人類は、現世の苦悩を宗教(信仰)に帰依することで、緩和ないし解消を図ってきた。その切実な願いに誠実に対応し、民衆の救済を目指した宗教者(開祖)たちの足跡は尊い。だが宗教の本態は、強烈な自我をもったある個人(教祖)と、自我を喪失した多数の人々(信徒)とがつくりあげる、依存と被依存の特殊な人間関係で構築された集団が始まりである。世界宗教といえども、初期のこの基本構造は変わらない。開祖のようなカリス . . . 本文を読む
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