2013モデル大注目のダウンヒルウェポンがついに入荷してきました。ダウンヒルバイクとしての基本性能がものすごく高いスペシャライズド/DEMOのメインフレーム(フロントフレーム)がカーボンのモデルです。
 まず最初にお話ししておきます。マウンテンバイクでカーボンって、岩にぶつけたりしたら穴が空くんじゃないか。ましてやダウンヒルバイク、強度は大丈夫なのか。などなどのカーボンという素材に対しての不安を耳にします。
 もちろん、局部的にカーボンフレームに尖った岩がヒットしたら場合によっては穴が空くかもしれません。でも、アルミフレームでも同じ状況ならただでは済まないと思います。スペシャライズドのマウンテンバイク用のカーボンフレームは、表層に強い膜を持ってきていて、タイヤが巻き上げる石などがヒットしてもフレームにダメージを与えづらいようになっています。スペシャライズドは、ロード用とマウンテンバイク用のカーボンをはっきりと分けています。それでもフレーム、とくにダウンチューブの下側には、フィルムが貼ってあり、さらに跳ね石による傷がつきにくくなっています。
 次に強度ですが、はっきり言ってアルミフレームよりもはるかに、いや比べものにならないほどの強度(剛性)を持っています。カーボンのいいところは剛性を自在に操れるところだと思います。たとえば、フロントハブの20mmアクスルに始まったステアリング周りの剛性アップは、ハンドルバーのクランプ径をアップ(31.8mm径が現在の主流)させ、フォークの剛性をあげ、フォークコラムの剛性をあげて(テーパーコラムなど)きました。フレームをこの剛性に対応するために、アルミフレームなら素材をみなおしたり、肉厚をあげたり、面積を大きくしたり、補強をしたりなどの手段がありますが、カーボンフレームなら、炭素繊維の方向、種類、重ねる枚数などにより、アルミフレームよりもスマートに、とてつもない剛性を得ることができます。ワダもいろいろとカーボンフレームに乗ってきましたが、アルミフレームと比べてまず違いに気づくのがステアリング周りの剛性の違いです。
 ガレた路面、木の根などが密集する個所、進行方向に掘れた溝など、ステアリング周りの剛性が弱いと行きたい方向に行けなかったり、溝にはまると抜け出せなかったりするシチュエーションでも、ステアリング周りの剛性がアップすると、ハンドルの向いている方向に行きやすくなります。
 カーボンフレームの利点は、もちろん軽量化というのもありますが、それよりも剛性のアップだと思います。

 話が長くなりましたが、このDEMO 1 CARBON。このゴージャスさで、このスペックで、この完成車で420,000円というところでまずビックリ!。
 車重を実測しましたが、Mサイズ、ペダルなしの状態で16.9kgでした。アルミフレームのDEMO 8 Ⅰが17.3kgぐらいなので、300gぐらい軽いです。ただ、この軽さがハンドルの引き上げの軽さにつながっています。
 FOX / DHX RC4(カタログだとVAN RC4)を装備したスペシャライズドのFSRサスペンションシステムは、サスが伸びていようが縮んでいようがクランク(BB)軸と、リアホイールのアクスルの距離を一定に保つため、キックバックやブレーキへの影響も皆無です。
 トップレーサーのSAM HILLがスペシャライズドに移籍してから、ジオメトリーなどは変更になり、一見安定志向が強いバイクに見えるのですが、乗ってみると安定化だけでなく、抜群の旋回性能も持っていることがわかると思います。とにかくよく曲がってくれます。
 フォークはROCKSHOX / BOXXER RC。200mmトラベルで、Mサイズにはソフトスプリングが標準装備されています。
 ブレーキはAVID / ELIXIR 5R。コントローラブルなブレーキです、ディスクローター径は前200mm、後180mm径です。
 ドライブはSRAM / X9とX7の組み合わせで、リアカセットスプロケットは11-25Tのクロスレシオの10スピード。チェーンデバイスはGAMUTの新型。
 タイヤはスペシャライズドのブッチャー(2.3インチ幅)。このタイヤ、なかなかいいタイヤですよ。
 スペシャライズドのオリジナルのフラットペダルが付属してきます。
 
 写真はMサイズとなります。ほかにSサイズもストックします。

 どこをいじらなくても、このままダウンヒルコースで思い切り遊べ、しかもレースにも参戦できるほどのバイクだと思います。一見の価値がありますよ!