おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備工場、中販店の賞与を考えるー2:賞与の性格、です。
賞与は何のために支給するのかは、賞与の性格ということになる。その性格には、一般的に以下のようなモノがある。
1.社会慣例
2.月例給与の後払い
3.利益配分
4.労働意欲刺激
5.年間賃金予算調節
6.恩恵
などがある。
どのような性格付けをするかは、経営者の従業員に対する理念などによって、決まってくるものだが、1から6の性格それぞれ一つだけで成り立っているのではなく、性格のミックスとウエイト付けされて賞与の性格付けが決まる。
今一度自社の賞与の性格が何か、どうウエイト付けされているかを、再確認し、仮にあやふやであれば、この際にはっきりとさせることだ。
なぜ賞与の性格に拘るかといえば、性格によって賞与の配分方法である「賞与原資」「評価」「支給要件」が変わってくるからだ。
例えば、月例給与の後払い、としたならば「標準生計費」をベースにして、年間の賃金総額を決めるところから、賞与の額を決めていくことになる。会社が赤字だからと言って、この夏の賞与は「0円」なんてことはできない。
利益配分であれば、どの利益とするのか、売上総利益なのか営業利益なのかによって、変わってくるし、利益に対する貢献度によって従業員の評価が変わってくる。
最近は、「利益配分」の性格を強く持った賞与が目立つ。いわゆる「業績連動型」賞与だ。整備工場や中販店の従来の賞与は、「基本給×○ヶ月」で支給額を決定するというのが一般的だった。
業績連動型賞与は、会社や個人の成果(利益、業績に対する貢献度)に応じて支払われる仕組みのため「成果主義型の賞与」として、近年導入する会社が増えている。
この背景として、従来型の賞与は100%固定費となるため、売上が思うに任せない現在では、経営を圧迫する要因とされたが、業績連動型賞与の導入により、より変動費化(100%ではないが)が図れるために採用されている。
この賞与の特徴は、「景気のよいときには、大盤振る舞いをし」気前よく支払うが、景気の悪いときには「無い袖は振れぬ」と開き直ることだ。業績連動型だから、業績の悪化に合わせて賞与支給額を抑制することは施策として間違いではない。
が、賞与の性格が100%業績連動なのか、給与の後払いの性格が加味されているのかで支給額は変わってくるので、性格と支給方法がマッチさせることが何よりも大事なことだ。
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