある。
現状を良しとしないのであれば、何らかの改善、いや改革を断行することで突破できる。


By 株式会社ティオ

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2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-2.深耕するには「プロ」であること

2013年01月16日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-2.深耕するには「プロ」であること、です。

プロであることとは、信頼され、頼られる存在になるということだ。
だから、ネットで流れている情報程度の知識では、ダメなのだ。

その仕事に携わっているからこそ、知っていること、経験していることを、
情報提供でき、その上でアドバイスが出来ないとならない。

例えば、最近は「アイドルストップ」がどのクルマにも装着されている。
しかし、アイドルストップのバッテリーは高価であり、寿命が短い。

また、ブレーキの踏み方や発進が今までと違った感覚が求められる。
慣れてしまえば、どうってことないが慣れるまでは、事故の下にもなりかねない。

こうした特性を熟知していれば、シルバー世代でタウンユースが主で、走行距離も
さほど乗らないのであれば、アイドルストップなしの車種を勧めることが喜ばれる。

こうした情報などをいち早く収集するには、ディーラーが行う新車イベントに行って、
自分で試乗し営業マンの話を、しっかり聞いてくることだ。

また、カーショップに定期的に行って、何が流行っているのか。
どんな商品をどのようにアピールしているのかを、肌で感じてくること。

その上で、店員に質問し、その回答の内容について、勉強してくることだ。
今となっては、そうした人もいないと思うが、タイヤのラベリングを知らないフロントマンや
メカニックが現にいたのだ。それも初期のころではなく、それなりに経過していた時にである。

これでは、売れるものも売れない。
まして、お客さまから「信頼」される訳がない。

私の経験で、スペア―タイヤの取り出し方を聞くためにディーラーに行って、
メカニックに尋ねたところ、隣にいた営業マンに聞いて回答してくれたのだ。

些細なこととはいえ、こんなことも知らないのかー、と不安になった。
一度持った印象は、簡単には払拭できない。

ああー、この担当者に任せていたら「間違いない」、と感じていただける
ようではなくてはならない。

だから、同業者やディーラーの担当者などと、適度に情報交換するなりして、
常にフレッシュで確信が持てる引き出しを沢山持つことだ。

で、車両、燃費、オプション、メンテナンス、液油脂類、保険にいたるあらゆる
ことに対して、知識を持っていること。

つまり、カーライフに関して、何でも相談できる「プロ」になることが、
個客密着には不可欠な事なのだ。


By 株式会社ティオ

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2013年 カーライフ業の指針「地域密着経営の深耕」-1.深耕するには「CS」が高いこと

2013年01月15日 | 経営・オピニオン全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、2013年 カーライフ業業の指針「地域密着経営の深耕」-1.深耕するには「CS」が高いこと、です。

自動車整備売上は、2年連続のプラス成長であったが、この先は楽観出来る状況ではない。
何といっても保有台数の減少と保有車種の変化が、その大きな原因である。

超スモールカーが、話題になっているが、新しいマーケットとして成長していくのか、はたまた既存の
車両と入れ替わる形で終わるのか、何とも微妙ではあるが、整備需要にプラスに働くことを、
期待していることは間違いないことろである。

こうした芳しくない経営環境の中で、勝ち残っていくには「地域密着経営」の推進に他ならない。
地域密着経営とは、「個客密着で客単価を上げていく」という経営戦略である。

その心は、バリューチェーンにある。
カーライフにまつわる、全ての付加価値を総取りしていことだ。
だから、今まで以上に「個客密着」が求められる。

個客に密着するには、先ずは「CS」が高いことが前提になる。
要件ではなく、前提であること。

まずもってCSが高くなければ、売り手側の独りよがりの個客密着になってしまう。
個客密着は、相思相愛の関係でなければならないのだ。

だから、CSが高いことが前提になる。
お店に好意を持ったもらう。担当者に好感を持ってもらう。商品に納得してもらう。
これらが、CSである。

さてそこで、CSを高めるには何が必要か?
接客応対を笑顔で、丁寧に行うことだろうか?
あるいは、分かり易い説明をすることだろうか?

こうしたことは、私はCS、つまり満足を得ることにはならないと考えている。
こうした俗に言われる「サービス」が良くなければ「不満」になるが、満足という領域には到達しない。

つまりサービスという部分は、満足要因ではなく「不満足要因」なのだ。
笑顔がないと、「感じが悪い」とか「冷たい」などと取られ、お客さまは不満になる。

最高の笑顔で接客したら、「感じが良い」「微笑ましい」などと当たり前の感情しか出てこない。
このように、サービスが良いからと言って、それがCS=満足、ということにはならないのだ。

それもそのはず、笑顔で接客、元気の良い返事などというのは、誰にでも行うアクションであって、
特別な事ではない。このようにサービスというのは、平均的で全方位的なありきたりなことなのだ。

だから、サービスのレベルを上げることがCSを高めるというのではなく、不満を持たれないように
するための最低限のアクションだと心得ることだ。

では、満足していただくには何が必要か。
それが「ホスリタリティ」である。

いわるゆ「お持て成し」だ。
お持て成しだから、個別的であること。あるいは差別的であることだ。

お客の好みを知って、それに合わせて対応する。
あるいは癖を知って、それに合わすこと。

平均的な対応ではなく、目の前の人それぞれに対応することこそ「お持て成し」だ。
これが出来ているのが、温泉旅館CSナンバーワンで名が通っている「加賀谷」だ。

加賀屋のHPに『
お客様には「できません」とはいわないようにして、一人一人のお客様と
真剣勝負をするつもりで、 サービスにあたりました』とある。

この一人一人と真剣勝負をする。
これがお持て成しなのだ。

個客に密着するには、その人にとって何が「満足」かを察知(聞き出し)し先回りして、
提供するアクションだから、お客は「感心」し、満足するのだ。

例えば、常連客であったら「お飲み物は何になさいますか」とは、聞かない。
「いつもの少し熱めのブラックコーヒーでよろしいですか」と聞く。

この差が、サービスとお持て成しの違いである。
だから、おれの好みを知って飲み物を出してくれたことに「感心」し、
満足して帰っていくのだ。

そこで、個別的な対応をするために、お客の属性から、嗜好、好みのカラー、
好きなスポーツ、趣味、特技、家族構成など個人情報をしっかりと収集することだ。
そこが出発点になる。

個客密着にとってCSが前提である以上、これはやらなくてはならない、必須なのだ。


By 株式会社ティオ

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これからの整備経営に必要な80%ー5.仕上げは保険付保率80%

2012年12月21日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、これからの整備経営に必要な80%ー5.仕上げは保険付保率80%、です。

保険の80%は、車検台数の80%の付保率を目指すとうことだ。
つまり、全顧客の64%を付保率目標に据えること。

けっして楽な数字ではない。むしろ困難とも思える数字ではないかと思う。
しかし、バリューチェーンを推進していくには、この付保率は達成しなければならないのだ。

その理由は、バリューチェーンとは究極の「個客管理」でなければできないからだ。
お客さま一人々の特性やクルマの使い方などから、カーライフにベストマッチした代替時期提案や
メンテナンス等を実行してこそ、バリューチェーンが実現できるからだ。

その中心となるのが、自動車保険である。
ナゼかといえば、自動車保険はお客さまの「属性」「維持管理」「走行距離」「家族構成」を把握し、
その上で最適な保険内容を組み合わせてこそ、保険の価値が高まるからだ。

これこそが、個客管理そのものだ。
従来のように、「前回の内容でいいですかー」などと、更新案内をしているようでは、
個客管理を行っているとは言えない。つまり、従来の顧客管理、対応では、バリューチェーンは実現できない。

「お子様も結婚し独立したことですから、運転者限定と年齢制限がよろしいかと思います。」と、
前回の内容をもとに、お客の変化などを考慮して、具体的に更新内容を提案することが必要だ。

こうした取り組みによって、更新率は高まるだろうし、その口コミから新規保険を
促進しやすくなる。ゼヒ、バリューチェーンの本質を、しっかりと理解し、個別対応をしてほしい。

付保率を高めるには、更新率を上げることと、新規の獲得が必要だ。
そこで、車検到来客の保険情報を集めることが不可欠だ。

そのためには、車検予約客に対して、保険証書を持参することを促すこと。
お客さまには、自賠責保険と任意保険の内容当社で把握しておくと、万が一の際に当社に
連絡いただければ、一括で対応させていただきます、と説明し証書を持参してもらうといい。

このように、車検到来客に対して、保険の案内をすることを、フロントの義務としてルール化し、
実行することである。

つまり、保険に関する「声かけ」の数を増やすことが、新規客の獲得には絶対条件になる。
そのための仕掛けが、上記のような取り組みになる。

また、車販時にも同様のアクションをすることだ。
これも車販営業マンに義務付けをする。

場合によっては、新規保険情報獲得に対して、何らかのインセンティブを付与しても
いいのではないかと思う。

こうしたことで、新規の保険情報がどれだけ大切であるかということを、
社員全員に認識させることだ。

獲得した情報から、前述のように属性等によって、最適な保険内容を丁寧に
提案する。こうした地道な活動こそが、全体の付保率をアップさせる。

保険を収益商品として、単純に位置づけるのではなく、バリューチェーンに
とって不可欠な商品であるという理解が不可欠なのだ。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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これからの整備経営に必要な80%ー4.目指せ車検入庫率80%を

2012年12月20日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、これからの整備経営に必要な80%ー4.目指せ車検入庫率80%を、です。

車検入庫率(回帰率)80%、と聞くとビックリすると思う。
ナゼ、ビックリするような値を目標にするのか。

それは、車検で脱落した客は、帰らぬ客になるからだ。
つまり、
その後の取引はないと、思わないとならない。

だから、脱落を最小限に抑えるために、入庫率80%は死守しなければならないのだ。
その理屈は次の通りだ。

代替サイクル5年の時代は、車検到来客の20%は車検を受けずにクルマを乗り換える。
10台の管理台数があるとすれば、毎年2台が代替をする。その時の入庫率80%は、実は100%の
入庫に匹敵するのだ。だから、この時代の80%はムリとなる。

しかし、今時の代替サイクルは約8年。
ということは、10台のうち毎年1.25台が代替となり、残りの8.75台が車検だ。
つまり、入庫率80%は、車検到来客の91.4%に相当することになる。

転居や廃車などもあり、入庫率80%は厳しい目標だが、これぐらいに設定しておいて、
調度いい活動になる。少し甘めに見て、自社代替を含めての80%でも良し。
この場合は、入庫率ではなく取引率と置き換えること。

個客が減っても、ある意味諦めがつく値が入庫率80%と捉えてほしい。
これだけの促進活動を行っても、脱落するのは、本当に「縁」がなかったと諦められる。

そこで、代替を視野にした入庫促進を行うことだ。
入庫促進の始期を車検到来半年前からとする。

先ずは、代替を提案していく。
代替しなければ、基本的に車検になる。で、入庫予約を取ればいい。

始期を早めて、促進活動を手厚く行うことで、代替はともかく車検だけは、絶対に
逃さない体制が必要だ。


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これからの整備経営に必要な80%ー3.先ずは定期点検の80%を目指せ

2012年12月19日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、これからの整備経営に必要な80%ー3.先ずは定期点検の80%を目指せ、です。

定期点検の80%は、入庫率でない。
車検に対しての80%だ。

車検10台に対して点検が8台ということ。
これを、私は「点検カバー率」と呼んでいる。

この値を「ムリ」だと思ったら、達成は不可能と思う。
やればできる。その証が、ディーラーの実績である。

下表をご覧いただきたい。
ディーラーは、とっくの昔に点検カバー率80%をクリアーしているのだ。
専業工場と兼業工場を合わせたモータース店の平均は、直近の平成23年で16.5%である。
 

            モータース店点検カバー率  ディーラー点検カバー率
 平成14年          14.8              82.8
 平成20年          16.5              84.4
 平成21年          16.0              87.0
 平成22年          14.2              88.8
 平成23年          16.5              89.7


ディーラーは、車両販売を行っているという、強みがあるが四捨五入すれば90%の
カバー率になる。

この差は何だろうか?
私は、過去の指導から「取り組み姿勢」と「目標管理」だと思っている。

その一つの例を紹介しよう。
南関東の地方の町にある整備業販店だ。

今までも点検の促進活動には、取り組んでいた。
が、その実態はお粗末なもので、間際になってDMを郵送し、その後のアクションはない。

多くの整備工場が、この姿ではないかと思う。
そこで、毎月の目標台数を決め、1か月前にDMを郵送し、その後メカニックがTELコールを行うことにした。
アクションは、特別な事ではない。少しやる気のある整備工場では、どこでもやっていることだ。

この結果、従来の月平均入庫台数が4台だった実績が、上記の取り組みをした後は、14台となり、
実に月間で10台も増えたのだ。

やれば成果はついてくる。やらねば、成果は変わらないし、減っていくことは間違いない。
ダメでもともとだから、やらない方が損をする。

ナゼ、点検に拘るかと言えば、売上だけの事ではないからだ。
アクションをすることで、お客の動向を把握できるし、何よりも個客密着が増すからだ。

私は、促進活動は「コミュニケーション」のつもりで行えと言っている。
お客さまと、年に一度(これでは少ないが)コンタクトを取り、世間話をし、心情的に近づく。

これが、点検の促進活動を行う最大の目的だ。
結果として、入庫になれば、こんないいことはない。

また、点検に入庫になれば、車検の予約を取り付けたこととイコールになる。
だから、ディーラーの車販営業マンは車検ではなく、点検の入庫促進を活発に行うのだ。

ある意味、点検は「囲い込み商品」でもある。
だから、車検よりも細かく、丁寧に、しかも熱心に促進活動を行うことだ。


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これからの整備経営に必要な80%ー2.80%とは何か

2012年12月18日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、これからの整備経営に必要な80%ー2.80%とは何か、です。

80%とは、バリューチェーンに必要な3つの指標だ。
80%を追及することで、管理台数あたりの付加価値が高めらるのだ。
同時に、固定客化が促進され、本当の生涯取引を可能にする。

管理台数あたり付加価値とは、「バリューチェーン指標」ともいえる。
昔からあった経営指標だったが、あまり注目されてこなかった。
今までは、車検台あたり売上高とかの作業別の指標が重視されてきた。

しかし、バリューチェーンで総合付加価値が求められている現在では、
そのための判断となる指標が必要だ。それが「バリューチェーン指標」と呼べるものだ。

この指標を年々上げていくには、分母である「管理台数」を減らさず、
分子を上げていくことが理想だ。

この理想を追いかけていくために、3つの80%が必要なのだ。
では、3つとは何か?

一つは定期点検80%である。
これは、リストされた台数が入庫になった割合である「入庫率」ではない。
車検台数の80%、つまり点検カバー率という指標だ。

10台車検入庫があれば、点検を8台入庫させるということ。
現状から判断すると、とてつもなく高いカバー率だが、できない数字ではない。

現に、ディーラーはこのハードルをクリアーしている。
専業・兼業工場では、おおよそ17%前後という、寂しい値である。
これを、ぜひ達成していく必要がある。

二つ目が車検80%だ。
これは、入庫率である。高いハードルだが、超えていかねばらない。

最後の三つめが保険付保率80%だ。
これは、車検入庫に対する80%だ。結果、80%×80%=64%ということになる。

つまり、全管理台数の64%の付保率を目標にすること。
この3つの80%の達成が、バリューチェーンを本物にするのだ。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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これからの整備経営に必要な80%ー1.整備経営の基本戦略

2012年12月17日 | 経営・オピニオン全般

 

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、これからの整備経営に必要な80%ー1.整備経営の基本戦略、です。

2012年も残すところ2週間を切った。
年末を迎え、経営目標の達成に悲喜こもごもではないかと思う。

そんな時期ではあるが、来年以降の経営につても、そろそろ答えを出さなければならない。
整備業の市場環境は、単価の下落、保有台数の減少、整備指数の減少と三重苦にある。

こうした悪化する経営環境の中で、生き残っていくには、従来の法定需要に支えられた経営では無理がある。
ではどうあるべきか。それは、整備売上だけではなく、クルマに関するあらゆる需要に対応できる戦略が必要だ。

それが「バリューチェーン」であり、総合付加価値経営である。
この戦略は、整備業だけが志向していることではない。あらゆるカーライフ業界が向かっている経営である。

新車ディーラーを筆頭に、カーショップ、SS、ボディーショップ、タイヤショップなど、全ての業種・業態が
このバリューチェーンを目指して、体制つくり等に必死である。

保有台数が減れば、車販台数は必然的に減る。保険手数料も減る。
コンパクトカーが増えれば、整備指数は小さくなる。

ぶつからないクルマが増えれば、事故鈑金は減る。
コンピュータ制御の数が増えれば、故障が見えにくくなり、故障修理が減る。

価格競争になり粗利益の分母が縮んでいけば最終利益が減る。
そこで、それに対応した体制つくりが必要になる。

今の整備業は、かつての「街の時計屋さん」に似ている。
機械式の時計が、クオーツに変わって修理需要が激減。

販売もディスカウントショップが台頭し、誰も時計屋さんで買わなくなり、
気付いたら、商店街や街角から時計屋さんが消えていった。

同じ運命を辿らないためにも、「バリューチェーン」は避けて通れないことだ。
本業を突き詰めて、精鋭化し専門店として生き残っていくことも可能だが、優秀な人材と、高度な技能が不可欠だ。

バリューチェンとて、容易いことではないが、今までの経験と技能、そして顧客を活かす方策なのだ。
その面で、これからの経営は「複雑化」し、きめ細かい対応が必要になる。

ITに頼る部分も多くなるが、人的パワーが求められる。
特に、直接員よりも間接員が大事になる。

仕事の効率や経営の合理化など、的確に分析できるスタッフや、
笑顔で提案できるスタッフなどの間接員の働く場が多くなる。

新政権になったとはいえ、経済が劇的に変わることはない。
つまり、三重苦が解消されることはなのだ。仮に解消されるとしても、20年以上先の話しである。

ナゼか、全てが人口の減少に端を発しているからだ。
ここが解消されない限り、経済は縮小していく。

この事実をしっかりと受け止めて、
それに対応する戦略を持つことが生き残りに必要なことだ。


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中販経営を効率化するー5.広告宣伝費を適正化する

2012年12月14日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、中販経営を効率化するー5.広告宣伝費を適正化する、です。

中販経営を効率化する対象とした「広告宣伝費」は、一番厄介な科目である。
一つは、はっきりとした「費用対効果」が計りにくいことがある。

だから、何とかしなければならないと思いつつも、何時もの通り出稿しているのが現状だ。
広告宣伝費の適正化とは、「金額」の部分と、「対象」の部分の二つがある。

先ず、金額だ。
どう適正化するかは、何台販売するかに関係する。

販売台数あたりどれだけの広告費を予算化するかだ。
私は、一台当たり2万円前後ではないかと、思っている。
総額で、車販売上の2%前後が適正化ではないかと思う。

毎月10台の販売目標であれば、10台×20,000円=
200,000円、が適正予算となる。
回転率が0.67だとすると、在庫台当たりの広告宣伝費は、約13,400円(20万円÷(10台÷0.67))になる。

上記の13,400円は、45日(回転率は0.67)の平均在庫日数とすると、約2万円の広告宣伝費となる。
13,400円÷30日×45日、という計算だ。この計算があるので、単純に在庫台数あたり13,400円で終わっていると計算してはダメだ。

次に、販売台数当たり2万円の広告宣伝費を、どの媒体にいくらの予算を立てるかだ。
当然、費用対効果が最大の媒体を選ぶことになる。これが、中々曲者だ。

というのも、中古車カー雑誌とWebが連動していて、どの媒体からどれだけの問い合わせがあるかが計りにくい。
とはいえ、昨今は雑誌よりもWebを使って、検索したり調べたりする割合が多いいと思うので、基本はWebだ。

で、Webの場合コンバージョン率(閲覧者が何らかのアクションを起こすこと。例えば「問い合わせ」など)を、
上げるために「〇〇認定車両」を設定する。この料金が3千円ほどかかる。この費用も広告宣伝費に計上することだ。
在庫台数15台とすれば、4.5万円が広告宣伝費として上乗せになる。

その他に、地域密着のフリーペーパーなどに対してももっと積極的に出稿していくことだ。
一度店頭に並べた以上は、業販しないで、地域のユーザーに買ってもらうことが、バリューチェーンになる。

だから、Webもいいけど、もっと身近な媒体を選別し、地域に目に付く広告宣伝活動を、
どんどん出していくことだ。相乗効果を狙うのであれば、野立て看板も必要になるだろうし、マス媒体も検討の対象になる。

以上のように、広告宣伝費を予算していくには、売上対広告宣伝費比率を決め予算化する。
その際に、在庫台数又は販売台数あたりの広告宣伝費を決めていくこと。これが適正化の第一歩である。

もう一つ、適正化する上で、誰に対して広告宣伝を行うのかを、吟味することだ。
ややもすると、新規獲得が優先にされがちだが、本当にそれでいいのだろうか?

「売れればいい」といった、今までの考え方ではなく、誰にいくら売れるのか、を計画することだ。
つまり、新規に向けた予算と、管理客に向けた予算の按分をどうするかということだ。

管理客に向けた予算とは、どちらかというと「販売促進費」的な扱いになってしまうが、
それを広告宣伝費として捉えて、総額の広告宣伝費を予算化する。

逆に言えば、広告宣伝費の予算から販売促進費に回して、代替や増車促進活動および紹介依頼活動
などを、営業マンがもっとやり易くなるようにするといい。

下手な鉄砲式な広告宣伝ではなく、命中率の高い媒体を選別し、予算化する。
一方で、既存客の代替等を促進させるための予算も、しっかりと計画することが、トータルな適正化となる。


問い合わせ先 株式会社ティオ

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