よむよま

よむ・よまない、それから。

古文書ハンター磯田道史・ゴロウデラックス

2016-05-18 21:47:38 | 見る
「ゴロウデラックス」に磯田道史先生登場です。

映画「殿、利息でござる!」の原作「無私の日本人」が課題図書。
仙台藩の古文書を集めて印刷した本、仙台叢書に入っているのを、東大の図書館で読んで、
この主人公たちの志に泣けちゃったんだって。

古文書を印刷出版する、これは大事なことだと思うのです、私。
どこかのお屋敷に私蔵されていて、日参してお願いして読ませていただかなければならないのではダメでしょう。
印刷された出版物になっていれば、こうして研究者が図書館で読むことができる。
ここ、大事なとこだと思うのよ。

磯田先生を紹介するビデオで「武士の家計簿」映像出ました!堺さん!

番組で、磯田先生自身の年表を作りました。
TBSの美術さんが古文書ふうに作ったもの。すばらしい。
9歳で歴史に興味を持ち、岡山にたくさんあった石仏の拓本を取るのが趣味になった。
9歳で石仏の拓本!?

いまの住まいも墓地のそば。
墓地のそばだと安心なんだと言う。ええっ?
大久保利通がどうのと読んでも、実際に確かめないと気が済まない。
青山墓地に行ってお墓を見て、ああ、ほんとに実在した人なんだと思った、と。
いまも墓地の近くに住んで、死んだ人が書いた古文書を読んでいる生活、とうれしそうに。

戦のときの首取り帳というのがあるんだって。
首ひとつ 誰それといちいちつけてあるのね。
このときの首の合計が13,800とか。それ全部書いてある。
商店の大福帳と変わらないよ。(><)

36歳で初めての彼女と結婚。
初めての?
それまで女性とつきあったことがなかったんだって。
「ギャラリーでばったり会って、30分だけ話を聞いてくださいと言ったんです」
要するにナンパですね?センセイ。
ところがそれっきり連絡しないでいたのに、1週間後、彼女のほうから美術館に行きましょうと誘ってくれた。
伊藤若冲の展覧会に行ったのだそうで、
磯田先生は「これは誰それの猿の絵で、この人はどういう人で」と解説しまくり、
まわりにいた人たちがみんな、イヤホンガイドを耳からはずして、こっちに付いて来ちゃった。
大勢引き連れてずっと最後まで解説して、終わったときには拍手が起きたそうで。
何やってんでしょ。
でも、それで彼女が「冴えない人だと思ったけど、おもしろいから結婚しましょう」ということになったと。
ほほお!

先生は、忍者の研究本を書く予定でいたところが、東日本大震災が起き、
これは忍者やってる場合じゃない、古文書の中に出てくる地震の研究をしようと路線変更。
すると、今回の熊本・大分地震、
気象庁は観測史上例がないと発表したが、実は400年前に同じことが起きていた。
まず三陸に大津波が来た、
その8年後に八代で3月17日(同じ日なのだ)で大地震が起き、そこの麦島城が崩壊、
そこから地震は今回同様、北東に拡大し、大分の竹田城がところどころ崩れたと、史料に残っているのだそうだ。
気象庁が観測を始めたのは明治20年ごろゆえ、
もっと以前の記録は古文書の中にちゃんと残されているのね。

磯田先生は前にもテレビで言ってたけど、日本人は非常に几帳面に記録を残している、
こんなことまでと思うような細かいことまで書き残している、と。
やっぱりそれらは、誰でも見られるように、印刷出版されてないといけないと思うよ。
生かされねば。
コメント
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