藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

深山 霞の「霞的心」  大学改革と国の改革?

2013-05-18 17:43:29 | 社会・経済

昨夜TVで、阿部総理が演説されているのを垣間見た。 

外国人教師を大量に受け入れる改革をするために、大学設置法を変えるらしい。 外国からの教師を導入する為には、外国人が生活しやすい環境を作る必要があるそうだ。 もっともな事である。 

とこれで現実論として、「住み易い」環境とは何であろうかと考えてしまった。 私ならば言葉の問題が一番である。 皆さんは「鉄道耳」と言う言葉をご存知であろうか。 鉄道線路沿いに住む人間は、「高音部」が聞き取りにくい耳になってしまうそうである。 車輪と線路が摩擦する音域の音が聞えなくなる現象を言うそうで、そうした人間は、「英語」の音域が聞き取りずらく、「英語」音痴になるそうである。 そのため私は学生時代苦労した。 

山陽本線の隣で生まれた私は、「鉄道耳」なのである。 ただこの「鉄道耳」も、音楽で聞くと聞き取れる事を知ったのは、四十を過ぎてである。 いま少し早く知っていれば、ビートルズや、ハリー・ベラフォンテ等を聞き、少しは英語が理解できたかもしれない。 

ところで総理は日本の公用語を変えようと思っているのだろうか。 あの演説からすると、英語が通じる日本にしたいらしい。 しかし考えてみると、人口的には「中国語圏」が最大の人口を持つ。 国連の公用語の中に、「中国語」が採用されているのはそのためだ。 中国語が通用する地域は実に十五億人を越える地域だそうである。

グローバルな社会変革を求めるならば、むしろ「中国語」なのではなかろうか。 そうしたことを考えながら散歩を楽しんでいてはたと気付いた。 

「なあーんだ阿部ちゃんは、日本をアメリカ合衆国の五十一番目の州にすることを考えているのではなかろうか」 と、ふと思ってしまった。 そうすれば「TPP」や、「核兵器」の問題、「軍隊」を持つ問題がいっぺんに片付くではないかと。

サンフランシスコ条約を締結する時、時の総理「吉田 茂」に英語でのスピーチに待ったを懸け、長々と巻紙に日本語でのスピーチを遣らせたのは、「白洲二郎」であったそうだが、そんな肝っ玉の据わった日本人は居なくなったのだろうか。 外国から教師など呼ばなくても、日本に優秀な教師は沢山居る。 ただ無いのは、研究をする環境が無いから、海外に人材が流れ出しているに過ぎない。 

阿部ちゃん、「枝葉」を見て「幹」を見忘れては居ませんか。

と、ここで記事は終了するつもりだったが、今日は今ひとつ写真と共にお見せしたい物がある。 

今を去ること三十五年前、広島市内の河川は、年間当時一億円かけて「葦」を切り取り、「河川の清掃」と称していた。 私の住む広島市安佐北区が最大の費用を使っていたが、私一人で無駄使いを止めろといい始めた。 「河川敷」の「葦」には水を浄化する力がある事を知り、また冬には枯れた「葦」が、河川で広島湾に流れ込み、「広島牡蠣養殖」の栄養になる事を知ったからである。 当時の太田川は、既に汚染が進み浄化問題が大きな課題であった。

私の声をたった一人、聞き取ってくれた「市議会議員」がいた。 その議員は三年がかりで広島市を説得し、市内の全ての河川敷の「葦」が保護される事になった。それから三十三年広島の川は蘇っている。 その影には、広島湾の漁業者の応援もあった。

そんな穏やかな川でも、十五年前の集中豪雨で、広島県下の河川は大洪水を引き起こし、死者が多数出る大惨事となった。 その後五年間は、その復旧工事で土木会社はてんてこ舞いであったが、その後その河川に、広島湾の漁業関係者や自然保護に目覚めた人々が、残っていた「葦」を株分けし植えていった。十年の歳月は見事に「葦」を復元し、今では蛍も飛んでいる。

十五年前には、魚一匹も居なくなった川が蘇った姿をご覧戴きたい。001

六月なるとこの「葦」の上を「蛍」が飛び交い「鮠」や「藻屑蟹」(上海蟹)が姿を見せている。。

008 十年ぶりに亀の甲羅干しに出会った。

ただ残念なのは、この亀は「みどり亀」のように見える。 手にして確かめたかったが、この場からよそに住居を移されては困るのでそっとして置いた。

十五年前、この小さな河川の僅か一キロ上流で、退院したばかりの生後七日目の子供と夫婦が犠牲となった。

この場所から五キロ先の「鈴張川」では、取材中の新聞記者が犠牲となられたが、今日まで遺体は確認されていない。

もう直ぐ「梅雨」が来る。 十五回目の命日まであと少し、思わず川に手を合わせた。

  「合掌」

コメント
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