道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

血行促進と筋トレ

2021年10月17日 | 健康管理
高齢者の転倒事故を聞く度に、下肢の筋トレの重要性を痛感する。人ごとではない。自分自身も溝に落ちたり、駅の階段を踏み外したり、しょっちゅうつまづいている。ブログで筋トレをたびたび訴えるのは、我が身への自戒でもある。

しかし下肢の筋肉にばかり留意してトレーニングが偏るのは考えものだ。
筋肉の強化だけを考えるなら、筋肉量に応じて上肢4下肢6の割合でトレーニングをするのが適当かと思っていた。だが、血行促進も念頭に置いて上肢下肢の筋肉を均等に鍛錬しようとすると、逆に上肢6下肢4で可いのではないかと思い始めた。理由は、下肢には日常生活での立居や歩行による運動が加わり、無意識に筋肉を動かしているからである。

現代の日常生活は、男女共に上肢の筋肉を使う生活労作が極めて少ない。下肢とのアンバランスを筋トレで補うことが望ましい。
特に婦人方は、男性より一層上肢で重いものを支える生活行動が日常少なく、上肢の筋肉の衰えを招きやすい。血行促進の上からは、チェアディップやダンベルなどで上肢をより鍛えるべきかと思う。

全身の血液を成る可くスムーズに循環させるためには、上肢と下肢の筋肉の収縮弛緩を均等にトレーニングするのが望ましいと思う。血行促進のための筋トレである。

筋トレの効果を上げるためにも、全身の血行が滞っていては宜しくない。筋肉が必要とする栄養素が血液を介して適切に配分されていなければ、筋繊維は増えず筋力は強くならないだろう。筋トレは血行促進のためでもあると考えるのが、老人には適切かと思う。

血行促進のためには、運動と共に入浴も大切である。
老生も子どもの頃は入浴が煩わしく好きでは無かった。特に浴槽にじっと浸かっているのが苦痛だった。
子どもたちは、早く湯から出たいのだが、親に何百か数えなければ出てはいけないと戒められ、真っ赤になって数を勘定していた。今考えると、入浴は文化で、浴室・浴場には、日本独特の滑稽な光景が溢れていた。

当時の年寄りは、困ったことに若い者が入れない熱い湯に入るのが何よりの楽しみだったようだ。
知覚神経が鈍麻して熱さを感知できなくなっていたに相違ない。若さに対する嫉妬も絡んでいたかも知れない。他の人が入れない熱湯の中で、妙な優越感に浸っている老人が多かった。これは学生の頃に、東京の銭湯でしばしば目撃した。

自分も年寄りになってみると、入浴は日常で最も効果の高い養生であることに気づく。しかし今日では長湯の老人は少ない。長湯で意識を失ったり眠ったりして、水没するケースが話題になって以来のことである。長湯ばかりか熱湯もいけないらしい。

42℃ぐらいのお湯に入ると、免疫力がアップする効果が期待できるらしいと知って実行していたら、家人が心配して様子を見に来る。「ジイジは熱いお湯に入るから危なくて」ということになる。長湯も熱湯も好きにさせてもらいたい。
老人であること自体が、既に危ないのだから・・・ 
 


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