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「8月の家族たち」

2016-05-27 21:39:38 | 見る
ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出「8月の家族たち」シアター・コクーン

凄まじい家族葛藤劇でした。
ケラリーノさんは「これは喜劇です!」とさかんに言ってるんだけど、
いやー、重いよ。
ケラリーノさんの家族劇はけっこういくつか見てると思うけど、
やっぱり作家がアメリカの人だからか(トレーシー・レッツ)
言葉のぶつけ方が容赦ない。

オクラホマの田舎の実家に、父親が家出したと知らされて、3人の娘がそれぞれ夫と子供、彼氏を連れて戻ってくる。
父は遺体で発見された。事故なのか自殺なのかもわからない。
母も、娘たちも、叔母も、全員が訳あり問題あり。
葬儀のあとの会食の場は、傷つけあう言葉が飛び交う。
あげく、長女と母が乱闘、それを止めようとみんなが大騒動。

一番凄いのが薬中毒の母親、これをやってる麻実れいが凄い。
驚くべきパワーです。
全員、すごいエネルギーでずっと罵倒し合ってるし、
聞きたくないこと、知りたくなかった秘密、登場人物はみんな傷だらけ。
強烈な母親だけど、ひとり取り残されて号泣するラストシーン、慰めになるのは家族ではない「インディアン」の家政婦。
家族は厄介で重い。

長女が秋山菜津子、次女が常盤貴子、三女が音月桂。その夫たちが生瀬勝久や橋本さとし、
母の妹夫婦が犬山イヌコと木場勝己、失踪してしまう父親が村井國夫。
コメント
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