FX寺子屋 by 葛勝老師

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米国の長期信用格付けの引き下げ。 月曜日はブラックマンデーか?

2011-08-06 19:55:19 | 日記
米国市場終了後に格付け会社S&Pは米国の長期信用格付けを引き下げたと発表した。 米国は格付け開始以来70年間維持してきた最上級の格付けAAAを初めて失った。 S&Pは4月と7月に格付けの見直し示唆してきましたが、遂に米国債の絶対的な神話はもろくも崩れ去ったことになります。

8月8日・月曜日の朝一番の市場は大きな窓を開けてドル安に走る可能性は否定できません。

来週はFOMCの政策発表・米国債の四半期定例入札などの金融イベントに加え、週半ばから後半にかけては米国の貿易関連、雇用関連、消費関連の注目指標が並んでいます。 最大の材料はもちろん米FOMCでの金融政策発表になりますが、今週発表された米雇用統計の微妙な結果や最近の米国株価の軟化を受けて、米FRBがどのような現時点での結論を出すかに注目です。

これからの大きなテーマとなるであろう米国の量的緩和第3弾の導入観測(為替には悪材料)を巡っては意見が分かれているように見受けられます。 来週から意見調整に入ることも予想される為に目が離せない状態になりそうです。

>導入に賛成派 これから米国では財政赤字削減による景気下押しも懸念されるため、経済指標が冴えないならば素直に追加金融緩和を導入すべき。

>導入に反対派 量的緩和第2弾までやっても実際に景気は良くならなかったので追加金融緩和による景気刺激効果そのものに疑問がある。

もしも米FRBが量的緩和第3弾を導入を決めてドルの過剰流動性を一段と増加させる姿勢を示せば、おそらく株価は反発して景況感は改善するのでしょうが、原油価格なども一緒に値上がりしてしまうと結局ガソリン価格高騰で一般消費が伸びずにイマイチ実体経済が良くならないという可能性もあります。 しかしながらアメリカに残された選択肢は限られてきているので踏み込まざるを得ない状況ではないかと思います。

何度も投稿させていただきましたが、債務上限引き上げ法案は可決されたものの財政赤字削減の具体的な内容は未だ出揃っていない段階で、信用格付けの引き下げや量的緩和第3弾が具体的に前向きになればドル安に歯止めがかからないのは明白ではないかと思うしだい。

筆者は、来週のドル・円相場はドル安に推移しながら最安値は74~75円位まで到達するのではないかと考えています。