鉄道改善案

鉄道改善提案、延伸、新線構想、理想ダイヤ、理想配線図、車両デザイン批評、鉄道と地域、都道府県・市町村改編、交通改善総合

川崎市は旅客流動にあった鉄道計画を

2015年12月23日 | 鉄道路線と地域
川崎市は東京のベッドタウンであるが、鉄道計画に問題がある。以下に提言を述べる。

1.川崎市営地下鉄は品川へ伸ばすべき
 川崎市が断念した市営地下鉄だが、結論から言うと武蔵小杉~川崎が完全に無駄であった。南武線と完全にバッティングしており、無駄極まりなかった。だいたい川崎市は東京のベットタウンだから、川崎市街地への通勤というのはほとんどないのである。従って計画される地下鉄は旅客流動に全く合っていなかったから断念するのは仕方ない。しかし一方で新百合ケ丘~武蔵小杉は鉄道空白地帯であり有用である。そこでこの路線を武蔵小杉から品川へ延伸すべきである。品川はリニアのターミナルとなり将来性がある駅だ。川崎市北部から品川へのアクセス向上のためにもこのルートには意義がある。武蔵小杉~品川は東京都になるが、川崎市という行政区画内でしかものを考えない硬直した思考は今すぐ破却し、本物の利便性を考慮した鉄道計画を実施すべきである。詳細は小田急品川線構想を参照。

2.横浜市交グリーンラインを川崎に延伸せよ
 しかし川崎市に地下鉄を通そうという発想自体は悪くない。そこで横浜市交通局グリーンラインを日吉から川崎市街地へ延伸すべきである。このルートなら利用が見込める。これには横浜市との協力が必須であるが、今後は市という枠組を越えて互いに協力し、旅客ニーズに合った鉄道整備を進めるべきであろう。

3.小田急の立体複々線化に協力せよ
 川崎市の鉄道のもう一つの問題点として、小田急線の登戸~新百合ヶ丘の立体複々線化事業がなかなか進まないことがある。ここが複々線化されないと本当の意味での効力は発揮出来ない。川崎市は東京都のように積極的に立体化工事に金を出すべきである。神奈川県下に広く路線を持つ小田急線だが、川崎市は政令市であり実質的には県の影響下にない自治体で、県としての意見がなかなか反映されにくい構造になっている。これは非常に問題である。川崎市は県民全体の立場に立って物事を考えるべきである。

4.そもそも川崎市は分割すべき
 このような問題の根本にあるのはそもそも川崎市の市域が旅客実体と全く合っていないことである。川崎市は各路線ごとに東京と結合しており、市内の流動はほとんどない。したがって川崎市は分割、再編すべきである。

5.川崎市は東京のベッドタウンにすぎないことを自覚すべき
 以上を総括すると、川崎市としては自市の活性を第一に考えるのは当然だが、同時に東京のベットタウンに過ぎないという事実もまた十分自覚すべきである。市北部の住民にとってすれば、名は「川崎」とつくものの、川崎市街との関わりはなく、むしろ東京都との方が親近感を覚えるだろう。そのようなことを念頭に置いたうえでの鉄道政策を実施すべきであり、それが不可能であればいっそ北部を分割すべきである。