お預かりしたり、作業させていただくバイク、結構な確率でチェーンの潤滑油不足が起こっています。

 チェーンのオイルが不足すると、音がうるさい、チェーンリング、スプロケット、ディレーラーのプーリーを痛めつける、ペダリングが重くなる、変速性能が落ちる、耐久性が落ちるなどいろいろとよくないことが起きます。
 
 WAKOSのセミナーを受講したときに、自転車のチェーンって、じつはモーターサイクルのチェーンよりも負担がかかるというお話を聞きました。

 モーターサイクルの場合、自転車みたいに「脱線」させて変速することを外部で行わないからチェーンラインは一定方向に負担がかかるけれど、自転車の場合、「脱線」させて変速を行うので、チェーンへの負担は一定方向でなく、捻じれる方向にも負担がかかります。
 ためしに自分のバイクで確認してみてください。フロントをアウターかセンターギアに入れて、リアをロー側のギアに入れると、チェーンが斜めにかかっているのがわかると思います。

 こんなのほかの乗り物じゃなかなかないみたい。

 今でこそチェーンやリアスプロケットの性能があがって、耐久性や強度チェーンが捻じれで切れることってまれになりましたが、昔はほんとによく切れた。ライドにチェーンカッター工具、予備のチェーンなどは必需品でした。

 チェーンオイルをチェーンに塗布すると、表面にオイルの膜が形成されて、この膜で摩擦抵抗や負荷を減らしてくれるわけです。

 ライド前に、ライド後に、洗車後に、チェーンにオイルをまんべんなくいきわたらせたら、余分なオイルはふき取ってあげると見た目もきれいで、ホコリなどが余計に付着しにくいです。

 あと、ドライタイプのチェーンはマウンテンバイクには向きません。あっという間にオイル不足おこしちゃいます。