「空飛ぶロボット」のエアロネクスト、深センの南方科技大学と研究開発ラボを設立 飯塚 直 データを資産として活用する”データエステート”構想 エアロネクストは11月18日、産業用ドローンの次世代コンセプト「空飛ぶロボット(Flying Robots)」の社会実装を加速させるため、中国・深センの南方科技大学と共同で研究開発ラボ「SUSTECH(SIR)-AERONEXT Flying Robots Technology Shenzhen Lab」を深セン市に設立すると発表した。同大学との共同ラボの設立は、日本企業として初の事例になるという。 同社では、空飛ぶロボットを現実化させるためには徹底した研究開発が不可欠だが、日本においては、社会実装やそのための基盤固めにまだ時間がかかると指摘。一方で、深セン市には数百のドローン企業が存在しており、UAVの研究開発での豊富な経験や実績のほか、研究開発者、エンジニア人材、実証実験のための飛行環境が充実していることから、次世代ドローン研究開発の拠点を深セン市に置くことに決めたという。 国家高等教育総合改革試験高として設立された南方科技大学は、世界一流の研究型大学を目指し、イノベーション型人材の育成を強化している大学で、学内には機械、コンピューター、材料科学および、航空宇宙など17の学院のほか、ロボット、人工知能、先進製造および、大規模コンピューティングなど26の研究センターを有している。 その中でロボティクス研究院は、産業ロボット技術、バイオメカニカルロボット、医療リハビリロボット、コントロール、無人システムの4つの研究所とロボット教育実験室を持ち、ドローンに関しては、フライトコントローラー開発、非GPS環境下での自律制御、ドローンに搭載可能な各種センサー開発など多岐に渡る研究が行われているという。 今回設立するラボでは、南方科技大学のキャンパスや関連施設、大学間ネットワークを活用し、先行する中国ドローン産業の潜在ユースケースを発掘するとしている。また、数多くの実証実験を実施しながら、次世代ドローンの基盤となる要素技術の研究開発、安全基準を満たすための実証実験のデータ獲得、空飛ぶロボットの具体的な用途開発、将来のドローン産業を担う優秀なエンジニアの獲得や育成を目的として、5年間の間、共同で研究開発を推進するという。 同社は、2019年9月に空飛ぶロボットの具現化に向け、独自の自動航行プラットフォームを中心とした顧客向けサービスをコアにした産業ドローンソリューション提案に強みをもつセンシンロボティクスと、顧客・用途開発に関する戦略的業務提携を締結している。センシンロボティクスとは、今回立ち上げる共同ラボの企画・運営でも協力体制を築くという。
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