FX寺子屋 by 葛勝老師

残りの人生FXに預けた!

今夜のドイツ・フランスの首脳会談の行くへは?

2011-08-16 19:00:29 | 日記
今日の上海は何とも言えない蒸し暑さで我慢も限界です。 湿度は80%を超えているように感じています。

今日のユーロ/円もこれまでに引き続き主要国株価の動向に連れる展開になりそうです。 欧米株が下がればユーロ・円も下落と言う図式のようです。 ただ今夜はドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領の会談に注目が集まりそうです。

先週末、この会談が行われることが伝えられると、欧州債務問題について何らかの具体的な対策が決定されるのではとの期待が台頭し、ユーロは上昇しました。 しかし昨日、ドイツの首相報道官は 「この会談でユーロ圏共同債は話題にならない」 「大きな打開策が出るとの期待は持つべきではない」 と、過度な期待をけん制する発言をしており、これが報じられるとユーロ・円は一旦109.65円まで下落しました。 その後、欧米株価の上昇を背景に反発し、111円目前まで値を伸ばしています。

ドイツ首相報道官の発言によって市場の独仏首脳会談に対する期待は多少剥落したと考えられますが、それでもユーロが大きく上昇したことによって、事実上ユーロには下げ余地が発生しています。 完全に期待がなくなったわけではない可能性がある中、会談後に行われる共同記者会見で欧州債務問題についての具体的な決定がなかった場合、若干の失望感や材料出尽くし感からユーロは売られることもあり得そうです。

お盆休みにドル売りに走るのではないかとの憶測と日銀の介入期待による綱引きが行われていますが、何とも判断がつきにくい相場展開となっています。

筆者は、昨日からドル・円の買い玉を増やしています。 76.6辺りで少し買い増しを行い休み明けに少し期待してみることにしました。 少し戻したうえでまた下値を切り下げる展開となるのではないかと判断しています。

今週も先週と同じ膠着状態の様相か?

2011-08-15 09:04:42 | 日記
今朝の上海は晴天。 うだるような暑さになりそうです。 この3~4日、1日1回は驚くようなスコールがきます。 上海も亜熱帯気候に入ったかのような感じを受けます。

先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では2013年半ばまでの超低金利政策の継続が示唆され、ドル円相場に下落圧力がかかる一方、本邦政府要人によって頻発される口先介入や日本銀行によるレート・チェックなどによって喚起される介入警戒感がドル円相場の下値支持要因として機能しました。 今週のドル円相場も引き続き米国の金融政策に由来するドル安・円高圧力と本邦通貨当局による為替介入警戒(あるいは期待)感とのせめぎ合いになるとみられます。

今週の注意事項として、日本の信用格付けが引き下げられる可能性が高まっています。 勢いよく売り玉を抱え込むと危険かと思われます。 日銀の介入ほどの効果はありませんが、やはり1~2円の円安に振れるのではないかと思われます。

今週の為替予想レンジ(8月15日~20日)

2011-08-14 06:00:00 | 日記
今週の為替予想レンジ
>ドル・円     74.50~79.50
>ユーロ・円   107.00~111.00
>ポンド・円   122.00~127.00

先週の反省
ドルの信用格付けの引き下げで戦後最安値に挑戦しましたが、ブレイクすることは出来ませんでした。 ユーロはほぼ予定の数値で推移。 残念なことながらポンドは安値を大きく割り込む結果となりました。

今週のテーマ
米国の株価は2週間で2000ポイント下げ、このまま安定感が取り戻せないようなら金融緩和第三弾(QE3)の期待が強まるなら戦後最安値をつけて75を割る数値になろう。 一方、同時に本邦通貨当局の円高防止に向けた意識も高まることも予想される。

米国株価や米国債利回りにようやく底入れ感が広がる場合にはドル円相場にも一息入って、失地回復モードに転じる可能性もあります。

株価の急落は米国経済の崩落劇が来るべき景気後退の予兆だったのか、米国の政治の乱れに対する過剰反応或いは警告だったのか、来週以降の数週間で明らかになる米国景気の悪化懸念の真贋論争の顛末が、今後のドル円相場の趨勢を決めることになりそうです。

中国からもコメントが出されています。
”中国、外貨準備多元化”  アメリカ国債新規購入を停止する可能性は排除できない。

筆者の投資方法 日本は盆休みに突入していることもあり恒例のことながら一時的にドル安になるのではないかと思われます。 その後日銀の介入も予想され、79-80近くまでもう一度戻す可能性を秘めています。 しかしながら米国の景気後退は誰の目から見ても明白であり、QE3に踏み込まざるを得ない結果になるように思われます。 願わくば75円近くで一度買い玉を持ち、その後の上昇で売り玉にオールインワンしても良いのではないかと思ってきました。 年末まで安値圏で膠着状態となり、72~78の間を上下に振れる展開ではないかと思っています。 QE3が発動されるとなると9月下旬~10月中旬にかけてではないかと考えています。

今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

中国はドルからユーロへの投資転換が具体化される雰囲気。

2011-08-13 06:00:00 | 日記
中国の金融時報ニュースから

>中国は外貨準備の運用先多様化を加速へ
中国人民銀行傘下の金融時報は、中国は外貨準備の運用先多様化を加速させ、ドル資産ではなくユーロや円への投資を拡大すべき、とする中国工商銀行の関係者の意見を掲載した。

>匿名の「専門家」は「円とユーロへの投資を続ける一方、ドル資産では国債や政府機関債を減らし、株や社債を増やすべきだ」と述べた。 

中国の外貨準備は約3兆2000億ドルと世界最大。およそ3分の2はドル建て資産で運用されており、その大半は国債とみられている。

日本の金融ニュースから

>菅首相の後任を決める民主党代表選挙で野田佳彦財務相が当選した場合、介入主義の強い新政権が発足する可能性は高いと、シティは指摘している。 野田財務相はここ最近の発言で、円高から生じる経済的圧力を緩和する手段として、さらなる介入は有用だとの見方を示しているためだという。

中国の中央テレビ経済番を見ていると、ドルからの逃避の話が持ち上がっていますが、具体的にどのような政策を出してくるのか注意が必要です。 ドルからユーロへの移行が行われれば、ドルは売られユーロは買われることになるのか。 ハイリスクのユーロへの投資はドルと同様に危険と思われるが、長期でハイリターンを狙っているのか? 

一方、野田新首相誕生となるとドル買い介入を本格的にやってくれるのか期待したいところです。

盆休みに向けドル・円相場は膠着状態か?

2011-08-12 06:00:00 | 日記
上海は夕方になると雷を伴う大雨で家に帰るにも一苦労です。 夜は大雨のお陰で幾分涼しいかと思います。

10日のNY・金相場も値を飛ばし、いよいよ1795.6ドルと1800ドル目前に迫ってきました。 ドルの反転の兆しも無くだらだらと盆休みに突入か。 

11日・東京市場のドル/円相場は午前中に77.20円台まで急騰するも、すぐに上げ幅を圧縮。 午後は落ち着いた推移になっていましたが、夕方なって介入観測を絡めながら乱高下する様子も見受けられています。今後、もう一度77円乗せを試すのか、それとも一段安となって過去最安値更新を目指す展開なのか判断しにくいところです。

足元の市場がリスクに対して非常に神経質な状態になっていることを考えると、米経済指標が余程良い結果にならない限り、ドル/円が77円台の上値の重さを払拭して上昇、という動きになるのは難しそうです。 とは言え、円売り介入への警戒感もあるため、下値もある程度限られてくると考えられます。

ドルの信用不安から金が買われるのは理解出来ますが、金も一本調子で2000ドルになるのは不可能であり、押し目もきっとあると思っています。 金の上昇が鈍くなったころを見てドルの買いを少し入れてみようかと思っています。

ユーロ・ポンドは泥沼化の様相を呈する。

2011-08-11 06:00:00 | 日記
昨日はじりじりと値を消す展開となり、泥沼化の様相を呈してきました。

中でもポンドの下げは筆者が予想していた以上の結果となりました。 またキングBOE総裁から以下の様な発言も伝わってきました。
>ユーロ圏の債務問題に関して懸念が高まっている。
>英国にとって最大のリスクはユーロ圏の債務危機。
>英経済のリスクは下向き。
>CPIは5%に達するが、一時的な要因がなくなるにつれて緩和する。

キングBOEのインフレ警戒姿勢も前回よりはだいぶ和らいでいる印象で、むしろ経済の下ブレに対するリスクを強く意識している様子です。 これもポンド売り材料と言えます。

フランスの信用格付けの引き下げが検討され始めていると言う話が起きてきています。 スペイン・イタリアが格下げのターゲットにされている上にフランスまで騒がれ始めたとなると何処まで泥沼化されてくるのか判断がつかないと言っても過言でではないように思われます。


うなぎ登りの金相場。 連日高値更新中。

2011-08-10 08:21:28 | 日記
3週間の夏休暇も終わり、今日は上海へ戻る日となりました。 平和な日本に戻って緊張感がまるで無くなってしまいました。 ネジの巻き直しには時間がかかりそうです。

昨夜のNY・ゴールド市場は1740ドルと連日高値更新中です。 以前にも数回投稿させていただきましたが、秋口には1800ドルに到達すると言い切りましたが、時期的に早まりつつあります。 ゴールドの急上昇はドルの信用不安の極めつけと理解すべきでしょう。 

昨夜のFOMCでは金利の据え置きが提示されましたが、量的緩和第三段には踏み込んでいないように思えます。 ドルの信用不安を払しょくさせるようなサプライズ政策も現段階では見つかっていません。 

逆に、オバマ大統領が急激なドル安防止に向け会見を開いたところ、政策の具体性に乏しい/議会との捩れが表面化されただけと、火に油を注ぐ結果となってしまいドル安に拍車をかける結果となりました。

昼間に韓国・インドネシアが市場介入してドル買いを行いましたが、むなしい結果となっています。 各国の単独介入は、先週日銀が4兆円以上もの資金を投入して ”行って来いになった結果” と同じことになるのは明白です。 今、重要な事は世界が共通の認識を持ち、アメリカ発の金融恐慌をいかに防ぐかがポイントであるのに何故コンセンサスが得られないのか不思議でならない。 自国の利益のことばかり考えていると最後は自国に火の手が押し寄せてくることを早くに理解していただきたい。

世界同時株安に突入。 いよいよ量的緩和政策第三段(QE3)導入か?

2011-08-09 12:19:44 | 日記
本日、米国で開催される連邦公開市場委員会(FOMC)に関する、日銀白川総裁の発言が伝わっています。 株価の大幅下落を受けて、量的緩和第3段・QE3導入観測が一部で台頭しています。 これに対して、白川総裁は米FRBとは様々なレベルで情報交換しているが、政策への注文は直接行っていない。

投稿を始めた当初から米債務不履行問題を大きなテーマとして研究してきましたが、残念ながら筆者の予想通りの内容となってきました。 

日本は中国・ブラジルなどと違いアメリカの政策に口を挟むことは無いと思いますが、ここで感じる事は終戦も間近い時期に経済も敗戦国になってしまうのか不安を隠しきれません。

アメリカはドル安を容認しているように思えますが、このまま放置し続けると今度は本当にアメリカ発世界同時恐慌に突入する可能性が高まっていることを覚悟して欲しい。

G8が同時に協調介入を行い、為替を適正レベル迄引上げ世界に安心感を持たすことが先ず優先課題だと思われますが如何でしょうか。

やはり信用出来る通貨はゴールドだけか? 1700ドル目前。

2011-08-08 14:17:36 | 日記
NY金先物は週末米国の格下げ報道をうけて時間外取引で一段高となり、期近が1697.70ドルと、市場最高値を更新。 1700ドルの大台目前となりました。

6日(土曜日 市場終了後)に米国債の信用格付けが1ランク下げられた事件で、アメリカ政府から見解が出ています。
ガイトナー米財務長官の発言として :
・S&P社による米国債の格下げは非常に酷い判断である。
・米国には完ぺきな債務返済能力がある。
・米国債は引き続き絶対に安全、S&P社の判断に関わらず、何も変わっていない。
・米債務上限引き上げ交渉の難航は多大なダメージで治癒には長い時間を要する。

本日の東京時間の為替の推移を見ていますが、やはりゴールドが史上最高値をつけると同時に、日経・上海市場の株価下落は何を物語っているのか? 世界のペーパーマネー、とりわけドルの威信は儚くも崩れ落ちた結果を物語っていると言わざるを得ません。 アメリカ政府が何をコメントしても市場は聞く耳を持っていないような状況に突入しつつある状況ではないでしょうか。

また今朝ほど野田財務大臣の発言として(今朝のG7電話会議に白川総裁とともに参加) :

・為替市場の無秩序な投機は金融経済に悪影響を与える。
・必要なら流動性確保などで協調行動をとる。
・米国債の魅力は揺るぎない、魅力的な金融商品。
・介入についてはG7各国に説明した。
・今後週週間、G7各国が緊密に連絡を取り合いながら適時適切に対応する。

市場安定化に向けた具体策が示された訳ではありませんが、米国債の格付け引き下げの影響に対する不安心理が蔓延しそうなこのタイミングでG7が緊急電話会議を開催して市場の安定に努めるとの姿勢を示したこと自体には意味があったと思われます。 しかしながら先週の日銀の介入は何の意味が有ったのかと言いたくなります。 G7の理解が得られないまま無作為に4兆円もの国民の資産を為替市場に打ち込んだ意味は何か? また先週の日銀の介入は正しい時期だったのかをテーマに投稿させていただきましたが、このところ政府から出される金融政策は無作為な政策が目につきます。 今夜、アメリカ市場で株価が暴落するような結果になれば、昨日の週間予想のように74.5を目指してドルの下落が起こる可能性を秘めています。 くれぐれも市場の動向には注意を払っていただきたいと思うしだいです。


今週の為替予想レンジ(8月8日~8月13日)

2011-08-07 19:43:38 | 日記
今週の為替予想レンジ
>ドル・円     74.50~79.50
>ユーロ・円   108.00~113.00
>ポンド・円   124.00~129.00

今週のテーマ
アメリカの信用格付けがAAAからAAに引き下げられた非常事態に世界がどのような見解を示すか、8日の朝の値動きが今後の動向を見極める上で重要なファクターとなりそうです。

中国からもコメントが出されています。
華僑向け通信社「中国新聞社」(電子版)は「歴史的な格下げ 深遠な影響」との見出しで記事を配信し、「中国などの国が将来、米国債の購入を減らす可能性がある」と伝えた。

今週は、アメリカの格下げ問題 vs 日銀の介入の有無。 荒れる相場展開が予想されます。

今週も読者の皆様には爆益がありますようにお祈りいたします。

米国の長期信用格付けの引き下げ。 月曜日はブラックマンデーか?

2011-08-06 19:55:19 | 日記
米国市場終了後に格付け会社S&Pは米国の長期信用格付けを引き下げたと発表した。 米国は格付け開始以来70年間維持してきた最上級の格付けAAAを初めて失った。 S&Pは4月と7月に格付けの見直し示唆してきましたが、遂に米国債の絶対的な神話はもろくも崩れ去ったことになります。

8月8日・月曜日の朝一番の市場は大きな窓を開けてドル安に走る可能性は否定できません。

来週はFOMCの政策発表・米国債の四半期定例入札などの金融イベントに加え、週半ばから後半にかけては米国の貿易関連、雇用関連、消費関連の注目指標が並んでいます。 最大の材料はもちろん米FOMCでの金融政策発表になりますが、今週発表された米雇用統計の微妙な結果や最近の米国株価の軟化を受けて、米FRBがどのような現時点での結論を出すかに注目です。

これからの大きなテーマとなるであろう米国の量的緩和第3弾の導入観測(為替には悪材料)を巡っては意見が分かれているように見受けられます。 来週から意見調整に入ることも予想される為に目が離せない状態になりそうです。

>導入に賛成派 これから米国では財政赤字削減による景気下押しも懸念されるため、経済指標が冴えないならば素直に追加金融緩和を導入すべき。

>導入に反対派 量的緩和第2弾までやっても実際に景気は良くならなかったので追加金融緩和による景気刺激効果そのものに疑問がある。

もしも米FRBが量的緩和第3弾を導入を決めてドルの過剰流動性を一段と増加させる姿勢を示せば、おそらく株価は反発して景況感は改善するのでしょうが、原油価格なども一緒に値上がりしてしまうと結局ガソリン価格高騰で一般消費が伸びずにイマイチ実体経済が良くならないという可能性もあります。 しかしながらアメリカに残された選択肢は限られてきているので踏み込まざるを得ない状況ではないかと思います。

何度も投稿させていただきましたが、債務上限引き上げ法案は可決されたものの財政赤字削減の具体的な内容は未だ出揃っていない段階で、信用格付けの引き下げや量的緩和第3弾が具体的に前向きになればドル安に歯止めがかからないのは明白ではないかと思うしだい。

筆者は、来週のドル・円相場はドル安に推移しながら最安値は74~75円位まで到達するのではないかと考えています。

日銀による単独介入はドル安を容認する結果となってしまった。

2011-08-05 13:11:45 | 日記
昨日の日銀・政府による円売り介入について、欧米当局者からは否定的な見解が相次ぎました。

米当局者
>日本当局が実施した円高抑制に向けた市場介入を米国は支持しなかった。

欧州中銀(ECB)・トリシェ総裁
>介入は、多国間の総意に基づいて実施される必要があると考えている。
>(日本の介入は)多国間で踏んだ手続きの結果ではない。

昨日の介入声明では ”関係通貨当局とは連絡を取り合っている” としていましたが、欧米の反応は3月のG7協調介入の時とは明らかに違います。 こうした欧米の反応が、今朝の野田財務相の ”介入効果はしばらくしてから判断” という発言につながったのかもしれません。

昨日の投稿で、介入は時期的に間違えているのではないかと指摘させていただきましたが、まさしくHF及び世界の投資家から一斉に売りを浴びてしまい、火だるまに陥る結果となってしまいました。 世界各国の協調なく、単独介入は意味を持たない事も如実に露わにされてしまいました。 

筆者は、ドル・ユーロ・ポンドの売りを推奨させていただきましたが、読者の皆様は積極的に売り込まれ爆益になっていればと思うしだいです。

今日、日銀の市場介入。 時期的に正しい判断だったのだろうか?

2011-08-04 18:15:07 | 日記
今朝10時過ぎ、政府・日銀は円売り介入を実施。 その後も断続的な介入を実施した事や、日銀が追加の金融緩和策を打ち出したことも相まって、ドル/円は17時前に一時79.89円まで上昇しました。 欧州市場でも日銀が断続的に介入を行っていると伝えらており、ドル/円は高値警戒感が漂う中ではありますが、介入警戒感を前に下値模索の動きにはつながりにくく、東京市場に続き上値を試す動きが続く可能性があります。
第一抵抗線 80.00
第二抵抗線 80.30
第三抵抗線 80.80 

本日は安値からすでに3円近く上昇となったものの、もし、米新規失業保険申請件数の悪化を背景に米雇用統計に対する悲観的な見方が浮上し、ドル売りが強まるようですと、ドル/円は介入警戒感の漂う中で下落する事も考えられます。 
その場合、本日の急騰局面にてもみ合う場面が見られたサポートライン :
第一支持線 78.90-79.20
第二支持線 78.20-78.50
第三支持線 77.70-77.90 このラインを割る事になればやはり77円を割り込む可能性が出てきます。

日銀の市場介入と金融緩和策で無理やりに80円の大台を目指していますが、今回の介入は時期的に正しいものだったのか疑問を投げかけたくなるしだいです。 日銀は、明日の米・雇用統計の数値を事前に把握したうえで介入したのか、若しくは統計では大きな変化が無いと判断し、ここまで進んだ円高を阻止するために無理やり介入をしたのか。 筆者の個人的な意見としましては、昨年9月と今年3月の介入の時期とでは経済状況が大きく違うのではないかと危惧しています。 アメリカの緊縮財政案は具体的な内容に乏しくまた次なる債務不履行問題へ風船を膨らませながら推移しているただけの状態であることは明白。 またユーロにおいてもギリシャ支援策第二弾は資金手当てがついていない上にスペイン・イタリアの格付け評価の見直しされている状況で経済環境は極めて悪いと言わざるを得ません。

よって今回の日銀の介入はチャンスと捉え、筆者は下記のレートで売りを先行させていきたいと考えています。
ドル・円   80.30-80.80
ユーロ・円 113.80-114.20
ポンド・円 130.80-131.20

米・債務上限引き上げ法案可決。 格付けに変化なし。

2011-08-03 12:09:33 | 日記
米・債務上限引き上げ法案が上院で可決、大統領の署名を経て成立したことで、ドル円相場はようやく米国債のデフォルト懸念から解放されて、ファンダメンタルズ睨みの原点回帰に向かうとみられます。

今晩のNY市場では、21:15に米7月ADP全米雇用報告、23:00に米7月ISM非製造業指数などの注目材料の発表が予定されています。 週末に控える雇用統計の前座の統計として非常に注目されており、日本政府・日銀が準備していると伝えれる緊急円高対応の発動が必要な情勢になるか否かを見極める上で、これらの米経済指標の結果が注目されます。

昨日の投稿でも記載させていただきましたが、債務上限引き上げ法案が可決されたにも関わらず自力反転するエネルギーは無かったように思えます。

今後心配される悪材料 ”信用格付けの引き下げ & 量的緩和第三段(QE3)” がテーマとなろう。 しかしながら信用格付けについては何とか回避出来そうな見通しとなりそうです。

各信用格付け会社の動向 :
>フィッチは米 ”トリプルA” 格付け維持、見直しは8月末に完了。
>ムーディーズ 格付けは現状維持するがネガティブとする。
>中国の格付け会社である大公国際資信評価 米国の信用格付けを ”A+” から ”A” に引き下げ。

量的緩和第三段(QE3) :
どのタイミングで提起されてくるかが重要なテーマとなりそうです。 債務上限引き上げ法案の可決とQE3はセットであると考えています。 日本政府は今後も急激に円高に振れる恐れがあるとみて、大規模な円売り介入の準備を進めている様子であるが、QE3法案と日銀の介入が時間的にどのような関係で現れてくるのかがポイントとなりそうです。


日本も円高で苦しいが、中国はもっと苦しい為替環境に突入。

2011-08-02 18:16:40 | 日記
中国外国為替取引センターの発表によると、8月1日の人民元対ドルレート基準値は6.4399となり、再び為替制度改革実施以来の最高記録を更新した。

昨夜はドル・円相場で今年3月17日につけた最安値に挑戦しましたが、ぎりぎり76.30当たりで反転に転じました。 一方中国もじりじりと人民元高(勝手にドル安になる)となってしまい、上下振動は繰り返しながらも今年の冬には6.20に近づいていくものと思われます。 急激な人民元高は労働集約型輸出立国の中国にとっては大きな痛手となることは明白です。

今夜25時には米・債務上限引き上げ法案が上院で可決される見通しとなりましたが、自立反発で80円を目指す展開となるような雰囲気ではなさそうです。 今後起こりゆる問題として、米債の格下げ問題・景気を刺激するための量的緩和(QE3)が何時起こっても不思議ではないだけに何処までドル安が進行するのか不透明きわまりません。 アメリカ自体がドル安を容認していることも歯止めがかからない理由の一つです。

アメリカの身勝手さは読者の皆様はよくご存知の通りだと思いますが、数十年にわたり自分たちの借金を全世界に債権(信用格付け最高のAAA)として購入させ、数年前から債務上限を大きく超えるような状況になれば、債務不履行(デフォルト)などと世界に衝撃を与える。 債務不履行を盾に逆に関係各国へ圧力をかけている状態が現状の姿だと言わざるを得ません。 

このような事態にも関わらず、日本では真実を報道するわけでもなく黙って耐え忍んでいる。 日本政府はアメリカの属国かと言いたくもなります。 残念ながら現状日本政府はおとなしい弟分であると言わざるを得ません。 しかるにドル勝手安事件に関しては、我々の気持ちを全て中国に託し、我々に代わって大きな声で抗議して欲しいところです。