気温は、三十度を超えている。 夏日になった。 私の体も悲鳴を上げている。 クーラーをつけると、余計体に負担がかかるので此処は「我慢」。 扇風機を押入れから取り出し、先ずは清掃。
しかしこの暑さでは、昼寝も出来そうにない。 図書館にでも避難しようかと思ったが、皆考えは同じである。 おそらく、座って本を読むところなど無いであろうと、着替えを止めた。
私が結婚してこの町に住み着いた頃は、過ごしやすい町であったが、広島の町を太田川の洪水から守るために、「大芝水門」が作られ、又、呉市周辺町村に水を供給するために「高瀬堰」が作られたため、この二つの水門で、太田川を遡ってくる魚だけではなく、瀬戸内の風さえも止めてしまった。 必然的にこの町は、自然の風から見放され、加えて「朝凪、夕凪」に苦しめられている。
市町村が「インフラ整備」と称して、「水道」を張り巡らした為に、かえって水不足になっている。 特に島しょ部では人口が半減したのに水不足である。 呉市も人口の減少に歯止めが掛からない。 嘗ては井戸水で十分に賄えたものが、水道管を維持するために水を送り続けるために、太田川の水だけでは足りず、江の川の上流にまでダムを作り送っている。 何かが狂っている。
原発は「止めていても金が莫大掛かる」から、「運転したほうが良い」といった理論に近い。 なんだか可笑しな社会を先人達は作ったようである。